AnotherStory―4番目の813スキル   作:有栖川アリシア

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触らぬ争いには巻き込まれない(筈)

 

「やっほ~黒ウサギ」

「キャッ!!」

突如、龍嗣が後ろに現れて驚く黒ウサギ。そして、十六夜の隣に逃げるように飛ぶ。

「お、龍嗣じゃねぇか、おめぇ、どこ行ってたんだよ?」

十六夜が話しかけてきた

「どこ行ってきたって、その水の濡れ方からして、十六夜もどっかいってたんだろ?」

「お、わかったのか?」

「まぁな――そんで?」

「もちろん、ぶっ飛ばしたぜそんで水樹の苗って奴をもらった」

『えぇ、これで他所のコミュニティから水を買う必要もなくなります、みんな大助かりです』

ちょっと興奮気味の黒ウサギ

「ふ~ん、良かったじゃん」

何事もなく言う龍嗣

「そんで、お前は何か手に入れたのかよ?ってか、さっきから龍嗣の隣にいるねえちゃんが気になるんだけど?」

「手に入れたっていうか、仲間にしたっていうのかな?ちなみに、彼女をさ」

 ・

 ・

 ・

しばしの沈黙の後

「「エェッ!?」」

黒ウサギと十六夜が驚いた、それを見かねた龍嗣

「おい、ツクヨミ、ちゃんと挨拶しろ」

そう促すと

「こんにちわ、ツクヨミよ、よろしく」

挨拶を聞いた黒ウサギの表情が固まった

「ツ、ツクヨミさんって・・・桜出雲のあの?」

驚きながら問うと

「えぇ、そうよ――まぁ、今は魔王に潰されちゃって一人だけど」

 

「ってか、マジかよ、早速面白いもの手に入れたみたいじゃねぇか龍嗣、まったくうらやましいぜ」

うらやましそうで面白そうな顔をする十六夜

「まぁな」

にっこりとしてやったり見たいな顔をする龍嗣

「もしかして、隷属させたのですか?」

恐る恐る聞いてくる黒ウサギ

「隷属?そういうことなの?」

「まぁ、それに近いものよ」

龍嗣の問いにうなずくツクヨミ

「あ、あり得ないですわ――神を隷属させるなんて」

「まぁ、いいじゃねぇか」

そういうと、隣に来ると特に嫌がることなく龍嗣に猫のように腕を絡めてくる――

「さてと、手に入るもの手に入ったんだし、帰ろうぜ?」

「あ、はい」

そういうと

「あ、黒ウサギ、お前、地面走っていく?」

「えぇ、まぁ」

「そう、なら、俺とツクヨミは先に帰っているわ――」

「えっ、あの、どうやって?」

「じゃね~」

龍嗣は黒ウサギの返事も聞かずに『腑罪証明(アリバイブロック)』を使って、一気に久遠と春日部のいるところまで跳躍した

「(あぁ~かかわると面倒だな~)」

あの二人にかかわるとろくなことはないのは明白だった。触らぬ神にたたりなしなのである。

 

そう考えながら回りを見渡している。

「とりあえず、何かあるといけないから食料でも手に入れましょうか」

ツクヨミが提案してきた。

「そうだな~ところでどうする?」

「お金は?」

「特にないわ~」

当然である、この世界にはじめてきたのだから

「あら~・・・どうする?」

ツクヨミが再び聞いてくると

「なぁ、この世界って商店側にゲーム申し込んでってできる?」

「えぇ、問題ないわよ?」

「そ、じゃあ、わらしべ長者みたいに行きましょうかね~」

二人は町の中をゆっくりと歩いていく

 

それから、手ごろなお店を見つけた。

「ん~これも食べてみたいな~」

と考えていると、現れたのは気前のよさそうな店主だった

「そこの見かけない顔のお兄ちゃん、どこのコミュニティーだい?」

「ここに来てはじめてさ、けど、食料がなくてな」

「へぇ~って、後ろにいる嬢ちゃんかわいいじゃねぇか、おじさんとギフトゲームでもやってみるかい?」

「チップはどうするんだい?」

「そうだな~そっちは、ノーレートでいいぜ、こっちはそうだな、店棚の欲しいの二つ、それでまけてやるぜ」

「おい、ノリがいいじゃねぇか、それに乗ったぜ」

それから、勝負が始まる――勝負はいたって簡単、三枚のコインを全部トスして、それを全部当てるって勝負だった。龍嗣は問答無用で『模範記憶(マニュアルメモリ)』を使って答えを導き、問答無用でその勝負に勝った。

 

「お、運がいいじゃねぇか兄ちゃん、ほらよっと」

梨二つもらう龍嗣――それから、龍嗣はそれを元手に次々と他の店にゲームを申し込んで行く。勝ち取ったものを元手にして勝って勝ち取ったものと元手にして~っと雪だるま式に繰り返しやっていくと8回目になるころには重力を司るスキル『躯重量(グラビト)』を使わないともてないくらい大きな荷物になっていた。それから、楽しそうにツクヨミと世界のことについて聞いたり話しながら集合場所である噴水広場に向かった

 

それから到着したのは日が暮れた頃だった。そこでは、突然の展開に嵐のような説教と質問が飛び交っていた。

「「「ムシャクシャしてやった、今は反省しています」」」

口裏を合わせて言う三人に激高する黒ウサギ

状況を察するに、どうやらコミュニティーに勝負を挑んだみたいだ。

「だまらっしゃい!!」

とツッコミをいれながら、三人がしかっているのを遠目に見ながら

「かかわると面倒だし――少し待つか」

「そうね」

龍嗣は動作音を消すスキル『忍び体(サイレントニンジャ)』を二人で使って、その場から立ち去り時を見計らって戻ることにした。

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