次の休日…。
僕はここ数日で無くなったものを補充する為に、一人で買い物をしに出掛けていた。色んな店が並んでいる駒王駅前に向かっていたら、駒王駅前に一誠、小猫、元士郎が居た。珍しいメンバーが揃っているなぁ〜って思いつつ、聴覚を呪力で強化して三人がどんな会話をしているのか耳を澄ませながら聞いていた。
『木場の為に教会組に頼んで、エクスカリバーの破壊許可を貰いに行きたい』
一誠の言葉を聞いて、一誠はやっぱり仲間思いの熱い男である事を再認識した。ただ、元士郎がリアス眷属の問題で巻き込み事故を食らっているのは笑えた。今だって、必死に逃げようとしてるけど小猫に引きづられて、教会組を探しへ連れていかれちゃった。教会組を探しに移動している三人を笑いと気配を殺して、気付かれないようにあとをつけた。
一誠達のあとをつけてから20分が経過した頃、中々教会組が見つからないと一誠と小猫が呟いていると────。
『えー、迷える子羊にお恵みを〜』
路頭で祈りを捧げながら通行人にお金を恵んでもらおうとしている教会組が居た。通行人は教会組を奇異な視線で見ながら、教会組に近づかないようにしていた。教会陣営から日本へ来る時に軍資金を渡されなかったのかと思いきや、イリナって子が詐欺まがいの変な絵を購入して金が無くなったみたい。その話を聞いて、笑いを抑えるのが大変だった。
内輪揉めを始めた教会組に一誠達は近づき、エクスカリバーの破壊許可の話をする前に腹を空かせている教会組にご飯を食べさせる為にファミレスに向かった。
〇
「一体…何処にいるのでしょうか?」
「駒王町に居るのは確かだと思うだけど、何処に居るんだ?」
木場の為にエクスカリバーの破壊許可を取ろうと、俺、小猫ちゃん、匙(巻き込み)の三人でゼノヴィアとイリナの二人を探し回っていた。二人を探し回っていると、路頭で祈りを捧げながら通行人にお金を恵んでもらおうとしている二人を発見した。発見したのは良いんだけど、イリナがヘンテコな絵を持ちながらゼノヴィアと何故か喧嘩を始め出した。どうやら、イリナがヘンテコな絵を高額で買ったらしく、支給されたお金が底を尽き、食い物が買えなくなったみたいだ。
言い争っていた二人だけど、腹の虫がなると二人は崩れ落ちた。今、目の前に居る子達が部室で啖呵切っていた時の子達には思えないと頭を抱えながら、二人の元へ近づいた。
〇
「美味い!日本の食事は美味いぞ!」
「うんうん!これよ!これが故郷の味よ!」
路頭で腹を空かせてひもじい思いをしていたゼノヴィアとイリナだったが、一誠達悪魔組がご飯を食べさせる代わりに話を聞いて欲しいと持ち掛けた提案に乗り、ファミレスで空腹で悲鳴を上げていた腹に食べ物を次々と詰め込んでいた。
「ふぅ〜、落ち着いた。教会陣営である我々が悪魔に救われようとは世も末だな」
「おいおい、奢って貰っといてそれかよ…」
話を聞いてもらう為とはいえ、飯を奢ったのにゼノヴィアにそんな言い方をされた一誠は、口を引き攣らせながら言った。ゼノヴィアと一誠がやり取りしていた横で、腹を満たしたイリナが祈りながら胸で十字をきった。
「「「ぐっ!」」」
「イリナ、彼らは悪魔だ。そんな事をしてしまえば、彼らにダメージが入ってしまうぞ」
「え、あ、ごめんなさい!つい十字をきってしまったわ!」
てへっと可愛らしく笑いながら、イリナは一誠達に謝った。イリナの可愛らしい謝罪が済むと、ゼノヴィアは一誠達に会談で揉めた筈の自分達に、わざわざ接触してきた目的を尋ねた。
「エクスカリバーの破壊に協力したい」
「ふむ…一本くらいならいいだろう。ただし正体をバレないようにしてくれ」
拒否されるんでは無いかとヒヤヒヤしていた一誠だったが、ゼノヴィアが自分達の提案をすんなりとのんでくれるとは思わず、呆気に取られて口をポカンと開けていた。
「ちょっとゼノヴィア!?いいの?相手は悪魔よ?」
「それは分かっている──だが、この任務は私たち二人だけでは正直つらい」
「それは…そうだけど…」
一誠達悪魔が自分達の任務を協力する事に異を唱えたイリナに、ゼノヴィアは未知数の戦力に二人だけで任務を遂行するのはきついと言った。
「私は無駄死にはしたくないのでね」
「私もよ…でも」
「ドラゴンを借りる。これなら問題ないだろう?」
任務遂行と生存率を上げたいゼノヴィアは、悪魔の力を借りるのでは無く、一誠の中にある赤龍帝ドライグの借りるという事にして、イリナを何とか納得させた。
「商談成立だな!じゃあ、今回の仕事パートナーを此処に呼ばせてもらうぜ?」
ゼノヴィアとイリナが首を縦に振ると、一誠はスマホを取り出し、木場に電話をかけた。一誠の電話に出た木場に一誠は、今居るファミレスにイリナとゼノヴィアと一緒に居るから来て欲しいと伝え電話をきった。
電話をきってから10分以内に木場は、一誠達が居るファミレスへやって来た。木場とゼノヴィアとの間で一悶着あったが、一誠達悪魔組と教会組で同盟が結ばれた。同盟が結ばれ、教会組と木場は互いに知っている情報を交換して、ゼノヴィアとイリナの二人はファミレスを出て行った。
「イッセーくん。どうしてこんなことを…」
「ま、仲間だし。今回はお前の力になろうと思ってな」
ゼノヴィアとイリナがファミレスを出てから、木場は一誠に何故、一誠には関係ない自分の復讐の手伝いをしてくれるのかを尋ねた。木場の質問に一誠は、頬を掻きながら仲間だから力になりたいと照れ臭そうに言った。
「裕斗先輩がいなくなるのは寂しいです…。お手伝いします…だから、いなくならないでください…」
「ははは、まいったね。小猫ちゃんにそんなこと言われたら僕は無茶できないよ。今回は皆の好意に甘えさせてもらおうかな」
普段は無表情で有名な小猫が木場の為に悲しげな表情を浮かべながら、自分も力になるから居なくならないで欲しいと言った。木場は自分を心配してくれている仲間が居ることを再確認させられ、一誠達に自分の復讐の手伝いを頼んだ。
「よし!俺らエクスカリバー破壊軍団結成だ!がんばろうぜ!」
「あの、俺も?それに俺って何があったか知らないんだけど…」
一誠が微妙なネーミングの団をつくると匙が恐る恐る手をあげて言った。何も知らなかった匙は木場から全ての話を聞き、号泣しながら木場のエクスカリバーへの復讐を手伝うとかってでた。
〇
イッセー先輩が名付けた微妙な名前の団が結成し、会計を済ませて行動しようとイッセー先輩が伝票を取ると、その場で固まってしまいました。急に固まってどうしたのかと気になり、イッセー先輩の近づいて伝票を覗いた。
会計 39800円
私達が想定した会計金額を大幅に上回っている伝票を目にした。私、イッセー先輩、匙先輩のそれぞれ所持金は1万しか持っておらず、あと9800円が足りなかった。
「わ、悪い木場…1万円貸してくれないか?」
「あはは…」
イッセー先輩が祐斗先輩に足りない分のお金を申し訳なさそうに借りました。二人とも苦笑いで、何とも言えない雰囲気の中、四人でレジに向かった。
「あの〜お会計をお願いします…」
「あ、君達のお代は貰ってるから大丈夫だよ!」
レジに居る女性店員に会計伝票をイッセー先輩が渡したら、女性店員は私達の伝票は既に支払われていると言った。何時、私達の会計を支払われていたのか、四人で顔を見合わせていると、女性店員が支払ってくれた人の特徴を話し出した。
「10分位前、君と同じ白髪で長身のイケメンさんが払っていきましたよ!」
「私と同じ白髪…」
白髪で長身のイケメン…。
このワードだけで、私達の会計を払ってくれたのは五条先生だと直ぐに頭に浮かんだ。五条先生が頭に浮かんだのは私だけで無く、三人も浮かんだみたいです。でも、容姿が目立つ五条先生が何時、私達に気付かれずに同じファミレスに入って、店を出たのだろうか。
「あ、その人から君達宛に手紙を預かってるんだった!」
女性店員が五条先生から私達宛の一通の手紙を渡してきた。イッセー先輩が手紙を受け取り、とりあえずファミレスを出て近くの公園に向かいました。
「五条先生からの手紙か〜、何だと思う?」
「皆目見当もつかねぇな、ひとまず読んで見ようぜ」
公園に着き、ベンチに腰掛けて五条先生が私達に宛てた手紙を開いた。
『自分達のことは自分達でやるように!By五条翔』
開いた手紙には、その一文だけが書かれていた。
五条先生が書いた一文だけで、五条先生はエクスカリバーの破壊を手伝ってくれないと分かってしまった。
多分、五条先生が協力すれば祐斗先輩の復讐は一瞬で終わると思います。だけど、五条先生は楽せずに自分達の問題は自分達で解決出来る力を身につけて欲しいと読み取れた。
「これは五条先生からの試練です…。私達に自分達の問題を自力で解決する力を身につけて欲しいと願っている五条先生の試練です…」
「五条先生の試練か…。うし、五条先生からの試練ならやってやろうぜ!」
五条先生の試練を乗り越える為に、私達はこれからどう動くか話し合いを始めた。
読んでいただき誠にありがとうございます。