原神の世界に転生したので自由に生きたい 作:ヘルメットのお兄さん
PVがいつのまにか18000超えてました、ありがとうございます。
璃月から出発される馬車を妨害しているという不審な集団を鍾離と翠雨と協力し拘束出来た今、こいつらの目的を聞き出している最中だが……
「……それではお前達の目的を教えてもらおうか」
鍾離が代表として俺が叩きのめした銃使いのファデュイ(仮)に尋問をしてもらい、俺はその間に他の奴らの持ち物を確認する、ちなみに翠雨は馬車の修理を手伝っている。
「……」
「ここで答えないなら他の奴から聞き出すだけだ、お前が話してくれれば早く事は終わるんだがな」
「……我々は神の遺産を探しているだけだ」
「神の遺産? 貴様たちファデュイが何故そんなものを探している」
「ハッ……我々は外より来られた神の意志に導かれて動いている、あの無能なスネージナヤの犬どもと一緒にするな」
「外より来られた神……? いったい何を」
鍾離が首を傾げる、それと同じタイミングで俺は鍾離に声をかける。
「鍾離、これを見てくれ……」
「これは……ファデュイが付けている仮面だな」
「それとこっちを……」
「これは……千岩軍の槍か……!?」
「ああ、他にも宝盗団のマークに西風騎士団の剣も持っていた……どいつもこいつも所属がバラバラなんだ」
「外なる神……セス、君も話を聞いた方がいいかもしれない」
「わ、わかった……」
押収した物は俺が空間術でダダに送り調べてもらう、知識類に関しては俺よりダダの方が優れている……今一気に送ったせいで潰れているが……
「それじゃあ俺から聞こうか、外の神って誰の事だ? まさか七神の事か」
「かの方はそんな矮小な存在ではない、あの方はこの世界では知る事すらできない知識を有していて我々に夢を介してお告げを下さるのだ」
「矮小……」
後ろで鍾離が顔をしかめる、分からないことが増えたな。
「この世界では知ることが出来ないって、その外の神ってのは七神の事じゃないのか?」
「ハッ、あの方は七神などと比べるまでもなく強大なお方だ。我々はあの方の望みを叶えるべく神の遺産を見つけなければならない」
「それだ、忘れかけてたがその神の遺産とやらを探すのにどうして馬車を襲う必要がある」
「複数ある神の遺産のうち既に幾つかの遺産は人の手に渡っている、そして今神の遺産の一つが璃月にあると知った我々は流通を止め捜索をしているのだ」
すごいペラペラ話してくれたがとにかく現時点でもわかったことがある。
「この男達は外の神とやらを信仰している、そしてその神が神の遺産を欲しがっていて、更にその一つが璃月にある……という事ですね」
「翠雨、もう馬車はいいのか?」
「ええ、後はパドラーがやってくれます。それより……」
翠雨は縛られている男に目線を移すと目を鋭くする。
「セス様、聞き忘れてはいませんか? 外の神の名前を」
確かにこいつらは外の神と言っているがあくまで通称だろう、それなら実際の名前を知っておくのは重要だ。
「……それは言えない」
「あら? ……貴方に拒否権があったなんて驚きですね」
翠雨が火の付いた棒を取り出すと男は慌てたように首を振る。
「し、知らないんだ! あの方は御自身を外の神と自称するのみでその真名を教えてくれた事は無い! 本当だ!」
この反応から見て嘘ではないだろう、しかし謎は多く残ってしまった。
「これ以上聞き出せることはなさそうか……?」
「仕方ない、今は神の遺産とかいうのを探そう。こいつらに渡すのはなんか危険な気がする」
「なら、こいつらは千岩軍に引き渡すとしよう」
ちなみに最後に所属について聞いたら全員元は宝盗団だったり兵士だったりしていたが外の神のお告げとやらを聞いて抜け出したらしい……外の神の強制力、なんだろうか?
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外の神の信者達(仮)を引き渡してから、俺達は翠雨堂璃月支店に来ている。
「神の遺産というからには骨董品に紛れていてもおかしくないでしょう」
「いや、そうかもしれないけどお前の店なんだから商品の把握と化してるんじゃないの?」
「セス様、確かにここは私のお店です。ですがここ支店に関しては店員に任せていますし何より本店の方もいわくつきが多過ぎて私も半分把握していません!」
「……さいですか」
俺が支店に並んでいる骨董品たちを見ているとダダが部屋の中で暴れている、空間からダダを出すと
「おお! オレが見たことがない物ばっかりだ!」
「ヒルチャール……!? 喋れるのか……?」
珍しく鍾離が驚いた顔をしている。
「鍾離だな、オレはダダ。セスの仲間だからよろしくな」
「ああ……ヒルチャールは本来群れを作って生活をしているはずだが、一人でいるのも珍しい上にヒルチャール特有の言語ではなく俺達の言葉を覚えているとは……」
「勉強したんだよ! オレは人間好きだからな」
「そういえばダダ、さっき渡した物は何かわかったか?」
俺がそういうとダダは首を振る。
「わからない、そもそも専門家とかじゃないからわからないしな。でもどれもずっと使いこまれていたり癖みたいなのがついているし誰かから奪ったとかいう訳ではなさそうだった」
「成程……取り敢えずそっちは保留にして、今は神の遺産を探そう」
翠雨と鍾離はもう探し始めている、俺とダダもそれに続くように店内を探すが……
「……このネックレス、中にサンショウウオの宝玉が埋め込まれているのか、それも天然だ。貴重なサンショウウオの宝玉を傷一つつけずに埋め込むこの技術、買うに値する」
「あの……翠雨様、何故こちらにいらしてるのですか?」
「瑪瑙、これはセス様の為なのよ。セス様の心労を少しでも解消させる為に私自らが動かなければならないの」
「なるほど……流石翠雨様です!」
「探せよ!!!! 」
……30分後俺達は真面目に探したがそれらしい物は見つからなかった。
「全然わからねぇ…そもそも神の遺産ってなんだよ、あいつも詳しくは知らなかったみたいだし」
「防具なのか武器なのか、はたまた書物なのか……情報がないので探しようがありませんね」
「この容器、天に昇る岩王帝君を表した模様が彫られているのか。小さな容器にこれほどまでに緻密な模様を描くとは……買うに値する」
「まだ見てたのかよ!」
諦めかけふと上を見上げようとすると
「うん?」
黒電話だ。
「セス様?」
一番高い棚の上にあるせいで翠雨や鍾離でも気付かなかったようだが、あれは間違いなく俺がテイワットに転生した時にあった黒電話だ。俺は立ち上がり棚の上にある黒電話を手に取る、かなり古そうで電話線なんかも見られない。
「セス様、それは……?」
「そこの棚にあったが……知らないのか?」
「私は初めて見ました……瑪瑙?」
「私も初めてです、それにそのような物を買い取った記録もありません……」
瑪瑙がそう言った瞬間、黒電話から大きなベルが鳴り響く。俺を除く皆が驚いて警戒するが、俺は喉を鳴らすと恐る恐る受話器に手を伸ばす。
「セス様! 何があるかわかりません! それを早く手放して下さい!」
「ば、ばば爆発するんじゃないのか!? オレは嫌だぞ!」
今回ばかりは忠告を無視し、受話器に手をかけるとそれを耳に当てる。
「もしもし……」
『む……? その声はセスか? 久しいな……待て、何故私と繋がっている? そもそもどうやって……』
懐かしい声、実に数年ぶりになるだろうか、俺をこの世に生まれ変わらせてくれた恩人とも言える人物……いや神物。
「管理神、お久しぶりです」
管理神、ちゃんとした名前とかないんですかね(他人事)