現在の時刻は23時50分…。
リアスの婚約を賭けたレーティングゲーム当日を迎え、オカルト研究部員+僕&夕麻はオカルト研究部室に集まっていた。レーティングゲーム開始まで後10分もあり、0時になるまで各自好きな様に時間を過ごしていた。一誠はアーシアと夕麻の二人と談笑しながら、女の子二人に囲まれている事に鼻の下を全開に伸ばしていた。
「五条先生…。頑張りますので見ていてください…」
「ハイハイ、ちゃんと見てるから頑張りなよ〜」
「小猫ちゃんだけで無く、私の事も見ていてくださいね?」
朱乃と小猫の二人は何故かソファーに座っている僕の太腿に頭を預けて横になり、膝枕をさせられていた。男の膝枕なんて硬いだけだから止めとけって二人に言ったんだけど、小猫と朱乃が口揃えて僕の意見を否定し、僕の膝枕には多大な需要があると真顔で言われた。
僕の膝枕に多大な需要ってなんなのか、溜め息をつきながら感じえていると、床に魔法陣が展開され、レイラとグレイフィアが現れた。
〇
「皆様、レーティングゲーム開始まであと5…分でございます…」
(な、なんて羨ましい事を!? 五条翔様に膝枕してもらうなんて羨ましすぎるぅぅぅぅぅ!!)
五条翔の膝枕を幸せそうに堪能している朱乃、小猫の二人を見たグレイフィアは、自分の内側で嫉妬の炎を燃やし、二人をハイライトが消えた瞳で凝視していた。
「さて、あと5分で始まるみたいだし頑張りなよ〜」
「あの…翔様。魔王サーゼクス・ルシファー様がリアスお嬢様の試合を一緒に見て欲しいようで、翔様を連れてきて欲しいと言われまして…私達と御一緒に来てはいただけませんか?」
「お兄様も見るのね…」
レイラは意を決して五条翔に、自分の御主人であるサーゼクス・ルシファーから預かった伝言を伝えた。レイラが意を決している裏で、一誠はリアスの兄が魔王である事に驚き唖然としていた。
「面倒くさいし、いかない」
おチャラけていた雰囲気から一変、五条翔は面倒くさそうに悪魔達の長である魔王の誘いを蹴った。魔王を凄い悪魔とおもっている一誠は、誘いを蹴った五条翔に目を見開いて見ていた。
「だいたい、用事があって来て欲しいなら、本人がここに来る「やっぱりそういうと思ったよ」チッ、来やがった」
テコでも動こうとしない五条翔の前に魔法陣が展開され、魔法陣からリアスの兄であり、悪魔の長を務めている魔王サーゼクス・ルシファーが現れた。魔王が突然目の前に現れたリアス眷属達は、急いで頭を下げた。一誠とアーシアは突然の事で固まっていたが、朱乃達を見て急いで頭を下げた。
「あ、私の事は気にしなくて良いから楽にしていいよ。彼に用があって来ただけだから」
「何の用だよ御飾り魔王?」
「アハハ、相変わらず手厳しいね翔。私と一緒に雑談でもしながらレーティングゲームを見ないかい?」
五条翔の思考を読み、自ら出てきたサーゼクスはリアスの試合を見ないかと誘った。だが、それでも五条翔は面倒くさそうにサーゼクスを見て断ろうと口を開いた。
「君の為にレイラとグレイフィアにスイーツを作ってもらったんだ。ウチのメイド長と副メイド長の作るスイーツは絶品だよ?」
「何故それを早く言わない?行くぞサーゼクス」
「じゃあね、リアス。眷属達もリアスの力になってあげてね」
「「「「「はい!」」」」」
五条翔、サーゼクス、レイラ、グレイフィアの四名は魔王がレーティングゲームを観戦する、特別観戦室へと向かった。レイラはレーティングゲームのアナウンスをする為、特別観戦室に着いて直ぐにアナウンス室へと向かった。
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