Dies irae -Silverio Godeater Resurrection- 作:フェルゼン
オリ主によるヒバリちゃんのラッキースケベ発生。
それにより、タツミさんのキャラ崩壊気味。
注意されたし。
後悔とは、心を同じ
その鎖を断ち切らぬ限り、心の中にある時計の針を動かすことは難しい。
言い得て妙とは、まさにこの事だろう。
散り落ちた花が再び元の枝に
それは当たり前の、
だがしかし──いいや、
花一つ、鏡一つ。
そんな小さな命の終焉でさえ、人は名残惜しいと思いを
実際、不老不死や死者蘇生などが、その最たるものと言って構わない。
いずれ朽ち果てる事を約束された刹那の命。ゆえに、
ならば──
この呪いの鎖とは、何も"後悔"など負の感情だけに言えることでは無いだろう。
歓喜、期待、希望、信頼──即ち、素晴らしい正の感情もまた、この縛鎖からは逃れられない。ましてや、
誰かに
そうした機会に恵まれた時、初めて人は自分以外の
過去に強い後悔を抱く人間と同じ。肉体的には
呪いの鎖とは、一種の時間停止と言っても過言ではない。
ああ、だから──そう結んだ上で、ゆえに強く感じるのだ。
つまり
コハクは今、三相の狭間に
「やれやれ···
不意に、規則正しい足音が響いた。
それは完成された彫刻の美と未完成の人間らしさが織り成す響きで、つまり死者だろうと生者だろうと口に出来るものでは断じてない。
本能的に逃げ出したくなる感情を掻き立てる声だが、コハクの中に逃亡の選択肢は現れない。
これが夢だからという前に、声の主自体が他者を害するつもりがないのだから、それも道理だろう。
加え、住人歴と言う意味でも彼の方がコハクと比較できぬほど長い。
結果、光にも闇にも灰色にも振り切れぬまま、その狭間に住み続ける存在、それが彼だった。
「別に、私は卿の行為を責めるつもりはない。
取り立てて、特別に見る行為ではない。無論、逆もまた
言葉の使い回しが小難しいため、何を言っているのか理解が遅れた。つまり、こういうことだろう。
「その上で、私は卿を物好きだと称しているのだよ。今この時を生きる事を強く望む卿が何故、
夢を見る──否、正確には
炎の海に包まれ、燃え盛る街区。
それは言わば、過去に負った古傷を自らの手で掘り返す行為に他ならない。
カサブタ程度の古傷ならば、傷口が治る段階で身体が
しかし、コハクの背負う古傷は一般的にカサブタ程度の古傷で済むものではない。
良くて重症、悪くて
にも関わらず、彼は繰り返し傷口を掘り返す。まるで、忘却した所で誰も責めはしないにも関わらず、記憶の中に埋もれさせたくないのだと言うように。
「人の生は苦しみと迷いに満ちている。私にはな、まるで卿の行動は自らの胸を痛めつけているようにしか見えんのだ」
男が口にする疑問は、至極真っ当なものだった。
誰だろうと、致命に近い古傷を自らの手で掘り起こす者を見たら不思議に思うし、中には
すると、過去を振り向いていたコハクの視線が男の方へと向けられた。追憶のサイクルを終えた彼は、やや悲しみの色を
別に、胸を痛めつけている訳ではない。
ただ忘れたくないだけであり、思い出せなくなるのが恐いから過去を振り返る。
その上で自分の胸が痛むのは構わない。それは、自分が彼女との約束を忘れていない証になるから。
だから、自分はずっと胸が痛いままでいいのだと。
返答に、男は言葉を失う。
僅かばかりの間を開けて、一言。
「···愚かだな······」
加えて酷く単純だ。たかがそれだけの事で笑えるなど、
「だが──」
ふと、目を伏せて男は続けた。
「それが人間的なのだろう。
ならばこそ、望まぬ"終焉"に異を唱えよう。
生来有する“資格”さえ捨て去り、定められた“運命”に抗い続ける。それが、■■の概念ゆえに。
「さあ、“運命”の幕開けは近い。その痛みと
今度こそ、本当の
黄金を冠する
たとえどれほどの真実が待ち受けようと、別の
忘れられない過去があり、手離したくない
必ずや、今度こそ──
──さあ、■■■を始めよう。
決意を形にするために。訣別を果たすために。
神宿コハクは、新たな
そして──
「──きゃぁ」
ああ、そして──
「んぅ、ッ······。
ちょ、ちょっと待って下さいね。人前ですので、あぁぅ···わわ、そんなに情熱的に
「────·········」
そし、て──
甘い声に
一体何があったのか、コハクはタブレット端末を抱えた赤毛の少女を押し倒しており、
瞬時に状況を理解し、顔から血の気が引いていく。
いや、待て。ちょっと、待て、待ってくれ、本当に頼むから──これは一体、何がどうしてこうなったのか、誰か説明して欲しい。
先程までの決意やら何やらが
ああ、だが、しかし──。
などと、我ながらに信じられないほど冷静に思考回路が巡っていく。されど、フリーズしていることに変わりはなく、未だに収拾がつかないままグルグル巡る思考回路は、そろそろショート寸前にまで陥っていた。
これで相手方の少女が抵抗して、勢いよくぶっ飛ばしてくれれば離れる事も可能なのだが、
更に周囲の人間も突如として発生した
そして当然、彼女が呼吸する度に胸は上下に動くものだから······。
「きゃ、ちょ、ちょっと待って下さいね、今······やん」
しかも、
豊満とまではいかないものの、しっかり
そこに
タブレット端末で口元を隠しながら、至近距離で
「あの、その──。
こ、こういうのもあれなんですが···決して嫌な訳ではないものの······わたしとしましては、もう少し優しく···。それと出来れば、
「──、──────」
などと、恥ずかしげな言葉を聞き、コハクの中で衝撃が走る。
何かが盛大に折れる音を聴いた気がした。失笑したくなる感情を必死に
「···なんか······悪ぃな···」
「いえ、寝ているあなたを不注意に起こそうとしたわたしにも落ち度が······」
「落ち度···? 君に落ち度なんざないだろう。俺のような
言うと、コハクは至極自然で土下座する。
さながら、時代劇に登場する忠義溢れる武士のように綺麗な土下座だった。
「不可抗力だ、などと弁解はしません。した所で、辱めを受けた君からして見れば、ただの言い訳にしか聞こえないでしょう。婦女子の胸を事故でも揉むなど、冥王様の裁きを受けるほどの罪。
加え、目撃した第三者でさえ
ゆえに、ごく自然な流れで短刀──その割には刀身が長いように思えるが──を
「君の胸を揉んでしまった罪は、この命を
「えと、あの···何もそこまでして頂かなくても······」
「いいえ、恋人ならばいざ知らず、まだ赦される余地はあるのでしょうが、初対面の、しかもまだ成人していない女性の胸を触るなど、公序良俗以前の問題。よって
何が役得、何がラッキースケベ、そんなものは等しく死ねば良い。
期せずして女性の
ああ、なんと罪深い。こんな事もあったなと、笑い話にも出来ないとか、どれだけ自分は
「早まらないで下さい。あなたの誠意はきちんと伝わりましたので。それに、そこまで言われてしまうと──
「非常に心が傷ついたとッ。ならばもはや是非もなし」
取り出した短刀の
現世を離れる覚悟は完了。
「いざ、ご照覧あれッ──」
「いや、アホかぁぁぁぁぁぁああッ!!」
切腹しようとした瞬間、突如として後頭部に叩き込まれたのは盛大な回し蹴り。
あまりに唐突かつ強烈な一撃に切腹は中断され、強制に宙を舞うこと約三回。反射的に受身を取るが、頭部を強打されたからだろう。頭の奥が揺れて軽く平衡感覚を失い、その場に
痛みに
「おっと、悪いな。最初は何事かと思って、状況を把握出来なかったけどよ。本気で切腹発言とか、流石にちょいとやりすぎだぞ。
そりゃあ、ヒバリちゃんの胸の価値は安かないけど、少なくとも命で償うほどじゃないだろ。というか、お前さんの価値が低すぎやしないか?」
「? 当然、胸以下だ」
さも、何か問題があるだろうか? と問うようにコハクは首を
彼の無意識に男の
また、今までラッキースケベに遭遇してきた経験がその認識を更に助長させたのは語るまでもなく、不可抗力や不慮の事故で許されるような事柄ではないと思ってきたのが非常に大きかった。
要するに、
それを理解してか、赤ジャケットの男から
「いやいや、そんな分けないだろ。よく分かってないのに言い切らないでくれよ。見る限りあんた、ブレンダン以上の堅物には見えないんだしさ。
それにしても、ヒバリちゃんもまた厄介な男に引っかかっちゃったね。虫払いはオレがしとくから、その後オレと一緒にお茶でも──······」
「あ、いえ、お気持ちだけでも結構です。それに、あそこまで誠心誠意に謝罪されてしまうと、むしろ何と言いますか···災難ではないと感じる自分がいまして······ふふっ」
これもアマツ末裔の宿命なんでしょうねと、彼女は押さえられていた胸に手を当てて、柔和な笑みを浮かべて見せる。
因果関係とはまるで
それを受けてか、隣の男が強烈な殺気を向けられるのが全くもって理解が出来ない。彼女もそうだが、この男は一体何なのだろう。
「はは、ははははは──やっぱ死ねこの野郎。
え? 何? なんで、ヒバリちゃんのファーストパイタッチ奪った奴が、どうしてヒバリちゃんとフラグ立ってんの? 詐欺だ詐欺! こんなの立つ瀬がないじゃんかッ。
出会って1.5秒でフォーリンラブとか、恋愛ナメるなよ! というか、絶対おかしいだろコレ! とにかく、いっぺんまじで死んでみてくれ!!」
「だから、切腹するって言ってるじゃねえか。それに、俺は·········はぁ、もうどーでもいいわ、面倒くせぇ」
男が乱入してきてくれた光明か、徐々に余裕を取り戻し、頭も冷えた。とにかく切腹など被害者自身が望んでいない、というぐらいには冷静に理解しつつある。
目の前にいる赤毛の少女──その顔を見るだけで自己嫌悪に陥りそうになるがしかし、このままでは話が進まないのもまた事実。
恨めしい男の視線から目を
手に残る柔らかい感触を忘れるように
「本当に申し訳ない。いくら混乱していたとは言え、過剰な謝罪で更に君を困惑させてしまった。
しかし、正直に言うと個人的には、まだ納得していない部分もあります。君が望むのであれば、法の罰も受ける所存ですが······」
「いえ、本当に良いんです。わたしも不慮の事故に繋がる事も考えずに起こそうとしたのが要因の一つでもありますし、あなたの誠意もきちんと伝わりました。なので、そこまで
「だが···」
下げていた頭を思わず上げ、異論を唱えようとする。
しかし、
ならば、彼女の慈悲を受け入れるのが妥当だろう。これ以上、罪の所在を問うた所で少女の迷惑にしかならない。
「話が大分それてしまいましたが、本題に移ります。あなたは、今日行われる適合試験の受験者・神宿コハクさんで間違いはありませんか?」
「え? あ、はい」
あまりに脈略のない確認に、思わず情けない返事で肯定する。
すると、赤毛の少女は脇に抱えたタブレット端末を
「では、こういうのはどうでしょう? この後コハクさんには、
「は?」
少女の要求に、コハクは今度こそ
されど、少女の顔に
「わたしは竹田ヒバリ。フェンリル極東支部にて、
なので、これは本心です。無事に生還してくれるだけで、わたしはとても嬉しく思うので」
「···············」
含みのあるヒバリの要求を、
テレビCMで紹介されている適合試験は捏造された情報であり、実際はそんなに生易しいものではない。
彼女がオペレーターを務めているのならば、
ゆえに──
「りょーかい──約束するぜ」
彼女の求めに応えること、それが一番の最善手だと理解して承諾する。
すると、ヒバリは年相応の少女らしい笑顔を浮かべて見せた。知らず、コハクは心の底から安堵する。
記憶の中で鮮明に残る彼女の笑顔。ああ──やはり女性には笑顔でいて欲しいものだと、改めてコハクは思うのだった。
リメイク前のようにラッキースケベ回にするか、しないかと導入部分で
後、GEB以降の男ボイス15のキャラに掴み所がない。
やる気皆無だが仲間想いの情に厚いタイプ。やや天然でクーデレ、加えて何を考えているのかイマイチ分からないミステリアス。しかもコミュ障の朴念仁。
特大ダメージで「クソッタレがァッ!!」というボイスが聞ける。某笑顔動画のソーマとキャラ
公式からして男ボイス15に属性盛りすぎ感パネェ。
どこのカルナさんだよ。
(尚、リア友はやる気皆無のリヴァイ兵長と表現)
しかも、BGMより声が小さい。
マジで何なんだ、この男ボイスはッ。
もしも他にイメージがあったら聞かせて下さい。
では、今回はここまで。
また次回でお会いしましょう|・x・)ノシ