アサルトリリィと呼ばれた男   作:岡村優

45 / 116
41話

「兄上、相手の現場指揮官持ってきた。…他は独房に放り込んできた。」

 

裕也は担いでいた大きい麻袋を百之助の前に放り投げた。

 

「んッ!?」

 

中から少女と思われる声がした。

 

「流石に乱暴過ぎない?」

 

「こいつ他の連中捕まったら。撹乱し始めたんだよ…」

 

「なるほど…。殺すか。」

 

そう言いながら百之助は、懐から14年式拳銃を取り出しコッキングした。

 

チャキン!

 

「その前に顔を拝んどこう。」

 

そう言って麻袋の紐を解き袋から中身を出した。

 

「ゲヘナの赤いコートを纏ってるけど…下に着てるのは確かにエレンスゲだな…所で首に付いてるのは何だ?」

 

「んーーー!」

 

何か言おうとしてるが布を噛まされているため声にならない。手首と足首にリリィ用の手錠が嵌っていた。

 

「ああ…それ。変なことしたら首が飛ぶ装置だ。」

 

「おいおい…まあいいや…布を外してやれ。」

 

「了解!」

 

「鶴紗、こいつ知ってる?」

 

「いや…知らない。」

 

「そうか…」

 

「で?どうしようか?」

 

「拷問しても良いんだけど…それは最後だな。」

 

「物騒なこと言わないでよ…」

 

天葉は、顔が青ざめていた。

 

「まあ、そう言うな…ほんとに最終手段だから。」

 

「ふう…」

 

「安心してるところ悪いが、こっちは怒り心頭なんでね…答えなければ撃つ。」

 

因みに中々の上玉である。

 

「…分かったわ。でも彼女達を開放してあげて…」

 

「それは却下だ。で?何しに来た。」

 

「…船坂愛奈、安藤鶴紗、富永伊吹、森辰姫、この4名の捕獲よ。」

 

「ほほう…それでこの人数か…残念だったな?ここを襲うなら防衛軍8個師団を持ってこないとここは落ちんし。確保できないぞ?」

 

「でしょうね…でももう遅いわ…ギカント級がここに向かっているもの。」

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!たかがギカント級如きでここが落ちるとでも?…馬鹿だな!」

 

「ギカント級?それなら最初に倒したぞ?」

 

裕也の答えに全員が絶句した。

 

「え?」

 

「あんなん敵ですらないぞ?そもそもうちの連中単騎でギカント級を屠るからな?」

 

「いや…おかしいから…」

 

依奈は、考えるのをやめた。

 

「で?どうしようかなぁ…」

 

「ただで返すのもな…」

 

「いや、何する気よ…」

 

「真霧に投げるか…」

 

「ああ…あの拷問と調教が得意なアイツか…」

 

「調教させよう全員。」

 

「了解。」

 

「ちょっと待…んぐ!?」

 

再び口を封じられ麻袋に放り込み口を閉めた。

 

「じゃあな!」

 

裕也は、そのまま退室した。

 

梅は、静かに怒っていた。

 

「百之助…」

 

「ん?」

 

「見損なったぞ…」

 

「これが普通だよ?ここに侵入した時点で生きて返すつもりは無い。殺しても良かったんだから。それよかマシでしょうよ」

 

「法的機関とは…」

 

「ゲヘナが紛れ込んでるから却下。それにこれで240回目だ。」

 

「まじかよ…」

 

「そういう事さ」

 

百之助は、もうこれ以上来ないでほしいと内心思っていた。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。