ガンダムビルドダイバーズ 歩き出した二人   作:プリン製造工場

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第二話 捻くれ酒飲みはメンタル最強ですわよ

「ギョエー‼︎」

 

神崎の素っ頓狂な叫び声はイングレッサ内に響き渡りカウンターで休憩していたリィナは危うくELダイバー用の椅子から転げ落ちそうになった、とは言え他の客や店員は特に反応しない此処では良くある事だから。

 

「全くはしたないですわねアリシアさん、淑女たる者いつ如何なる時もお淑やかにするべきでしてよ」

 

ちょうど神崎…仕事中では店員達は皆GBNをプレイしている店員はGBNネームで呼び合っていてGBNをやっていない椎名はニックネームとして愛飲しているストロングなゼロな酒をもじり『ゼロスト』にしている、アリシアの前に座っている常連客のフリューゲル…GBN内で最も治安の悪いディメンション『ハードコアディメンション・ヴァルガ』で暴れ回るロクでもないプレイヤーの一人でもある…彼女が嗜める様に言い紅茶を優雅に飲む姿はアリシアよりもお嬢様している…実の所アリシアと同じくリアルお嬢様だったりする。

 

「るっせーですわねフリューゲルさん、今‼︎ゼロストさんが何言ったか聞いてなかったんですの⁉︎貴女の耳にボールでも詰まってますの⁉︎」

 

ズズイ‼︎と煽りながらカウンターから身を乗り出しながらフリューゲルに顔を近づけるアリシアを横目にゼロストとリィナは呆れた表情をする、アリシアはことゼロストの件になると大体こうなる、とは言え店員も客もこれは良くある事なのでスルーを決めている。

 

「顔が近いですわよ…それで何って言ったんですの?ってあら?どうしましたのリューグルさん?」

 

等のフリューゲルもこのレズ面倒臭いですわねと思いながら適当に話を聞いてればいつの間にか隣に座っていたイヤホンと白いマフラーがトレードマークのアルビノの小さな女の子リューグルに視線を移す。

 

「わ…私も……アリシアさんのお話気になり…ます」

 

「あぁ、それならどうぞこちらへ」

 

「ありがとうございます…!」

 

よいしょっとリューグルはフリューゲルの膝の上にちょこんと乗る、この小さな女の子もGBNでは大量の火器を振り回す上位ランカーの一人でもある…彼女リューグルはリアルでのアルビノ体質故学校で酷い虐めに遭い不登校になり人を信用できなくなってしまった、そんな彼女に姉はGBNを勧め少しずつ人を信用出来る様になっていき、勇気を振り絞り姉と同伴でここに来て皆に虐められた原因だったアルビノを可愛いと言われ、その日からたまに店に足を運んでくる様になっている…特に一番最初に可愛いと言ったフリューゲルには特に懐いてる。

 

 

「ゼロストが‼︎GBNをやるらしいですわ‼︎」

 

「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」」」」

 

どうせロクでもない事だろうと踏んでたフリューゲルや取り敢えず聞き耳を立てた他の客が同時に素っ頓狂な叫び声を上げた、始めたてのゼロストとアリシアがGBN内でマスダイバーに襲われそのせいでゼロストが辞めたのは知られている。

 

「どういう風の吹き回しなんですのゼロストさん」

 

あわわと皆んなの叫び声に驚いたリューグルの頭を撫でながらフリューゲルは心底驚いた様にゼロストに聞く。

 

 

「まぁ……ね、適当な動画見てたらこれ見つけちゃって」

 

そんな問いに椎名はスマフォをこちら側に渡して来た、それは何かの動画でそれは既に再生されていた、動画ではクジョウ・キョウヤが操る『ガンダムAGEⅡマグナム』の決戦仕様とその上空を我が物顔で飛びながらチャンピオン目掛け無数のビームや数十のダインスレイヴや無数のレールガンや機銃を放ち更に合計100もの夥しい数のファンネルミサイルやCファンネルを射出する怪物はガンダムAOZに登場する戦略兵器『インレ』それの射出形態を二回りも巨大化させTR-6が搭載されてる部分を装甲化した対チャンピオン用サポートメカ『インレ巡洋航空要塞形態』

 

そしてこの怪物の砲火の下でチャンピオンに対し格闘戦を仕掛けている大型のガンプラ、アリシアの『ウォータシップ・ダウン』がチャンピオンの近接武器が当たらないギリギリの距離を保ちながら、周囲を高速移動し腕部のロングジュリアン・ブレードをウィップモードにし不規則に振り回す、インレやチャンプのハイパードッズライフルマグナム等の攻撃をかわしたり逆にそのビームを弾きチャンプに反射させたりとし自由に動けなくしている。

 

其処に容赦なくファンネルミサイルが襲い掛かるが…Cファンネルの猛攻を潜り抜けたチャンピオンの半壊したCファンネル一基により全て堕とされていった、それに怯まずチャンピオン目掛け両腕のロングジュリアン・ブレードを射出し腕部に隠してあったデスティニーの腕を出し、そのままパルマフィオキーナを起動させスラスターが焼き付く程の速度で掴み掛かろうとする。

 

ウォータシップ・ダウンはGBN内で最速を誇る、其れは現在でも尚破られていない、通常の機動でもトランザ搭載機と同等かそれ以上であり最高速ともなると上位陣すらも捕捉が難しいと言われアリシアが『スピード・スター』の二つ名を得ている理由である。

 

「アリシア……スペシャル‼︎」

 

そう叫びその瞬間、最高速でチャンピオンに吶喊したウォータシップ・ダウンが瞬時に3機に分裂した……最高速中に小刻みに左右に動く事で生み出された残像を連れ吶喊する、自身と残像合計4機の同時攻撃こそ必殺のアリシア・スペシャルである、当然残像は質量を持っておらず攻撃判定はないがそもそも相手が一瞬でも困惑し動きが鈍ればそれで良い、残像に攻撃判定が無くとも自分がトドメを刺せば良い…だが。

 

一瞬だった、一瞬にして全ての残像そして自身の両腕と両足更に頭部を切断されそのまま地上に落下し始める、渾身の必殺を破られ上空に滞空するインレもヘイトを買い過ぎたのか集中攻撃を受け推力が無くなり地面へと落下していき、甲板で対空をしていたダイバー達が慌てて甲板から降りて行く。

 

「はぁー……チャンプはさぁ…やっぱり届かないものですわね、やれる事はやりましたわ、後は頼みましたわよリクさん」

 

「はい‼︎」

 

達磨にされそのまま落下するのを追撃しようとするチャンピオンを阻止したのは先程まで倒れていた『ビルドダイバーズのリク』と『獄炎のオーガ』だった、両者三名は凄まじい斬り合いを行いながらそのまま高速で何処へ行ってしまった…其処で動画は終わった。

 

「うっわ懐かしいですわねこの動画」

 

「アレからもう一年だなんて懐かしいですわね」

 

「わぁ!何ですこの戦いすっごい大規模じゃないですか!」

 

「チャンプはさぁ…」

 

「あん時サクで挑んでたなぁ…」

 

 

第二次有志連合を知らない者、知る者、実際に戦った者の様々な感想がやんややんやと言われている。

 

「……と言う訳でお嬢がさ楽しそうにガンプラバトルをしてるの見てたらやりたくなっちゃった訳」

 

「でもゼロストさんGBNにトラウマあるとか言ってたんじゃ…」

 

「確かに言ったけど…お嬢が楽しそうにやっているのに私がやらないのは何か違うじゃん、其れにだいぶ治安良くなっているんでしょヘーキヘーキ」

 

心配した潮に対しゼロストはそう返す、あの頃は今とは違い少しばかり素直で捻くれてもなかった所為でトラウマになりGBNを辞めたが、大人になり充分に酒とかに堕落し捻くれてた大人になった今となってはあの出来事に関しては一つの結論に至った、其れは『チートを使ってイキってる奴の所為で何で辞めなきゃいけなかったんだ』だった、辞めた理由はもう忘れたがその所為で自分が経験するであろうアリシアとの楽しくもしょうもない体験を台無しにされた事に怒りを覚えると共にどうせなら今からでもGBNに戻ろうとなった、またあの時の様に嬲られても強くなって倍返ししてやれば良いと。

 

「と言う訳でGBNやろお嬢」

 

「すっごい悩んでると思ってたのに随分軽いですわね⁉︎オギャァ⁉︎」

 

余りの軽い理由に驚きながらそのまま椅子ごと後ろにガシャーン!っと派手な音を立てて倒れてしまった。

 

「お嬢大丈夫?」

 

「クッソいてぇですわ、取り敢えず分かりましたわ…明日休日だからガンダムベースにデートしに行きましょう」

 

「……お嬢その姿勢パンツ見えるよ」

 

「オギャ⁉︎」

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