ー 近衛軍大将舩坂百之助 ー
同窓会にて
それから数日が経過した。その間百之助は、共用スペースにて夢結や樟美、天葉の膝に頭を乗せて寝ていたりしていたため、全員から訝しむ様な目で見られていた。因みに今日は夢結の膝である。
「癒やされる…」
「そう…光栄ね。」
と、百之助は夢結の膝で蕩けていた。
「夢結…堅いよ…まあいいけど。」
「…善処するわ」
と、そこに梨璃が現れた。
「御機嫌よう。兄様、お姉様、お隣良いですか?」
「聞かなくても良いぜ?」
百之助は、そう言いながら夢結の膝からどいた。
「ええ…どうぞ、梨璃。」
と、姉が妹に見せる表情を見せながら夢結は言う。すると梨璃は、目を潤ませながら夢結に突撃した。
「ご無沙汰してましたお姉様〜!」
「どうしたの?ちゃんとしなさい。」
「本当に姉と妹だな?」
「そう言う百之助も文香さんと居ると恋人同士の様よ?」
百之助は、向側のソファーに座って丁度来た文香の頭をなでていた。勿論膝枕である。
「そうかな…」
「兄上と夢結様の場合は、恋人を通り越して最早夫婦ですよ?」
「何を言うのよ…」
と、謎の褒め言葉?を言い合っていた。
夢結の後ろでは…
「全く…聞いてられませんわ!」
と、楓が貧乏揺すりしていた。
そこに神琳がハンカチを持って楓に差し出した。
「さあ…これで涙を。」
「泣いてませんわ!」
と言う具合である。
「元気になった様だな。」
「え?」
見れば梨璃の反対側に少女が座っていた。
「貴方、この間の…」
レギオンのメンバーが集まってきた。
「おう…元気になったか!」
「て、その制服!」
ミリアムと、二水はうれしそうだ。
「うん、正式に百合ヶ丘の生徒にして貰えたって。」
「編入されたって事?」
「まあ可愛い!」
1名ほど雲行きが怪しいのが居るが無視する。
「ほら、ご挨拶して。こちらは夢結様だよ!」
「夢結?」
余りわかっていないようだ。
「ちゃんと練習したでしょ?自己紹介しようよ。」
「何で〜?」
「何じゃ…梨璃とこの娘…」
「姉と妹って感じです。」
「ちょっとあなた達狭いわよ…!」
「もっと詰めろ」
「梅も見たいぞ!」
と、皆謎の少女に目がいっていたが本人はスコーンを眺めていた。
「これ何?」
「スコーンよ?食べたいの?食いしん坊さんね誰かさんの様だわ。」
「俺が?」
「私ですか!?」
この異母兄妹は、食い意地が張っているらしい。
「夢結にシルトがもう一人出来たみたいだ。」
「食べていい?」
「ちゃんと手を拭くのよ。」
と、夢結はお手拭きを渡した。
「姉と妹と言うより…」
「母と娘じゃな。」
と、二水とミリアムが言うと少女は勘違いをし始めた。
「夢結お母さん?」
「産んでないわよ。」
「じゃあお父さん?」
「違いますから。」
(やばい…!笑いが止まらん!)
と、必死に堪える百之助である。
「うん…それが、まだ記憶が戻ってなくて…」
「それじゃあ今までなんて呼んでたんだ?」
その問に答えたのは百之助だ。
「梨璃が結梨って呼んでたぞ?」
ブッ…
夢結は、紅茶を吹き出しかけた。
「へぁ!?」
「ファ!それは!」
「てっきりそうなのだと思って、一柳中将に頼んで養女にしてもらってしまったのだが…駄目だったか?」
「おい!飛躍しすぎだろ!」
流石にこれには唖然とする一同である。
「って事で一柳結梨だ。」
「…いやいやいや…」
「あら〜良いんじゃないでしょうか〜」
「似合ってると思う。」
「なんか愛の結晶って感じだな〜」
「一緒に猫缶食うか?」
「いつの間にやら既成事実が積み重ねられてますわ…」
「じゃあ決まりじゃな」
と、伊吹と楓以外賛成であった。
「じゃあそのままレギオンに登録しておきますね!」
「二水ちゃん!?」
「良いんじゃないかしら?」
「ハ〜?」
と間抜けな声を梨璃が出していた。今日も平和である。