雷使いも異世界からやって来るそうですよ?   作:水槽のスイマー

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第十話

「今一度名乗り直し、問おうかの。私は“白き夜の魔王"太陽と白夜の星霊・白夜叉。おんしらが望むのは、試練への“挑戦"か?それとも対等な“決闘"か?」

 

おいおい、普段と違い過ぎるだろ。

一発殴るぐらいならたぶん出来るだろうが、流石に勝つことは出来ない。

普段が普段だけに思いっきり勘違いをしていた。

 

 

「水平に廻る太陽と……そうか白夜と夜叉。あの水平に廻る太陽やこの土地は、オマエを表現してるってことか」

 

「如何にも。この白夜の湖畔と雪原。永遠に世界を薄明に照らす太陽こそ、私がもつゲーム盤の一つだ」

 

「これだけ莫大な土地がただのゲーム盤……!?」

 

「如何にも。して、おんしらの返答は?“挑戦"であるならば、手慰み程度に遊んでやる。だがしかし“決闘"を望むなら話は別。魔王として、命と誇りの限り闘おうではないか」

 

「…………っ」

十六夜達は返事を躊躇う。

勝ち目がないのは分かっているが自分で売った喧嘩を、こんな風に取り下げるのはプライドが邪魔しているのだろう。

 

「参った。やられたよ。降参だ、白夜叉」

しばらくしてから十六夜が、諦めたように笑いながらそう言った。

 

「ふむ?それは決闘ではなく、試練を受けるということかの?」

 

「ああ。これだけのゲーム盤を用意出来るんだからな。アンタには資格がある。いいぜ。今回は黙って試されてやるよ、魔王様」

 

「く、くく………して他の童達も同じか?」

 

「……ええ。私も、試されてあげてもいいわ」

 

「右に同じ」

 

「で?そっちのおんしは?」

 

「ああ、俺も“試練"の方を受けるよ。今の俺じゃあ勝てない」

 

「も、もう!お互いにもう少し相手を選んでください!“階層支配者"に喧嘩を売る新人と、新人に売られた喧嘩を買う“階層支配者"なんて、冗談にしても寒すぎます!それに白夜叉様が魔王だったのは、もう何千年も前の話じゃないですか!!」

 

「何?じゃあ元魔王様ってことか?」

 

「はてさて、どうだったかな?」

 

なんて言っていると、向こうにある山脈から甲高い叫び声が聞こえた。

 

「何、今の鳴き声。初めて聞いた」

 

「ふむ…………あやつか。おんしらを試すには打って付けかもしれんの」

山脈のに向かって白夜叉がチョイチョイと手招きすると、翼のあるでかい獣がこっちに向かって風のように飛んできた。

 

「グリフォン…………嘘、本物!?」

 

「フフン、如何にも。あやつこそ鳥の王にして獣の王。“力"“知恵"“勇気"の全てを備えた、ギフトゲームを代表する獣だ」

白夜叉が手招きしてグリフォンをこっちに来させる。

 

「さて、肝心の試練だがの。おんしらとこのグリフォンで“力"“知恵"“勇気"の何れかを比べ合い、背に跨って湖畔を舞うことが出来ればクリア、ということにしようか」

 

『ギフトゲーム名 “鷲獅子の手綱"

 

プレイヤー一覧 逆廻 十六夜

久遠 飛鳥 春日部 耀

 

クリア条件 グリフォンの背に跨り、湖畔を舞う。

 

クリア方法 “力"“知恵"“勇気"の何れかでグリフォンに認められる。

 

敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと旗印とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。 “サウザンドアイズ"印』

 

 

ん?ちょっと待て俺の名前が無い。




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