Dies irae -Silverio Godeater Resurrection-   作:フェルゼン

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第四話 健康診断/Medizinische Prüfen 後編

3

 

 ならばこそ──

 

 「──ん? どうかしたかい? 顔色が悪いようだが······」

 

 コハクの身に起きた異変を、ヨハネスは瞬時に感じ取る。

 柔和な笑みを(たた)えて、純粋な気持ちで相手の事を心配しながら、不調を来たして(かす)かに顔を伏せる目の前の青年を現実に引き戻そうと、腕を伸ばした。その肩に、そっと手を()えるために。

 

 だが、相手を()()える琥珀色の(そう)(ぼう)は、天の真上を(おお)うが如き極夜のように(くら)き深淵の感情を()(じん)も隠そうとしない。

 目は口ほどに物を言う。たとえどれほどの思いやりを見せようと、裏が見え隠れする限り、人は()()()()()()()()()()()()のだ。

 

 「遠慮することは無い。適合試験後に気分が悪くなる等の症状が見られるのは、()()()()()()だ。必要なら、すぐにでも医療班を──」

 

 手配しようと続くはずだった言葉はしかし、コハクの肩に差し伸べていた手を叩き落とす乾いた音により、()()された。

 

 突然の拒絶にヨハネスは目を(みは)*1、パソコンを操作していた(さかき)の手も自然と止まる。

 無理もない。先程まで、来る者拒まずとでも言うような空気を(かも)し出していた青年が、一転して拒否拒絶の意志を見せたのだから。

 

 「······黙れ。気安く···()に触るな······ッ」

 

 そしてそれは、勘違いでもなければ、何一つとして間違えている訳でもない。

 右手で頭を抱え、ヨハネスを睨みあげる瞳は嫌悪と敵意の色を宿している。

 顔を苦痛に(ゆが)ませながら、コハクは続けた。(とつ)(とつ)*2と。

 

 「()()()()()()···だと? 笑わせ、るな······本当は、一、ミリも、期待なんざ···してねえ、くせに··そんな、声で······そんな、言葉遣いで···勝手、ばかり抜かし、やがって···ッ。

 気持ち、悪ぃ。寝言は寝てから言えよクソッタレ······()の事、なんか、暇潰しの玩具(オモチャ)か、お情けで生かしてやってる()()()······そういう風にしか、テメェは認識して、ないだろうッ······」

 

 確かに、(さかのぼ)って振り返ればヨハネスの言動は感情らしい感情がこめられていない機械的なものであり、実際の認識がどうだろうと(よく)(よう)のない無機質な声で物事全てを語っていたのは事実である。

 ゆえに、他者の声色や声音から感情の()()を鋭く感じ取れるコハクの感覚は、何も()()しなものではない。

 むしろ、口は災いの元と言わんばかりに、その感覚器官は正常に機能するのだ。本能にも近い直感が彼に危険を知らせ、頭の中で(けい)(しょう)を鳴らし続けている。

 

 いや、()()()()()()()()()と言うべきか。陰陽転化──陽極まれば陰となり、陰極まれば陽となる。

 そんな表現が似合うほど、コハクの身に起きた変貌は余りに(にょ)(じつ)なものだった。流石(さすが)(さかき)さえ目を(みは)らせ、(くだん)の青年を凝視する。

 

 「これは······」

 

 思わず(つぶや)かれた言葉。眉間の(たて)(じわ)が深くなる。

 対するヨハネスは、極大の敵意を向けられているにも関わらず、その態度は()(れん)に腕押しの如く微動だにしない。

 それどころか、急激な変化を起こしたコハクの事を、()()か狂熱的な色合いさえ宿す瞳で見据えているのだ。

 

 「···ヨハン」

 「ああ、分かっている。心配せずとも、無駄な(せん)(さく)はしない」

 

 ヨハネスの様子に気付いた榊が、すかさず彼の愛称を呼んで(いさ)めに()かる。

 暗に刺激するなと言いたいのだ。今、彼らの目の前にいる青年は()宿()()()()()()()()()宿()()()()ではない。その身体を経由した()()が、彼の身体を勝手に操縦して、極大の敵意と殺意を()き出しにしている。

 何より、ヨハネスと榊の二人には、コハクの身に起きている異変に心当たりがあった。

 

 ゆえに、ヨハネスは冷静な態度のまま、改めてコハクへと向き直る。

 

 「心配せずとも、お前のそれはただの()(ゆう)だ。むしろ、無駄には出来ない貴重な人材。だから──早く目を覚ましなさい、███」

 

 自分でも信じられないほど怖気立つような優しい声で言葉を(つむ)ぎ、実際に剥き出しの嫌悪感は更に増大の一途を辿る。

 忌々しげに舌を打つや否や、急激に薄れていく敵意と殺意。コハクの左眼に宿りつつあった禍々しい赤色は、徐々にその色を失いつつあった。

 

 同時に、先程まで苦痛に歪んでいた顔が嘘のように、コハクは目を丸くさせ、何度も(まばた)きを繰り返す。

 

 「···俺は······一体、何を······?」

 

 困惑に眉を寄せ、不安げに疑問を口にする彼に、ヨハネスは柔和な笑みを浮かべて首を軽く横に振り、そして──

 

 「いいや、何も」

 

 平然と、そんな嘘を()いた。

 未だに残留思念が残っているのか、コハクが()(げん)そうに目を細め、首を()しげていようと気にしない。

 本人がこれでは、恐らく()()()()()()()()()()()()()とヨハネスは胸中で確信する。今頃、ソファから跳ね起きて、苛立ちげに舌打ちを鳴らしているに違いない。

 

 「じゃあ、私はこれで失礼するよ。

 ペイラー、後はよろしく。終わったら、データを送っておいてくれ」

 

 もはや素を隠すのも馬鹿らしくなり、ヨハネスは軽く榊へ手を振りながら、彼の研究室を後にするのだった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 そうして──

 

 支部長の背中を見送った後、未だ判然としない記憶に、コハクは困惑したように指先で(ほお)()いた。

 

 「よし、準備は完了だ。そこのベッドに横になって」

 

 次瞬、榊の声が思索に()けるコハクの意識を現実へと引き戻す。

 我に返ったように榊へ視線を戻せば、彼は(あご)をしゃくって指定の場所を指し示した。

 

 釣られ、視線を其方(そちら)へ向ける。

 榊が指し示した場所にあるのは、誰がどう見ても革製のソファーであり、どれだけ努力を重ねようともベッドにはならない家具が置かれていた。

 

 しかし、()えてツッコミはいれない。

 科学者という職業の都合上、ソファをベッド代わりにするのは、何も珍しいことではないだろう。

 むしろ、彼らのような人種からすると、ベッドとソファはイコールで繋がっているのだ。

 

 「少しの間眠くなると思うが、心配しなくていいよ。次、目覚める時は自分の部屋だ。戦士の束の間の休息って奴だね。予想では10800秒だ。ゆっくりおやすみ」

 「は、はぁ···」

 

 釈然としない。自然と生返事になる。

 しかし、ここで詰め寄った所で打ち明けてくれるとも思えなかった。何せヨハネスも、この部屋の主たる榊も、まるで何事も無かったかのように振る舞うから、絶対に何かやらかしたと確信しているのに、それを咎める気が一切ない。

 ならば、下手に追及すべきではないのだろう。何より、咎めないことを言及すれば、必然と榊の仕事時間が増えてしまうのは容易に想像できた。

 

 だが、それでも──いいや、だからこそ。

 

 “()せないよなぁ······”

 

 胸に残る異物感を感じつつ、(ひたい)(たて)(じわ)を寄せたコハクは、身を(ひるがえ)して榊に指定されたベッドへ横になる。

 徐々に襲い来る睡魔に身を任せながら、ゆっくりと(まぶた)を閉じるのだった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

4

 

 

 (ただ)の人間として、心から誓った事がある。

 それがたとえ、友情に(ひび)を入れる行為でも。

 貫きたいと思う、()()があるのだ。

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 一仕事を終えた榊は、()(かた)まった筋肉を(ほぐ)す為、大きく背伸びをする。

 身体のあちこちから自然と鳴り響く、ポキポキという軽快な音を聞いて、自分も年だなぁ〜と胸中で感慨深く(つぶや)いた。

 

 メディカルチェックを受けた二人の新人は、献身的な双子によって、自室のベッドに放り込まれている頃合いだろう。

 (いく)ら献身さを自称する双子とて、(いじ)るネタが無ければ何もしない。逆説的に、弄りネタさえあれば小悪魔と化す双子も、ああ見えて実はTPOを弁えているのだ。

 

 なので、心配はいらない。

 ゆえに──

 

 「さて、と······」

 

 ()()()()を切り替える。技術屋としてのペイラー・榊ではなく、()()にでもいる一人の人間として、パソコンの操作を再開した。

 先程のメディカルチェックで獲得した神宿コハクの生体情報(データ)と、とある神機奏者(ゴッドイーター)生体情報(データ)の推移を次々にモニタへ表示させ、比較していく。

 その結果が出る度に、榊の顔は険しくなり、()(けん)に寄った(たて)(じわ)も深くなるばかり。

 次瞬、榊は確信したようにズレてもいない眼鏡を、指先で押し上げた。

 

 「やはり···予想より同調が早いのはこれが原因か······」

 

 表示された原因に、(おお)(ぎょう)(ため)(いき)を吐く。これは推測に過ぎないが、()()()()さえあれば、また同じ事が起こる確率が高い。

 加え、榊が出来る根回しの域を完全に越えられてしまっている以上、こちらからの行動示唆(アプローチ)は全て無意味に終わる。

 何せこれは、もはや()()()()()()()の域に突入していた。周囲の人間が何を言おうと、それはただの後付けの風味(フレーバー)にしかならず、当人たちが互いに向き合って解決する他に方法はない。

 

 そうなれば、()()()()()さえ引き起こすだろう。それを防ぐ為にも、(くだん)の青年には早めに目覚めて(もら)いたいのだが······

 

 「···多分、難しいだろうね」

 

 ()()に深く腰掛けながら、榊は独り呟いた。

 

 科学者の目は()()ではない。

 件の青年が何を望み、どう()りたいのか。大体の予想が立てられるがゆえに、難しいと断言する。

 とりあえず、可能な限りの根回しをしておこうと思い、気を取り直してパソコンと向き直って、手馴れた様子でキーボードの操作を再開しようとした、その時。

 

 「やれやれ······こちらもこちらでせっかちだねぇ」

 

 インバネスコートの胸ポケットに仕舞っていた携帯端末、それが音も無く鳴り響いたのである。

 驚きはしない。むしろ、予想通りのタイミングで掛かる電話に、思わず嘆息する程だった。

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 胸ポケットから携帯端末を取り出す。

 念の為、ディスプレイ画面に表示される着信者名を確認すると、予想は見事に的中。デジタル文字で起こされた親友の名前が、そこには表示されていた。

 

 拒む理由もないので、榊は快く着信を受け取る。

 携帯端末を耳元に()え、電話口で自分と同じように微笑を(たた)えているであろう親友へ、彼はにこやかに話し掛けるのだ。

 

 「やぁ、ヨハン。キミが私用携帯(こっち)に連絡を入れてくるだなんて珍しいじゃないか」

 『ふっ···。珍しいだなんて、ご冗談を。榊博士、恐らく貴方(あなた)のことだ、()()()()で私から連絡が来るのを事前に予見していたはず······』

 「さあ? それはどうだろうね。私とてキミと同じ人間だ。審判者(ラダマンテュス)のように、何から何まで予想の(はん)(ちゅう)って訳じゃないさ」

 『非凡な者ほど、己を凡俗と自称するものだ。少なくとも、私から見た貴方は()()()()()()()()()()だよ』

 「それは、(けな)しているのかい?」

 『まさか。私にそのような意図はない』

 

 だろうね、と軽く(あい)(づち)を打った榊は、深く椅子に腰掛けた。

 

 「褒めてくれるのは()(がた)いけど、キミは私のことを買い(かぶ)り過ぎだ。そこら辺、少し自覚した方が良い」

 『ふっ···かもしれんな』

 

 談笑し合う榊とヨハネス。

 そこには、先程まで感じられた(なか)(むつ)まじさや、親近感といったモノが存在せず、室内に響く微笑も、どこか暗い影を落としている。

 もしも仮に、この部屋で二人のやり取りを聞ける者がいたら、その者はまるで(たぬき)(きつね)の化かし合いを見せられている気分に陥るに違いない。

 

 『さて、話を本題に戻そう。先ほど貴方が送ってきてくれた、()()のメディカルチェックの結果だが、これは本当に彼のモノなんだね?

 まさか、貴方に限って()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なんて事はあるまい』

 「当たり前だろう。私がそんなミスを犯すと思うかい?」

 『いいや』

 

 苦笑気味に、ヨハネスは榊の問いを否定した。

 電話口の向こう側で軽く(かぶり)を横に振りながら、愚問だったと()(ちょう)の笑みを浮かべている。

 

 『だが、そうなると疑問点が一つ残る事になる。何故、彼のメディカルチェックの結果が()()生体情報(データ)と類似しているのか···と』

 「······何が言いたいんだい?」

 『神機奏者(ゴッドイーター)は、星辰奏者(エスペラント)技術を土台にして造られた人間兵器だ。強化するのが人間である以上、必然的に類似する生体情報(データ)が現れる事は滅多にない』

 

 断言しても良い。たとえ身内であろうとも、人間の生体情報が類似する事は(まれ)なのだと。

 

 『無論、これで彼が()()()を得れば、明らかな違いが現れるだろう。だが、平均値(アベレージ)だけでもこの結果だ。こんな物を見て、疑問に思わない訳が無い。

 前置きが長くなってしまったが、確認の為に()いて置こう。榊博士、貴方は確か、()()()()()()()()()が起きた現場へ最後に立ち寄った人物だったね?』

 「ああ、そうだよ」

 

 肯定しながら、榊はズレた眼鏡を押し上げた。

 

 ふと、()()()の記憶が(のう)()()ぎる。

 暗闇の中に広がる赤い光景。()(こう)の奥に突き刺さるは、()びた鉄のような匂い。

 現場へ近付けば近付くほど、海のように広がりを見せる赤い液体。歩を進める度に響くのは、(ねば)()のある水を跳ね上げる音だ。

 

 視界全てを埋め尽くすような赤の中、転がるソレらを見る度に奥歯を噛み締める。

 肘から噛み千切られた腕が。

 (すね)から下は立ったままの足が。

 肉を裂かれて腸が(こぼ)れている胴が。

 心臓の位置だけ二つにされた胸が。

 それこそ何かの(かい)(ぎゃく)*3のように、かつて友と呼び、志を同じくした仲間だったモノが()()()()と化し、()(ざん)な姿で打ち捨てられていた。

 

 白い骨、ピンクの臓物、黄色い脂肪、赤い筋肉、灰色の(のう)(ずい)(にご)った眼球······この時、生まれて初めて“後悔”という言葉の意味を知り、深い罪悪感を叩き込まれたのを覚えている。

 多くの友人と仲間を失い、何か大切なものまで取りこぼしてしまったあの日の事を、ペイラー・榊は決して忘れる事など出来やしない。

 そしてそれは、ヨハネス・フォン・シックザールとて同じだった。

 

 『では、単刀直入に訊こう、ペイラー。()()の片割れは本当に死んだんだな?』

 「ああ、死んだよ」

 

 ゆえに、ヨハネスから投げられた疑問に、榊は何の(はん)(もん)(しゅん)(じゅん)もなく即答して見せた。

 

 電話口の向こうで口を(つぐ)む親友の姿を幻視しながら、されども彼は続ける。

 問答無用に、容赦なく、叩きつけて刻みつけるように。

 

 「この私が珍しく断言するのを、キミは珍しく思うだろうけど、()()()の生存率は限りなく0に近い。よしんば生きていたとしても、誰にも気づかれることなく死に絶えただろうね。

 だからこそ、()()()()()。彼の片割れは間違いなく死んだ。これは(くつがえ)しようのない真実だと」

 『··············』

 

 断言する榊の言葉に、ヨハネスは返す言葉もない。

 今頃、良心の()(しゃく)に苦しんでいるか、或いは()()()()()()()()()()のだろう。軽く想像出来る分、知らず口調は厳しくなっていた。

 

 『ふっ···、手厳しいな。まあ良い。それさえ確認出来れば()()。忙しい中、時間を取らせて悪かったね、ペイラー』

 「いやいや、キミが気にすることでもないよ。それじゃあ、またね」

 

 軽い挨拶を交わし、通話を切る。

 糸のように細い目を開き、榊はいつもの様に独り言を呟いた。

 

 「悪いね、ヨハン······()()()()()()()で、キミに()()()の存在を教えられないよ」

 

 先程の会話で確信した。

 ヨハネス・フォン・シックザールは、初代の馬鹿と原初の馬鹿と何ら変わらない。なまじ敗残者の側面を持つために、色々な意味で頭のネジが吹き飛んでいる。

 ゆえに──ああ、だからこそ。

 

 「教えないし、気づかせない。星の観測者(スターゲイザー)でも科学者でもない、唯のペイラー・榊として、()()()だけはキミの自由にはさせないさ」

 

 それが自己満足的な我儘(エゴ)だったとしても、友情に罅を入れる行為でも構わない。

 生きて欲しいのだ。()()()だけでも真っ当に。

 そう誓ったし、そう願った。

 その結末が()()ならば、文句は言わない。言う権利も存在しない。

 

 それこそが──

 

 「僕と私が出した、“勝利(こたえ)”だ」

 

 さあ、その勝利(こたえ)に準じよう。

 明日から忙しくなるのを予見しながら、榊は大きく背伸びをするのだった。

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 一方、その頃──

 

 切れた通話に、ヨハネスは目を細めた。

 榊から真っ直ぐと告げられた真実は、確かに彼の心に突き刺さり、良心の呵責と言う名の痛みとなりて(うず)いている。

 

 だが──

 

 「まぁ、淡い希望を抱くだけ無駄······と言う事だな」

 

 一度だけ(めい)(もく)*4した後、ヨハネスは独り()ちる。

 (ゆる)やかに開かれた瞳に、先程まで見せていた良心の呵責は見られない。

 死んだ事実さえ(くつがえ)らなければ、()()()()()のだ。ただ、ふと過去を振り返った際に、()()()()()()()()()()()()()()と思い出しただけに過ぎなかった。

 

 ゆえに──ああ、だからこそ。

 

 この件に関しては、立ち止まるのを止めにしよう。

 それでも気になった時に、また立ち止まって過去を振り返りながら、そこから学んで進み続ければ良い。

 何故なら、今の自分に(くだん)の青年へ()()してやる余裕はないのだ。

 

 「全ては(すべ)て私達が掲げる“勝利(こたえ)”のために」

 

 ──さあ、運命の車輪を駆動させよう。

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

*1
目を大きく開いて見るの意。

*2
話しぶりが流暢でなく、途切れ途切れの調子で喋る様子の意

*3
こっけいみのある気のきいた言葉。しゃれや冗談。ユーモアなどの意味を持つ

*4
目を閉じること。目をつぶること。




 必須タグに「アンチ・ヘイト」が無いのは、原作キャラが原作キャラに対して悪口の多い作品だから(主にソーマとアリサ)。
 コハクの台詞(セリフ)なんて、まだ()(わい)い方よ。もっと酷いのが後半に出てくる(主にソーマとアリサ)。

 14歳神卿のように、キャラの掘り下げをしようとすると、ヨハネスの黒幕感とか、榊博士の意味深さとか、プーンプン匂い始めるという、ジレンマが発生するんだわこれが。
 つーか、正田卿作品あるあるを「GOD EATER」でやる方がアホだろ。敵側の人数考えろや。
 という、フリーツッコミは横に置いておこう。「シルヴァリオトリニティ」の糞眼鏡みたいなモンだと開き直れば、いけるいける。

 ま、シック支部長は闇属性だけどね。
 (残した功績は光属性顔負けだけど)

 とりあえず、今回はここまで。
 またの次回にお会いしましょう|・x・)ノシ


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