アサルトリリィと呼ばれた男   作:岡村優

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12話

「ふい〜ここまでにしとくか…」

 

「分かりました…」

 

百之助と文香は、戦闘訓練をしていた。

 

「それに、これから当番だ…やりすぎたけどな。」

 

「はい…」

 

二人とも白熱しすぎてやり過ぎてしまったのである。おかげで疲労困憊であった。

 

「行くぞ…」

 

「はい…」

 

そのまま戦場、に向かう。

 

 

「おーい百之助!当番か〜?」

 

見れば遠くから手を振っていた。彼女は、吉村・Thi・梅であり、先代のアールブヘイムに所属していた。その近くまで行く。

 

「あぁ、そうだぜ。」

 

「そっか…まあよろしくな!隣の娘はシルトか?」

 

「あぁ…自己紹介しな。」

 

「船坂文香です。」

 

「船坂って事は…お前の妹か!?」

 

「そうだ」

 

「まじか!…私は吉村・Thi・梅!よろしくな!」

 

「はい、こちらこそ。」

 

近くで夢結を見かけたのでそちらに行くことにした。

 

「ゆ〜ゆ。よ!」

 

「貴方も来てたのね百之助。」

 

「おう。」

 

「そう…久し振りね…文香ちゃん」

 

「え?」

 

百之助は、疑問が浮かんだ。

 

「はい…お久しぶりです…夢結様。」

 

「え〜と?…何で?」

 

それに答えたのは文香だ。

 

「甲州撤退戦で報告に来たんです…」

 

「まじか…すまん…二人とも…」

 

「いえ…」

 

「良いのよ。」

 

流石に重いので話を切り替える。置いてきぼりにされていた梨璃のためでもあったが。

 

「梨璃は、あの後受け切れたのか?」

 

「はい!さっきですけど…」

 

「そうか!やったな!」

 

「所でその長いのは何ですか?」

 

梨璃が指差したのは、百之助のチャー厶だ。

 

「これか?チャームだよ?」

 

「長過ぎません?」

 

「良いんだよ…撃って見せたほうが早いか…」

 

他のチャームは、射程圏外だが百之助が持つチャーム、武御雷は例外である。

 

チャキ

 

バイポッドを立てて狙いをつける。

 

「届くんですか!?」

 

「あぁ問題ない。」

 

既にヒュージが射程圏内である。

 

カチ。ピューン!

 

引き金を引くと砲口の200倍のビームの奔流がとぼしる。(武御雷は、57ミリ砲である。)

 

ドカーン

 

直撃したが何かがおかしいと百之助は、思った。

 

「手応えがないな…こいつはノインベルトの半分の威力なんだが…」

 

「いやいや…可笑しいでしょう?何でそんな威力あるのよ…」

 

「それに関しては後回しで良いか?」

 

「えぇ…」

 

梨璃と文香は、あまりの出来事で固まっていた。周りも同様だ。

 

「もういっちょやって見るか…」

 

さっきの様に引き金を引く。また爆発した。しかし何かがおかしいと感じていた。

 

「うん…やっぱり効いてないな…」

 

爆炎が晴れ敵の全貌が明らかになる。

 

「うそ…だろ…」

 

ヒュージには、無数のチャームが刺さっていた。

 

「そうか…俺に仇を討てと…そうゆうことか…なあ夢結!?」

 

夢結の方を向くとルナテックトランサーを発動させていた。そのまま突貫する。

 

「おいまて!」

 

「兄様!目が青く、髪も白くなってます。」

 

心配した様子で文香は、困惑していた。

 

「だろうな…だってあのヒュージに刺さってるのは、白襷隊全員のチャームだからな!」

 

言うが早いか百之助は突貫した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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