ー 一柳梨璃 ー
回想にて
一柳隊全員が一柳隊のミーティングルームに集まっていた。
「あの子…リリィだったの?」
嘉雨が驚いた表情を見せながら言う
「どこの誰か分かったのか?」
「それは…何も思い出せないみたいで…」
梅の質問に梨璃が答えるが…悲しそうだ。
「そりゃそうだ。あいつの母親は記憶を消したんだからな」
「え?」
一部を除きどう言う事だと言う顔をしていた。
百之助は、続けた。
「あの子の母は…元守護者…夜々って言う人物で、俺が彼女の力を受け継いだ時に消滅した。その際彼女は、娘の記憶を消したのさ。」
「おい!百之助!」
百之助に、伊吹が食って掛かるが…
「この際仕方無い…話してしまおう。」
「了…解」
「ゲヘナの研究施設が9年前に爆破事故起こしたの知ってるか?」
「当時は騒がれたわね…それがどうしたの?」
夢結は、何故そんなことを?と言う顔をしていた。
「爆破したのが俺たち近衛軍だからだ。」
「なん…だって…」
梅の顔が青ざめていた。
「当時はとんでもない事をゲヘナがしていたみたいでそれを奪取する為に近衛軍は強襲したのさ。…その中に夜々がいたよ。その時に力を託されたのさ。」
「そう…」
「完全に頓挫させるために一人も生かしておけなかったから…強化リリィを除きすべての研究者を始めとする者は、すべて殺した。そして全てのデータを奪った上で消去又は破壊した、その後施設を爆破して完全に破壊した。…そのデータはこれだ。」
百之助は、ポケットからUSBを取りだした。
「マジか…」
全員が絶句した。
「補足すると、夜々の血を受け継いでいるのは、リリィ全員だ。だから全員の先祖に当たるぞ。」
「壮大すぎて分からないわね…」
「それでいいのさ夢結。」
「じゃあ、何であんな所に居たんだ?」
「それは、分からんが九分九厘ゲヘナが絡んでる。」
「そっか…」
「俺にとっても妹だからな…このまま…ここにいて欲しいけど…おっと喋りすぎた。これ以上は、話せないな。あと、軍事機密だから喋るなよ?」
「分かったわ」
全員が首を縦に振ったので、百之助は退室した。
「話が…重い」
と、嘉雨が漏らすほどに内容が重かった。
「梨璃、好きなようになさい。」
「はい!お姉様!」
さっきまで表情が暗かったが一気に輝いた。そのまま退室した。
「何事も無ければいいんだけどな…」
「どういう事?」
息吹の独り言に夢結は、疑問を浮かべる。
「いや、こっちの話。」
「そう…」
夢結は、それを深堀りしようとは思わなかった。
この時は全員がこれから起こる事を想像すらしていなかった。