「全く今日は忙しいねぇ!」
百之助が99式で狙撃。
ダーン!
「はいはいボヤかないで仕事しなさい。」
奏がP90で掃射。
タタタタタタタタ!!
「はーい」
ザシュ!
「今戦闘中だよね…グリーンフェアの準備中じゃない…よね?」
ドン!
「ええ、戦闘中よ雨嘉さん。」
ダラララララララララ!!!
「ノリ…軽すぎない?」
ドン!
「多分…面白み無さすぎて作業になっているのではなくて?」
ドン!
「あ〜…」
ザシュ!
「皆気が散漫になっているわ!引き締めなさい!」
ザシュ!
と、一柳隊の面々はほのぼのとした戦闘ムードで戦闘中であった。
「……流石ね…」
「ええ。」
「楽しそう☆」
「すごいですっ…」
流石にこれには驚愕するグラン・エプレの面々。そのグラン・エプレもまた横目で見ながら戦闘を続けていた。
ー 30分後 ー
「…ふう、終わったわね。」
「…………」
(高嶺まさか…長期戦闘はできないのか?だとすりゃ退役した方が身のためではあるが…)
高嶺を見ながら百之助は1つの結論にたどり着いたがあえて言わなかった。
「凄まじい戦い方だったな。何処か急いでいたように感じたけど……。」
たしかに梅の言う通り、苛烈極まる戦い方ではあった。…百之助程では無いが…
「この後にグリーンフェアが控えてますからね。のんびりしていられません。」
「確かにそうだな!」
「高嶺ちゃん…身体の方は大丈夫?」
叶星のこの問で全て察した。
(やはりか…!)
「ええ、何も問題無いわ。ありがとう叶星。」
「…………」
夢結も何か気付いたようだ。
「グラン・エプレの皆さん。協力していただきありがとうございます!」
「おかげで大きな被害を出す事なくヒュージを倒すことが出来たわ。」
「いえ、リリィ同士の結束の話をした時から、グラン・エプレは、一柳隊と共にあります。ですから、協力を惜しみません。」
「叶星様…」
「……姉上どうしたの?」
奏は静かに泣いていた。
「…立派になって…!!」
「おかんか!」
思わず突っ込んでしまった百之助である。因みに小声での会話である為全く誰も聞いていなかった模様。
「さあ、梨璃さん。そろそろ時間じゃないかしら?」
「そうでした!皆さん。行きましょう!」
そうして会場に向かった。
ー 会場にて ー
「それでは、第12回百合ケ丘グリーンフェアを開催いたします!皆さん。どうぞ楽しんでいってくださいませ!」
司会たる楓がそう宣言する。
「ふう、何とか無事に始められましたね。」
「ヒュージが襲ってきた時はどうなることかと思ったけどね。鎌倉は激戦区と言われるだけあるわ。」
梨璃の言葉に姫歌が答えた。
「グランエプレの皆さんが迅速に対応してくれたおかげよ改めて、お礼申し上げるわ」
と、夢結はお礼を述べる。
「当然のことをしたまでです。」
「でも、グラン・エプレの皆さん。素晴らしい動きでしたよ!特に叶星様と高嶺様のコンビネーション、あれは芸術的でした!あんなに迅速にヒュージを倒すなんて!」
と興奮気味の二水である。
「……そうね、あまり時間はかけたくなかったから。」
「……えっ?」
「ふふっ、大切なイベントを台無しにされては困るもの。ちょっとだけ本気を出させてもらったわ。」
「本当に凄かったですよ!私もいつかお姉様とあんなふうにぴったりと息の合った連携ができるようになりたいです!」
「あ、あの…!叶星様と高嶺様は生まれた時からずっと一緒に過ごしてきてそれはそれは深い関係で結ばれているのですっ……!」
「そうなんですか?わぁぁ…それって本当の姉妹みたいですねっ。」
「ふふふ…そうね。まあ、小さい時は百之助、伊吹、陛下もいたからこの3人も連携が取れると思うわ。」
「「「「「「えぇ!?」」」」」」
と一斉全員に百之助を見る。百之助は目をそらした。
「……やめーや…」
だが観念したようだ。
「…叶星とは従兄弟同士だ…これで満足か?」
「「「「「「「「「「「ええ!?」」」」」」」」」」」」
グラン・エプレと船坂姉妹以外全員驚愕である。
「って事は…叶星様と梨璃さん…従姉妹なんですね!」
「「「「「ええ!?」」」」」
今度はグランエプレの皆さんが驚愕した。
「…あれ?言いませんでしたっけ?」
「知らなかったわね…」
「聞いてないわね…」
「あはははは…」
とそこで闖入者が叶星のチャームを観察していた。
「あの…わたしのチャームになにか?
「これはケルティックデール社の先行試作チャームクラウソラスか。こんな所でお目にかかるとはね。」
「えーと…この方は?」
少々引き気味である。
「これ、百由様。お客様に迷惑を掛けるでない。」
ミリアムの言い分もっともである。
「というかここまでわざわざ来てくれたのか?百由。」
「私もグラン・エプレ子たちに会いたかったからね。それに、珍しいチャームも見れるかなって思って来てみたら早速それが叶ったってわけ。ほらグロッピも見せてもらうと良いわ。」
「グロッピ…?」
「その呼び方はよせと言っておろうに…全く。あぁ、この方は真島百由。百合ケ丘の二年生でわしと同じ工廠科なのじゃ。国内トップクラスのマギ研究者ではあるんじゃがセンスが独特での…」
「そうだったのですか…お初にお目にかかります神庭女子藝術高校、グラン・エプレ今叶星です。」
「ごきげんよう、早速だけどチャームをいじらせてくれない?」
「えっ……。」
「……馬鹿なのか?」
「百之助、落ち着きなさい。」
「ほいほい」
「はぁぁ…すまんのう。常識と引き換えにチャームとヒュージの知識を頭に詰め込んだ様な御仁じゃから色々と残念な所は目をつむってくれい。」
もう頭を抱えるしか無い。
「グロッピに言われたくないけどな〜」
「ふふふ…お二人共仲がよろしいようで。」
「まあ二人とも同じアーセナルじゃからな。工房も近いし便利な物置ができたわ!ぐらいに思ってそうじゃが。」
「そーんなことないわよ〜?私の工房はものが多すぎるから片付け上手な後輩が出来て嬉しいな〜とは思っているけど。」
「ほれみろ…やっぱりじゃ…」
「それより叶星さん。このクラウソラスを使っているという事は…御台場女学校の関係者だったりする?」
「っ…。」
百由の問に答えたのは高嶺だ。
「はい、その通りです。私と叶星は中等部まで御台場女学校で学び、高校から神庭に編入いたしました。」
「ほう、そうだったのか。」
「このクラウソラスは御台場女子から去る際にとある方から譲り受けた物です。」
「俺で言うこれだな。」
そう言って14年式南部を見せる。
「なるほど。そう言う事だったのね。でもこのクラウソラスをあれだけ使いこなせるなんて相当な実力をお持ちのようね。」
「レギオンのメンバーに支えられての事です。高嶺ちゃんや彼女たちがいるからこそ、私は戦えるのです。」
「………」
百由はブツブツ言いながら去っていった。なにか考え事をし始めたようだ。
「これ、百由様。急に現れて急に去るでないっ!」
とその時、夢結からヘルプが来たので会話を中断し、手伝いを再開した。余談だがグリーンフェアが成功したのは言うまでもない。