「急げ!急げ!」
「待って...私こんなに速く走れないよ...」
道場に急いで向かっているバシャーモとミミロップ。ひったくり現場やカツアゲに遭遇し、それらを解決する為に時間が潰れていたのだ。
「ふぅ...やっとついたぜ...」
「バシャーモ君速すぎるよ...」
無事に道場兼ミミロップの家に着いた2人。稽古の前にバシャーモは息を切らしていた。それもそのはず、全力疾走で走って、その上ひったくりを追いかけたり、不良と喧嘩してたりで体力を消耗していた。
「ただいま...」
「お...お願いします...」
疲れ切った様子で道場へ入る2人。すると...
「おぉ、おかえりぃぃぃ!愛娘のミミロップつぁぁぁん!寂しかったよぉぉぉ!ついでにバシャーモ、お前稽古前に息を切らして少し弛んでるぞ!」
「もう!パパやめてっ!」
「おっ...押忍!」
ミミロップの父親兼バシャーモの師範であるローブシンは、早々ミミロップに抱きつく。彼は相当の親バカで、ミミロップの登校前に寂しくて涙を浮かべるとか。その様子にミミロップは相当呆れている。息を切らしているバシャーモに喝を入れ、バシャーモは気合で息を整え直す。
「それでは稽古始めぇぇぇぇ!」
「「押忍!!」」
ローブシンの掛け声で、稽古が始まる。バシャーモたちはまず、基礎である腕立て腹筋背筋50回を軽々とこなしていき、次のメニューに入る。
「次はミット打ち!」
「「お願いしますっ!!」」
バシャーモ達はミット打ちを始めていく。バシャーモは道場に通っているナゲキとペアを組む。ナゲキは耐久力があるらしく、バシャーモのミット打ちに耐えれるのは彼らしい。まずはナゲキからミット打ちを始める。
「ナゲキ!入れ方が甘いぞ!」
「押忍!」
ナゲキは耐久力はあるものの、打撃力に少し難がある様子。その事をバシャーモは指摘をする。そしてバシャーモの番になり、バシャーモは思い切りナゲキのはめているミットに思い切り蹴り上げる。
「ったく、バシャーモ少し手加減してくれよ...」
「手加減したらお前も強くなれないだろ!」
(あかん...ナゲキもダメになるのも時間の問題だぞ...)
バシャーモの蹴りの強さに、ナゲキは弱音を嘆いていた。しかし、バシャーモは心を鬼にして強く蹴り続けている。その様子に師範のローブシンも慌てている様子だ。その横でミミロップはニコニコとバシャーモのことを見ていた。
「次は組手だぁぁ!今日はナゲキとゴーリキ!....そして、ダゲキとバシャーモ!」
「「押忍!!」」
稽古のトリである組手に入り、まず手始めにナゲキとゴーリキーが組手をすることになる。
「ばくれつパンチ!」
(バシャーモの蹴りに慣れてるから、あまり脅威ではないぞ...)
バシャーモの蹴りに慣れたナゲキは、軽々とゴーリキーのばくれつパンチを避けていく。そして...
「あてみなげ!」
「ひでぶぅぅぅぅ!」
ナゲキは反撃のあてみなげを炸裂し、ゴーリキーをノックアウトにさせる。ナゲキの様子にバシャーモは喜び反面、抜かされないように気を引き締めていた。
「次で最後だ!」
バシャーモとダゲキは互いに合掌し、組手を始める。バシャーモはダゲキにブレイズキックで攻めるも、ダゲキは小回りを効かし、ブレイズキックを避けていく。ダゲキもローキックで攻めていくも、バシャーモはリーチの長さを活かし、軽々と両手で弾いていく。
「隙ありっ!」
「ぐはっ!」
ダゲキの隙をついたバシャーモは、かみなりパンチを炸裂させていく。不意をつかれたダゲキは交わす余裕もなく、まともに受けてしまう。幸い特性の頑丈で耐えたが、ダゲキに危険を感じたローブシンは、バシャーモを止めに入り、バシャーモは攻撃を止める。
「ったく、お前つええよ。」
「それにしてもお前のフットワークも上達したな。俺のブレイズキックを軽々と避けられるなんて...」
バシャーモの実戦力に、ダゲキは少し頭が上がらない様子だった。それに対し、軽々と避けられてしまったのか、バシャーモは少し反省をしている様子だった。
「今日の稽古はこれまでぇぇ!各自しっかり体を休めるように!」
「「押忍!!」」
稽古が終わり、バシャーモは自前のプロテインを作り、飲み始める。
「バシャーモ君お疲れ様!今日もすごかった!」
「いやいや、あんなに軽々と避けられるなんてまだまだ修行不足だぜ...」
バシャーモの実力にミミロップは感動していた。しかしバシャーモは鼻を高くせず、少し謙遜をしている様子。
「しかしお前やりすぎだぞ...もう俺いらねんじゃねぇか?」
「いえ、まだまだ半人前なのでまだ磨きをかけないとダメですね...」
バシャーモの強さにローブシンは頭を上げるも、バシャーモはまたも謙遜する。その時、ミミロップの色違いが道場に入ってくる。
「お疲れ様、あれ?バシャーモくん。まだいるんだね。今日はバシャーモくんの大好物の焼きそば大量に作ったよ!」
「ありがたき幸せです!」
「ママの焼きそばは美味しいんだよね!」
道場の中に入ってきた色違いのミミロップは、ミミロップの母親らしい。ミミロップは大量に焼きそばを作っていたらしく、バシャーモを夕飯に誘いだす。バシャーモはその好意をありがたくいただく事にする。
「いただきます!」
ミミロップ家の食卓で、バシャーモは焼きそばをおかずにし、白米を平らげる。体づくりのために、ローブシンは空になったバシャーモの茶碗をよそい、バシャーモはひたすら「うまいっ!、うまいっ!」と言い続けながら食べ続ける。
「おまたせぇ〜。私特性五目鍋だよぉ〜。」
ミミロップは五目鍋を作っていた。しかしその鍋を見ると、紫色の汁に、不吉な湯気を浮かべ、謎の沸騰をしていた。魚の目を見ると、死んでいるはずなのに、魚の目はバツ印になっていた。
「さ...さあ...くえ...ミミロップちゃんが作ってくれたんだぞ...」
「いや、師範こそ愛娘の料理を食べるべきですよ...」
そう言い、ローブシンはいやいやミミロップの五目鍋を食べ始める。ローブシンは「うまいっ!」と苦しそうに言いながら、鍋を平らげていくのだった。食事を終えたバシャーモは道場を後にしていく。
「ただいm...」
「もうっ、バシャちゃん!どこ行ってたの!」
バシャーモは帰宅すると、帰りの遅さに心配していたロコンがつぶらな瞳で、バシャーモに説教しだす。その説教は2時間ほど続き、稽古で疲れていたバシャーモは参っていたようだ。