無限を操る教師   作:星天さん

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自問自答

借りてきた猫のように大人しいゼノヴィアの首根っこを掴んだまま、自分の家に帰って来た。自分で靴を脱いで上がってとゼノヴィアに言うと、素直に自分で靴を脱いで家に上がった。ゼノヴィアを家に上げてから脱衣場へ連れていった。

 

「とりあえず、シャワーを浴びてスッキリしてきなよ。タオルとか着替えは浴びている間に置いておくから!」

 

ゼノヴィアにシャワーを浴びるように言ってから浴室を出て、バスタオルやスエットを取りに自室に向かった。自室にバスタオルとかを取りに行ってから、脱衣場前に戻った。シャワーを浴びている音を確認してから、脱衣場に入ってバスタオルとスエットを分かりやすい位置に置き、シャワーを浴びているゼノヴィアに置いてある事を伝えてから脱衣場を後にした。

 

10分後…。

シャワーを浴びていたゼノヴィアが脱衣場から出てきた。

ゼノヴィアを食卓に着かせてから、お腹が空いているだろうと思って家にある食材で作ったパスタ、スープ、サラダをゼノヴィアの前に置いた。

 

「とりあえず食べなよ。食べ終わってから話を聞いてあげるよ」

 

「いただきます…」

 

ゼノヴィアは黙々と僕が作った料理を食べてくれた。

やっぱり戦い後はお腹を空かせていたのか、僕が作った料理を10分経たずに綺麗に完食してくれた。食後に紅茶を飲んで一息着いた。

 

「私は…私はこれからどうすれば良いのか分からない。幼い頃から主に忠誠を誓い、主を信じて生きてきた…。だが、私が信じていた主は死んでいた…私はこれから何を信じ、生きていけば良いのかが分からない」

 

「はあ…やっぱり、思った通りのくだらない悩みだね」

 

予想通りのくだらない悩みだった。

ゼノヴィアの悩みを聞いて、思った事をそのまま口にしたら、ゼノヴィアの表情が怒りに変わり、僕を睨みつけてきた。

 

「お前に…お前に何が分かる!!私の全てだったものが一瞬にして消えて無くなる喪失感を!!」

 

「僕はゼノヴィアが聖書の神に依存して生きて欲しくないと思っている。ゼノヴィアの信仰の心は否定するつもりは無いけど、ゼノヴィアはまだ若いし、これからもっと色んな経験をする若人だ。だから、ゼノヴィアには自分で考えて自由に生きて欲しい。今すぐには無理かも知れないけど、ゆっくりで良いから、自分で考えて答えを見つけてごらん」

 

「自分で考えた答え…」

 

「とりあえず、今日はもう休みな?」

 

男として女の子であるゼノヴィアをソファーで寝かせる訳にはいかないから、ゼノヴィアには僕のベッドで寝るように言った。ゼノヴィアを僕の部屋に連れて行ってベッドに寝かせてから、僕もシャワーを浴びてからソファーに横になって眠りについた。

 

翌朝…。

ソファーで目覚めた僕は固まった体をほぐしながら、乾いた喉を潤そうと冷蔵庫に向かった。冷蔵庫から麦茶を取り出して飲んでいると、テーブルに一枚の紙が置いてあった。紙を手に取って見ると、ゼノヴィアが俺が寝ている間に手紙を書いたようだ。手紙の内容は「一宿一飯の感謝」「一人でこれからの事を考えて答えを出す」というものだった。

 

「悩む事も青春。沢山悩めよ」

 

ゼノヴィアからの手紙をテーブルに置き、僕はもう一眠りをしようと自分の部屋に向かった。

 

 

 

コカビエルの一件から数日後…。

僕はリアス達からオカルト研究部の部室に来て欲しいと言われ、旧校舎に向かっていた。旧校舎に入ってオカルト研究部の部室へ向かっていると、オカケンメンバーとは別の悪魔の気配を感じた。誰が来ようと気にしない僕は、一応ノックしてから部室に入った。

 

「やあ、五条翔──否、五条先生」

 

「なるほど、それがゼノヴィアが出した答えなんだね」

 

オカルト研究部の部室へ入る前に感じた気配はゼノヴィアだった。ゼノヴィアは信仰心は捨てないが、今までの生き方とは正反対の生き方をすると決めたらしい。ゼノヴィアはリアス眷属になったようだ。

 

「あの時、貴方がくれた言葉で私は救われた。ありがとう五条先生」

 

「若人の青春を守るのが僕の仕事だからね!」

 

リアスが僕を呼んだのは眷属になったゼノヴィアを紹介する為だった様だ。顔合わせも終わった事だし、椿姫が拗ねないうちに生徒会へ顔を出しに行こうとしたらゼノヴィアに呼び止められた。

 

「図々しいのは承知で頼みたい事がある…」

 

「僕が叶えられるものなら聞いてあげるよ?」

 

「私の師匠になって欲しい!!数日前のコカビエルとの戦いで思い知らされた。デュランダルを上手く扱えず、コカビエルに歯が立たなかった…だから、私を鍛えて欲しい!!」

 

「良いよー」

 

普通にOKだしたら驚かれた。

すんなり了承した理由を聞かれ、ゼノヴィアはこれから磨けば磨く程に光り輝く鉱石だから、光を濁らせたくないと言った。ゼノヴィアを鍛えるのは入学後と一言言ってから、オカルト研究部の部室を出て生徒会室へ向かった。




読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
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