アサルトリリィと呼ばれた男   作:岡村優

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あれこそ近衛の実力がわかる戦場だったわ。彼らの指揮、練度、どれをとっても一級品で私達では到底不可能な戦術を使用していたわ。

 ー ロザリンデ・フリーデグンデ・フォン・オットー


81話

色々終わって男子寮にて夢結と百之助と梨璃は同じ布団で寝ていた。

 

「さっき思ったのだけれど…貴方親から了承得ていたのね。」

 

「まあな…まあ、楠美の両親だけは楠美の事を話そうとしたらぶち切りやがったけどな…あとで楠美に聞いたら仲悪すぎて絶縁関係だと…」

 

「そんな…血は、繋がってるはずなのに…」

 

と、梨璃は悲しそうに言う。

 

「そういう家もあるさ…世の中には親の苗字を名乗らせてもらえないやつだっているんだからな…」

 

「……」

 

二人の頭を撫でながら百之助は言う。

 

「俺が言える言葉じゃないけどさ…二人共帰ってこいよ?」

 

「分かっているわ。」

 

「はい!帰ってきます!」

 

「じゃあ安心だな、取り敢えず。おやすみ二人共。」

 

「「お休みなさい」」

 

百之助は、二人にキスをして三人は深い眠りに落ちた。

 

 

ー 翌日 ー

 

百之助は、百合ケ丘女学院の屋上で武御雷を起動し砲弾を装填その場で待機する。

 

「総員傾注!こちら第一遠征打撃軍司令、舩坂百之助中将である!本日0800よりヒュージネストに攻勢をかける!諸君の祖国愛と忠誠心に期待する!奮励し努力せよ!」

 

 

ー その頃第二艦隊 ー

 

 

「よろしかったのですか?」

 

参謀長が天野中将に進言する。

 

「うん、まあ良くは無いな…」

 

無線機のスイッチを入れる

 

「…まあ、かけてみようじゃないか。全艦に達する!要請があるまで第一戦闘配備のまま待機!弾種ニ式徹甲装填!左砲戦用意!誘導弾はポップアップ誘導に変更!」

 

 

ー オスプレイの中にて ー

 

「そろそろよ梨璃準備はいいかしら?」

 

「はい!お姉様!」

 

二人で準備をする。と言っても持って行くものは少ない。二人の腕には金色の輪っかがはまっていた。

 

『お嬢ちゃんたち準備はいいか?ハッチ開けるぞ!』

 

ガコン…ゴォォォォォォォォォー

 

ハッチが開きー

 

『あとは任せた!武運を祈る!』

 

「「有難うございました!」」

 

二人は空に身を投げた。

 

 

ー 百合ケ丘周辺 ー

 

伊吹が号令をかける。

 

「時間だ諸君!我ら近衛!常に戦場の最前線で戦い、撤退時は殿を務!戦場【いくさば】こそ我らが本懐!奴らに大和魂を見せてやれ!兵器使用自由!総員抜刀!総員突撃ィィィィィィィィィィィィィィィ!」

 

「「「「「「「「「「「天皇陛下ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァバンザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァイ!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」

 

 

それを見ていた天葉がぼやく

 

「さすが近衛…戦術は前時代的だけど指揮は高いわね…しかもヒュージ出現黎明期の戦術、ヒュージヤークト…あれ出来るの…ほとんど居ないのに…」

 

ヒュージヤークトとはヒュージ出現(世界的に認知された時)時に、世界的に使われた戦術の一つで言うなればただの突撃である。そもそも当時の軍隊で銃剣突撃のできる軍隊がほぼ無かったので戦術として残していた自衛隊と、イギリス軍しかノウハウを持っておらず、殆ど壊滅してしまったという笑い話がある。

 

「さあ…どうなるかな?」

 

天葉は、水平線に見える第二艦隊旗艦、「武蔵」を見つめていた。

 

 

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