アサルトリリィと呼ばれた男   作:岡村優

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86話

夢結、楠美、天葉から学園生活やら百之助との馴れ初めなどを聞いた。ウィリアムズ王子、今上天皇、セリカの三人はとても満足そうに聞いていた。

 

「百之助!君は隅に置けないなぁこのこの〜」

 

と上機嫌である。

 

「やめてくれ…」

 

「じゃあ僕達が最初に会った時の話をしようかな〜」

 

「何それ鬼畜ぅ〜」

 

「良いじゃ無いか、減るもんじゃないし。」

 

「黒歴史すぎるからやめーや」

 

「でも貴方の彼女達は聞く気満々のようよ?」

 

 

見れば聞きたそうな目を百之助に向けており、百之助は根負けした。

 

「…まあいっか…」

 

「じゃあ百之助が許可を出したから話すけども…三人とも台湾奪還戦を知ってる?」

 

「大まかにしか知らないです。」

 

「OK。台湾奪還戦事態は台湾政府が国連に打診したのが最初だ。それにアメリカが乗りアメリカ主導で作戦が組まれていた。…それが悲劇の始まりだ。」

 

ウィリアムズ王子の言葉にセリカが補足した。

 

「アメリカ軍は南極で敗退したにも関わらず、リリィ及びチャームユーザーの戦力化に難色を示し規模が大きいにも関わらず通常編成で遠征軍を編成していたのよ。」

 

「他国軍は積極的に取り入れてたけど…問題があってね…人数が足らなかった上に舞台編成のノウハウが無いために通常部隊に紛れる感じで編成されてたんだ。」

 

一拍おいて話し続ける。

 

「唯一それのみで編成してたのが…日本近衛軍の第一師団隷下の一個連隊…相澤青葉大佐率いる第一近衛連隊。…この部隊が百之助のいた部隊だ。」

 

百之助が話す。

 

「…大佐は良い人だった…ずっと気にかけてくれてな…色々話してくれたんだ…自分の娘の事とか…妻の事とか…結婚生活とか…雑学とかな…」

 

それをセリカが引き継ぐ

 

「慢心…判断の遅れ…各国の思惑…そんなのが絡み合って…壊滅しかかった。その中でも最前線にいたイギリス軍が包囲されたのよ…そこで日本の国防軍司令官、朽井迅三郎大将がイギリス軍を撤退させようと自ら出撃…殿担当は第一近衛連隊…しかも自ら志願したのよ。」

 

ウィリアムズ王子が続ける

 

「それでイギリス軍は全滅を免れた…が…即座に反転するはずの第一近衛連隊は反転せずそのままヒュージヤークトを敢行。それに気付いたイギリス軍の司令官、チャック中将は軍を再編して負傷兵を除き即座に反転、第一近衛連隊を追うが…とき既に遅しで約5千名いた内生き残ってたたのはわずか7名…その内5名は百之助を含む少年兵だった。…その中に、相澤大佐は居なかった。」

 

一泊おいた。

 

「百之助は先行した大佐を追うと言って聞かなかったのだが…強引に7名とも回収して駐屯地に収容した。ここで困ったのが7名の処遇だ。大人の2名はともかく5名はまだ子供でしかも同隊が全滅している…上層部でも意見が割れたようだ。」

 

「結論として私とウィリアムズ王子が一番歳が近かったから5人の面倒見るのだけど…まぁ百之助の心理状況が悪くて…」

 

「具体的には…子供でなることは絶対に無い症状でPTSD一歩手前まで行ったんだ。」

 

「…悪かったな…」

 

「だから貴方のせいでは無いでしょう。戦場なんだから…」

 

しんみりどころか重苦しいのでウィリアムズ王子は話題を変えた。

 

「まあそんな感じだったんだけどね。…それは置いといてだ。イギリスで勲章もらったんだよ百之助。それでダンスパーティーなわけだけど…同年代の女性受けが良くてね。イギリス貴族の子息共より百之助の方が紳士的だったという笑い話があって、すごく人気だったんだ。今でも百之助好きな令嬢は居るんじゃないかな。」

 

 

「マジ…?」

 

「自覚がないって…大変ね…」 

 

と夢結の冷めた目に驚きを隠せない百之助である

 

「夢結!?」

 

「まあまあ落ち着きなさいな…ご飯来てるのだからご飯にしましょう」

 

その後も百之助に関する話題で盛り上がった一同である

 

 

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