ー 近衛軍大佐船坂祐也 ー
百之助と伊吹が、近衛軍第一師団の陣地構築(学校を中心とした)と梨璃を含む3名の保護は完了していた。それに伴い連隊長以上を招集した。
「さて諸君…言いたいことはあるだろう?…この際だから構わない言い給え。」
「…船坂閣下我らは天皇陛下の命にのみ従います。それがどんな物であろうと死ぬまでその任を全うします。」
「同じく」
「同じく」
「同じく」
「同じく」
「諸君らの粋はよし!では作戦であるが…」
「巣ごもりでしょう?硫黄島のごとく。」
と、第3連隊長である斎藤一が応えた。
「その通りだ。全員配置につけ!」
「「「「「了解!」」」」」
敬礼し、解散後全員が配置についた。
と、そこに梨璃と結梨が百之助によって来た。
「今から何をするんですか?」
「人間同士の殺し合いだ。」
「そんな!」
「だから言ったはずだ…殺すべきであったと、それをはねた結果がこれだ!分かったか!」
「…はい…」
「だがな…これは覚えとけ梨璃…お前も一柳隊の隊長だ。時には辛い決断をしなければならん時もある。今回はその尻拭いを近衛軍全員でやるからよく見ておけ。いいね?」
「…分かりました…」
この時点でもう泣きそうである。
「もう一度言っておくが死体が山のようになる可能性があるからな?慣れろとは言わないが覚悟はしておくように。」
「はい…」
「分かったら文香のところに行け。」
「…分かりました…」
そう言って。梨璃と結梨は退室した。
「お優しいですなぁ」
「ははは…」
「相変わらずの様で安心しました」
「しーらない…」
「ありゃゃ…」
と、連隊長達は微笑ましいものを見るような目で百之助を見ていた。
「そもそも…高校生が師団長やってる時点で可笑しいんだよ?」
「違いないですなぁ!がはははは!」
一大佐が笑ったことで全員が笑った。
「所で少将、どうします?永遠に巣ごもりはできませんぜ?」
「弾薬含めてどのくらいだ?」
「一人一日8000発と仮定して3週間分ですな。」
「そんな持ってきたの!?長くても一週間掛からないよ?」
「じゃあ余裕ですな!」
「最悪あの3名は逃がすけどね。」
「それが良いでしょうな…」
とそこに無線が入る
『来ましたお客さんです!』
「コチラからは絶対に撃つな、全員に徹底させろ。」
『了解。』
と、そこにメガホンでコンタクトを防衛軍がとってきた。
「我々は防衛軍第一師団の第一大隊長の 大佐である!速やかに投降されよ!繰り返す!投降されよ!」
「…メガホンをかせ。」
「ここに。」
祐也大佐からメガホンを受け取った。
「私は近衛軍第一師団長船坂百之助少将だ!天皇陛下の命により、我々は最後の一兵になっても戦い続ける用意がある!君たちこそ投降されては如何か!」
「船坂閣下の大和魂には敬意を称するが、承服しかねる!」
「よろしい!ならば戦争だ!合戦準備!」
この号令に両軍のすべての火砲銃火器全てに実弾が装填され戦闘態勢を取った。が…両軍ともに膠着状態に入った。どちらが弾を発射しかねない状況ではあるものの弾は発射されていない。もはや我慢比べである。
この頃百合ケ丘では…
「何?近衛軍第1師団と防衛軍第1師団が睨み合いを始めたじゃと…」
「そのようです。」
祀も複雑そうな顔を浮かべた。
「これは急がねばなるまい…」
「はい…」
「儂はこれからお偉方とお話をしてくるかのう…百合ケ丘のリリィには両軍が衝突した場合は即座に退避する旨を伝えておくように。」
「分かりました」
「…くれぐれも…死者を出さない様にな…」
「はい…」
「しかし…船坂くんも大胆な事をするのう…命がいくつあっても足りんわい…」
「同感です…」
「もう退室して良いぞ。」
「失礼します…」
祀はそう言って退室した。
「ふう…やれやれ…2年前から変わらんの…」