アサルトリリィと呼ばれた男   作:岡村優

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百之助は、妻の事になると全力でやる。

ー 近衛軍第9近衛師団長 冨永伊吹 ー

インタビューにて


54話

百之助達は、夏祭りに来ていた。しかし、割り振りが…

 

「何故夢結、樟美、天葉だけなんだ…」

 

「気を使われたわね…」

 

「ですね…」

 

「だね…」

 

と、四人で回っていた。

 

「トミーは、トミーで神琳と、嘉雨なんだよな…」

 

「あっちは、あっちでそういう事だからね?」

 

「良い意味で想定外だ」

 

「それはそうと何故軍服?」

 

「この夏祭りの主催は、護國神社だ。慰霊の意味も兼ねてるのさ。だからだよ。…まあ、周りの牽制も兼ねてるが」

 

「そ、そうなんだ。」

 

「で?どこから行く?」

 

「「「射的」」」

 

凄い形相である。

 

「お、おう」

 

かくして、百之助達は射的屋に向かう。

 

「おじちゃんいくら?」

 

「おう!4人で2000円だな。」

 

「はいはい。…2000円だね。」

 

「まいど!…いま思い出したが…あんちゃん7歳の時来なかったか?」

 

「水臭いな…来てたじゃんか…久し振り!」

 

「おう!そっか…大きくなったな!」

 

「何?知り合い?」

 

「昔、家に出入りしてた人…元気そうで安心した。」

 

「ガハハハハハ!昔の事だぜ?」

 

皆、当てていくが倒れない。

 

「むぅ…」

 

「はぅ…」

 

「倒れない…」

 

「コツはあるんだぜ?それに倒れるのは確認済みだよ?」

 

と、おじさんは言う。

 

(おっちゃんいかさましない主義だからな…)

 

「あんちゃん…代わりに取ってあげなよ?いつもの奴、わざとやってるぜ?」

 

「まじで?」

 

百之助は、土台を見回す。

 

(見つけた。相変わらず緊急手段残してんだから…」

 

狙った先はナットが付いていないボルトだ。

 

ぽん!ピキーン!ガッシャーン!

 

「ええ…」

 

「え…」

 

「へ?」

 

そうボルトが外れて崩れ落ちたのだ。

 

「じゃあヌイグルミ3つ貰おうかな。」

 

「3つ?全部持ってっていいんだぜ?」

 

「いや…3つでいい」

 

「分かったよ。」

 

3つ受け取り退散することにした。

 

「じゃあね」

 

「おう!来年も楽しみにしてるぜ!」

 

その後かき氷食べたり焼き鳥を食べたりしていた。

 

「あの人優し過ぎませんか?」

 

「昔からそういう人なんだ。…変わらないんだよ。」

 

「足取りが…不自然でした…」

 

「台湾奪還戦で負傷して…退役したんだ…娘さんはリリィだったけど…病弱でね…そのまま逝ったよ。」

 

「そう…ですか…」

 

「まあ気にする事じゃない…君達が背負う物では無いから。」

 

「貴方もよ百之助…」

 

「分かってるさ」

 

「ならいいわ」

 

「喉乾いただろ?なんか買ってくるよ。」

 

「分かった」

 

「分かりました」

 

「ええ」

 

百之助は、ジュースを買いに言った。

 

ラムネを屋台で4本買い、直ぐに合流すべく夢結達のいる場所に戻った。するとチンピラ3人に絡まれていた。

 

(離れなきゃよかった…)

 

今更であるが少し興味があったので聞き耳を立てる。

 

「良いじゃん。行こうぜ!」

 

「お断りいたします。人を待ってるので」

 

樟美に関しては天葉の後ろに隠れてしまっている。

 

「興味が無いから!」

 

「はぅ…」

 

チンピラ共はポケットから何かを取りだした。

 

(あれは不味い!)

 

「そうか…じゃあ強行手段を取ろうかね。」

 

臨戦態勢だ。どちらも。

 

「そこまでだ。後、俺の女に手ェ出すなや。」

 

と、全力で殺気を放つ。

 

「誰だ!」

 

「見てわからんか?軍人だよ?」

 

「クッ!」

 

ナイフを展開する。

 

「やめとけ、手加減できなくなるから。」

 

「何を!」

 

一人が向かってくる。そいつのこめかみに14年式を突きつける。

 

「これが何かわかるよね?」

 

これには固まるしか無かった。

 

「拳銃とナイフどっちが強いと思う?」

 

「チッ!」

 

「分かったらとっとと失せな。」

 

「クソ!」

 

チンピラ共は退散した。

 

「物分りが良くて安心した。」

 

「こっちは全く安心出来なかったけど?」

 

「すいませんでした。」

 

「まあ過ぎた事だから」

 

「樟美おいで?」

 

「百之助様ぁ!」

 

そう言って樟美を抱きしめ、頭を撫でる。

 

「うぅ…」

 

「怖かったね…」

 

その後少ししてから全員合流して楽しんだ。ついでに百之助は、伊吹をいじってぶん殴られた。

 

家に帰ると葉山さんから渡す物があると呼ばれた。

 

「で?駐車場に何があるんですか?」

 

「旦那様より2台の車を百之助様と伊吹様に差し上げる様に言われております。」

 

頃くして白いシートを被った車2台の前に来た。

 

「これですか?」

 

「そうです。」

 

そう言って、シートを取った。

 

「これは…」

 

「こいつは…」

 

その中から出てきたのは、ランボルギーニであった。

 

「FKP37シアンと、LPI910−4アステリオンでございます。」

 

「まじか…」

 

「うわあ…」

 

二人共絶句である。

 

アステリオンは、青。シアンは、深緑だ。

 

「お前シアンに乗れよ。」

 

百之助は、伊吹にシアンを促すが…

 

「いや、俺はアステリオンだ。」

 

「なんで?」

 

「俺の好きな人が使ってるチャームがアステリオンだからだ。しかも青。」

 

「了解。」

 

「ではお二人にこれを。」

 

渡されたのは、車の鍵だ。

 

ちなみにだが、二人は軍人なので免許を持っている。

 

「因みにこの車は、どちらも装甲化されていますので防弾性能はピカイチです。その分重くなったものの、馬力を上げることで速度を維持しております。」

 

「了解しました。」

 

「分かりました。」

 

二人は獰猛な笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

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