原神の世界に転生したので自由に生きたい   作:ヘルメットのお兄さん

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ウマ娘してましたすいません、今回短めです。


19 二枚の手紙

「うわっ……埃だらけじゃないか」

 

「ここの部屋はおじいちゃんに一回も入れさせてもらったことは無かったんだけど……」

 

「ずいぶん前から使ってなさそうだね」

 

 アンバーの祖父が失踪したと言う事を俺に宛てた手紙と共にアンバーに告げられ、その手紙の内容を読むと

 

『この手紙を書いている時点で君が居なくなってから5年の月日が経った、あの時わたしは騎士として君を守ることが出来ずに行方不明にさせてしまった、この後悔は長くわたしに残り続けるだろう。もし君がわたしを恨むならそれは当然の事だし甘んじて受け止める、しかしもし許してくれるというのならその厚意にもう一つ甘えさせて欲しい。街の住人は君がモンドに帰ってくることは無いと諦めていたがわたしは歳のせいか諦めが悪い、きっと戻ってくるだろう。その時は私の代わりにアンバーを見てあげて欲しい』

 

 幾つか省略したがそういう事だ、彼は意図してモンドを去った。理由はわからないが……

 

 この手紙を読んだ俺は突然帰ってきた俺に驚く人に後で話すことを伝え謝りながら西風騎士団本部に向かい、今は彼が偵察騎士団に居た頃使っていたという部屋に来ている。

 

「アンバーの祖父が居なくなった理由がわかればいいんだが……」

 

「日記とかもなさそうだね」

 

 積まれている本をウェンティが適当に開きながら答える。

 

「アンバー、他に何か関連がありそうなものって無いか?」

 

「ええっ……そう言われても…………あ、そういえばおじいちゃん、少し前にファデュイと話していたような……」

 

「ファデュイが……?」

 

 ファデュイ自体は完全な悪とは言い切れないが今回はタイミングが悪い、絶対に何かがある。

 

「ファデュイに関する資料が無いか探してみよう、ダダも頼む」

 

『任せろ……と、その前に出してくれよ』

 

 ダダを呼びだすとウェンティとアンバーが驚いた顔をする、そういえばまだ会ってはいないのか。

 

「ヒルチャール……!? ……あ、もしかしてこの子がさっきセスが言ってた……」

 

「話に出てたダダだ、よろしくなウェンティとアンバー」

 

「Olah,ダダ。よろしくね」

 

「よしダダ、ファデュイに関する資料探しは任せる、俺は他の……?」

 

 ダダに指示を出そうとしたら部屋の扉からノックが響く、3人と顔を見合わせると恐る恐る扉を開けると

 

「失礼、アンバーがここに来たと言う報告が……」

 

 一房に束ねられた金髪、腰に差している西風剣、淡い水色の瞳は凛とした力強さを備えている目の前の人物は俺もよく知っている。

 

「ジ、ジンさん! これはその……」

 

「貴方は……もしやセス殿ですか?」

 

「えっと、そうですけど……何故俺の名前を?」

 

 そう言うとジンは顔を少し綻ばせ……まるで憧れの人物を初めて見たかのような……

 

「貴方の事はディルック先輩から聞いていました、ですが貴方は……」

 

「ああ、成程……それなら説明するよ、時間がかかるけど」

 

 そして俺はウェンティに話した内容と同じものを説明した、本当はキロの遺産などはぼかすべきなのかもしれないが隠してもしょうがない、というかすぐにばれそうだし。

 

「それで貴方は5年分未来に来てしまったと……?」

 

「ああー……そういわれたらそうなのかな、でも言われるまでは5年未来に来たっていうイメージは無かったな」

 

 ジンは可哀想な目で……いや、本当に俺の無くなった5年間を悔やんでくれているのだろう、お人好しというかこれがジンという人柄なのか。

 

「ま、まぁとにかく俺自身は気にしてない。周りには迷惑かけたからそこは悪かったけど」

 

「そうですか……そうだ、先……ディルックから貴方へ手紙を預かっていました」

 

 そう言うと彼女は部屋を出ていき、5分ほどで手紙を手に戻ってきた。

 

「ディルックからか……なんか今日で2回目だな、手紙を貰うの」

 

 手紙を受け取ると裏面に日付が書かれていた、なんとほんの数週間前に書かれたものらしい、中身を見て見るが要約すると

 

『セスを助けられなかったことについて悔やんでいる』『半年前に父であるクリプス・ラグヴィンドが魔龍ウルサを謎の力を使い魔龍を退けた反動で死去』『父の命を騎士団が不幸な事故として処理した事』『自身は騎士団を辞め、神の目も捨て父の使った邪な力の出所を探す』『騎士団はもうどうでもいいがもし戻ってきたらジンを気にかけて欲しい』

 

 この事が簡潔に書かれていた。

 この手紙を読んだ後、俺の手からくしゃりという音が聞こえる。

 

「セス……」

 

 ウェンティが俺の顔を覗き込むと怖いものを見たかのように後退りされた、ジンすら俺の顔を見て表情が強張っている。

 

「よし大丈夫……問題ない、それじゃあ……ディルックはもう……モンドにはいないって……事か……」

 

 なんとか顔を戻すとジンに聞く。

 

「彼はこの手紙と共に神の目も置いていき騎士団から出て行きました、一応神の目は保管していますが」

 

「そうか…………」

 

 これからどうするか、いや、やるべき事自体はキロの遺産という目的が既にある。だがディルックが書いてくれた魔龍ウルサに関して、奴の事は知っているからこそ放っておく気にもなれない。

 

「そ、そうだ! ジンさん、ジンさんは遺産について何か心当たりとかないですか?」

 

 アンバーが空気を変えようとジンに振ってくれるが

 

「セス殿が探しているものだな、しかし私はそれらしい物に心当たりは……」

 

 ない。と言おうとしたところでジンの動きが一瞬止まる。

 

「……ジンさん?」

 

「そういえば一昨日、リサが妙な物を見つけたと言っていたな……」

 

「そ、それじゃないですか!? セス! 行ってみよう!」

 

「あ、ああ。わかった」

 

 アンバーの勢いに圧されそのまま俺達は図書館に向かうのだった。

 

「セス!これだ!この資料にファデュイとの取引履歴が残って…あれ?セス?」




これ書いてる間に海灯祭終わってたり胡桃の情報が来てたり忙しいですね。機関棋譚難しすぎて結局最後までできませんでした。
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