AnotherStory―4番目の813スキル   作:有栖川アリシア

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第1巻――ペルセウス
プロローグ!!


某世界――

 

「つまらない――」

 

 

これが彼の定例文句であることは変わりはなかった。白く長い髪は後ろで黒いリボンでひとつ結びにされており、肌も白く、しかし瞳だけは爛々と紅い。

真っ白い部屋の中だった。――視界すべてが白で統一された場所、常人なら狂うこと間違いなしな場所だ。風もなければ音もない、楽しむものもない、隣に愛する人や憎むべき人もいない、いるのは強化ガラス越しの白衣の研究者だけだ。自分の服も拘束具同然の服だった。まるでモルモットのような扱いをされている。この拘束具なんて、少し"力"を入れればすぐに脱出できるのだが、それで脱出して関係ない市民を巻き込んでも面白くない。前にここを脱出したときは、三個師団が自分の相手になって、戦争そのものがそこで起きた。ここにいる時点で言わなくても勝ったっていうのは明確なことだが

 

そんな中、嫌にでも目に付く手紙が一通、不可解な軌跡を描き彼のところに降りたった。それは数十年前以降見たことがなかった文字で書かれたものだった。

不意に、嬉しさと喜びが大きくなり――自制できなくなりかける。しかし、そこはの特殊能力(±)で落ち着かせる。

 

九十九 龍嗣(つくも りゅうじ)殿へ』

達筆な字でそう書かれていた。

 

数十年前の記憶をたどりながら、自身に問いかけるようにその文字を一字一句読んでいく。

『――悩み多し異才を持つ少年少女に告げる、その才能を試すことを望むならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我ら"箱庭"に来られたし』

その挑戦的な言葉にさらにテンションが上がる龍嗣――徐々に冴え渡っていく頭の感覚が何とも心地よい感覚を与える。

 

「(面白いじゃねぇか…この世界にもいい加減飽きていたところだしっと)」

 

スルリ

 

龍嗣は、冴え渡っている自分の脳みそをフル回転させ、好きな時に好きな場所にいることが出来るスキル、腑罪証明(アリバイブロック)を使って、拘束具から抜け出すと

 

ヴィーン!!ヴィーン!!

けたたましいサイレンが鳴る、同時に物騒なアナウンスが流れる

『館内全職員に次ぐ!!No,813が拘束具を脱出!!至急対応に当たれ!!館内全職員に次ぐ!!No,813が拘束具を脱出!!』

その言葉と共に、完全武装した兵士がいくらかやってくるが

 

「――さてと」

立ち上がり、自分の体を軽くストレッチすると――感じたとおりのことが起きた

 

 

視界は、間を置かずに開けた。急転直下、上空4000mからの自由落下

周りを見渡すと、3人自分と同じように自由落下しているのがいた。

「ど……何処だここ!?」

眼前には見たことも聞いたこともない風景が広がっていた。視線の先に広がる地平線は、世界の果てを彷彿とさせる断崖絶壁。眼下に見えるのは、縮尺を見間違うほど巨大な天幕に覆われた未知の都市。龍嗣の前に広がる世界は――異世界そのもだった。

 

ここにひとりの問題児が加わり、新たな物語が始まる

 

――原作:問題児たちが異世界から来るそうですよ?

 

――Another Story―4番目の813スキル使い

 

 

 

Prologue end

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