雷使いも異世界からやって来るそうですよ?   作:水槽のスイマー

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第六話

日が暮れた頃、黒ウサギの説教と質問が噴水広場に響く。

 

「なんであの短時間に“フォレス・ガロ"のリーダーと接触してしかも喧嘩を売る状況になったのですか!!」「しかもゲームの日取りは明日!?」「それも敵のテリトリー内で戦うなんて!」「準備している時間もお金もありません!」「一体どういう心算があってのことです!」「聞いているのですか三人とも!!」

 

「「「ムシャクシャしてやった。今は反省しています」」」

 

「騙らっしゃい!!!」

中身のないスッカスカの反省してます宣言に、黒ウサギは激怒する。

 

春日部と久遠から聞いたから、だいたいのことは知っているが別に怒るようなことじゃないと思うんだが。

 

「別にいいじゃねえか。見境なく選んで喧嘩売ったわけじゃないんだから許してやれよ」

 

「い、十六夜さんは面白ければいいと思っているかもしれませんけど、このゲームで得られるものは自己満足だけなんですよ?」

 

俺は黒ウサギに反論するように口を挟む。

「いやいや、黒ウサギ。得られるものはそれだけじゃないさ。久遠と春日部から聞いたところによると、ここら辺の奴らは“フォレス・ガロ"に迷惑してるんだろ?それを俺たちが倒せば“ノーネーム"が変わったことを証明するいい証拠になるじゃないか」

 

「むっ、それは確かにそうですね」

 

「それに、時間をかけて証拠を集めたところで箱庭の外に逃げられたら意味ないだろうが」

 

「そう、瞬矢君の言う通りよ。それにね、黒ウサギ。私は道徳云々よりも、あの外道が私の活動範囲内で野放しにされることも許せないの。ここで逃せば、いつかまた狙ってくるに決まっているもの」

 

「ま、まあ………逃がせば厄介かもしれませんけれど」

 

「僕もガルドを逃したくないと思っている。彼のような悪人を野放しにしちゃいけない」

 

リーダーだというジンの言葉で諦めたように頷く黒ウサギ。

「はぁ~……。仕方がない人達です。まあいいデス。腹立たしいのは黒ウサギも同じですし、“フォレス・ガロ"程度なら十六夜さんか瞬矢さんが一人いれば楽勝でしょう」

 

「「何言ってんだよ。俺は参加しねえよ?」」

俺と十六夜が綺麗にハモる。

 

「当たり前よ。貴方たちなんて参加させないわ」

 

「だ、駄目ですよ!お三方はコミュニティの仲間なんですからちゃんと協力しないと」

 

「そういうことじゃねえよ黒ウサギ」

十六夜は黒ウサギを右手で制しながら続ける。

「いいか?この喧嘩は、コイツらが売ってヤツらが買った。なのに俺たちが手を出すのは無粋だって言ってるんだよ」

 

「あら、分かっているじゃない」

 

「それに、ギアスロールでメンバー決まっているからどっちみち出れないしな」

 

「……。ああもう、好きにしてください」

丸一日振り回され続けて疲弊したらしく黒ウサギはなにも言い返さなかった。

 

 

 

 




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