無限を操る教師   作:星天さん

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第二話 介入

僕が駆けつけた時、一誠は堕天使に槍で腹を貫かれ、腹から血を流していた。普通の人間なら直ぐに死んでも可笑しくない状態だけど、悪魔への転生で肉体の耐久値が格段に上昇したお陰で死なずに済んでいた。それでも悪魔の弱点である、光による攻撃でとてつもない痛みが襲っているに違いない。その証拠に、僕の目の前で一誠は気絶していた。

 

「貴様...何者だ?ここら辺には私が結界を貼ったはずだ、どうやって入ってきた」

 

「普通に入ったけど?それと、結界って人差し指で触れただけで飴細工の様に割れる、お粗末過ぎる物の事を言ってる?」

 

一誠の元に駆けつけている途中、公園全体に薄い膜みたいな結界モドキが貼られていて、人差し指でちょっと触れたら、飴細工の様に呆気なく割れた。飴細工の様に割れた膜を結界なのかと尋ねたら、堕天使が怒り出して光の槍を僕に向かって投げてきた。

 

(う〜ん。この程度だったら術式も領域展開も使う必要は無さそうだね)

 

堕天使が僕へと投げた光の槍をデコピン一つで粉砕した。自分の力に余程の自信があったみたいで、光の槍をデコピン一つで粉砕した事に堕天使は目を見開いて驚きの表情を見せた。

 

「君の槍脆いね!もう少し光力を込めた方がいいよ?」

 

「き、貴様!!」

 

堕天使は怒りながらも、僕がしたアドバイス通りに先程よりも光力を込めて作り上げた光の槍を作り出し、僕に向かって投げた。まあ、光力を多めに込めても、僕にとっては綿棒を投げられている様にしか思っていなかった。先程と同様に、堕天使の光の槍をデコピン一つで粉砕した。

 

「君ばかり攻撃するのは狡いから、僕も攻撃するね?」

 

呪力で瞬時に肉体を強化させ、堕天使との距離を一瞬で詰めた。堕天使は僕が一瞬で距離を詰めた事に反応出来ず、ガラ空きで無防備になっている腹に掌底打ちを叩き込んだ。

僕の掌底打ちを食らった堕天使はくの字に曲がって、ベンチやゴミ箱を巻き込みながら後方に吹っ飛んで行った。

 

「グヴゥゥ...。貴様は何者だ!!」

 

「僕かい?僕は後ろで気絶している子の教師...先生だよ?」

 

吹っ飛んで行った堕天使は血を吐き、腹を両腕で押さえながらフラフラと戻ってきて、僕が何者なのかについて怒り口調で尋ねてきた。気絶している一誠の教師だと答えると、堕天使は腹の痛みに耐えながら怒鳴り出した。

 

「巫山戯るな!!崇高なる堕天使が!下等生物である人間に負ける筈がない!!」

 

「お腹痛いのに大声出すのは良くないよ?」

 

「黙れ!!」

 

僕(腹痛を起こした張本人)が心配しているのに、堕天使は今にも血管が切れそうな位、怒りに満ちていた。堕天使とのやり取りをしている途中で、[自称・駒王町の管理人]が僕達が居る公園に重役出勤するのを感じた。

 

「じゃ!もう僕は帰るから」

 

「逃げる気か!!」

 

「逃げる?違うよ、今回は君を見逃してあげる為に帰るんだよ?それに、もうそろそろ[自称・駒王町の管理人]が来そうだし」

 

堕天使に背を向けて公園を出ようとしたら、堕天使は懲りずに光の槍を投げてきた。僕は堕天使の方に振り返って、投げてきた光の槍を人差し指で触れて粉砕させた。

 

「貴様!!馬鹿にするのも大概にしろ!!」

 

「くどいな〜。今回は遊び感覚で来ただけだよ──だけど、次に会った時は本気で戦ってあげるから安心しなよ」

 

それ以上、堕天使は何も言わなくなり、今度こそ僕は公園を去った。気絶している一誠を置いて行くのは忍びないけど、[自称・駒王町の管理人]が何とかするだろうと思い、家に帰る途中でクリーム大福を買ってから家に帰った。

 




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