「兄上、相手の現場指揮官持ってきた。…他は独房に放り込んできた。」
裕也は担いでいた大きい麻袋を百之助の前に放り投げた。
「んッ!?」
中から少女と思われる声がした。
「流石に乱暴過ぎない?」
「こいつ他の連中捕まったら。撹乱し始めたんだよ…」
「なるほど…。殺すか。」
そう言いながら百之助は、懐から14年式拳銃を取り出しコッキングした。
チャキン!
「その前に顔を拝んどこう。」
そう言って麻袋の紐を解き袋から中身を出した。
「ゲヘナの赤いコートを纏ってるけど…下に着てるのは確かにエレンスゲだな…所で首に付いてるのは何だ?」
「んーーー!」
何か言おうとしてるが布を噛まされているため声にならない。手首と足首にリリィ用の手錠が嵌っていた。
「ああ…それ。変なことしたら首が飛ぶ装置だ。」
「おいおい…まあいいや…布を外してやれ。」
「了解!」
「鶴紗、こいつ知ってる?」
「いや…知らない。」
「そうか…」
「で?どうしようか?」
「拷問しても良いんだけど…それは最後だな。」
「物騒なこと言わないでよ…」
天葉は、顔が青ざめていた。
「まあ、そう言うな…ほんとに最終手段だから。」
「ふう…」
「安心してるところ悪いが、こっちは怒り心頭なんでね…答えなければ撃つ。」
因みに中々の上玉である。
「…分かったわ。でも彼女達を開放してあげて…」
「それは却下だ。で?何しに来た。」
「…船坂愛奈、安藤鶴紗、富永伊吹、森辰姫、この4名の捕獲よ。」
「ほほう…それでこの人数か…残念だったな?ここを襲うなら防衛軍8個師団を持ってこないとここは落ちんし。確保できないぞ?」
「でしょうね…でももう遅いわ…ギカント級がここに向かっているもの。」
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!たかがギカント級如きでここが落ちるとでも?…馬鹿だな!」
「ギカント級?それなら最初に倒したぞ?」
裕也の答えに全員が絶句した。
「え?」
「あんなん敵ですらないぞ?そもそもうちの連中単騎でギカント級を屠るからな?」
「いや…おかしいから…」
依奈は、考えるのをやめた。
「で?どうしようかなぁ…」
「ただで返すのもな…」
「いや、何する気よ…」
「真霧に投げるか…」
「ああ…あの拷問と調教が得意なアイツか…」
「調教させよう全員。」
「了解。」
「ちょっと待…んぐ!?」
再び口を封じられ麻袋に放り込み口を閉めた。
「じゃあな!」
裕也は、そのまま退室した。
梅は、静かに怒っていた。
「百之助…」
「ん?」
「見損なったぞ…」
「これが普通だよ?ここに侵入した時点で生きて返すつもりは無い。殺しても良かったんだから。それよかマシでしょうよ」
「法的機関とは…」
「ゲヘナが紛れ込んでるから却下。それにこれで240回目だ。」
「まじかよ…」
「そういう事さ」
百之助は、もうこれ以上来ないでほしいと内心思っていた。