無限を操る教師   作:星天さん

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ちょっと編集して再投稿しました。


規格外

五条先生が連れてきた朱雀さんって言うお姉さんの指示に従って、俺達オカルト研究部と生徒会メンバーは1箇所に集まった。俺達全員が1箇所に集まり終えると、朱雀さんは俺達を囲む長方形の結界を貼った。

 

「さて、これで翔様が此方を気にせずに戦えるように準備を整えられましたわ」

 

「あ、あの!お姉さんは一体誰なんですか?朱乃さんに似てるし…」

 

「自己紹介がまだでしたね。初めまして皆さん、私は姫島朱雀と申します。苗字で分かると思いますが、私と朱乃は従姉妹です」

 

朱雀さんが名乗ってから、朱乃さんと椿姫さんを除いた俺や部長達は朱雀さんに名乗った。お互いに自己紹介を終えてから、どうして朱雀さんが五条先生と共に現れたのかと尋ねた。京都に住んでいる朱雀さんは五条先生と一緒に居たらしく、俺達がコカビエルに苦戦を強いられていると情報を知った五条先生が、一緒に居た朱雀さんをそのまま連れてきたらしい。

 

「朱雀さんと五条先生ってどんな関係なんすか?」

 

「私は翔様の婚約者です」

 

興味本位でどんな関係なのかと聞いた。

俺の質問に朱雀さんが五条先生の婚約者であると答えた瞬間、背後から急に真冬並みの寒気を感じた。寒気を感じたのは俺だけで無く、隣に居た匙も感じたらしい。俺達は顔を合わせてからそーっと後ろを振り返ったら、体全体から真っ黒いオーラを纏わせている朱乃さん、小猫ちゃん、椿姫さんが居た。

 

「すみませんが…その話を詳しく話してくれませんか?」

 

最初に口を開いたのは小猫ちゃんだった。

小猫ちゃんは黒いオーラを纏わせたまま、朱雀さんへ詰め寄った。朱雀さんへ詰め寄ったのは小猫ちゃんだけで無く、朱乃さんも椿姫さんも朱雀さんへ詰め寄った。四人の視線がぶつかり合い、バチバチと火花を散らし始めた。

 

「あ、あの四人とも?」

 

「五条先生が戦う勇姿を見なくても大丈夫なんですか?」

 

バチバチと火花を散らしていた四人に部長と会長が間に入り、五条先生の名前を出して四人を鎮めた。五条先生に婚約者が居たことに驚いたけど、もっと驚いたのはハーレムを形成していた事だ。

 

「朱乃、椿姫、結界の強度を少し上げる為に二人も協力して欲しいわ」

 

「私も手伝います。五条先生が学園を覆う結界を貼ってくださったお蔭で魔力に余裕がありますので」

 

五条先生が俺の夢であるハーレムを作っていた事に羨んでいたら、会長、椿姫さん、朱乃さんの三人が朱雀の結界の強度を上げる為に魔力を結界に注ぎ始めていた。部長も手伝おうと買って出たが、コカビエルに全力で放った滅びの魔力のせいで、残り魔力が少なくなっている為、四人から休む様に言われ休む事になった。

 

 

 

「フッ、随分と遅い登場だな五条翔!!」

 

「ヒーローって仲間のピンチの時に現れるのが鉄則でしょ?まあ、今回はリアス達のレベルを図る為にわざと遅く来たんだけどね!」

 

「余裕ぶるのは今のうちだけだ。あそこにある術式が見えるか?あの術式は2分後に発動する。術式が発動すればこの町は跡形もなく崩壊する!」

 

「へぇ〜、あの程度なら直ぐに解呪出来そうだね」

 

翔はコカビエルの元を離れ、術式が書かれている校庭へ移動した。校庭に書かれている術式は発動時間が近づくにつれて、術式が放っている光が徐々に強くなっていた。術式の発動時間が近づいている事で一誠やリアス達は慌てているが、翔はゆっくりと術式に近づき、普段からつけているサングラスを外し、六眼で術式を観察してから、そっと術式に触れた。

翔が術式に触れた瞬間、術式の発している光が強くなっていき…術式が跡形もなく消えた。

 

「一体…一体何をした五条翔!!」

 

「何したって…普通に術式に触れて破壊しただけだよ?」

 

あっけらかんとした感じで、翔はコカビエルの問に答えた。平然としている翔の態度に、コカビエルは翔に対する憎悪を燃やしていた。

 

 

目の前で信じられない事が起こった。

部長でも解呪するのにかなりの時間が掛かると言った術式が、五条先生がちょっと触れただけで消えてなくなった。一体、五条先生はどうやって術式を消したのかを考えていたら、朱雀さんがさっき起こった事を憶測だけど、話してくれた。

 

「翔様はあの術式にある膨大なエネルギーを自身の呪力で相殺したかも知れません」

 

「え、あの術式は町を崩壊する程のものですよ?」

 

「翔様は生まれた瞬間から規格外です。私達が立っている次元のかなり先の次元に立っている翔様にとっては御茶の子さいさい、あの術式を簡単に相殺する力を有していると思います」

 

朱雀さんの憶測にドライグが同意した。

ドライグが言うには、神器になる前の全盛期だった頃の自分と五条先生が戦ったら勝てるイメージが湧かないと言った。

三大勢力から恐れられていたドライグが勝てないって、五条先生はどんだけ強いんだよ!

 

「さーて!ちゃっちゃと片付けようかな!」

 

「貴様を倒し!全勢力に貴様の首を見せ!!堕天使が最強──」

 

コカビエルは最後まで何か言おうとしたが、上空にいるコカビエルが一瞬で視界から消えた。コカビエルが消えてから直ぐ、俺達の近くに何かが落ちてきて、校庭に大きなクレーターが出来た。

そして上空には、ポケットに手を突っ込んで仁王立ちしている五条先生しか居なかった。俺達の近くに落ちた何かは、多分コカビエルだ。

 

「お〜い!一応、生け捕りをしろって命令が下ってるから殺さない様に威力を調節しておいたんだけど大丈夫?」

 

五条先生がクレーターに向かって煽り口調でそう叫んだ。

何でコカビエルを煽ってんだろうと思った時、クレーターから凄まじい殺気とオーラを感じた。コカビエルが放っているであろう殺気とオーラは、先程の戦いの時に感じたものを遥かに超えていた。結界の中に居るとはいえ、コカビエルが発している殺気とオーラに朱雀を除くメンバーの体は恐怖に震えていた。

そして自分達が戦っていたコカビエルは、全く本気を出していなかったという事が分かった。

凄まじい殺気とオーラに恐怖を感じていると、クレーターからコカビエルが飛び出し、光の槍を五条先生目掛けて投げた。

五条先生に危ないと呼びかけようとしたら、目の前で不思議なことが起こった。五条先生をコカビエルが投げた槍が、五条先生の前で静止した。

 

「え!?光の槍が止まってる!!」

 

「あれは翔様の能力「無下限呪術」翔様は日常の至る所にある無限を現実に持ってくる術式です。この力について詳しくは知らないのですが、翔様曰く「アキレスと亀」だそうです。ちなみに、翔様の無下限呪術はリアス・グレモリーの滅びの魔力と同じ一族相伝の力です」

 

朱雀さんの説明で分かったことは、五条先生の能力が解らないって事だ。日常の至る所にある無限?アキレスと亀?五条先生の能力について、部長も解らない顔をしていた。俺達が考えている間に、止まった光の槍を五条先生が破壊すると、コカビエルが動き出した。

 

「人間風情が旧約聖書に名を連ねる俺を舐めるなァァァ!!」

 

光の剣を作ったコカビエルは五条先生へ突っ込むが、攻撃を当てることは叶わなかった。五条先生はコカビエルを蹴り飛ばし、コカビエルは校庭を抉りながら吹き飛ばされ、五条先生が貼った結界にぶつかり跳ね返った。

 

「ほらほら、まだまだ行くよ!」

 

「ガハッ!!」

 

結界に跳ね返ったコカビエルの近くには、いつの間にか移動していた五条先生が上空へと蹴りあげた。くの字に曲がって蹴りあげられたコカビエルは、翼で勢いを止めた。そのまま上空に居るコカビエルは、五条先生に殺意を剥き出しにして睨んでいた。

 

「君…言う程強くないし、そろそろ終わりにしない?」

 

「巫山戯るな…巫山戯るなぁァァァァ!!」

 

コカビエルが目を血走らせながら奇声に近い叫び声を上げると、空に千は超えていると思う光の槍が作り出された。空一面に作り出された光の槍に、流石の五条先生でもやばいんじゃないかと思う。

 

「貴様と貴様が大事にしているガキ諸共死ねぇぇぇ!!」

 

「や、ヤバいって!!」

 

「大丈夫だよ?()が守るから」

 

一人称が普段は僕って言っている五条先生が俺と言った。

そして五条先生は人差し指を空に向けると、赤黒いオーラが集まっていた。

 

「あまり生徒を怖がらせたくないから行くよ──術式反転・赫」

 

五条先生の人差し指の先に集まっていた小さな赤黒いオーラが強く光り輝いた瞬間、大きな爆発音と共に俺達へ降り注いだ光の槍、そしてコカビエルをのみ込んだ。光が収まると、新校舎の半分と光の槍は消え、ボロボロ姿のコカビエルだけが空に居た。

 

「こんな事が…こんな事が起こって良いはずは無い!!」

 

 

────領域展開…無領空処

 

五条先生が人差し指と中指をクロスさせた瞬間、五条先生とコカビエルを黒い膜の様なものが包み込んだ。二人を包んだ黒い膜の様なものを朱雀さんが説明してくれた。あの黒い膜は五条先生が展開した領域、領域展開と言うらしく、五条先生が展開した領域に入ったら最後、中からは絶対に出られず、五条先生の勝利が確定する必殺技みたいだ。

五条先生が領域を展開してから30秒も掛からない内に、黒い膜が消えた。黒い膜が消えると、コカビエルが力無く地面へ落下していくのが見えた。地面に落下したコカビエルはピクリとも動かず、気を失っているみたいだ。

 

「これにて一件落着!!」

 

終始何が起きているのか分からなかったけど、五条先生のお蔭で町が守られた。ずっと緊張していた俺は、戦いが終わった事で緊張が解けて、地面にへたりこんだ。俺だけで無く、オカルト研究部と生徒会メンバーも同じように座り込んだ。

 

 

 

コカビエルを殺さずに捕獲した僕は、必要なくなった帳を上げようとした。帳を上げようとすると、懐かしい気配が僕を目掛けて飛んできた。飛んでくる気配が僕の元へ来る前に、無限バリアを貼って待ち構えていた。

 

「久しぶりだな翔!」

 

「久しぶりに会う人間にすることじゃないと思うけどなヴァーリ?」

 

僕を目掛けて飛んできたのは、一誠のライバルである白龍皇・アルビオンを宿しているヴァーリだ。六眼でヴァーリを改めて見ると、前に会った時より格段にレベルが上がっていた。

 

「アザゼルからコカビエルの回収を頼まれたんだ、悪いがそこで伸びてるコカビエルを渡してくれないか?」

 

「別にいいよ。ただ、あのプリン頭に日本神話への賠償金と僕のマジビンタを覚悟する様に言っておいてね?」

 

「ああ、必ず伝えておく」

 

コカビエルの首根っこを掴んで、ヴァーリに渡した。

コカビエルを受け取ったヴァーリがこの場から去ろうとした時、やっぱりアルビオンに気づいたのか赤龍帝ドライグがアルビオンに話しかけた。

 

「無視か、白いの」

 

「起きていたか赤いの」

 

三大勢力に恐れられた二匹のドラゴンの貴重な会話を、僕はこの時ばかりは水を差さずに大人しく聞き手に回ることにした。

 

「せっかく出会ったのにこの状況ではな…」

 

「いいさ、俺達はいずれは戦う運命さ」

 

「しかし白いの敵意が以前より段違いに低いが?」

 

「それはオマエもだろう?赤いの」

 

「フッ、互いに戦闘以外に興味があるということか」

 

「そのようだな。まぁたまには悪くないか。また会おうドライグ」

 

「それもまた一興か。じゃあなアルビオン」

 

伝説の二匹のドラゴンの会話が終わったようだ。中々貴重なシーンを見る事が出来て、ちょっぴり嬉しく思っていたら、話についていけてなかった一誠が「お前は何者なんだ!」とヴァーリに向かって叫んだ。

 

「すべてを理解するには力が必要だ。強くなれよ俺の宿敵くん?それじゃあ翔、コカビエルを連れて俺は帰る。また近いうちに会おう」

 

ヴァーリは今度こそコカビエルを連れて、駒王学園から去っていった。校庭に残っている俺達は、学園の修繕をしてから帰る事にした。リアスとソーナ達には体育館とクレーターが出来ている校庭を直してもらい、僕は自分が壊しちゃった所を修繕した。学園の修繕はだいたい20分位で直し終わった。

 

「さて、修繕も終わったし帰ろうか!」

 

「翔様?もし、差し支え無ければ一晩泊めて頂けませんか?」

 

「僕の家?別に「朱雀お姉様は私の家に泊まってはどうですか?お母様も朱雀お姉様に会いたいと言っていたので」」

 

朱雀を連れて来ちゃったから、朱雀の要望を叶えようとしたら、朱乃が朱雀は実家に泊めるとかってでた。朱乃と朱雀に+小猫と椿姫まで話に加わって、四人で話し合いを始めた。話し合いを始めて1分位で話が纏まり、朱雀は朱璃さんと朱乃の家で一晩泊まることになった。小猫と椿姫までも一緒に泊まることになって女子会を開くみたい。

 

「あ、せっかくなら暫く朱璃さんに世話になったら?近々授業参観が行われるし、朱乃の授業する様子でも見に来なよ?」

 

「翔様は朱乃の教室で授業しますか?」

 

「僕は各クラスの授業のサポート役を任されてるから、一応授業をするかもしれないね」

 

「分かりました。授業参観の日までお世話になるわね、朱乃?」

 

暫くの間は朱雀が駒王に滞在することが決まった。

あとの事は朱乃達に任せて、僕はずっと無言で地面に膝を着いて虚ろな目をしているゼノヴィアの首根っこを掴んで家に連れ帰った。




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