Dies irae 〜 Silverio Godeater 〜 【工事中】   作:フェルゼン

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 大変、お待たせ致しました!
 星辰光(アステリズム)のステータス表に詠唱の追加。及び、説明内容の加筆修正を行いました!
 Prologue #03に記載しております詠唱についても、早い内に修正致しますので、続きはあともう少しだけお待ち下さいますよう、どうかご了承くださいませ!




Prologue #04

◆ ◆ ◆

 

 

 星辰光(アステリズム)──

 新西暦1000年代、軍事帝国アドラーが開発した人間兵器・星辰感応奏者(エスペラント)の持つ最大の切り札にして、個々人により全く異なる固有能力の総称だった。

 

 遥か上空、宇宙空間において輝き続ける擬似恒星・第二太陽(アマテラス)

 ここから降り注ぐ星辰体(アストラル)粒子と感応することで、彼らは自己を最小単位の天体と規定し、個々それぞれの異星環境とも呼べる法則を再現する。

 言わば、極小規模の超新星爆発だ。人間の意志で能動的に行われる事により、地球環境に適用した"超能力"という形で発現・行使する。

 星辰体(アストラル)という粒子はどのような理屈か、世界法則そのものを一新させる脅威の力を有していた。

 

 旧西暦を崩壊させたという、大破壊(カタストロフ)

 亡国・日本が開発した星辰体(アストラル)運用兵器を狙った西側諸国に位置する中華連合*1と、当時の日本に世界の派遣を握らせたくない合衆国*2間者(スパイ)が、その兵器──しかも未知の粒子で駆動する核融合炉──を暴走させる。

 結果、爆心地である日本諸共ユーラシア大陸の東半分が吹き飛び、同時に地球全土を巻き込む大規模な次元震災が発生した。

 

 これを起因にして、この星辰体(アストラル)は地表を(おお)い、鉱物に関わる抵抗値を一掃させたのを一例に、大小様々な点で地球環境を塗り替えたのである。

 実際に星辰体(アストラル)によって、地表の法則が変化した以上、異能の発露はおかしなことではない。

 星辰体(アストラル)は次元の穴から降り注ぐ粒子であり、三次元上では発生しない高位次元の産物だ。ならば、その恩恵を人工的とは言え、(たまわ)った存在が、小さな"(ほし)(くず)"と規定されるのは自然な流れと言えるだろう。

 そして当然、太陽系の惑星間でさえ重力や気温が全く異なるのだ。広い宇宙には人類の常識が通用しない奇怪な星があったとしても、それは何ら不思議なことでは無い。

 

 たとえば、それは──

 

 「──ガァァァアアッ!」

 

 このように。

 大量の原子が、常に()()()()()()()()()()星もまた、宇宙の何処かに存在するはずなのだ。

 

 光が(はし)る。光が吼える。

 解き放たれた粒子に、加速された原子核。

 それこそ何かの(かい)(ぎゃく)*3のように、閃光と化した黄金と(こう)()が、渦巻き(ほとばし)り、総身を構成する一分子に至るまでの(ことごと)くを分裂しながら、その奔流に()()んでいく。

 絶叫を張り上げる(いとま)すらない。

 先の咆哮は、(きゅう)()に噛まれた猫が怒りの声を上げたに過ぎず、分裂に伴う苦痛など感じていないのが一目見て分かるだろう。

 炎海の夜霧に、金色と緋色の威容が消え去った後、コハクは静かに目を細めた。

 

 「···まだ居るのか」

 

 視線の先には、まだ異形の怪物達が(ばっ)()している。一体、どれだけの数が居住区に侵入したのか、それすらも分からない。

 加え、異形の中には見たこともない種族も約五種類ほど確認できた。間違いなく新種だろう。だがしかし、居住区を管理する組織からは、何の知らせも届いていない。

 偶然の領域は既に超過して久しく、何よりも常人よりも鋭いコハクの聴覚は、()()()を拾い上げていた。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 ()()()()()()()()()()()──

 

 「──何を(ほう)けている」

 

 刹那、(のう)()に声が響く。

 ハッと我に返った次の瞬間、ドォンッと重厚な音と共に眼前へ現れたのは、先程の大虎よりも一回りも、二回りも巨大な、黒く禍々しい(さそり)の異形が降り立った。

 

 「キシャァァァアアア────ッ!」

 

 同時、巨大黒蠍は不快な声で獲物を威嚇する。

 コハクは(とっ)()に長剣を構え、警戒するものの、通常の大型種に分類される異形の怪物よりも巨大な黒蠍を前に、疑問を感じずにはいられない。

 

 「···こいつは······」

 

 一見すると、新種の異形に()(まが)えるほどの禍々しさだがしかし、その外見は欧州地域にある島国で発生した大型の異形と酷似している。

 恐らくは親戚類。或いは、島国発生の異形が()()を中心に捕食し続けた結果、突然変異を起こした類だろか。

 

 それとも──。

 あらゆる疑問が頭に浮かぶ中、それは直ぐに氷塊することとなる。

 

 「スサノオ──()()()()()()()()()()の異名を持つ、第一接触禁忌種だ。その名の通り、神機を好んで捕食する。

 ゆえ、肝に銘じておけよ。少しでも隙を見せた瞬間、(けい)はあの(しょく)()()(じき)になる、と」

 「りょーかいだ」

 

 返事と同時、スサノオと呼ばれた異形が短い咆哮を上げ、黒い獣の顎門(あぎと)(ほう)彿(ふつ)とさせる触肢を振り上げた。

 咄嗟の判断で右に(ちょう)(やく)。黒い顎門が空を喰い千切った刹那、ブーメランの如く向きを転じて、一気に敵手の(ふところ)へと侵入を試みる。

 一度、こちらが距離を取った事により、相手へ攻撃する機会を与えてしまったのか。両の触肢を構え、尾についている大剣から大量の弾が(あめ)(あられ)と放たれる。

 

 「チッ──」

 「止まるな。下に(くぐ)れ」

 

 堪らず舌を打ち、方向転換すべく足を止めようとするが、姿なき声から響く指示に、コハクは素直に従う。

 無論、それがどれだけ異常な状態なのかを、彼自身がよく理解していた。

 

 当たり前に、極々自然に、響き渡る誰かの声と普通に会話をする。まるでそれが当然だという顔をして、疑心を抱かず対応する様は、まさしく異常だ。

 何を先程からすらすらと······()()()()()()()()()()()()()()()()()?

 だが、そんなことを気にしている暇がない。今、総じて重要なのは意志力であり、己が戦える術を有しているということ。

 姿なき声の力なくして、この状況を打破する事は難しいと言う事だった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 アラガミ──

 それが新西暦2050年代頃、突如として出現した異形の怪物達の総称だった。

 

 それ単体が考えて、捕食す能力を持つ単細胞生物・オラクル細胞。

 高い学習能力を有するこの細胞は、速く走る方法や空を飛べる理屈などを、対象の生物や機械を捕食することで答えを得て、捕食したモノの形質を取り込む性質にある。

 ゆえ、他の生物では考えられない速度で急激に姿形を変え、その旺盛な食欲と進化速度で瞬きの間に、地球上の都市文明の大部分が壊滅した。

 

 また、それぞれの細胞同士の結合が非常にしなやかで、かつ極めて(きょう)(じん)なものであるため、通常の既存兵器では全く対処する事が出来ない。

 それは、星辰体(アストラル)との強化施術を受けた星辰奏者(エスペラント)もまた(しか)り。

 いや、捕食という能力から、弾丸も戦車も、ミサイルも爆弾も、果ては核爆弾さえも通用しないどころか(ただ)(えさ)と化しているのが現実だ。

 

 その強力な力から、極東黄金教(エルドラド・ジパング)伝わる八百万(やおよろず)の神になぞらえて、"(アラ)(ガミ)"と名付けられたのである。

 無論、ただ()()して滅びを待つほど、人間という生物は強くもなければ弱くもない。

 何せ禍神体(オラクル)の解明それ自体は、アラガミが出現する数年前から始まっていたのだから。

 

 であれば、後は自然な流れだろう。

 星辰体(アストラル)と呼ばれる未知の粒子が発見された時と同じように、人類は禍神体(オラクル)を"人間"に適用できないか、否かと考えたらしい。

 理由の一つとして、アラガミを構成するオラクル細胞全体の統制を司るコアと呼ばれる器官がある。

 これは人間で例えると、心臓部や脳である部位に相当し、これが無くなると細胞は霧散。アラガミも消え去るのだが、問題はここからだった。

 

 霧散した細胞は、(しばら)くすると再び集合し、新たなアラガミを形成する。

 そのため、地球上からアラガミを()(ちく)することは、()()()()()()と断定された。

 

 そして同時に、あることも判明する。

 この細胞は互いに"感応"し合う事で、一個のアラガミを形成するのだ。そう、星辰体(アストラル)と同様に感応出来るのならば、後は技術者の腕とそれに対する資金があればいい。

 アラガミに通常の既存兵器が全く効かず、通用する武器が存在しないのなら、アラガミに対抗できる兵器を()()()()()()()()()のだ。

 

 そうして、開発されたのがアラガミと同様のオラクル細胞と、人為的に改造したコアで構成された、神機という物が開発される。

 この神機は、アラガミに対して()()()()()という方法で唯一ダメージを与える事が出来た。

 

 ゆえに、人々は神機を操るようになった星辰奏者(エスペラント)を指して、こう呼び(なら)わしたと言う。

 神を喰らう者──神機感応奏者(ゴッドイーター)だと。

 

 コハクが星辰光(アステリズム)を使用しながら、アラガミに対抗出来ているのは、(ひとえ)に彼の駆使する長剣が神機だからである。

 だとしても、(いく)つか疑問点が存在するのだが······。

 

 「キシェェェエエアアァァァアア──ッ」

 「うるせぇよ······」

 

 (ふところ)に潜り込んだ獲物へ、スサノオは顎門の触肢を再び振り上げた。

 対するコハクは冷たく敵手を(いっ)(しゅう)し、(くろ)(がね)の剣身に(こう)()の灼炎を(まと)わせ、顎門の形をした触肢を両断する。

 続けざまの左触肢の追撃は、燃えながら宙に舞う右触肢を小さな核爆弾として炸裂させ、その巨体ごと後続数匹を黄金と真紅の光で焼き尽くした。

 

 炎海が広がる夜霧に黄金と真紅の威容が消え去った瞬間、尚もアラガミの進撃は止まらない。

 自らの本能を満たすべく、向こう見ずに攻撃を仕掛けてくる。

 

 「矛盾したことを、実行しようとしてんのは、俺自身よく理解しているつもりだぜ」

 

 ここで死した者達に、せめて(あん)(ねい)の眠りを与えてやりたい。

 それは、何か()(てつ)もなく巨大な"運命"に巻き込まれた()()に過ぎない人間として、至極当然の願いだろう。

 だがしかし、コハクは今、死者の安寧を誰よりも強く願いながら、殺して奪って進み続けていた。そういう人間が、何と呼ばれるかなど、語るまでもない。

 そう──、ただの()()()()()だ。古今東西関係なく、どこの世界でも当たり前の"常識"であり、少しも大したものではない。

 

 「だけど···ああ、()()()()·····ここは大切な場所だから」

 

 (つぶや)かれた言葉は、どこまでも(せい)(ひつ)で。熱を(はら)む事もなく、呆れるぐらい(たい)(ぜん)としている。

 ゆえに意識もまた風の如く、流水の如く──譲れないモノがあるのだと語りながら、八方から同時に襲い掛かる敵群へ、自ら身を(おど)らせれば。

 

 「これ以上何も、失いたくねぇのさッ」

 

 それが()()()()()と呼ばれるに値する行いなら、是非も無し──()()()()()()()()()()らしくエゴを貫き、やりたい事をやりたいようにやるだけだ。

 

 刹那、踏み込んでの()()()り一刀が放たれ、瞬時に長剣を返して飛燕の二刀に繋げる。

 (だる)()()としの如く崩れる肉塊と緋炎と黄金を()(くら)ましとし、飛び込みと同時の三太刀目は、地から天へと振り上げる逆流れ。

 最初の接敵で味方を三匹を一瞬で(ほふ)ったコハクに(ひる)まず、左右から同時に仕掛けてくるのは拳を振り上げた猿二匹。しかし、必殺を期した敵拳の下に、彼はもういない。

 次瞬、猿二匹の視線が映したのは、頭上で蜻蛉(とんぼ)(がえ)りを果たす少年の姿。

 倒壊した壁を蹴り、宙に身を(おど)らせた瞬間を捕捉できたアラガミは皆無。よって彼らの命運は、この時既に決していた。

 

 落花のごとく、虚空に咲いた剣閃は都合九度。地上に足が着くまでに残敵を余さず切り伏せたコハクは、着地と同時に残心を意識する。

 気息を整えながら、彼は密かに内心で驚愕していた。

 

 敵ではなく、自分自身の振るう絶技の冴えに。()()()()()()()と疑問が浮かぶ。

 一応、父に剣の指導を仰いでいたが、何度も落第を突きつけられ、(さじ)を投げられたのは両の指で数え切れない。

 それこそ、()()()()()()()()()()()この剣技の冴えはありえないのだ。

 

 加え、今、自分が用いている星光にも違和を感じる。

 確かに、神機を触媒に星辰体(アストラル)禍神体(オラクル)と感応しているのは、コハクの意思によるものだが、それを星辰光(アステリズム)に変換しているのは、断言して自分ではない。

 自我という()(づな)(しか)と握りながら、異能と戦闘技術のみは()()()()が動かしている。

 

 だが──

 

 「この際、(ぜい)(たく)は言ってられねえか···」

 

 経験も技術も才覚も、何もかもが足りない尽くし。

 ならば、()()を有する者に今は託そう。

 実際コハク一人では、どう足掻いても生き抜くことが出来ない。

 ゆえ、これを己の力で成し遂げた事などと、自惚(うぬぼ)れた勘違いをするつもりは(はなは)だなかった。

 

 「今度こそ······」

 

 失わない為に。奪われない為に。

 その為にも、今は愛しい"過去(すべて)"を守り抜こう。

 やがて、再び得るだろう大切な者を護り抜き、ヒユリと交わした約束を必ずや果たすのだ。

 

 「そのためなら──」

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 いいや、違う。

 

 「そうだ、決して忘れてはならんよ、我が片翼。

 ひたむきな想いは力となり、(みち)(たが)えたば、それは心を壊す」

 

 かつての英雄が、神星が、そうだったように。

 純粋な想いは、純粋であるがゆえに、路を間違えても過ちを正す事が難しくなる。

 たとえ、どれほどの効能が期待できる良薬も、大量に摂取すれば毒薬になるのと同じ理屈だ。これは何も、英雄や神星のような(けつ)(ぶつ)だけに当てはまる話ではない。

 病で倒れた妻を救いたいがばかりに、その腹の中に宿る(えい)()を代わりに差し出そうとしたり。心底から家族の幸せを願うばかりに、己が産まれた過去すら憎悪する。

 まして人は、英雄や神星のように、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ほど強くはないし、()()()()()()()()()()()()などと叫べるほど立派にもなれないから、至極真っ当に心が日増しに崩れていくのだ。

 

 そう、ゆえに──いいや、()()()()()

 

 「この先何があろうとも、(けい)はその目を閉じてはならない、その耳を(ふさ)いではならない」

 

 (つむ)がれる言葉は、それの対処法にして、遠回しに告げられる忠告だった。

 

 「卿は(まこと)を見抜く目を持っている。真を聞き分ける耳を持っている。卿の心を人界に繋ぎ止めるのは、(いく)()()り合わせていく糸」

 

 今は誰の助けも得られない。

 姉を失い、父の行方も未だ掴めず、心は今も喪失の不安を抱えている。かと言って、止まるなと、動けと、周りを見ろと、叱責してくれる声も、大丈夫だと、あそこだと、背中を押してくれる声も最早ない。

 ああ、振り返れば振り返るほど自覚させられる。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだと──

 

 「ならば、分かるだろう?

 自己犠牲による救済など、単なる自己満足に過ぎんよ。真に何かを成し遂げたいのならば、まずは生き抜く事だけを考えると良い」

 

 そうだ。自分の命さえも(ないがし)ろにする者に一体何が成せると言うのか。

 だから、まずは生き抜こう。無様に()()きながら、"勝利"する為ではなく、ただ"生きる"為に。さあ、今こそ唱えろ。あの、馬鹿みたいな呪文を。

 

 「「()()()」」

 

 刹那、一足飛びで連続する進化、終わらない覚醒。

 ()()()──この程度で逃げてなるものか。

 より強く、より(きょう)(じん)に。

 大気中に存在する高濃度の星辰体(アストラル)禍神体(オラクル)に感応し、更なる力を引き出していく。

 

 「俺の日常(たから)を奪ったツケ、キチッと払って貰うぜ」

 

 神の力を宿した光弾を中空で(のき)()み切り捨て、跳ね返す。長剣ゆえに振りの途中で(いく)つか手傷を受けたものの、気には止めない。

 いや、()()()()()()()()()()()()()と言うべきか。どちらにせよ、今の荒神の強度では覚醒し続けるコハクを止める事は(あた)わず。

 

 “名も知らぬ()()さん、お前の力を貸してくれ”

 

 ──是非もなし。

 

 小さく胸中で(つぶや)けば、即座に返ってくるのは、()()()()()()

 煌めき耀(かがや)く翼と共に、長剣に光焔を(まと)わせ、敵手へ向けて(しっ)()した。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 

*1
シルヴァリオヴェンデッタを参照。

*2
シルヴァリオトリニティ・ミステル√を参照。

*3
滑稽みのある、気の利いた面白い冗談。




 世界観説明を入れたら、ゴッツイ事になった(苦笑)
 実は私自身、地の文の合間に世界観説明をぶち込むのが苦手で······と言うのも、小説家を目指す際にネットで調べていたら、「世界観説明は物語をつまらなくしてしまうので、あまり推奨しない」と言う記事を読んだため、あまり履修していなかったのが原因。

 後、それから星辰光(アステリズム)のステータスも凝ってみました! というわけで······。 
 ステータス開示じゃあぁぁ。

 【星辰光(アステリズム)

  朔月と耀け、黄金の天駆翔(Panta-rhey Crysoluis)   
AVERAGE(基準値)D*
DRIVE(発動値)AA
STATUS
集束性AAA
拡散性C
操縦性AA
付属性AAA
維持性B
干渉性A


 バンタレイ・クラウソラス。

 ※基準値は当時7歳の神宿コハクに依存。

 姿なき声──輝翼(アルカイオス)星辰光(アステリズム)
 その能力は、核反応・素粒子振動操作。
 鋼の英雄や原初の魔星に類似する星光であり、核反応に関する事柄ならば、統一化不可能なほど多彩な反応過程の操作が可能。
 万物の全てに内在している原子や分子という、素粒子そのものに訴えかける性質も持ち合わせるため、極めて高い(はん)(よう)(せい)を有している。

 核反応と素粒子の振動を操る事で、火を、水を、風を、氷を、雷を、そして放射能光さえも発生させて(おの)が手足のように操る異能。
 文字通り“なんでもあり”な星光であり、非常にすぐれた集束性・操縦性・付属性の三性質を最大限に利用する事で、複数人に星光を付与させて強化したり、放射能を治療に応用させたりといったサポートまでこなす。
 やや拡散性が見劣りするが、高い干渉性と維持性で短所を補う事が出来るため、『三点特化型』に分類される星光でありながら、その性能は理想的な万能型にも比肩する。
 いや、ゼファーさん、マジでごめんなさい。

 簡潔にまとめれば、『聖闘士星矢』の『小宇宙(コスモ)』による「原子の破壊」並びに「原子の凍結」の星辰光(アステリズム)版と考えてくれると、分かり安いと思う。
 攻守バランスが優れている上、弱点と呼べるものも一切ない。
 堅牢にして柔軟、攻撃向きにして守衛向き──この星光の本質とは、まさしく万物流転(Panta-rhei)と言えるだろう。

 ただ基準値(アベレージ)という出力面だけは、完全に神宿コハクに依存しており、その基準値(アベレージ)発動値(ドライブ)の多大な反動も、コハクが支払うという仕様になっている模様。

 曰く、本人は好ましく思っていない状態であるらしいが、コハクとの関係性は一切不明。

 詠唱の元ネタは、ヘラクレスの選択とアポロンの悲恋神話。後者に関しては、主にキュパリッソスとヒュアキントスを軸にしている。

詠唱

創生せよ、天に描いた(せい)(しん)を──我らは煌めく流れ星

妃神の狂気に(むしば)まれて、私は愛する者さて火に()べた。
約束された末路を前に、()てた雫が頬を濡らす。
医神(エイル)の霊薬、詩神(ダグザ)の大釜。あらゆる権能の(すべ)てを持ってしても、その輝きを(すく)い取ることはできはしない。

ああ、神聖なる()(むす)()よ。罪穢れし我が元へ、(みそぎ)の託宣を授け(たま)え。
(あお)()めて血の通わぬ死人の(からだ)がなかろうと、想いは何一つ(いろ)()せてはいないのだ。

背負いし罪と、課せられた使命(つとめ)を涙と共に乗り越えよう。
怒りさえも置き去りに、白翼継嗣は地祇へと降る。

ならばこそ──天地奈落を流離(さすら)うかの如く、再び銀河を目指せ天駆翔(ハイペリオン)
水星よりかつて譲られた竪琴の音を悲哀と共に奏でながら、果てなき日常(たびじ)を取り戻すのだ。

我らの想いは、今ここに──


超新星(Metalnova)──
朔月と耀け、(Panta-ray)黄金の天駆翔(Crysoluis)
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