原神の世界に転生したので自由に生きたい   作:ヘルメットのお兄さん

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胡桃が出ません


20 一つ目の遺産?

「リサ、いるだろうか?」

 

 アンバーに引っ張られ図書館に来た、図書館は俺自身は五年前来た時以来だがあまり変わってないように思える。

 受付を見ると目的の人物、リサが顎に手を当てながら何やら考え込んでいた。

 

「……あら、ジンにアンバーちゃんと……どちら様かしら?」

 

「リサも初対面だったな、彼の名前はセスだ」

 

「それじゃああなたが噂の巨人様ね? わたくしはリサ・ミンツ、見ての通り図書館で司書をしているわ」

 

 そう言って差し出された手を握り返すと彼女はまさしく魔女らしい妖艶な笑みを浮かべた。

 

「それでジン? 何かわたくしに用があったんじゃないの?」

 

「そうだ、先日妙なものを見つけたと言っていただろう、もしかしたら彼に関わりのある物かもしれないのだ」

 

「なるほどねぇ。少し待ってて」

 

 リサが何やら引き出しを探っている間俺は本でも読んでみようと本棚を見ていると。

 

「『風神バルバトス』……」

 

 気になるタイトルだ、思わず手を伸ばしそれを読んでみようと本を開くと。

 

「おっと、立ち読み禁止だよ」

 

「うわっ……なんだよウェンティ」

 

 抗議の目を向けるとウェンティは俺をしゃがませて耳打ちをしてくる

 

「(目の前に本人がいるのに聞かないのかい?)」

 

「(いやだってお前の話、嘘じゃないか)」

 

「(どうしてそれが嘘だとわかるのかい?)」

 

「(リンゴ酒片手に酔っ払ってたから)」

 

「二人とも何話してるの?」

 

 アンバーに不審な目で見られたので本を取り返して元の場所に戻す、その辺りでリサが何か手に持ってこちらに来た。

 

「待ったかしら?」

 

「ううん……リサさんの言った妙なものって……時計?」

 

 アンバーが首を傾げる、リサが手に持ってるのは手のひらに乗る程度の大きさしかなくてっぺんに何やら謎の白く長い形をしたボタンに二つのベル……

 

 目覚まし時計だ……

 

「そうなの、でもこの時計……針が動かないし裏に書かれている書かれてる文字も初めてでわからないのよね」

 

「あー、リサ・ミンツさん?」

 

「リサでいいわよ? 巨人さん」

 

「それじゃあリサ、ちょっとそれ借りてもいいか?」

 

「ええ、でもこの文字知っているのかしら?」

 

「見てないけど多分」

 

 リサの手から渡り目覚まし時計を見て見る、外観はザ、目覚まし時計と言った感じだ。裏に書かれている文字は音量と書かれたつまみとオンオフのスイッチだけ……と、よく見たら小さく日本語で製造番号らしきものと製品名? が書かれている、だが知識にない製品名だ。

 

「こっちのつまみが音量、スイッチの方が電源っぽいからこれを入れれば……あれ?」

 

 オンにしてみたがうんともいわない、何度か切り替えたがやはり動かない、電池を入れるところでもあると思ったがそれらしい場所も見当たらない。

 

「うーん……リサ、これと一緒に他に何か見つけていたりは?」

 

「特にないわね、何か付属品が必要なのかしら?」

 

「物によっては、しかしないとなると……」

 

「ねぇセスー、わたしにも見せてー」

 

「いいけど投げたりはしないでくれよ」

 

「しないよ!?」

 

 アンバーが手を伸ばしていたので一先ず貸してウェンティの方を見ると何やら分厚い本を読んでいた。

 

「何読んでるんだ?」

 

「モラクスに関する本だよ、君も読む?」

 

「モラクスって璃月の神か? なんでまた?」

 

「基本的に彼ら璃月の民はモラクスの事は岩王帝君と呼ぶ、だけどこの本はモラクスとして書かれているから璃月以外の人間が書いてるって事。少し気になったから手に取ったんだ」

 

「ふうん……そうだウェンティ、あの時計の事何か気になる事とかなかったか?」

 

「君の方が詳しいと思うけど? ……でもそうだね、一つ上げるとすればあれは元素の影響を受けていないみたい」

 

 元素の影響を受けないとは? 

 

「例えばこの本やそこの机だって水に触れれば濡れるし火に触れれば燃える、でもあの時計はそれを打ち消す……いや、違うかな、常に元素が付着していない状態で固定されているのが正しいのかな」

 

 よくわからないが……どうやら元素関係はウェンティ達に任せた方が正解だろう、そう思った瞬間

 

ジリリリリリリリリ!!! 

 

「うるさっ!!?」

 

「うわっ!?」

 

「なっ……!」

 

 俺とウェンティ、ジンの悲鳴だけがかろうじて聞こえ他の音は全て凄まじいベルの音にかき消されてしまった。

 アンバーの方を見ると目覚まし時計を天井まで放り投げてひっくり返っているアンバーが見えた、反射的に走り出し地面に向かい自由落下を始める時計を掴み白いボタンを叩きつけるように押し込むとけたたましい音は止んだ。

 

「……アンバー?」

 

「きゅう……」

 

 怒る以前にどうやって電源を入れれたのか聞こうとしたがアンバーは気絶していた、仕方がないので受付の椅子に座らせその間改めて確認する。

 

「セ、セス殿……今のは一体」

 

「本来は今みたいに大きな音で眠ってる相手を起こすんだけど……こんなうるさいとは思わなかったしまず動くとは思わなかった……どこ押したんだ?」

 

 とは言ったがやはり残りのボタンは頭の白いボタンだろう、念の為つまみをいじり音量を最低にしてから改めてボタンを押すと

 

「……? あれ、鳴らない」

 

「す、少しづつ大きくしてみたりはできないのかしら? ……まだ頭が痛むわ……」

 

 若干ダメージを受けているリサの言葉通りにつまみをゆっくりと上げていくと徐々にベルの音が聞こえてくる。

 

「なるほどな……音量最大はやめておいた方がいいよな、耳が壊れる」

 

「セス! 勝手にどっか行くなよな!」

 

 スイッチを切り音量を最低にすると紙を抱えたダダが入ってきた。

 

「あ、ごめん」

 

「折角見つけたのにファデュイの話はいいのか?」

 

「え、見つかったのか?」

 

「まあな」

 

 と言ってダダは地図を広げた、いくつかの個所にバツがついている。

 

「ここのバツ印がファデュイの拠点として建てられてた場所だ、今は皆撤収されていたり潰れているそうだけど。で、ここの拠点のうち半分近くでアンバーの祖父さんがファデュイと関わっていたようだぞ」

 

 とのことなのでジンにも見せてみた所

 

「……彼は偵察騎士だ、誰よりも早く相手の拠点に潜る事は長けているが……ファデュイに取り入られたというのはあまり信じたくは無いな」

 

「それが善にしろ悪にしろ行ってみないと分からないな、ダダ、残ってるファデュイの拠点はないのか?」

 

「ある、それも祖父さんが関わっていた所だ、それがここ」

 

 そう言ってダダは帰離原に印を付けた……って

 

「璃月?」

 

「しょうがないだろ璃月しか残ってなかったんだから!」

 

「ファルカ大団長!! ここですか!?」

 

 突然扉を乱暴に開けて入ってきたのは鎧を着た西風騎士団員、何やら慌てている。

 

「どうした、大団長なら部屋にいないのか?」

 

「ジン隊長! それが大団長がおらず図書館に居るのかと……」

 

「……私が代わりに伝える、それで何があった?」

 

「はっ! 私が千風の神殿付近を巡回をしていた時何やら大きな音が鳴り響いたと思ったら突然地面から巨大な青い花が咲いて周囲を凍らせ始めたのです!!」

 

「大きな音って……」

 

 俺は手に持っている目覚まし時計に目線を移す、頭の中で嫌な予感が生まれ始めた。




ウマ娘のおかげで原神の聖遺物集めがはかどりません()
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