GBNに初心者猿がinしたおwww   作:胡椒こしょこしょ

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ガンダム動物園開園

「....遅い。」

 

GBN内のカフェスペース。

人が多く賑わっている中、ダイキはリアと一緒に誰かを待っていた。

 

最近は休日でもよくGBNに行くようになっていた。

積みゲーがなくなったのもあるが、合う相方を見つけるとあのゲームが結構楽しい事に気づいたからだ。

まぁ同時にチンパンもディメンション内を引き連れないといけなくなったが。

 

幼馴染であるユイハがコンクールの練習であまり会って遊ぶことは出来ない為、ずっとリア、たまにチンパンと3人でミッションを行っていた。

その甲斐もあってか、3人とも程度の差はあれどDランクに上がるまでには至ってた。

そう考えると、ユイハは長い間練習していて偉いと思う。

難しいパートを任されているのもあるらしいが....。

是非見に行かないとな。

 

「はむっ....ん~~~!」

 

隣でクレープを食べながら唸っているのリア。

どうやら食べることが好きな質らしい。

人と喋る時はオドオドしているが、物食っている時は活発に見えるのだから不思議だ。

 

現在、俺とリアは馬鹿がDMで会わせたい人と話合って都合付けたから待っててと言ったので、待っている。

だが、30分経とうが一向に現れないのである。

もうこれ帰ろうかな。

てか勝手にミッション行ってもよくね?

 

とうとうこらえきれなくなって席を立とうとした瞬間、近づいてくる人影。

見ると、そこには馬鹿。

 

「いやー悪い悪い、待たせたな。ちょっと野暮用があって....」

 

「お前が呼んだんだから早く来いよ。」

 

ジト目で見るも、ヘラヘラと手を合わせて謝られる。

そんなリアは彼の様子を見て、苦笑いを一度浮かべると再度クレープに意識を戻す。

...案外この子、マイペースなんだよなぁ。

 

「で、その会わせたい人って誰だよ。」

 

要件をさっさと聞こうと俺が尋ねると、彼は胸を張る。

 

「そう慌てるなって、短気は損気だぜ相棒。ちょっと待ってろ。」

 

そう言って走ると、一人の女性に話しかける。

なんだ...あの金髪縦ロール。

なんかどっかで見たことあるな。

 

そして二人は一緒にここまで来た。

目の前に来たことでその女性の顔がはっきりと見える。

 

「お前は......!」

 

「あら、話に聞いていた御人とは貴方たちのことでしたの。奇遇ですわね。」

 

初めてリアに会った時、イージス自爆をネタにゆすったら2000BCくれた女!

なぜこの女がここにいるのか。

 

対して、モンキーは俺と縦ロールを交互に眺める。

 

「な、なんだよお前ら知り合いかよぉ!?く~~~!人が悪いなぁ、そういうの事前に教えてくれよ!なんか一人だけ恥ずかしいだろ!!」

 

いやそもそもお前がこの女連れてくるって知らないのにどうやって教えろってんだ。

チンパンしすぎてついに脳味噌溶けだしたかコイツ。

すると彼女は言葉を続ける。

 

「私が下賜したはした金はお使いになって?もしそうなら私のことはタカネ様とお呼びになってもよろしくてよ。」

 

「アンタ、ナチュラルに会話でジャブ打ってくるじゃねぇか。使ってねぇよ。」

 

まだ使っていない。

正直言ってパーツを購入して強化しようにもどのパーツを買えば良いのかなどよく分からずに作った当初のまま戦っているのは事実だ。

それにひたすらミッションをやっていたのでお金にはそこそこ困っていない。

 

「あ、..あれ?あの時の人.....なんで居るの?」

 

クレープを食べ終えると女を見て首を傾げる。

どうやら気づいていなかったようだ。

どんだけクレープに夢中になってんだよ。

 

すると彼女は人好きのする笑顔を浮かべてリアに答える。

 

「彼があなた方に会わせたいと言ったのは私のことなんですの。私、タカネと申しますわ。以後お見知りおきを。」

 

そう言ってスカートの横を摘まみ上げて一礼する。

その所作は上品の一言だった。

...結構育ちが良いのだろうか。

 

「今日、お前たちを会わせたのは他でもない...。」

 

ウッキーはそう前置きを置く。

なんだろうか。

バナナでも買いに行くのだろうか。

それとも機体のブーストがダメになってチンパンできなくなりましたとかかな?

だとしたら助かる。

一生引き撃ちしてて。

 

半分ふざけつつも内心考えていると、彼が話を切りだす。

 

「せっかくDランクになったんだし、ここに居るみんなでフォース作っちゃおうぜ!!」

 

拳を高く振り上げてそう叫ぶ猿。

フォース....?

今コイツフォースって言ったか?

 

「は?マジで言ってんのか?」

 

俺は聞き返す。

正直、フォースは直近の中でも割とトラウマなワードでもある。

ユイハのコンクールへの練習が本格的になる前に彼女のフォースメンバーに紹介されたのだ。

その頃の俺はまだDランクでなかったのでフォースに入るようには言われなかったが、それでも一度フォースメンバーとミッションを行う事になった。

正直、彼女のフォースはほぼ女性であり、一番下のランクでもCランクだったりするのだ。

ミッションで俺がやることなどほぼないし、ユイハを隣にただついて回るだけだった。

態々時間作ってくれたユイハには悪いが正直全然楽しくなかった。

やっぱり既存の出来上がったフォースにランクの低い新人が入るのは厳しい物がある。

それを実感した瞬間であった。

 

「俺は、嘘吐かないゾ。」

 

真顔で俺の目を真っ直ぐに見据えるブリット。

ていうか。

 

「冗談じゃないぞ。お前とフォースまで組んじまったらずっと介護することになるじゃねぇか。」

 

なんで猿と同じフォースにならないといけないのか。

それこそ絶対面倒だわ。

俺が言うと、彼は笑って俺と肩を組む。

 

「なぁ~に言ってんだ相棒。俺たちはアオハルなアミーゴ、地元じゃ負け知らずじゃねぇか。そうだろ?」

 

「俺とお前じゃ地元が違うだろボケ。」

 

彼の腕を払いのけると、ジュースを口に運んだ。

てか、それよりも。

 

「アンタは、このゲェジと一緒のフォースで良いのか。」

 

そう聞くと、彼女は笑う。

 

「愚問ですわね。私このクソゲーに安定性なんて求めていないのですわ。求めているのはただ一つ、面白さだけ!そういう意味では彼やあなたみたいな猿は合格でしてよ!!」

 

「狂ってる....てか、俺をあの猿と一緒にするな!」

 

少なくともブレーキぶっ壊れた乗用車みたいな機動するアイツと一緒にされるのは耐えられない。

そう言うと、彼女は口元に手を当てて笑う。

 

「フフッ、おかしいですわね。あなたと言えば自爆。初めて見た時からこの方は自爆ボタンガン押ししか出来ない歩く火薬庫、バルカン半島の擬人化だと見抜きましたわよ。」

 

ゴリゴリに煽るじゃねぇかよコイツ....。

てかそれってほぼ初対面の印象じゃん。

そんな勘違いは是正しなくては。

 

「俺は最近自爆なんか滅多にしてねぇよ。」

 

そう言うと、彼女は信じられないと言った表情で詰め寄る。

 

「はぁ!?なんですのおふざけなさって!?戯れもいい加減になさい!自分の持ち味を捨てるなんてそんなミソッカスみたいなランクでやることじゃありませんわ!!つまらねぇ男になり下がりましたわね!!こんなの私が優しくなければガイアッッッでしてよ!!!」

 

なんで自爆しないだけでボロクソ言われなければならないんだ。

 

「酷くない?てかそんなに言うならお前のランクなんだよ。」

 

「C寄りのDですわ!」

 

「C寄りのDとかないから!俺らと変わらねぇじゃねぇか!!!」

 

それなのに俺のランクをミソッカスとか良く言えたなコイツ。

 

「お嬢様である私のDランクと貴方のDランクが同じとお思いになって?片腹痛いですわ!!GPDプレイヤーの私は貴方たちGBN初乗りに対して道徳的優位に立っていますの。それにこんなクソゲーのランクでイキってるなんて哀れにも程がありますわ。貴方はどこまで私を失望させれば気が済みますの?」

 

もう論理が滅茶苦茶だよ。

幾分か前の育ちが良いのかな?とか思ってた自分を殴りたい。

絶対育ち悪いだろ。

てか、アンタ。

 

「一人であんな人数倒してたのに、なんでまだDランクなんだよ。」

 

「ふふ....私、これでもミッションまったくやっていませんの。もっぱら対人戦だけですわ!こんなゲームのミッションなんかやる気出るわけありませんわよねぇ?ダウン取ってのシャゲダン最高でしてよ!」

 

クッソ最低じゃねぇかコイツ。

てかミッションは再限度高いし、普通に面白いと思うのだが....。

俺が困惑していると、隣のリアが口を開く。

 

「でも、それなら...だ、ダイキも前のミッションとか、じ、自爆してた...よね。」

 

「いやアレは.....」

 

あれは目の前の猿がどちらが多く倒したか競争とか言い出したからである。

そんなくだらない事するつもりはなかったものの、あの猿小賢しくも珍しく俺を煽ってきたので乗ってしまったのだ。

そして最後に自爆で撃破数を稼いで負かしてやったのだ。

 

それを聞くと、タカネは鼻で笑う。

 

「なんだやることやってるではありませんの。取り繕うのはやめなさって、どうぞ。」

 

したり顔で言ってくる。

クッソ、絶妙にムカつく顔しやがって....。

 

てか今会話して分かったが、こんなのとやっていける気がしないゾ。

こんなフォースになんか居られるか。

反対だ反対!

 

「とにかく却下だ。チンパンと煽りカスが居るようなフォースでまともにゲームが出来るとは思えない。」

 

そう言うと、誰かが袖を引く。

見ると、リアが俺を上目遣いで見ていた。

 

「わ、私は....ブリットさんとか、あの人、それにダイキのみんなで....ゲーム、やってみたい....」

 

彼女はそう言う。

思えば彼女はどこかフォースミッションなどに興味を持っていた。

...それに、ランクで言えばみんな同じだ。

ミスなどにビクビクする必要がなく、気楽であるとは言える。

だがなぁ....。

 

「そんなに渋るのならば一度ミッションをこの面子でやってみてはいかが?それで合わなければやめれば良いんですの。」

 

「おっ、それ良いアイデアだな。まっ、俺と相棒が居れば百人力だろ。」

 

ブリットは自信満々に胸を張りながら、タカネの提案に賛成する。

 

「なんでそんな変な方向に自信があるんだ。俺はお前と通じ合っているつもりはねぇよ。」

 

「初めてみんなでミッション...た、楽しみだな.....」

 

各々は自分の所感を述べると席を立つ。

向かう先はミッションカウンターの受付だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

格納庫へと移り、コックピットへと乗り込む。

するとすぐに通信が入った。

見ると、あのバカだ。

 

『頑張っていこうぜ!相棒!』

 

「....精々囮くらいにはなってくれよ。」

 

じゃないとマジで突っ込んで犬死にしてくるもんな、お前。

すると別の通信が入る。

 

『楽しみにしてますわよ。貴方の戦い。』

 

タカネはそう言うと通信を切る。

なんだコイツ、自爆しろとでも言っているのだろうか。

やなこった。

ミッションを受注したのは馬鹿だが、どのようなミッションなのだろうか。

 

『み、みなさん....わ、私が後方支援をし、しますのでっ...!』

 

「分かった。背中は任せたぞ。」

 

オドオドとしながらもそう言うリアに俺は返答する。

現状、この中で背中を任せられるのはこの子しかいないからな。

後は突貫馬鹿に、未知数煽りお嬢様。

....あれ、俺の周り頼りになる人少なすぎ?

 

ハッチが開く。

今回のミッションは宇宙エリアのようだ。

 

「サクラン・ズラ、イージスガンダム。出撃する。」

 

スラスターを吹かしてハッチから出撃する。

周囲にどこまでも広がる宙。

それは仮想現実であるにも関わらず壮大さすら感じられた。

 

隣にはリアの神薙ガンダム・幽尼魂。

そして前には馬鹿のガンダムAGE・サルトビ。

それに隣り合うように飛行するMS。

あのお嬢様の機体だろう。

一軒するとマントを付け、西洋の騎士が持っていそうな大きな槍を持った黒いギャンだ。

 

バトルエリアに入るとミッション開始の文字と共に目の前に敵機が出現。

アラートが鳴る。

敵は....ハイザックか。

Z時代だろうか?

 

「この距離ならゲロビ擦った方が良いな。」

 

この距離であれば安心して変形できる。

イージスを巡航形態にする。

そしてスキュラを照射する。

 

スキュラは目の前のハイザック数機を焼く。

 

『そうやると思いましたわ!!行きますわよ原人!!!』

 

『ほああ”っ!!!ほおっほっ!ほっ!うきゃぁぁ!!!』

 

『ひゃっ!?....やっぱり慣れない。』

 

すると、俺のゲロビに沿うようにタカネと猿が敵軍に突撃する。

俺のゲロビを突破口にして相手の懐に入っていったか。

しかもなんの連絡もなしにだ。

リアは今も猿のウッキーは慣れないようで、驚いた声を出す。

 

一方俺は照射を止めると、変形を解除。

確かに巡航形態の方が機動力などの面では上だろう。

だが、自分の腕ではMS形態の方が相手の攻撃を避けやすい。

 

ビームライフルを近くのハイザックに対して撃つ。

盾で防いだ瞬間、後方からビームボウで撃ち抜かれて機体が爆散する。

 

「ありがとう。」

 

『わ、私が...狙い撃つ、から!』

 

普段からオドオドとしている物の、背中を任せている時はとても頼もしい。

相手のヒートホークを盾で受け止めて、すれ違いざまにボディーパーツを切り裂く。

背後で爆発するハイザック。

温いな。

 

 

『オラオラッ、NPC風情が私に近づけるはずありませんわぁ!シンギュラリティでもして出直しなさって!』

 

『ウッキャアアア!!ホッ!ホッ!アァァァイ!!!!』

 

タカネはニードル・ミサイルをハイザックの盾に撃ち続ける。

シールドはミサイルによって使い物にならなくなる。

そして防ぐための物がない事を良い事に槍を壊れた盾ごと刺す。

引き抜くと、足蹴にして更に進んでいく。

 

猿は素早い動きで相手の周りを飛び回るとダガーで斬り続ける。

そして何度か斬りつけるとスラスターにダガーを挿し込んで離れる。

すると、機体は爆散する。

...やってることは賢いのに、本人はこんな脳死みたいな声出してまぁ.....。

 

すると、更にアラートが鳴る。

増援か?

すると、タカネが通信を入れてくる。

 

『来ましたわよ!本懐がぁ!!!』

 

すると遥先から飛んでくる異様なMS。

青く艶やかな機体が3機。

変形形態で宙を裂く。

 

「...ハンブラビか。」

 

ハンブラビと言えば、ウミヘビなど電撃を与える武器が特徴だ。

だからこそ、アレ相手にするなら正直遠距離から潰しておきたい。

 

変形状態のハンブラビはすいすいと滑らかな動作で宙を泳ぐ。

そしてこちらにビームを撃って来た。

 

『豆鉄砲ですわ。そんなの撃って許されるのは小学生まででしてよ!!』

 

ニードル・ミサイルを撃つも、1機体は変形を解除してニードルミサイルを避ける。

そしてその他の2機体は変形したまま軌道を変えて、ニードル・ミサイルを避け、間合いの外へと飛行する。

それはつまり、2機がこちら目掛けて飛んできたという事だ。

 

「まずいな、接近はしたくない!!」

 

後退しつつ、ビームライフルを撃つ。

しかし、それすらも回避されると2機は変形を解除する。

そして2機はウミヘビを取り出す。

 

(ウミヘビは間合いが長い、やられるか....。)

 

盾を構える。

盾を構えた所で電撃を受けるのは確実。

そしてそうすれば盾を持っている方のマニュピレーターは動かなくなるに違いない。

 

『や、やらせないっ!え、えーと...これで!』

 

ビームボウを撃った後、一瞬逡巡してバズーカを撃つ。

二つはそれぞれ2機に向かって行く。

2機はそれに気づき、上に飛び上がって回避する。

 

『やっぱりギャンは宇宙では戦いにくいですわ。...でもそのような不利な状況でも紅茶を飲んで常に優雅たれですわ!』

 

そう言うと、前にシールドを貼ってニードルミサイルを垂れ流しながら、後ろに槍を突き出してイージスの上に居るハンブラビ2機に切っ先を合わせる。

そして槍のトリガー部を吹くことで槍に付いているバルカンを掃射する。

 

『はっ、そんな子供の攻撃当たるわけないだろ!?』

 

野太い男の声がし、その掃射を避ける。

が、片方のハンブラビは予想外だったのか動きが鈍い。

 

『なにやってんだ!戦場じゃビビった奴から死んでいくんだよ!!』

 

もう片方はそんなハンブラビを叱咤する。

しかし、ならばここが隙だ!!

 

動きが鈍くなったハンブラビをバルカンで固める。

そしてそのまま後ろに回ると、変形してスキュラを打ち込んだ。

爆散する機体。

 

(倒したか....?)

 

そう思った矢先、爆炎からワイヤーがこちら目掛けて飛んでくる。

 

「なっ!?これは....!!」

 

ウミヘビ。

それはイージスのボディーに巻き付くと、電流が走る。

 

「ちょっ...ぐあっ...!」

 

機体が衝撃で揺れ、計器が危険信号を出す。

そして俄かに計器が機体の現状を映し出す。

 

「電気回路の60%が損壊だと...、駄目だPS装甲もいかれた。」

 

PS装甲を機能させる電気回路もぶっ壊れてしまった。

機体も動かすことが出来ない。

胴体を電撃されたのが痛いな....。

 

カメラにもノイズが走りまくってて何が起きてるのか分からない。

 

 

一方、タカネはその様子を見て、呟く。

 

「...ここは、援護に行かないとまずいですわ。さてお猿さんの方はどうなってなさいますの?」

 

前に視界を向けると、そこには

 

「アァァイ!アイ!アイ!アァァァイ!!!」

 

周りを攪乱するように飛び回り、クナイを投げて相手の動きを封じると、膝を曲げてニードルガンで装甲を削り、そのままブレードをそこに差し込む。

そして一気に距離を離すと爆発するクナイを数本投げて爆撃。

そのコンボでハンブラビは壊されて、消えてしまう。

 

「心配いりませんわね。ていうか生き生きしすぎですわ。水を得たおさかなさんですの?...いや、あの様子じゃウンチ-コングですわね。...あら失礼。お排泄物類人猿でしたわ。はしたない言葉を使って申し訳ありませんわ。」

 

『ホッ!キョ!!キョ!!』

 

会話にならない通信相手を無視すると、スラスターをイージスの方へと移す。

 

 

『コイツで終わりだ....。』

 

ハンブラビは動けず、PS装甲が使えないが故に色がなくなったイージスにフェダーインライフルを構える。

その様子を見てるリア。

 

「わ、私が、...私が行かないと...やられちゃう....。」

 

しかし、前へ進むのが怖い。

敵に向かって行くのが怖いのだ。

でも....。

 

「あ、あの人が、やられちゃうのは....もっと、嫌.....。」

 

そう言うと、スロットをある武装に会わせた。

そして震える手で操縦桿を握ると、そのままスラスター吹かして前に。

 

「うっ...あっ....ああああああ!!!!」

 

震えを声を出す。

そして進みながらビームボウを捨てて薙刀に持ち帰る。

片方の腕にはバズーカを肩に担ぐ。

そしてバズーカの引き金を引く。

 

バズーカを見て、更に横に機動することで避けるハンブラビ。

するとそんなハンブラビ目掛けて槍が飛んでくる。

それをハンブラビは避けるも、スラスターを掠る。

スラスターは火を噴く。

これで機動力は半減した。

 

『今ですわ!!』

 

リアのコックピットにそんな通信が入った。

それに対してリアは頷く余裕もない。

 

「うわぁぁぁぁ!!!」

 

そのまま薙刀を振りかざす。

そんな彼女に腕を突き出す。

ウミヘビを打ち込むつもりだろう。

 

 

「クソっ、動け!動けって!硬直長すぎんだろどうなってんだ!!!おい!お~~~~い!!!!」

 

ガンガンと台バンする。

すると、カメラが急にはっきりと移る。

 

「おっ、復旧したか?おせぇんだよ。」

 

そして現状の機体状況を確認すると、どうやら右手しか動かせないようだ。

だが、それならやるようもある。

勘ではあるが、右手のビームライフルを上に向けて適当に撃ち続けた。

 

 

急に下から飛んできたビームによってウミヘビが付いている腕が撃ち抜かれて爆発する。

そして立て続けに見当違いな方向にビームが発射された。

下を見ると、ダイキが闇雲にトリガーハッピーしている。

 

『なにっ!?』

 

ハンブラビはうろたえる。

しかし、そんな隙を見逃すわけがない。

 

幽尼魂に切り裂かれて爆発した。

 

<Mission Clear!>

 

「はぁ...はぁ....終わった.....?」

 

リアが疑問符を浮かべつつ息切れを起こしている。

するとすぐに通信が入った。

 

『よくやりましたわね。褒めて遣わしますわ。』

 

「あ、ありがとう...で、でも、ダイキのおかげで、私倒せたから。」

 

あの時に、ダイキがハンブラビの腕を撃てていなければ自分もイージスのようになっていたであろう。

 

すると通信が入った。

相手は、ダイキだ。

 

「な、なに...どうしたの?」

 

彼女が尋ねると、ダイキは答える。

 

『いや最後やっつけたのリアだろ?凄いな、前近接怖くて出来ないって言ってたから驚いたよ。やっぱ俺なんかより動かすの上手いな。』

 

そう言うダイキに彼女は自分の思っている事をたどたどしいながらに伝える。

 

「あ、あれは....うん、頑張った。....で、でも私が倒せたのは、あの時..あ、あなたが敵の腕を、撃ち抜いてくれたから....」

 

彼女がそう言うと、彼は素っ頓狂な声を出す。

 

『えっ、あれ当たったのか?闇雲に撃ったんだけど。』

 

「う、うん...だ、だから、ぁ..ありがとう。」

 

『お、おう....。』

 

彼女がどもりながら伝えた言葉はちゃんと伝わったようで、照れくさそうに頬を掻きながら彼は答える。

すると通信にタカネが入ってきた。

 

『でもアレ敵に当たったからよかったけど、ユニコーンに当たってたら普通に戦犯ですわね。もっと間合い管理シコシコしてくださいまし、どうぞ?』

 

『否定できないのがつらいな....』

 

タカネさんの言葉に苦々し気に呟くダイキ。

そしてスラスターも吹くことが出来ないイージスはブリットに牽引してもらうことになり、彼らはミッションが成功した余韻に浸りながらも、ハッチへと戻っていく。

 

 

 

 

報酬を受け取った後、俺たちはカフェスペースに居た。

手にはもらった報酬の一つであるウミヘビ。

結構有用な武装である。

 

しかしそれにしても....。

 

「割と息合っちゃったよ.....」

 

それぞれがそれぞれのカバーが出来ており、自分自身も普通に戦えた。

少なくとも高ランクに囲まれて敵を倒す機会に恵まれなかったあの時よりも楽しかった。

 

「いや、良いミッションだったよな。俺達相性抜群じゃん!なっ、相棒!」

 

正直一人で暴れてただけのコイツに言われたくはないが、でも確かにそれは頷けた。

それになにより前線の指示はタカネがやっていた。

伊達にGPD経験者ではないということか。

 

「私も、割と満足でしたわ。後はどこかの御人の自爆が見れたらご満悦でしたわね。」

 

「どんだけ俺の機体を自爆させたいんだ....アンタは。」

 

正直ここまで自爆について言われると呆れてしまう。

しかし、それでも彼女がいなければもっとミッションの難易度は上がっていただろう。

 

「わ、私も....みんなでやるの楽しかった。」

 

「...そうだな。」

 

リアはそう言って笑う。

...まぁ俺も普通に楽しかった。

 

「なら決まりだな!これから俺達は同じフォースメンバーだ!!」

 

ブリットはそう言うとメニューを開く。

 

「あー、んー、えっと....でもなぁ.....」

 

「あら?どうかいたしまして?貴方さっき楽しかったと言っていたではありませんの。それとも何かあるんでして?私達は貴方のマンマではないので言っていただけないとわからないでちゅよ?」

 

普通の会話でも煽るの止めろや。

だが、確かに楽しかった。

だがユイハがなぁ....

 

すると袖を引かれる。

隣のリアが不安げに首を傾げる。

 

「ダイキは..た、たのしく...なかった?」

 

「いや、楽しかったぞ。....あぁ、もうわかったよ。組むって。」

 

彼女の視線に耐え切れずに首を縦に振る。

ユイハにはもうフォース組んだと言っておこう。

 

「そ、そうなんだ....こ、これから...よろしくね。」

 

 

そう言うと彼女が嬉しそうに笑うのだった。

ブリットはメニューを弄る。

そして届いた招待を承認した。

 

「じゃあ名前どうする?」

 

「普通にじゃんけんで勝った方が決めたらどうですの?」

 

確かにそれが楽で良いな。

皆もおおむね同意する。

そしてじゃんけんをした結果。

 

「私の勝ちですわね。ではこうしますわ。」

 

<フォース名:ガンダム動物園>

 

「わぁ...私達動物なの?」

 

「いや...これはそういう意味では。」

 

リアの純粋な疑問に狼狽える。

かくしてクソみたいな名前に決定したのだった。

 

 

 

家に帰ると、カタログを眺める。

 

「...よく考えればフォースを組む以上、対人戦をすることになる。そんでもって鉄血の機体はナノラミネートアーマーだしなぁ....。」

 

眺めているのはエクシアや赤枠改などの実体剣持ちやハルートなどの鋏、そしてザク系統のヒート系武器だ。

なんにせよイージスは武装がビーム兵装に偏っている。

だからこそ何か質量武装を採用するべきか探しているのだ。

そして同時にパソコンには色んな機体が写っている。

 

イージスは実弾に強いものの、PS装甲はバッテリー式だ。

エネルギーが切れればフェイズシフトダウンを起こして無色になり、耐物理性能も下がり、大きな隙が生まれる。

では、どうするか。

 

「トランスフェイズ装甲...か。」

 

トランスフェイズ装甲、通称TP装甲。

PS装甲の改良型であり、PS装甲の上に通常装甲施して二重の装甲とし、被弾時に限定的かつ次元的にフェイズシフトを展開することで消費電力を下げることが出来、相手から見ても色が変わらないのでエネルギー切れが分からない。

 

連合が生み出した技術である。

もしこのシステムを元にイージスを改造するとなるとザフトの機体に連合の技術を使うことになり、何か背徳的で面白い。

それにオーブとザフトで行ったり来たりしているアスランを考えてみれば、ぴったりなコンセプトの機体になるのではないか?

...なんだかんだ幼馴染に言われて付けたユーザー名や買った機体だが、案外愛着が湧いてるんだな。

 

性能としても魅力的であるし、実際にこのような改造を行うと決めて良いのかもしれない。

ただ自分には技術がない。

有識者にこのコンセプトであればどのように改造するべきか聞くべきだろう。

だからこそユイハがコンクールを終るまでは武装を変える程度にしておこう。

そう決めた夜だった。




フォース組みました。
これで次から対人戦、やれるね。
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