管理局世界の人々~Force編 おもちゃ箱~   作:ゴケット

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プロンプトのみでAI生成したステラ…のつもり、

【挿絵表示】

うーん難しい。


91エンゲージ、コンタクト

「レーダーコンタクト、本艦のレーダーで目標を捉えました」

 ヴォルフラム自身のレーダーにフッケバインの航跡を捉えると、すかさずアルトが報告した。

「手順の通り投降の勧告を送信」

 それにヴィルヘルムが淡々と答える。

 艦橋内を一望できる位置に待機していたフェイトは、ヴィルヘルムの冷静な声に安堵した。はやての言葉から、ともすれば、ヴィルヘルムが問答無用で攻撃命令を出すのではないかと懸念していたのだが、杞憂に終わりそうだ。

「フッケバインからの返答なし。減速や機関を停止する気配もありません」

 現在の位置取りは、ヴォルフラムの取った進路が功を奏して、フッケバインの背後を取る位置取りになっている。が、フッケバインは気にも留めていないようだ。速度も変えずまっすぐダニエルに向かっている。

「了解。では、射程内に入り次第、攻撃を開始する」

 ヴォルフラムが増速。攻撃用レーダーを照射し始める。今頃、フッケバインの艦橋には、ロックオンをしらせる警告音がなっているかもしれない。しかし、フッケバインの進路に変化はない。

 これも想定道理。と、フェイトが思った次の瞬間。

「アルカンシエル。発射準備始め」

「え!」

 ヴィルヘルムが選択した武装に思わずフェイトが声を上げた。

「なにを驚く?課長の机上演習においても、初撃は最も効果が見込まれる攻撃方法を取る。と、なっているぞ」

「しかし!」

「許可は取れている。おい、お前たち、手を止めるな!」

 シャリオ達オペレーターも、百数十キロの効果範囲を持つ殲滅攻撃を選択されるとは思っていなかったらしく、驚いて手を止めていた。

 が、ヴィルヘルムが始動キーを掲げて見せると、はやての作戦の中に組み込まれていたことを理解したようで、艦の操作を始めた。

(アルカンシエルの使用については、殺人への抵抗感が顕著だな)

 ヴィルヘルムがフェイトに視線を戻す。

「アウグストは効果なし。船外活動でカノンやハンマーを使うには宇宙は広すぎる」

「消滅反応を起こすアルカンシエルでは、フッケバインを逮捕することは…」

「あの艦は直撃にも耐えられるとの報告がある。沈みはしない。だが、大量のエネルギーを失うとこになる…」

「…エネルギー切れによる行動限界。行動継続能力を奪うことが出来る…!」

 ハッと声を上げるフェイト。心なしか声も弾んでいるように聞こえる。話を聞いていたオペレーター達の動きが軽快になったようにも思える。

(会話を通じて行為の意義を伝え、志気を挙げる。はやての代わりにハラオウン執務官を艦橋に残して正解だったな…)

 アルカンシエルの照準がフッケバインの予測進路に固定された。シャリオの報告の声が響く。

「アルカンシエル!バレル展開!」

 艦の状況を示す表示に、ヴォルフラム前方に環状魔法陣が展開されたことが示された。

「ファイアリングロックシステム、オープン!」

 ヴィルヘルムの言葉で彼の眼前に箱状の火器管制機構が現れた。ヴィルヘルムが始動キーを差し込むと、箱が赤くなり環状魔法陣が周囲に展開される。

「命中確認後、天井方向のWIMPs型ダークマター群にまで後退。安全距離、及び、反撃があった際の遮蔽を確保する」

「「「了解」」」

 ヴィルヘルムが始動キーを箱状のファイアリングロックシステム(火器管制機構)に差し込むと、箱を包んでいた周囲が赤くなり、環状魔法陣を不規則に周囲に展開する。

「アルカンシエル、発射!」

 キーが捻られると同時に、艦外を写していたカメラの映像が白く染まった。

 着弾までの数秒の間の中で、コンソール内でフッケバインを現していたインジケータの数字が激しく変化する。

 映像内から閃光が消えフッケバインがいた空間を映し出す。

「アルカンシェル命中!しかし、消滅反応確認できません」

 シャリオの言葉通り消滅反応が見せる光の波紋は見えなかった。代わりに魔力を結合分断され力を失っていく魔力の光が拡散していく。あと数秒でアルカンシェルの効果は完全に失われる。

「アルカンシェル!分解されています!」

「報告には、聞いていたけど…」

「アルカンシェルが効かないなんて…」

 先ほどまで使用を躊躇っていたにも拘わらず、管理局の切り札と言うべき特大魔法を無力化され、オペレーター達は少なからずショックを受けたようだ。それはヴィルヘルムも同様だったが、目標の状態を確認した。

「にわかには信じられなかったが…、報告の通りか。まあ、いい。フッケバインの推進機能は動いているか?」

「いえ、推進はしていません。現在の移動は、慣性移動のみのようです」

 シャリオがコンソールを確認しながら答えた。

「さすがに足を止めたか。魔力の分離は、このあたりが上限だな。シャリオ、着弾前後のデータは保存しておけ」

 ヴィルヘルムが指示を飛ばしている間に、ヴォルフラムがダークマター群に到達した。フッケバインもアルカンシェルを完全に結合分断させた。

(これがゼロエフェクトか…。なるほど、現在のLS級やXV級単艦では対処は難しいだろう。世界を殺せる毒と、大言壮語を吐きたくなるのもわかる)

 ヴィルヘルムが次弾の準備を命じようとした時だった。

「副長、フッケバインからの通信です」

「…繋げ」

 報告に答えたヴィルヘルムの声に、アルトは違和感を覚えた。普段仕事中に出している無感情の声でわなく、若干わずらわしさが乗っているように思えた。

「…?」

 疑問に思いながらも、艦橋のスピーカーにフッケバインからの通信を繋ぐ。

「こちら飛翔戦艇フッケバイン操舵手兼管制責任者、ステラ・アーバイン。特務の八神!聞こえているの!」

「ヴォルフラムから、フッケバインへ、こちらヴォルフラム指揮官代理、ケーニッヒ3佐だ。フッケバイン首領、カレン・フッケバインにそちらの意思を確認する。投降の勧告を受け入れる気になったのか?」

 スピーカーから聞こえてきた声は、トーマ達の証言によるとステラ・アーバインと言う少女のものと思われたが、ヴィルヘルムは操舵手には用はないと言わんばかりに、首領のカレンに話し掛けた。

 しかし、

「カレンはここにいないわよ!そっちこそ、代理って、なによ!」

 と、ヒステリックな声が帰ってきた。

 ヴィルヘルムがマイクを切ってため息とともに、ボヤいた。

「フッケバインの下っ端が暴走しているだけか…。どおりで…、安いエサに食いついていると思ったが…」

「…副長?」

「いや、気にするな」

 ヴィルヘルムのボヤキに、フェイトが怪訝そうに声を上げると、ヴィルヘルムはすぐに副長としての顔に戻り、

「公務員は何かと忙しいからな。次席の私が権限を代行している。そちらは何人いるのか?責任者は誰だ?」

 と、問いただした。

「ここにいるのは、…モガ!」

 通信の途中で、声がもみ合う音に代わる。マイクを切ったのだろう、一旦、音が途切れたかと思うと、

「い、言うわけないでしょ!そんな風に、こっちの戦力を測ろうたって、そうはいかないんだから!」

 さすがに聞き方が露骨過ぎたようで、周りにいた誰かが止めたようだ。電話に出た子供に、「お父さんかお母さんはいますか?」と聞くような気分になって、単純過ぎる言葉を選んでしまった。と、ヴィルヘルムが反省していると、ステラの声が続く。

「そっちの八神2佐って女の方こそ、カレンに刺された傷が治ってないんじゃないの!」

 それを聞いたヴィルヘルムの表情を見て、フェイトはギョッとした。ヴィルヘルムが影のように暗い笑みを浮かべたからだ。

「…ッ!」

 しかし、それは瞬きの合い間に消えてしまい。フェイトが何かを言う暇もなかった。

「だいたい、今回も悪人のヴァンデインを退治しに来ただけなのよ。カレンがこの件で追っかけてくるなって伝えているはずでしょ!!さっきの攻撃は、このフッケバインに大した障害はなかったし、大目に見てあげるわ!それなら、攻撃したけどムリでしたって言い訳もできるでしょ!アンタたちには貸しが…」

 「あるんだから」と、ステラが続けようとしたとことで、ヴィルヘルムが耐えきれなくなったように遮った。

「そんなものは存在していない。確認するが投降の意思はないんだな」

「はぁ~!見逃してやるって言っているのが分からないの!?そっちを落して進みましょうか!?」

「こちらを加害する示唆を確認した。これ以降、投降の意思を示したいのなら救難信号を打て。それ以外は欺瞞行為ととる。以上、通信終了」

 ヴィルヘルムが通信を切ると、レーダーコンソール上のフッケバインが増速し方向転換し始めた。艦首をこちらに向け、攻撃を行うつもりのようだ。

「敵前回頭か、伝説の名将のように上手くいくかな?アルカンシエル、第二射、用意!!」

 

 

 

[緊急通信が入りました。発信者名「フッケバイン一家 アルナージ」]

「うわ!」

 艦内の警備任務についていたトーマ達に対して、銀十字の書が報告した。突然の通信にトーマが驚きの声を上げたにも拘わらず、この空気の読めない魔導書型武器管制システムは無遠慮に続けた。

[緊急接続要請が来ています]

 空気の読めるリリィが、行動を共にしているトーマとアイシスに視線でどうするか尋ねる。

「まず報告だよ、トーマ」

「報告はする。でも、緊急通信だから、繋ぐだけ繋ごう」

 本来なら敵からの通信など、繋ぐ必要すらないのだが、トーマは親戚からの急用の連絡があったときのような対応だった。リリィはリリィでトーマに依存した、何も知らない子供のような判断基準しか持っておらず、素直に通信を繋いでしまった。

「ヘーイ、クソッタレボウズ。聞こえてるかーい。フッケバイン一家、アルナージ様だぜ」

 アイシスの眉間にしわが寄った。

 フッケバインに監禁されている間、アイシスに一番接触してきたのはアルナージだった。が、アイシスは親近感など抱いていない。むしろ、エクリプス感染者というだけでトーマに執着していることに気味の悪さまで感じていた。

 しかし、トーマは違った。友達が久しぶりに連絡をくれたかのような反応をしている。アルナージとトーマの間に殆ど接触はないはずだが…。

「アルナージか、よろしく」

「おおよ、そろそろ、こっちも反撃するんで時間がねぇ。手短に言うぜ。いまから、お前たちが乗っている特務艦をファックする」

 突然のFワード、トーマの思考が停止する。リリィがキョトンとした顔でトーマに視線で意味を尋ねようとしていたが、それにも気が付いていないようだ。

「ま、止めまでは刺さねぇつもりだから安心しろよ。そっちの船が動かなくなったら…。そうだな、生体リアクターと一緒に艦の腹の方に出て、救難信号を出しな。ビル兄が拾ってくれるってよ」

 アルナージはトーマがフッケバインに移ると決め付けて話を勧める。そのことに、腹をたてたアイシスが声をあげた。

「ちょっと、トーマに変な勧誘しないでくれる!!ただでさえ騙されやすそうなんだから!」

「ん、ぺったん胸か。しゃーねぇな、トーマと一緒ならお前も拾ってやるよ。…一時的にだけどな」

 アルナージが笑いながら、上から目線であざけるように言った。

「は!何言ってんの!まだ、アンタ達が勝って決まったわけじゃないじゃない」

「はははは!そっちこそ何言ってんだ。こっちは凶鳥フッケバインさまだぜ」

 アルナージは自分たちフッケバイン一家が破れるとは、一ミリも思っていないようだ。

「ま、わかんねぇならしかたねぇ。その時になってからでも、泣いて謝ればこっちに乗せてやるぜ」

 勝ち誇ったような声でアイシスを煽ったアルナージは、最後にもう一度、トーマに向かっていった。

「いいか、特務艦の腹から出て、救難信号だからな。わすれんじゃねぇぞ~」

 その言葉を残し、一方的に通信は切られた。

 




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