戦場のヴァルキュリア 蒼騎士物語   作:masasan

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第十八話

「はぁ・・・」 

 

――・・・折角シキさんと二人っきりで食事を楽しめる筈だったのに、なんでこうなるんですかね・・・――

 

アルトルージュを先頭に、昼食を摂るために今話題のイルニアナと言う店へと向かう途中、エレイシアはトボトボと歩きながら、自身の望んでいた状況とは180度真逆の展開となっている現状に対して、思わず溜息をついてしまった。

 

――最初にシキと遭遇し、食事を一緒に摂ろうとした所までは良かったんですが・・・――

 

彼女は、自分と同じくシキの横を歩く金髪の美女、アルクェイドの陽気な笑顔を横目にどこで間違ってしまったのだろうかと数十分前の過去へと思いを馳せる。シキの腕を抱えるようにしながらニコニコと歩くアルクェイドの姿に、一瞬軽い殺意を抱いた。

 

――あなたさえ来なければ、シキさんと二人っきりで食事を楽しめたはずだったのに、どこまで私の邪魔をする気なんですか、このアーパー娘は・・・!!――

 

嫉妬と言う名の軽い殺気を知ってか知らずか、アルクェイドはシキとともにいられることがよほど嬉しいようでニコニコと笑顔を浮かべていた。

 

「フフフ、本当に久しぶりよね、こうやってシキと歩くなんて!あ~あ、これでシキと二人っきりかアルト姉さまの三人だけならよかったのに」

 

言外にエレイシアがいなければ良かったのにと本人を前にしながらも、さらりとそう言うアルクェイド。純粋と言うか、子供のように自身の気持ちを素直に表現するアルクェイドの言葉に、エレイシアは発する殺気を一段階上へとシフト。一般人の背筋をゾクッとさせる程度まで昇華した。

 

アルクェイドの言動は、まさに子供のそれと同じ、自身の思ったことを真っ直ぐに口にしているだけのもの。そこには悪意などは全くない分、エレイシアの神経を―――本人は意識してないが―――かなり逆撫でしていた。

 

「そうだわ!!今度三人で海に行きましょうよ!!スッゴク楽しいと思うから!!」

 

しかし、純真だからと言って何でもかんでも許される訳がない。言うことを聞かない子供はしつけをしなければいけないように、このアーパーにも、しっかりとした教育が必要だ。

 

教育。そう、教育だ。教育のためならば、少しくらい暴力を振るうことも致し方ない。故に、次に何かいらぬことを言った瞬間、自分は教育と言う名の鉄拳を見舞う義務がある!

 

自己正当化を終え、エレイシアは拳を握る。さぁ、いつでもその口を開くがいい。その瞬間が、お前の命日となるのだ・・・!!

 

「アルク、いい加減にしなさい。元々私たちのほうが後に来たのだから、エレイシアさんが同行を認めてくれただけでも感謝しなければならないのよ?それなのに、そんな失礼なことを言って。いい加減にしないと、私も怒るわよ・・・?」

 

「ご、ごめんなさいアルト姉さま・・・ちょっと調子に乗りすぎました・・・」

 

静かな、しかし有無を言わせない迫力を醸し出しながら言ったアルトルージュのその言葉にアルクェイドは、怯えながらシュンッ・・・とそれまでとは打って変わり借り物の猫のように大人しくなった。

 

「エレイシアさん、ごめんなさいね。アルクェイドが何度も失礼なことを言って。姉として謝らせてもらうわ」

 

「い、いえ、あの、別にアルトルージュさんが気にするようなことではないですし、私も気にしてませんから・・・」

 

自分が拳を振り下ろすよりも早く、アルトルージュのお叱りが飛んだ。拳の下ろし先を失ったエレイシアは慌てて両手を横に振る。

 

こんな大人な対応を目の前で見せられてしまっては、自分がやろうとしたことも酷く幼稚に見えてしまうのだから、なんだか後ろめたい気分だ、

 

アルトルージュはエレイシアの言葉に「そう。ありがとう」と答え、再び前を向き歩みを進ませようとするが、何かを思い出したのかくるりとアルクェイドへ振り返ると一言付け足す。

 

「アルク、あなたさっき私とシキさんも一緒にって言ったけど・・・私は()以外の男性に肌を見せるつもりはないわよ?」

 

先程よりも、心なしか迫力を込められた言葉に、アルクェイドは小さくなりながらも、「うぅ・・・分かってます・・・」と答える。

 

「ならいいわ。ごめんなさいね、二人とも。行きましょうか」

 

アルクェイドの返答に一つ頷き、今度こそ歩き出したアルトルージュ。前を行くその後ろ姿を見つめながらエレイシアは、やはりアルトルージュの発する覇気はすさまじいなと改めて実感する。

 

「いやぁ、やっぱり凄いですね、アルトルージュ様は。アルクェイドをこんな簡単に説き伏せるなんて、普通の人には出来ませんよ」

 

シキの言葉にアルトルージュは「そう?姉妹なのだから、この程度は当然でしょう?」とさらりと返される。

 

「それに、アルクを説き伏せられるのは私だけじゃないわ。シキさんもご存じでしょう?」

 

「いや、まぁ知ってはいますけど、あの人と一緒な時点でかなり凄いことだと思うんですが・・・ねぇ、エレイシアさん」

 

「確かに・・・あの人と同格な時点でアルトルージュさんが半端無く凄い人物だって証明になりますからね・・・」

 

「フフフ・・・彼と一緒なんて、嬉しい事言ってくれるのね、二人とも」

 

どこか遠い目をしながらシキの言葉に同意したエレイシアは、自分達の言葉を聞き嬉しそうにそう答えたアルトルージュの口元に浮かんだ微笑みを見て、そのあの人(・・・)が今後も被るであろう被害を想像して、密かに目を濡らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ。イルニアナへようこそ。何名様でしょうか?」

 

ようやく辿り着いたカフェテラス、イルニアナの店内には昼時という事もあってか、かなりの数の客が談笑しながら食事を摂っていた。

 

店の制服だろうか、かなりかわいい系のデザインの服を着たウェイトレスがアルトルージュ達を出迎える。

 

「四人よ。席は空いているかしら?」

 

「はい。テラスと室内、どちらでお食事になされますか?」

 

「テラスでお願いしようかしら」

 

「かしこまりました。では、こちらへどうぞ」

 

先を歩くウエイトレスに案内され、アルトルージュ達は階段を上がり、二階のテラスへと出る。そこにはパラソルを備えられた席がいくつかあり、何ともオシャレな雰囲気を醸し出していた。

 

「へぇ、なかなかオシャレな場所ですね」

 

「ですね。・・・ん?」

 

案内されたテーブルに着き、予想よりも遙かにオシャレなテラスを見渡していると、見覚えのある一人の男性客の姿が目に入った。

 

(まさか・・・)

 

コーヒーを片手に、新聞を読むその男性の姿をジーッと見つめていたエレイシアは、その人物が自身の予感していた人物と同一であると確信し、これから起こるであろう惨劇を想像し、重い溜息を吐いた。

 

「まさか、こんなところでブッキグするなんて・・・今日の私、運悪すぎじゃないですか・・・?」

 

せっかくの休暇なのにあんまりだと嘆くエレイシア。突然嘆きだした彼女へ「どうしたの、エレイシアさん」と声を掛けたシキだったが、彼女が向けていた視線の先に座る人物を目にした途端、「うわぁ~・・・」と声を漏らす。

 

シキもまた、エレイシアが見つめていた人影を見つめ、彼に降りかかるだろう不幸を想像し、貴重な昼休みが潰れてしまうであろう未来に嘆いた。

 

「ん?あれ、エレイシアじゃないか。奇遇だ・・・な・・・」

 

二人が見つめていた男性・・・ヴァリウス・ルシアは、自分を見つめていたエレイシアの姿に気づき、声を掛け、彼女達が誰と一緒に居るのかを見て声を詰まらせた。

 

「あら、こんにちわ、ヴァン。奇遇ですわね」

 

「ア、アルト・・・」

 

((一瞬で隣に!))

 

声を詰まらせるヴァリウスとは対照的に、普段の凛とした表情からは想像がつかないくらいの笑顔を浮かべながらいつの間にか隣に腰を下ろしていたアルトルージュは、彼へと腕を絡ませる。笑顔のアルトルージュとは対照的に、ヴァリウスは表情を引きつらせながら、「なんでここに居るんだ・・・?」と頬をひきつらせながら問いかけた。

 

アルトルージュはフフフ、と妖しげに笑いながら、「あなたに逢うためにですわ・・・」と耳元で囁いた。

 

「酷い方よね・・・こんなにもあなたを愛しているのに、全然会いに来て下さらないんだもの・・・私の全てを、奪ったのに・・・」

 

「な!!あ、あれは俺じゃなくてそっちが・・・!!」

 

「あら、奪ったのは事実でしょう?それに、私のあなたと共にいたいという気持ちは本物よ・・・?私は、いつでもあなたを求めているんだもの・・・」

 

「いや、ちょ、待て・・・!!」

 

事態の進行に脳が追いつかないのか、固まってしまうヴァリウスの頬に手を添え、顔を段々と近づいていくアルトルージュ。ヴァリウスは、狼狽しながらも、なんとか彼女を引き離そうとするが、巧みに身体を押さえられてしまい抜け出すことも出来ない。

 

(私達、完全に空気ですね・・・ここで動いたら、トンデもない事になりそうなので動きませんけど・・・というか、この場にもしあの人が現れたら・・・ただじゃ、すみませんよねぇ・・・)

 

身動きがとれないヴァリウスの唇に、妖艶な笑みを浮かべながら顔を寄せていくアルトルージュ。完全に空気なエレイシア達は、そんな二人の様子を固唾を飲んで見守る。

 

そして、遂に唇が触れようとした、その時、

 

「ヴァンから離れろ・・・この、雌猫が・・・」

 

暖かな日差しに照らされているはずのテラスの空気が一瞬にして凍りつく。

 

(はぁ・・・そうですよね・・・居るに決まってますよねぇ・・・)

 

内心で居なければいいな~なんて考えていたエレイシアは、一瞬にして周囲の気温を低下させた声の主の姿を目にし、身を震わせた。

 

「あら・・・居たの、セルベリア・ルシア・・・」

 

「ああ・・・生憎、な・・・」

 

(ヒィィィィ・・・殺気が・・・殺気がヤバイですって、副隊長!!なんかテーブルとかがミシミシ言ってますよ!!!)

 

その瞳には、先程までの妖艶な輝きはなく、代わりに敵を見るかの様な輝きと、まるで戦場に居ると錯覚してしまうほどの殺気に満ちていた。

 

対するセルベリアも、瞳に強烈な敵意を宿し、ヴァリウスの身体を拘束するアルトルージュを貫いている。二人の視線は空中で交差、気の弱い者なら余波だけで気絶してしまうのではないかと錯覚するまでに空気が張りつめている。

 

現に、周囲に居たはずの客は不穏な空気を察知したのか既に一人も居ない。

 

(これって、営業妨害になるんでしょうねぇ・・・)

 

現実から目を逸らしたい一心で不毛なことを考えるエレイシアだが、二人の殺気はそんな逃避も許さないと言わんばかりに密度を増していく。

 

「聞こえなかったのか・・・?さっさとヴァンから離れろと言っているんだ、この雌猫が・・・」

 

「あら、なんであなたみたいな雌狐の言う事などを聞かなければならないのかしら?私は、いずれ自分生涯を共にする、愛しい人と共に居るだけなのよ・・・?」

 

「ふざけたことを・・・お前のような雌猫がヴァンと生涯を共にするだと?寝言も大概にしておけよ、雌猫・・・」

 

「あなたこそ、この場からいなくなってもらえないかしら?周りのお客さん達も迷惑しているみたいですし」

 

「迷惑?それはお前の事だろう。私達はごく普通に食事を楽しんでいたと言うのに・・・お前がそれを邪魔したんだ。さっさとここから出ていけ、雌猫が」

 

「あら、自覚もないとは、可哀想な人ね。そんな自分の事さえ自覚出来ないような人に、この人は不釣り合いにも・・・いいえ、同じ空間に居ることさえ不幸なことだとは思わないの?」

 

「貴様・・・!!」

 

アルトルージュの挑発によりセルベリアの殺気が一段階高くなる。それと同時に、近くにあった一枚の皿が、ピシリッと音をたて、罅が入った。

 

(殺気が物理現象を引き起こすまでに昇華されている・・・!こ、このままじゃ、この店どころか、私たちの身もどうなるか分かったもんじゃありませんよ・・・!!)

 

割れた食器を目にしたエレイシアは悪かった顔色を更に蒼白に染め上げる。正直言って今すぐにでもこの場から逃げ出したい衝動に駆られているのだが、こんなところにシキを一人でおいていくわけにはいかない。

 

アルクェイド?巻き込まれてしまえば私は至極平和だとおもいますよ?隊長は知りません。

 

(ちょっと、デカ尻女!!早くセルベリアさんを止めなさいよ!!このままじゃ、何が起こるか分からないわよ!!)

 

(なっ!!だったらあなたも早くアルトルージュさんを止めなさい、このアーパー娘!!妹でしょあなたは!!!)

 

(無理言わないでよ!!あんな状態のアルト姉様を止めろだなんて自殺しなさいって言ってるようなものよ!!!)

 

(こっちだって一緒です!!あんな状態の副隊長に近づいたら問答無用で殺されますよ!!!)

 

アイコンタクトで会話を繰り広げながらも、お互いに今の二人に近寄るのは嫌だと言って、相手に押しつけようとするばかり。解決策など一向に浮かばない。

 

そんな二人をよそに、更にセルベリア達の会話と言う名の貶し合いはヒートアップ。

 

「第一、私は彼にこの身体を奪われているのよ?なら、責任を取って私と共に歩んでいくべきだわ」

 

「抜かせ雌猫。それは貴様が自分から行ったことだろう。それにな、ヴァンに全てを奪われているのは私も同じ。貴様だけではないんだよ、この雌猫が」

 

「あら、そんな事が関係あるのかしら?少なくとも、私の処女を奪ったのだもの。一緒になる権利はあるはずよ?」

 

公衆の面前で言うべき無いようでは無いことを、ガンガン言い合う二人に、ヴァリウスは冷や汗を掻き、エレイシア達は「やはり、今すぐ逃げ出すべきではないのだろうか・・・」とかなり逡巡していた。

 

「ふざけるのも大概にしろよ、貴様・・・第一、お前はアレンスウェード伯爵家の跡取りだろう。さっさと他の貴族とでも結婚するべきなのではないのか。むしろさっさとしてしまえ」

 

「おかしな事を言うのね・・・だからこそ、ルシア伯爵家の人間であるヴァンにこうやってアピールをしているんじゃない。それにね、私の相手は自分で決めるわ。自分よりも無能な人間となんて一緒になりたくなんていわ」

 

「気安くヴァンと呼ぶな、殺されたいのか雌猫・・・!!」

 

最早殺気は戦場のそれと遜色ないレベルにまで達している。テラスの植物は二人のプレッシャーによって軋み、テーブルは罅だらけ。店内にも客の姿はすでになく、店員の姿も無い。

 

このままではいけないと、ヴァリウスは覚悟を決め二人へ声を掛けることを決断した。

 

「え~っと・・・二人とも、そのくらいにしといたほうが・・・」

 

「「ヴァンは黙ってろ!(黙っててくださる?)」」

 

「はい・・・」

 

即撃沈。

 

ヘタレと言われても仕方のない恥態をよそに、エレイシア達は打開策を何とか講じようと知恵を合わせることにした。

 

(と言うか、アルト姉様よりも優秀な人なんて、それこそヴァリウス兄様くらいしか居ないと思うんだけど・・・)

 

(まぁ、それについては同意しますけどね・・・はぁ、なんだか、昼食、食べれそうにありませんね)

 

(と言うか、二人ともさっきからやけに冷静だよね!僕なんか、今にも倒れちゃいそうなくらい膝ががくがく言ってるんだけど・・・)

 

(まぁ、私はお姉様達の言い争うには少しだけ慣れてるから。怖いけどね)

 

(私は殺気自体に慣れてますから。それでもこの殺気は多少怖いですけど・・・)

 

(そう言う問題なのか!?と言うか、今止めないと、本当にこの店壊れちゃうかもよ!!)

 

(それもそうなんですが・・・あの二人を止めることが出来る人なんて隊長クラスの人間しか出来ないと思いますよ?)

 

(いや、だったら早く中佐を助け出して止めて貰わないと・・・!)

 

(この状況下でアルト姉様からヴァリウス兄様を助け出すなんて、それこそ無理よ。ここは諦めて傍観に徹しましょう)

 

(そうですね。私もそれに賛成です。と言うか、私今すぐにここから逃げ出したいくらいです。いくら何でもこの殺気は異常です)

 

(エェ~~~~!!!)

 

シキのこの状況をどうにかしようという提案にも、自身の命が惜しい二人は、傍観に徹することを決め、殺気をぶつけ合う二人へ視線を向ける。

 

セルベリアとアルトルージュの二人はしばし黙ったまま、エレイシアでさえ逃げ出したくなる程にまでに高まった殺気をぶつけ合っている。

 

「フンッ、どうやら、やはり痛い目を見なければ気が済まないらしいな、アルトルージュ・フォン・アレンスウェード・・・・」

 

「あら、あなたごときが私を痛めつけられるとでも思っているの?セルベリア・エル・ルシア・・・」

 

「「フフフフフ・・・・・」」

 

事態は急展開を迎えた。互いに不気味な笑い声を発すると、いつの間にかセルベリアの手にはいつも装備しているサーベルが、そしてアルトルージュの手の中にも似たような剣が握られていた。

 

(この店、終わりましたね・・・)

 

(後日伯爵家の方から修理費用出すことにするわ・・・)

 

(そうして上げて下さい・・・まぁ、今優先すべきなのは一つです)

 

(ええ、その通り)

 

お互いに目を合わせ、エレイシア達は即座に行動を開始した。

 

「「逃げる!!」」

 

「え、ちょっと、二人とも!!」

 

「ほら、シキも早く!!ここにいたら巻き添えを喰らうわよ!!」

 

「アーパーの言うとおりです!!早く避難しましょう!!!」

 

「お~い、三人とも早くしないと巻き込まれるぞ~」

 

「早!てか、どうやって逃げ出したんですか、ヴァリウスさん!!」

 

三人へ向かって手を振るヴァリウスの姿に驚愕しながら逃げ出すシキ達。彼らが店を出たと同時に、セルベリアとアルトルージュは各々の武器を手に、相手に向かって斬りかかった。

 

「「消えろ(なさい)!!」」

 

「雌猫ォォォオ!!」

 

「雌狐ェェェエ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後。ランドグリーズで人気中々の人気を誇っていたカフェ、イルニアナが一時営業停止に追い込まれるも、アレンスウェード、ルシア両伯爵家による再建作業、及び営業支援によって、倒壊前よりも更に人気を誇る店となったとかならなかったとか。

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