GBNに初心者猿がinしたおwww   作:胡椒こしょこしょ

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巡り合い猿ゥ!!

放課後、チャイムが鳴り響いて生徒たちは各々帰路に就いたり、部活に行ったりと各々好きなように過ごしている。

そしてダイキはと言うと携帯を弄っては唸っていた。

 

「どうした?ダイキ。そんなに唸っちゃって。」

 

横から声を掛けられる。

見ると幼馴染であるカガミ・ユイハだ。

 

「...いや、前になんか紫色のオーラみたいなの出してる機体と交戦してさ。倒すのに自爆せざるを得なかったし、もしかしたら改造の必要があったりするのかなって思ってプラモ見てたんだよ。」

 

ダイキは数日前の出来事を思い浮かべる。

自爆したせいでしばらくGBN出来なかったのだ。

機体の強化、もしくはリペア期間中の機体を作るかも口には出さないが迷っているのだ。

そう言うと彼女は渋い顔をする。

 

「あ~、それ多分マスダイバーでしょ。それなら気にしなくても良いと思うよ。」

 

「あ?マスダイバーってなんだよ。」

 

聞きなれない言葉が聞こえて聞き返す。

すると彼女は俺の疑問に答えてくれた。

 

「マスダイバーってのはチート使ってる連中だよ。ブレイクデカールっていう違法改造パーツを前段階で機体に貼り付けてスキャンすると使えるんだけど、使うだけで反応速度など機体性能が格段に上昇するんだ。」

 

「へー、やっぱソシャゲなだけあってチーターも居るんだな。」

 

まぁそりゃそうか。

プレイヤーの分母がデカくなればそれだけマナーの悪いプレイヤー居てもおかしくはない。

というかソシャゲなら居るのが普通だ。

 

「ただ厄介なのが使用することでGBN自体に深刻なエラーが発生することと、証拠が残らないから検挙できないのが現状なんだよね。だから蔓延しているって現状だよ。....私はチート使って強くなって何の意味があるって思うんだけど。」

 

彼女には珍しく険しい顔でそう話す。

まぁ俺も彼女の言葉には賛成だ。

 

「確かにな。チート使うってことは強さ以前に人間性の問題だからな。てかゲーム自体に障害出るならダメだろ普通に考えて....。」

 

俺はあまりこれまでソシャゲは好きではなかった。

だがそれでも好きな人が居るのは事実で、その人の好きを否定してはいけない。

そして自分の都合でゲーム自体に障害を出すという事はユーザー全体に対して迷惑を掛けることだ。

そんなことあってはならないだろう。

 

「ま、そういうわけだから気にしなくても良いと思うよ。それ以上に、自爆したとはいえマスダイバーを倒したとか凄いよ。もう初心者卒業と言っても良いかもね。まだ慣れていないなら下手に改造するより操作を練習して極めた方が良いと私は思うよ。」

 

「....まぁそうだよなぁ。まだ飛行形態の時の機動が微妙だしな。もうちょっと慣れてから改造しよう。」

 

正直、自分で選んでプラモを作りたかったのもあるが....

俺がそう言うと、彼女は元気よく頷く。

 

「うん、もし改造する時は私も手伝ってあげる。....もしガンプラに触れたかったんだったら何個か積んでるガンプラあげよっか?」

 

ユイハが急にそんなことを言いだす。

 

「良いのか?」

 

「うん、私最近部活忙しくなってきたし、ダイキならいいよ。プラモもただ積まれているより作ってもらった方が嬉しいだろうし。」

 

そう言って笑うユイハ。

彼女は吹奏楽部であり、最近はコンクールも近づいて来ていると言っていたか。

ならば確かに練習で暇がない。

俺をGBNに誘っておいて、最近ログインしてないのはそういう事情だったのか。

帰宅部である俺では考えられないな。

 

「そのプラモ云々は分からんが...でもそれなら今度お前の部屋にお邪魔する。その時に選ばせてもらっていいか?」

 

「あっ、私の部屋....うん!良いよ。」

 

「おい、なんだ今の間は。」

 

彼女が一瞬びくついたのを見逃さずに詰め寄ると、彼女は両手を前に出して距離を取る。

 

「い、いやほら!最近忙しくて整理出来てなくてさ....あ、あははは.....。」

 

「...まぁ確かにそりゃそうか。悪いな、デリカシーがなくて。」

 

「い、いやそんな!あっ、私これから練習...なんだよね。だから今日もちょっとGBN出れないかな。...ごめんね、フォースのみんなに紹介するのまた今度になりそう。」

 

彼女は申し訳なさげな表情で手を合わせる。

そんな彼女に対してジト目で返答するダイキ。

 

「....別に無理して紹介しなくてもいいゾ。寧ろしなくてもいいって。」

 

「ん?紹介するよ。ウチのフォースに入ってもらうつもりだし。....それじゃそろそろ本当にヤバいから行くね!また今度一緒にログインしよ!」

 

彼女は笑顔を見せるも、目が笑っていない。

そしてそのまま有無を言わさずに練習へと向かう。

 

「....俺の意思は?」

 

ダイキは一人そう呟くだけだった。

 

 

 

「今日は、どのミッションをやろうかな。」

 

ダイキは今日もGBNにログインして何のミッションを受けるか迷っている。

前は採集系だから戦闘系か?

しかしこういうゲームでは高難易度のミッションを数こなすのが早くランクを上げるセオリーだろうし。

だが一人では難しいことも事実だ。

 

フレンドを見ると、今日は先日出会った少女、リアはログインしていないようである。

まぁしていたとしても彼女はまだ機体を持っていないようだし、ミッションには参加できないだろうが。

 

手元に写るのは高難易度ミッション「世界を(一緒に)止めて」。

ソレスタルビーイングのガンダムマイスターとして戦闘に参加してプトレマイオスを守るのが目標だ。

確か何体ものジンクス(特攻してくる奴もいる)に加えてサーシェスの乗る激強ツヴァイ君とも戦闘しなければいけず、苛烈な攻撃に晒される高難易度クエストである。

 

そして追加報酬が欲しければ味方側NPCであるロックオンを守り切る必要もある。

その癖ロックオンは原作通りサーシェス相手に突っ込んで勝負挑みに行くので結果的に自艦を守る人とロックオンに同伴する人で最低2人が必要となる文字通りボッチお断りミッションなのだ。

 

幼馴染を除けばフレンドが一人しかいない俺にはとてもキツイミッションだった。

まぁソシャゲってそういうミッションあるけどさぁ....。

諦めて別のミッションを見ようとしたその瞬間、不意に誰かに肩を叩かれる。

 

振り返ると、そこには爽やか系のイケメン青年。

自分よりも年齢が少し上くらいの男の人が俺の肩を叩いたのだった。

 

「すまない。ちょっと話良いか?」

 

「...パーツも買わないし、ミッションもクリエイトミッションはやりませんよ。」

 

俺はジト目で笑顔のイケメンを見つめる。

また初心者狩りかよ....。

イケメンが初心者狩りとか弱い物虐めにも程があるだろ、いい加減にしろ!

 

すると俺の言っている意味を理解したのか、彼は手を振って否定する。

 

「違う違う!俺も君と同じ初心者だよ!ほら!」

 

そう言って自分の階級を見せてくる。

そこには燦然と輝かんばかりのE。

最低であるFから一つ上がったばかり。

ちょうど俺より一つ上くらいか。

 

「...まぁ俺より階級高いですけどね。」

 

「あっ、悪い....。」

 

気まずそうに男は目を逸らす。

 

(...なんだか悪い人ではなさそうだけど。)

 

しかし第一印象など当てにならない。

一番最初にここにログインした時だって一番最初に話しかけてきた初心者狩りは親切だった。

態度の良さで決めてはいけない。

 

警戒していると、彼はミッションを見せてくる。

 

「俺早く初心者から抜け出したくてさ、OOとか好きだからこの高難易度ミッション受けようと思ってたんだけど、フレンド居ないんだ。...だからさ、もしよかったら一緒にうけてくれないか?」

 

見るとそこには自分が見ていた奴と同じミッションが写っている。

マジか。

こんな偶然があるなんて。

...いや本当に偶然か?

コイツさっきから俺の事横目で見ていたのでは?

 

それでもジッとジト目で見つめていると、彼はあどけなく首を傾げる。

 

(...やめた。バカバカしい。向こうも同じ初心者で同じミッションなら一緒に受けてやればいいではないか。....てかそれにしても。)

 

「あなた、見ず知らずの人にミッション頼むとかコミュ力高いっすね。」

 

「えっ!?そうかぁ?....ソシャゲならこれが普通だと思うんだがなぁ.....。」

 

イケメンは苦笑いを浮かべる。

あっ、コイツ分かったわ典型的なギルマスとかになるタイプの奴や。

そんでもってイケメンだから女性プレイヤーとも良い感じになる系のそういうプレイヤー。

ソシャゲで言うところの勝ち組的な存在だ。

苦手...ていうか羨ましいタイプだな。

 

「....まっ、いいっすよ。俺もちょうどそのミッション受けようと思ってましたから。」

 

俺がそう言うと男は俺の手を取る。

 

「本当か!?有難う!俺の名前はブリット。よろしく。」

 

さらっと自己紹介しながらもお礼を言ってくる。

てかコイツ何男の手を取ってんだ?

....もしかして、俺を中身女かと思ってるとか?

......ないない。

自意識過剰にも程がある。

今初めて出会ったばかりではないか。

うわ~恥ずかしいわ。

自分の思考が恥ずかしい。

 

「俺はサクラン。サクラン・ズラです。よろしく。」

 

そう言うと彼はくすりと笑う。

 

「それ、SEEDネタだろ?良い名前じゃん。」

 

「...それ本気で言ってます?」

 

俺が皮肉で言っていると思って睨むと、彼はキョトンとする。

....これガチで言っているのか。

天然なのかな?

イケメンで天然とか希少種じゃん。

嫌いじゃないわ!!とか言われそう。

まっ、俺はどうでもいいんですけどね。

 

 

 

コックピット内部に入って操縦桿を握る。

今回は宇宙エリアらしい。

宇宙エリアでの戦闘は初めてだ。

 

「....サクラン・ズラ。イージスガンダム、出る。」

 

そう言って出撃する。

隣を見ると、ガンダム顔が飛行していた。

機体はAGE1スパローを基調として、エクシアやシュピーゲルなどをミキシングしたガンダムAGE・サルトビという機体らしい。

 

『純イージスか。名前にもするくらいだし何かこだわりとかあんのか?』

 

「...まぁ、俺にはないです。そんなことよりも行きますよ。」

 

バトルエリアまで進む。

正直MS形態では進むのが遅い為、巡航形態に変形する。

おっ、これ速いな。

宇宙だとこの形態の方が気持ち速いのかな?

 

そう思っているとバトルエリアに入る。

するとその瞬間、背後にプトレマイオス。

そして隣にはデュナメスのGアーマー。

 

そしてその砲撃によって目の前に迫っている国連軍の艦隊が二隻爆発する。

その後に目の前でサーシェスの機体に奇襲される。

 

『サーシェスウゥゥゥ!!!!』

 

激昂するロックオン。

その場面から始まった。

目の前には国連軍のジンクスやティエレンなどがこちらに編隊を組んで飛んでくる。

 

「よし、まずはこちらのたんと....」

 

担当を決めるぞと言おうとした瞬間、隣のサルトビが前方に急加速する。

コイツ、話し合わずに勝手に前に...

しかし彼は器用に飛んでくるイナクトなどを避けるとデュナメスに迫っていく。

 

...まぁ多少勝手ではあるが、自分から担当を決めてくれるなら助かる。

俺は近くに来る機体に出来る限りスキュラを当てればプトレマイオス防衛は行けるだろう。

 

そう思っているとそのままブリットの機体は突っ込んでいき、そのまま.....

 

デュナメスの横を通り抜けた。

 

「...は?」

 

思わず惚けた声が出てしまう。

すると、そのままその先にいるサーシェスに向かって声を張り上げながら突っ込んでいった。

 

『ウッキィィィイィィィ!!!!!!!!』

 

『そちらから来るか...おもしれぇ。まずはテメェのガンダムを寄越せよォ!!!』

 

「何やってんだアイツ.....。」

 

ブリットは手にクナイを持ってサーシェスに切りかかる。

しかし、サーシェスはそれを剣でいなした後に蹴りを入れて下に蹴り飛ばす。

どうやら一撃の重さが違うらしい。

そう言えば彼の機体は肉抜きして軽量化しているとも言っていた。

 

....猶更馬鹿みたいに凸っちゃダメじゃん。

てかもしかしてアイツも俺と同じゲームをやっていた勢か!!

あれじゃサルトビじゃなくてただの猿じゃねぇかよ!

 

『動きが見えんだよォ!ファングゥ!!!』

 

そう言うと、彼の機体目掛けてファングが数基放たれる。

彼の機体は体勢を崩している。

膝から銃口のような物が覗いているが、間に合うかは分からない。

 

「クソ...やらせるか!!!俺が撃つ!!当たるなよ....味方を撃ちたくなどない!!」

 

スキュラをブリットに向けて照射する。

すると、ブリットは迫るスキュラを見て体勢の崩れたままスラスターを吹かして回避する。

そしてブリットの前方から迫るファングはスキュラに焼かれた。

 

そして他に迫ってくるファングを、腰元から出したGNダガー数本で破壊する。

 

一方、サーシェスはロックオンの射撃に対応していた。

 

「よし....ってかなんで俺がアイツの尻拭いをやっ.....うおっ!!」

 

スキュラ照射が上手くいったのが嬉しかったが、ブリットの支援をしていた隙にジンクスに接近されていた。

クソっ、こんなはずじゃ.....。

俺は適当にスキュラを撃って数減らしてから格闘振ろうと思ってたのに!!

 

「どけぇ!!」

 

回し蹴りをすることでジンクスのコックピットを切り裂く。

しかし一機撃墜しても矢継ぎ早にジンクスが飛んでくる。

 

ビームを撃ってくるのを盾で防ぐも、足などに少なからず当たってしまう。

 

(...ッ、実弾武装じゃないのが痛いな。)

 

PS装甲の真価を発揮することが出来ずに歯噛みする。

盾で防ぎながらもライフルを撃って何体かを無力化する。

 

すると、網のような物がこちらに迫ってくる。

そして機体に絡まると動きを阻害する。

 

「バルカンで....」

 

武装スロットをバルカンに合わせる。

頭部から放たれる弾丸は網を持っているティエレンに当てて怯ませる

そして腕のビームサーベルで機体を切り裂いた。

 

「まずい....このままじゃ、押し切られる。あの猿は何してんだ。」

 

ブリットの方に目をやると、ブリットはサーシェスとつばぜり合いをするのは分が悪いと感じたのか、速さで翻弄しながら周りにクナイを撒いている。

叫びながら。

 

「ア”ア”ア”ア”イ”!!!!」

 

剣で払い落とすサーシェス。

そしてその間を縫うように飛んでくるデュナメスのビームが当たっている。

 

『チッ、しゃらくせぇ....』

 

「...なんだ普通に戦えるじゃないか。」

 

俺はなんとなく思ったことを口にする。

しかしデュナメスの背後から迫ってくる壊れかけのジンクス。

ダリルの特攻だ。

 

VCを開く。

 

「ロックオンの背後にジンクスが吶喊している。そっちで何とかできないか!?」

 

「アッ”アッ”!!ア”イ”!!!」

 

人間の言語話して。

俺が伝わってるか不安になっていると、彼はジンクスの方向にクナイを投げる。

なんだ...ちゃんと伝わっていたか。

そりゃそうだ。

相手は人間。

猿の真似事をしていようと人間なんだ。

 

感心していると、肩を撃ち抜かれた。

まずいな....そろそろまずいかもしれない。

自分の機体の心配をしたその瞬間、彼の投げたクナイはジンクスの近くで爆発した。

....デュナメスを巻き込んで。

クナイが迫るのはスラスターを全開で吹かしたジンクスで明らかにジンクスの方が早いのは事実だ。

だからこそ、デュナメスに肉迫したジンクスを爆発させるということは、デュナメスを巻き込むことと同義だ。

 

「プフッw.....、この...馬鹿野郎ォォ!!!なんで爆発しない方を投げなかった!...てかシュピーゲルを一部使ってるなら網とかあっただろ!!!」

 

目の前で凄いあり得ないことが起きて笑ってしまった。

だが彼のプレイングのせいで追加報酬はもう期待出来ない。

すると、彼はさっきまでのモンキーテンションはどこへやら、彼は人間らしい言葉を紡ぐ。

 

「や、やべぇ....て、テンション上がったらこんなことに....、武装スロットも間違えちまった......どうすっぺ...どうすっぺ.....。」

 

「そんなになるなら最初から猿になんなよwもう追加報酬は良い!!こっちも結構きついし、後ろから国連軍のMSを挟み撃ちする。このままじゃミッションクリアもままならないし、いいな!」

 

「だが、サーシェスはどうする?ここで見逃せばこちらに来るんじゃないか?」

 

彼は言葉を続ける。

コイツ、ミッションの仕様も調べてないのか?

いやマジで地雷じゃん。

 

「サーシェスは確かロックオンが大破した機体から出てGアーマーを使って射撃するイベントが入ると自動的に撃破扱いになる。逆に言えばここでプトレマイオスが壊されればミッション失敗だ!」

 

「わ、わかった。....すまない。俺の下調べ不足だ。」

 

そう言うと、彼は無言で操縦桿を握る。

どっちかって言ったらプレイングミスの気がするんですがそれは....

そしてサルトビはクルクルと回転しながらヌルヌルと敵機体の間を縫うように飛ぶと、すれ違いざまにナイフなどでスラスターやバックパックを傷つける。

 

的確に無力化していった。

 

「戦闘は強いっぽいんだけど.....チッ、ヘアッ!!はぁっ!!」

 

既に装甲はビームなどでボロボロ。

だが、近くにフラッグが来たために肉迫して格闘を振る。

 

そしてイージスを変形させてスキュラを撃った。

格闘とは比べ物にならない数の機体が爆発する。

そしてある程度機体を片付けると、目の前にメッセージウインドウが表示される。

 

<Mission Clear!!>

 

その文字が出たと同時に、後方でスローネツヴァイが爆発した。

 

 

 

 

「いや悪いな、ついテンションが上がってしまって。それにしても君強いな。本当に初心者かよぁ!?」

 

「...いやアンタが地雷なだけだろ。」

 

ミッションが終了し、報酬であるポイントやティエレンのパーツなどを手に入れて、二人でラウンジのテーブルに座っていた。

目の前のイケメン、いや顔の良い猿は愛想笑いをしている。

...いやこれ愛想笑いか?

 

「いや本当に君のおかげでクリアできたよ。本当にありがとう。また一緒に戦おう!」

 

そう言うと彼に対してジト目で返す。

 

「いやなんでアンタよりランク低い俺がアンタの介護しなきゃならないんだよ。俺はもう絶対アンタとやりたくねぇ。」

 

「またまたぁ~、君が嫌がっても無駄だぞ。頼んだぜ相棒!」

 

俺は項垂れる。

どうしてこうも俺の周りには強引に話を進めようとしてくる人間が多いのだろう。

それに何故かいつの間にか相棒にされている。

 

「おい、やめろ。俺はもう絶対やりたくないぞ!勝手に相棒にすんな!」

 

「ははぁ、男のツンデレって奴か。だが悪いな、俺はこれから宅配便を受け取らないといけないんだ。ていうわけでまたな!」

 

そう言って彼は俺にフレンド申請を送った。

そして彼はその場を後にした。

 

ランクを見るとEに上がっている。

まぁランクが上がったから良しとしておくか。

でも、はっきり言ってフレンド申請は破棄させてもらおう。

あんなの相棒やらされるなんて御免被りたい。

 

...いやでも俺は幼馴染が見ていてくれたが、彼にはそれがなかったのかもしれない。

だから独学でアレを.....。

いや、でもそれにしてはプラモの完成度が高かったような....。

まぁ....いいや。どうせもう一緒に戦わないし。

 

それにしても、テンションの上がった彼は明らかに俺のゲームで言うところの猿だった。

....同じゲームをやっている。

 

「....もしかして、俺もあんな風に見えているのかな。」

 

なんとなく不安にならざるを得なかった。

それに、俺のイージスはビームに対する盾はあるものの、ビーム兵装に対しては弱い。

そこら辺を改造するべきだろう。

 

....まぁ前と比べると期間は短いが、またリペア期間でしばらく使えないのだが。

懸案事項が多く出てきた一日だった。

 

 

 

 

 

「出来たわよ、貴方の機体。」

 

一人の女性。

それが人形サイズの少女の前にとある機体を置く。

それは巫女装束を模したデザインのSDガンダム。

開いた角と赤が差した白い機体。

そして顔をフェイスガードで隠蔽したSDユニコーン(デストロイモード)の改造機体だ。

 

「これが....私の?」

 

「えぇ。真の美しさっていうのはね、見えないように隠しておくものなの。分かった?」

 

女性はそう言うとその機体の真の姿を見せる。

すると彼女の表情は明るくなり、強く頷く。

 

「うんっ!分かった!」

 

彼女は目を輝かせる。

 

(これで....私も、あの空を自由に飛べる!あの人みたいに!!)

 

その瞳の輝きは自分の翼を手に入れた少女の期待の証だった。




スパロー、猿、うっ頭が....。
彼のゲーム内での名前はブリット・サルノです。
主人公がしっかり名前を見ていたら察していたでしょうに....。
前に出まくって落とされるとかいう千波単顔負けの地雷プレイを行います。
なので地雷プレイヤーとして有名です。
一番最初のカザミのさらに酷い版だと思ってもらえれば。

ちなみにブリットがガン攻め猿して即堕ちする系だとすれば、主人公はすぐに台バンする系です。
系統が違うだけで二人とも猿ってそれ一。
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