雷使いも異世界からやって来るそうですよ?   作:水槽のスイマー

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第十四話

「さあ、説明してもらうわよ」

 

白夜叉が十六夜のカードを見て驚いている時、俺はまた久遠に詰め寄られていた。

 

「さっきは十六夜君にああ言われて退いたけど、でもやっぱり気になるの!」

 

「いや、そんなこと言われても」

 

「黒ウサギも気になります!瞬矢さん!」

 

「い、いや、でも……」

 

「私も気になる、さっきの白夜叉とのギフトゲームで何個もギフトを使っているように見えた」

 

「はあ、わかった観念するよ。で?何から聞きたいんだ?」

 

「それはもちろん最後に使ったあの技よ!」

 

「ああ、あれね。なんであれにそこまで興味を持つのかわからないが、まあ、いいや。あれは『言葉の重み』って言う、あるマンガに出てくる技だよ」

 

「マンガの技って……。ギフトじゃないの?」

 

「あれ単体ではギフトじゃないな。あれは、そのマンガに出てきた『言葉の重み』の原理を俺のギフトで再現してるだけだ」

 

「瞬矢のギフトって何?」

 

「『雷電』と『移ろう磁気』だ。多分俺がいつも使っているのは『雷電』の方だから、『言葉の重み』もこのギフトで使っている」

 

「どういう原理でその『言葉の重み』を使っているんですか?」

 

「簡単に言うと、人間の生体電気を外から操り、勝手にその相手の動きを操作しているって感じだ。これでいいか?久遠」

 

「ええ、ありがとう。色々探るようなことして悪かったわね」

 

「いや、いいよ。で、春日部の方は?」

 

「大丈夫、さっきの説明で大体わかった。瞬矢の技は大体『雷電』を使ってマンガの技を再現してるんでしょ?」

 

「ああ、そんな認識でオッケーだ」

 

「そっちの方も終わったみたいじゃな。では、いい加減ここから出るとするかの」

 

その後、俺達は特に何事もなく店前まで出て、そのままお開きの流れとなった。

 

「今日はありがとう。また遊んでくれると嬉しい」

 

「あら、駄目よ春日部さん。次に挑戦するときは対等な条件で挑むのだもの」

 

「ああ。吐いた唾を飲み込むなんて、格好付かねえからな。次は渾身の大舞台で挑むぜ」

 

「お前らは本当に好戦的だな。俺はまだ敵いそうにないからな。もっと場数を踏んでから再挑戦だな」

 

「結局お前もやるんじゃねえか」

 

「まあな、一人仲間外れは寂しいじゃないか」

 

「違いねぇ」

 

「ふふ。よかろう。楽しみにしておけ。…………ところで」

白夜叉の顔がさっきまでと違い、随分と真剣なものになる。

 

「今更だが、一つ聞かせてくれ。おんしらは自分達のコミュニティがどういう状況にあるか、よく理解しているか?」

 

「ああ、名前とか旗の話か?それなら聞いたぜ」

 

「ならそれを取り戻すために“魔王”と戦わねばならんことも?」

 

 

さて、ここで一つ聞きたい。

今、「え?魔王?何の話?」って返すのは、いけないことだろうか?

いや、おかしいとは思っていたんだ。黒ウサギは最初なにか隠してるっぽかったし、水の確保で大層喜んでいたし、ジンは三食風呂付きの要求を聞いたとき固まったし、なんかサウザンドアイズの店員には“ノーネーム”だの“旗無し”だのとバカにされるしで「うちのコミュニティは貧乏なのかな?」とか思ってたのだがどうやら違うらしい。考えてみればそれだけでガルドが突っかかってくるのもおかしな話だ。

多分、ジンは十六夜が事情を知ってることから俺も知ってると思い、黒ウサギは久遠と春日部が知ってるから俺も知ってると思ったから何の説明もされなかったのだろう。

とか考えていると、

 

「おんしもその覚悟は、あるのか?」

 

と話が回ってきてしまった。

仕方ない、ここはもう正直に言ってしまおう。

 

「悪い、俺、その話聞いてないや」

 

「「「えええええぇぇぇぇぇぇぇぇ?!?!?!!」」」

 

 

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