From シャマル To すずかちゃん
すずかちゃん、すずかちゃん、シャマルよ?
ニュース、ニュース☆
はやてちゃんが、いつもより長く鏡の前に立っていたから、
これは!!と思って、リィンちゃんと後を追ってみたら…。
ウフフ…。o(^_^)o 細部は後で報告するわね!
「折角の休日に緊急で呼び出しと言われて来てみれば、買い物に付き合えだって?どういうことだ?」
仕立てのいいスーツにネクタイなしのカジュアル・シックな出で立ちの背の高い男――ヴィルヘルムが目の前の小柄な女性に言った。いつもはしっかりと固められている髪も下ろし、楽しげに女性の発言を待っている姿は、公務員というよりベンチャー企業の社長と言われた方が納得できる。
「ん、副長が、また、私の部下になってから1年以上たつからな~。ちょうここらで非常呼集に掛る時間でも測ってやろかなと思ってな」
カラカラと笑う小柄な女性は少し癖のあるミッド語で答えた。ちなみに女性――はやてはパンツスタイルでタンクトップにカーディガンを身に付ける、『大人カワイイ』ファッションをしている。正直にいえば管理局の制服などよりよほど似合っているというのが、ヴィルヘルムの感想だった。
「そうか、では、今日は赤点を付けておいてくれ」
「ん、合格点ほしくないんか?」
休日に予定のないことを確かめ、白々しく場所と時間を指定して置くことは一般的に待ち合わせという、決して非常呼集訓練とは言わない。しかも、ヴィルヘルムは元商売人。相手の時間を無駄にさせないことは身に付いている、時間に遅れたりはしていない。
そのうえで、こう言った。
「ああ、赤点なら補習と追試が受けられるだろう?」
「うわ、こわ。来て早々、もう、次の事考えてるで、この人」
《ねぇ、リィンちゃん。どんな話をしているのか聞こえる?》
《んん~、ちょっと、遠すぎますねぇ~》
数メートル先の看板の陰に隠れている年のころなら6~7歳くらいの銀髪の少女の姿をしたリィンフォースⅡを見守りながらシャマルは念話を飛ばした。リィンフォースⅡは普通の女の子サイズで行動しおり、見失うことはまずあり得なかった…。と、いうより、シャマルとリィンフォースⅡは黒スーツにサングラスという、コメディ映画のスパイがしていそうな、いかにもというスタイルをしている為、目立って仕方がない。先程から通り過ぎる人たちが奇異の目を向けていっているのだが、本人達はターゲットの観察に夢中になっているので気が付いていないようだ…。
《シャマル、ターゲットが動き出しました!》
《了解よ、リィンちゃん。今日は確か、デバイスの使う素材を探しに行くって言ってたわ》
《今私達が作っているアインハルトのデバイスですね。ユニットベース用の記録結晶と…、アギトも外装を作るのにかわった素材が欲しいって言ってました》
シャマルは「なるほど、そういう口実なんだ」と1人納得した。
From はやて To アギト
はやてや!
アギトに頼まれっとった、外装用の布。ほら、念話素子と魔力伸縮する素材☆
なんとか都合つけれそうや!d(>_< )Good!!
なんでも、ビルの知り合いに、その素材を使うファッションデザイナーが居るんやと!
それにしてもビルのヤツ、アギトが描いた外装のデッサンを見た途端、
σ( ̄、 ̄=){猫?
てな、顔してたで~(笑)
「ふ~ん、ノーヴェがストラトス家の娘の先生になるとはね」
「あれ?ビル、アインハルトと知り合いやったんか?」
「いいや、ストラトス主催のパーティーに何度か出席した事があるだけだ。なんだかんだいって、ベルカ王族の正当血統は名士が多いからな」
ここ最近の高町家やナカジマ家の様子を、はやてから聞いたヴィルヘルム第一声がそれだった。
2人はオリジナルブラントを販売している小さなショップ内を物色しながら、休日の午後を楽しんでいた。アギトに頼まれたという布は発注し終わっていたが、そのままショッピングを楽しむことにしたようだ。
「ふむ、で、ビルはアインハルトのこと、どう思う?古代ベルカ絡みとなると、どうも他人って気がしなくてな」
「ま、君ならそう思うかもしれないがな」
はやてが魔法文明と出会ったのは、古代ベルカ時代の遺産がキッカケである。今でもはやての体に解けた遺産から漏れだす記録を夢に見ることもあり、アインハルトに対して同情的にも協力的にもなるようだ。
ヴィルヘルムもそれは別にかまわないと思っている。
「そういう言い方をするってことは、ビルは違う意見なんやな」
「ああ、正直、連続傷害事件の『覇王』が中等科の生徒と聞いた時は、出来の悪い週刊誌が書いたネタだと思ったがね」
幸い被害届が出ていなかった為、夜露死苦な若者達の噂の1つとして一時流れた程度で済んだようだ。
「こんな感じ?『中等科覇王様ご乱心!ゲームの影響か!』とか?」
「ああ、まさにな。クラスに一人はいなかったか?人の気を引こうと、何かのマネをして失敗するヤツ」
「あ~、いたいた、でも、それはいわんといてあげて、あの位の年頃は、いろいろ繊細なんやから」
「第二次性徴期特有の、自分は周りとは違う人間なんだ。ていう、間抜けな優越感のたぐいか…。イングヴァルトの記憶が本物だとして、多少の奇行は許してやるべきか?それとも人生の先達として説教の一つもくれてやるべきか?」
はやてにも、ヴィルヘルムの言いたいことが分かった。
「いくら鮮明な記憶であっても、それはあくまで他人の記憶でしかない。まあ、そうなんやけどな…、思春期のお悩みって事や」
「下手に口出すのは逆効果。か、そうかもしれないな」
「ちょお道筋を教えてあげるだけで十分やと思う」
話しながらはやては近くに展示してあった真っ赤な中折れ帽をかぶって見せた。飾りとして付いているフラワーモチーフが気に入ったらしい。
「どう?」
「う~ん、今日の服とは色が合わないな」
「そう思うやろ?」
言いながら、はやての放出した精神波に反応して、帽子の色が変わる。変化後の色はしっかり服の色にあっている。
「へぇ、似合っているじゃないか」
「そう言ってくれると思っとった」
機嫌がよさそうに、腕をからめてくるはやての目が「買ってくれるやろ」と言っている。
「こいつめ」
送信失敗
From リィン To シャマル
シャマル、どこですか~!( 」´0`)」オォーイ!
はやてちゃん達、いっちゃいますよ~☆
念話にも出てくれないし、このメールを見たらすぐ返事をください~
ピンポンパンポ~ン、と、いう例の音楽と共にはやて達のいるショッピングモールに館内放送が入った。
『港湾地区からおこしのリィンフォースちゃんのお連れ様、リィンフォースちゃんがお待ちです。中央サービスセンターまでお越しください』
放送を聞いて2人は顔を見合わせると、視線で発言を数秒譲り合い、結局、はやてが口を開いた。
「リィン、シャマルと一緒に来てたはずやなかったっけ?」
「間違いなくその筈だ」
二人とも何事もなく振舞っていたが、シャマル達が覗いていたことなど百も承知だったようだ。まあ、あれだけ派手な格好をしているシャマル達に、気が付かないことの方がおかしいのかもしれない…。
「どうする?」
「そうやな、迷子センターにしょっ引かれるくらいやから、なんかあったのかもしらへんし…。一応、行ってみるか」
「では、ピーピング・リィンを迎えに行くとするか」
2人がサービスセンターに付くと、それを見たリィンフォースⅡが外していたサングラスをかけ直し、座っていたパイプ椅子に隠れようと無駄な努力をし始めた。それを見た中年女性の係員は迷子になった子供が両親に叱られると思って、そんなことをしていると解釈したようだ。微笑ましいものを見るような顔をしている。
「リィン、大丈夫やったか?」
「リ、リィンとは、誰の事でしょう」
「じゃあ、君は何という名前なんだ」
「えっ、えと、ええっと…」
咄嗟にいい名前が思い付かずリィンフォースⅡは観念した。ガクッと項垂れる。
「それはそうと、君の連れはどうした?」
「シャマルは~、お手洗いに行っている間に、お二人が店を出てしまったので…。追っかけている間、念話に出てくれなくなってしまって」
「ああ、そら、新しいトイレなんかは外側からの一般用の念話や、内側からでも映像用の念話なんかは、結界でカットされてるからや…」
探査系魔法を利用した軽犯罪用防犯対策結界(覗き防止)の為にはぐれてしまったようだ。管理局の機密を扱う部屋などでは、昔から使われているシステムだが、最近、管理局が特許を手放し、民間用にも出回り始めている。出始めたばかりの防犯システムなので、知らなくてもおかしくはないのだが…。
「だからと言って、迷子センターに駆け込むのはどうかと思うぞ?」
「違うんです!念話とかいろいろ試していたら、係の人に強引に連れてこられたんです!迷子になってなんかいません!」
ヴィルヘルムがチラリと係の中年女性をみると、女性はこちらを値踏みするような視線を投げながら、「最近の親は…」と呟いている。根も葉もないうわさ話をしながら、出しゃばってきそうなタイプだ。リィンフォースⅡが押し負けるわけだ。
それをすべて分かったうえで、はやてはリィンフォースⅡに抱き付いた。
「うんうん、そうやね~。ちょう、不安で寂しくなってまっただけやもんねぇ。よう、泣かなかった。いいこ、いいこ」
「ちょっと、はやてちゃん。なんだか、全然、嬉しくありません!」
100%からかいの態度で、頭を撫で回すはやてから、リィンフォースⅡが逃れようとしたところに、メールが届いた。
小さめの空間モニターを開いて、メールの内容を確認しようとするリィンフォースⅡの後ろから、はやてがメールの内容を覗きこむ。
「あ、見ないでください。はやてちゃん」
ヴィルヘルムも「ダメだろ」と、思ったが面倒なので黙っていることにした。
「あ~、シャマルは…。ほっといていいみたいやな…」
「いいのか?」
「うん、シャマルは、シャマルで楽しんでるようや」
「そうか?」
From シャマル Toリィン
捕虜になってしまったようね。リィンちゃん!
でも、諦めないで。d(@^∇゚)/ファイトッ♪
冷静に状況を判断すれば、必ず活路はあるはずよ彡☆
「リィン。こっちの記録結晶はどうや?」
「うーん、補助・制御型とは、相性が悪そうですね~」
3人になった一行は、デバイスの記録結晶を探すため、貴金属店にやってきていた。
記録結晶はデバイス専門店などの方が安く販売しているのだが、真正古代ベルカ式と相性のいい結晶となると、今や骨董品か観賞用としての意味合いが強くなっている。相性のいいものを探すのならこう言った貴金属店の方が見つかりやすかったりする。
こういったこともあり、真正古代ベルカ式のデバイスは、完全にワンオフ以外に作りようがないのだ。
「部隊運営者として見ると参考にならないんだがな」
ヴィルヘルムが口を挟むと、はやてが反論した。
「アインハルトは競技者向きやからな。自分のスタイルに合わせてデバイスを調整せんとな」
「なるほど、それで外装が猫型なのも、その一環だと?」
「もちろん、折角、一から作るんやから、気に入ってもらえるように、アインハルトが好きそうな形にせんとな~」
2人が話に夢中になりかけた所で、リィンフォースⅡが小さく歓声を上げた。ちょうどいい記憶結晶が見つかったらしい。
店員を呼び、はやてとヴィルヘルムの二人がかりで値段交渉。店員が「もう勘弁してください」という顔をし始めた所で購入した。
「ふ、二人ともすごいですぅ…」
「こういうときは、妥協したら負けだ」
「値札に書いてある金額で買っているようじゃ、買い物上手とは言えへんで」
若干引いているリィンフォースⅡに2人は勝ちほこった。満足げに会話を続ける。
「これで後はユニットベースと外装を組むだけや」
「きっと喜ばれるぞ。友人のハーリング(球技)選手にボール型外装を…」
そこまで言って、ヴィルヘルムは言葉を止めた。民間時代に呼んでいた新聞のコラムで、妻が夫にしてほしくない話しベスト3、3位 ハーリングの話、2位 会社の話、1位 会社でしたハーリングの話、という記事が載っていたのを思い出し、女性相手にハーリングの話題は相応しくないと思ったからだ。
「え、ホンマ?ハーリング選手って、何処のチームの人?」
しかし、そこは陸のエース八神はやて。普通の反応などしなかった。が、ヴィルヘルムは疑ってかかった。
「別に無理に合わせなくていいぞ」
「あ、疑う気なん?見るだけやけど、こう見えてハーリングファンなんやで!」
「じゃ、現在のイーストリーグの首位を言ってみろ」
「イエローソックス、2位のシュペルリングとは2.5ゲーム差。ちなみにイーストリーグのMVP候補は同チームのディンキー・ランドローバー選手が最右翼」
「なに?!」
どうせすぐにボロが出るだろうと、ウエストリーグに比べると人気のないイーストリーグからの出題してみたが、はやての即答にヴィルヘルムは驚いた。
驚愕の表情を見せるヴィルヘルムをはやてが挑発する。
「んん、どうしたんや?質問はそれでしまいか?」
「いや、まて、それ以上言うな。そこに並んでいる結婚指輪を押しつけたくなる」
「えええ!」
ヴィルヘルムの返しに大声を出したのはリィンフォースⅡである。
「そんなこと言っちゃっていいんですか?」
「当たり前だ。家に帰った時にハーリングの話題を振る事が出来ることは、真正古代ベルカオーバーSよりも遥かに価値がある」
力説するヴィルヘルム。実は結構ディープなファンだったりするのだが、興味のない人に深い話を振っても理解されるどころか、ドン引きされることをよく理解している為、仕事場ではハーリングの話は控えていたりする。
そんなヴィルヘルムに止めとばかりに、はやてが口を開く。
「ウエストリーグは、今年こそマコンティアズ(虎)が優勝やな!」
自信満々のはやての言葉を聞いたとたん、ヴィルヘルムがピタリと動きを止めた。そして、あり得ない声を聞いたかのような顔をした後、
「おかしなこと言うなぁ、はやては。フォモール(巨人)の2連覇は確定しているじゃないか」
はやてとヴィルヘルムはにこやかに笑っている…。まるで、仇敵に会ったかのように…。
2人の素晴らしい笑顔を見て、リィンフォースは今すぐ逃げ出したいと思っていたが、今この二人を止められるのは自分だけ…。と、悲壮な覚悟をきめて二人の間に割って入る。
「ダ、ダメですよぉ、こんなところでケンカなんてぇ」
すると、意外にも2人はあっさり引いた。
「あ、ひどいなぁ、リィン。子供じゃあるまいし、喧嘩なんかせぇへんよ」
「チームの優劣を決めるのに、暴力を使うようなフーリガンと一緒にされては困る」
「…そうですかぁ…」
少し拍子抜けしたような気がしたが、リィンが安堵のため息を漏らしたのも束の間…
「そうや、こういうときの決戦の場はスポーツバーと決まっとる」
「心得ているじゃないか。御誂え向きに今日のゲームは直接対決。試合開始は16時だ」
「ええやろ。覚悟しぃ、ビル」
「それは、こちらのセリフだ」
「じ、じゃあ、わたしはこの辺で…」
「「いこか(いくぞ)、リィン(リィンフォース)」」
熱狂的なファンに挟まれ危険を感じたリィンフォースⅡは逃げ出そうとしたがあえなく捕まり、そのまま引きずられるようにスポーツバーへ向かった。
未送信
From はやて Toヴィータ
ひどい!あんまりや!
。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。
ビルの奴に…ひどいことされた!
嫌がる私に無理や
「何を送信しようとしている」
ペンッ!
スポーツバーから出てメールを打っていると言葉と共に軽い衝撃。見上げると実に機嫌のよさそうなヴィルヘルムが、昼間に買った中折れ帽を持って店から出てきたところだった。リィンフォースⅡを引き連れ、今のはやてとは正反対の実に満足げな顔をしている。
その顔が何となく憎らしくなり、とりあえず、メールを覗かれたことに対しての不満をぶつける。
「馬鹿!エッチ!女のメールを覗くなんて最低や!」
「覗いたわけじゃないさ。何となく察しがついただけだ」
被っていたキャップを投げつけると、ヴィルヘルムは空いている手で受け止め、そのまま被って見せた。スーツ姿には似合わないキャップには、フォモールのロゴが書かれていた。
ヴィルヘルムは持っていた中折れ帽をはやてに渡し、
「フォモールのユニフォームもなかなか似合うじゃないか。いっそ鞍替えしないか?」
と意地の悪い発言をした。
「うぐぐぐ、誰や!負けたチームは勝ったチームのユニフォームを着て、相手チームの応援歌を熱唱せなあかん、なんて、罰ゲームを考えたんは!!」
「君だ。君!」
「ううぅ、5イニングのあの1点がなければ勝てたのに…」
「はやてちゃん、往生際が悪いですぅ」
「まったくだ。スポーツマンシップは何処へいった」
どうやら、はやての応援しているマコンティアズは惜敗してしまったようだ。おかげで試合前に自ら決めた罰ゲーム――相手チームのユニフォームを着て応援歌の熱唱をする羽目になった。まあ、自業自得ではあるのだけども…。
「くっ!…いまに見とけ、マコンティアズはここからなんや!」
捨て台詞を吐いていると、リィンフォースⅡが不平を鳴らした。
「それはそうとお腹すきませんか?」
食事時は過ぎているし、リィンフォースⅡもスポーツバーの雰囲気に当てられて、大声を出して試合の応援をしていた為、バーで口にしたものと言えば、酒のつまみ程度だった。騒いでカロリー消費したこともあり、かなりお腹が減っている。
「そうだな、では、その辺の屋台で食事にするか」
「ちょう、ちょう、こういうときは洒落たレストランに連れてくもんやろ」
ヴィルヘルムの提案にはやてが不満を漏らす。
「あんな所の食事は娯楽としての食事だろ。腹を満たしたいときに行く所じゃない」
「そら、そうかもしれへんけど」
「分かった、分かった。次の機会に…な。」
「…ん」
「あ、なんだか含みのある会話…」
「「気のせいや(だ)」」
意味深な発言にリィンフォースⅡが、ツッコミをいれると二人は即座に否定し、話題を変える。
「折角やから、シャマルも呼ぼか」
「そうだな、バーで男に酒を奢ってもらっていたのは見たのだが…」
From シャマル To ザフィーラ
あ、ザフィーラ?
とうとう、私まで捕まっちゃった。( #・o・)/< / -_-)/ キャー
しょうがないので、みんなで食事をしてから帰ります(泣)
ちょっと、遅くなってしまうけど、
心配しないでね!\(*^▽^*)ノ
あ、そうそう、はやてちゃん達のデートの様子は、後で教えてあげるから☆☆☆
「ふふ、フフフ」
「例のごとく飲み過ぎだ。はやて」
屋台通りからの帰り道。屋台で飲み過ぎたはやてをおぶり、ヴィルヘルムはタクシー乗り場に向かっていた。
シャマルも少し飲み過ぎているようだが、リィンフォースⅡに手を引かれながらメールを打っている。
鼻歌交じりで随分ご機嫌な様子の後ろ姿を、ヴィルヘルムが眺めていると、はやてに眉毛を抓まれた。
「どうしたんだ?」
何の意味があるか分からなかったので聞くと、はやてが身を乗り出し、こちらの顔を覗き込んだ。
「いつでも化かせるように、眉の数え直しや」
「いいのか、俺のばかり数えていて」
はやては眉を抓むのを止め、首にしっかりとしがみついて来た。
「しゃぁないやん。誰かさんがシッポ掴んで、放してくれへんから、他の人のを数えに行けへんのや」
「…そうかい」
それだけ言うと2人はしばらく黙っていた。街の喧騒とネオンの中をシャマル達の後を追って歩く。
ふと、はやてが小さな声で囁いた。
「あかん…。気持ち悪い、もう、吐く…」
「うわ、待て!くそ!いろいろ台無しだな!この残念タヌキ!」
From はやて To ヴィルヘルム
あ、ビル、ゴメン!(。-人-。)
ちょお、遅れそうや!
ホンマ堪忍な!ちょっとだけ待ってて!
「主はやて、お出かけですか?」
2週間後の休日、バタバタと玄関に向かうはやてを見かけたシグナムは率直に聞いた。
「うん、今日は遅くなるから、ご飯は用意しなくてええって、アギトに言っといて」
「わかりました。お相手は副長ですか?」
普通の女性と変わらず、はやても出掛けるまでに時間が掛る。が、休日に2時間以上時間を掛けてはやてが遭う相手は、ヴィルヘルムぐらいしかシグナムは知らなかった。
そして、シグナムはヴィルヘルムのことを、機動六課の時と変わらず副長と呼ぶ。シグナムとっては現在の上司というわけではないのだが…。
「しゃ、しゃあないやん!ビルのヤツ、この間一張羅を私がダメにしたの根に持っててん。新しいの選ぶの手伝えって、言うんやから!」
「そうですか、それでは、いってらっしゃいませ」
「うん、いってきま~す」
はやては元気よく返事をすると、飛び出して言った。
From ヴィータ To シグナム
おい、シグナム!
はやてがヴィルヘルムと出掛けたって本当か!?
なんで、止めなかったんだよ!!
ふー、なんや、去年は地球(あっち)でも、特務六課(こっち)でも、ウイルスに振り回されてしもたなぁー。
せやけど、今はみんなに、知らせとかなあかんことがあるんよ。
次回、魔法戦記リリカルなのはForce、『Quite a lot of time passed since Force』
エンゲージ
面白かった、つまらなかった、正直な気持ちでもちろん大丈夫です。
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何卒よろしくお願い申し上げます。