雷使いも異世界からやって来るそうですよ?   作:水槽のスイマー

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どうもお久しぶりです。
約三ヶ月ぶりですね!
いやぁ、夏休みの内に一巻の内容を終わらせる的なことを言っていたのにこの体たらく……
有言実行ほど私にとって難しいものはないかもしれません。


第十九話

「おーい……そろそろ決めてくれねえと、俺達が風呂に入れねえだろうが」

 

十六夜が、気配を消し森に隠れている不審者に話しにかける声が、別館の前の森に響く。

勿論返事は返ってこない。

 

「襲うなら襲う。襲わないなら襲わない。いい加減はっきり決めろよ。じゃないと女子が風呂から上がってきちゃうだろうが」

 

十六夜の言葉を継ぎ俺も声をかけてみるが、やはり返事は返ってこない。

 

すると十六夜は石を幾つか拾い、

 

「よっ!」

 

何気なく軽い感じに投石した……ほぼ音速と言っていい速度で。

 

ズドガァン!あまりに非常識な音をたて、辺り一体の木々と一緒に隠れていた人影を吹き飛ばす。

 

「おい十六夜ここまでやると流石に誰か死んでるんじゃないか?」

 

「ん?大丈夫だろ。手加減したし、体には当ててないし」

 

「なら大丈夫かね」

 

「ど、どうしたんですか!?」

 

十六夜に相手の安否を聞いていると、別館から慌ててジンが出てきた。

 

「侵入者っぽいぞ。例の“フォレス・ガロ”の連中じゃねえか?」

 

「まあ、話を聞く限りそういうことしてくる連中だよな」

 

ドサドサ落ちてくる黒い人影と瓦礫。

その内意識のある奴は辛うじて何人かいるらしく、数人が立ち上がっり、こちらを……ていうか十六夜を見つめてくる。

 

「な、なんというデタラメな力……!蛇神を倒したり雷切丸を手にしたという本当の話だったのか」

 

「ああ……これならガルドの奴とのゲームに勝てるかもしれない……!」

 

「おお?なんだお前ら、人間じゃねえのか?」

 

確かにそこにいるのは、犬の耳を持つものや長い体毛と爪を持つものなど人間には無い特徴を持つもの達。

あれ?この箱庭に来て以来人間の姿をあまり見ていないな。黒ウサギもガルドも白夜叉もこのコミュニティの子供達の半分も人間じゃなかったし。

もしかして箱庭には人間その者があまりいないのか?それともこの辺りにはあまりいないのか、変化のギフトを持っているから人間らしくなくなっているのか。

まあ、色々考えられるな。

これはあとで黒ウサギにでも聞けばいいか。

そういえばアイツの耳はなかなかいい手触りだったな。自分で手入れでもしてんのか?

なんて考えていると十六夜達の話を聞くのを忘れていたことに気づく。

 

「さあ、コミュニティに帰るんだ!そして仲間のコミュニティに言いふらせ!俺達のジン=ラッセルが“魔王”を倒してくれると!」

 

「わ、わかった!明日は頑張ってくれジン坊っちゃん!」

 

「ま……待っ……!」

 

……どうやら話は終わっていたようだ。

 

 

 

 

 

 

あれから、呆れ顔の十六夜からことの成り行きを聞いたあと、ジンに十六夜を説得してくれと頼まれたり、明日のギフトゲームに負けたら俺を連れてコミュニティを出ていくと十六夜が言い出したり、まあ、色々あった。

で、今は十六夜と風呂に入ってる。

 

「まったく、俺を巻き込むなよ」

 

「ん?ああ、お前とは一度戦ってみたいからなぁここに置いていって、死なれても困るしな」

 

「そう簡単に死んだりしねぇよ」

 

「ヤハハ、まあそうだろうさ。本当のところ、御チビさまに発破をかけるのが目的だからな」

 

「はあ……。お前はひねくれてるなぁ、マジで」

 

「まあ、全ては明日のゲーム次第ってところだな」

 

「大丈夫だろ。あの二人だし」

 

なんて話をして十六夜との親睦を深めながら異世界最初の夜は更けていった。

 




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