アサルトリリィと呼ばれた男   作:岡村優

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88話

百之助、伊吹、文香、美鈴、愛華は野戦装備で一柳隊のミーティングルームに向かった。

 

ガチャ!

 

「よう!みんな揃ってんな〜wwww」

 

「せ、先輩…なんでフル装備なんだ?しかも近衛軍の…」

 

と、二年連中は複雑そうな顔をし、一年生は頭にはてなが浮かんでいた。

 

「おい、文香。説明してないのか?」

 

「…そんな時間無かったです。」

 

とバツが悪そうに顔をそらした。

 

「……まじか…」

 

百之助は察していたのでそれ以上は追求しなかった。

 

「じゃあ今説明するわ、俺達は出征する。それも陥落地域かつ激戦区だ。相当な死者数が予想される上に、俺達にとっては台湾奪還戦以来の近衛、陸、海、空、海兵の四軍による陸上作戦となる。本音を言えば帰ってこれる可能性が少ないとだけ言っておこう。」

 

「「「「「「「「な!?」」」」」」」

 

これには驚きを隠せない一同である。

 

「梨璃、これを渡しておく。」

 

「…はい…」

 

5人分の…遺書だ。

 

「帰って来なかったら中身を見ても見なくてもいいぞ。帰ってきたら破って捨てといてくれ。いいね?」

 

「はい、兄様。」

 

「よしよしいい子だ。」

 

そう言いながら梨璃を撫でる

 

「////」

 

「……で、何処に行くんだ?」

 

と聞くのは梅だ。

 

「それについては私が説明しよう」

 

「美鈴様、流石に軍機に…」

 

「この際だからいいんじゃないかな?どうせ誰も言わないだろうし不確定要素が二水だけど。」

 

本人は首を横に振ってたので良しとする。

 

「甲州さ」

 

「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」

 

それには全員が驚く。

 

「俺にとっては雪辱戦だよ…いや…敵討ちだな。」

 

みんな黙ってしまったが百之助は続ける。

 

「帰ってきたらさ、皆でご飯でも食いに行こうぜ。」

 

全員首を縦に振る。

 

「あと皆にはめちゃくちゃ迷惑を掛ける事になるがよろしく頼む。夢結、こっちは頼むぜ?」

 

「誰に言ってるのかしら?貴方の帰る場所は責任を持って私、いいえ…わたし達が守ってみせるわ」

 

「すまん…」

 

「良いのよ…行ってらっしゃい。」

 

百之助は夢結を抱きしめてキスをした。

 

「トミーはしなくていいのか?」

 

「お前と違って俺は戻る気満々だからな。お前と違って。」

 

「悪かったな!」

 

「そうかっかするなよ。お前だって死ぬつもりは毛頭ないだろうが。」

 

「いいや、ただ死ぬにしてもただでは死んでやらん。」

 

「お前らしくていいけど、悲しませんじゃねえよ。」

 

「分かってラァ。」

 

「文香ちゃんも戻ってきてね。」

 

「分かってるわよ。梨璃さん。」

 

「じゃあ別れの挨拶が終わったところで我らは行きますかね」

 

「「「「了解!」」」」

 

 

戦いの火蓋はここで切られたと言っても良かった。

 

 

 

 

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