二夜廻   作:甲乙

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18:不安(みらい)

 また娘の様子がおかしい。

 

「お父さん、やっぱり時代はリフォームだと思うの」

「わたしはお(うち)は好きだけど、あちこち痛んできてるじゃない?」

「おじいちゃんが建てたりっぱな家なんだから、大事にしないと」

 

 ニコニコニコニコ。

 娘の笑顔に癒されながらも、何故かひどく圧を感じる。

 目の前のテーブルには、リフォーム業者のパンフレットやら我が家の見取り図やら見積書やらが整然と並んでおり、娘の背後には何故か、ユイちゃんが画用紙(フリップ)を持って立っていた。

 

「オール電化もいいと思わない?」

「ほら、このキッチンなんてすごくきれいだよ」

「というか、お母さんはもうその気なんだけどね」

 

 ニコニコニコニコ。

 ニコニコニコニコ。

 娘の笑顔がだんだんと近付いてきている。

 ついでに笑顔のユイちゃんも近付いてきている。その画用紙には、笑顔の妻が親指を立てている謎の似顔絵(イラスト)が描かれていた。なんだこれ。

 

「バリアフリー化すれば、おばあちゃんだって喜ぶでしょ?」

「お盆になれば、おじいちゃんだって喜ぶでしょ?」

「いいことずくめじゃない」

 

 まるで、盆になれば本当に私の父があの世から戻ってくるような口ぶりだった。画用紙の中では、私の両親が肩を組んで親指を立てていた。父の頭上には天使の輪。だから、なんなんだこれは。

 

「いくつかの業者さんで、相見積(あいみつもり)をとってきたから」

「ここなんか安いよ。今けっこう話題の業者さんなんだって」

「これならお父さんのお給料でもなんとかなるんじゃないかな」

 

 娘が淹れてくれた緑茶を噴き出しそうになった。画用紙には頭の禿げ(ハゲ)た男がうんうんと悩んでいる似顔絵が……待ってくれ、まだ私は禿げていないぞ!

 おもわずユイちゃんを見れば、画用紙で顔を隠しており、その裏から「ぶふっ」と吹き出す声が聞こえてきた。確信犯!

 

 ……とはいえ。

 我が家にもだいぶガタがきているのは確かではある。このままでは足の悪くなってきた母にはつらいだろうし、なによりハルの為にもならない。

 ここはひとつ、ニコニコと笑顔で発表(プレゼン)している娘とその親友をすこし驚かせてやろうと、私はとっておきの計画を披露した。

 それはズバリ、引っ越し!

 リフォームなどとケチなことは言わず、新しい町に行き、新しい家を構え、新しい生活を、

 

 

「……()()()()?」

 

 

 心臓に冷えた包丁が刺さる。

 そんな幻覚を感じるほどに冷えた声がどこからか聞こえてきた。声の発生源は明らかに娘だが、信じたくなくて心なしか冷めた緑茶を啜る。

 チラと湯飲みの陰から覗けば、娘とユイちゃんは素早くハンドサインを送り合っている。小声で「プランB」とかいう不穏な単語も聞こえた。

 ずい、と。娘が間近まで距離を詰めてきて、

 

 

「ね? お父さん、お願い!」

 

 

 うるんだ目。不安そうな顔。すがるような声。組まれた両手。

 反則であった。

 古来、男など可憐な乙女に縋られれば応と言わざるを得ないのだ。(いわん)や、愛娘をや。

 よし分かったリフォームだ! と思わず口にしてしまった瞬間。

 

 ピッ!

 

 見れば、ユイちゃんの手には録音機(レコーダー)。ニヤリ、とその口が三日月のように笑っていた。腕の中の娘はいったいどんな顔をしているのか。それを確かめる勇気は、私には無かった。

 リフォーム……。この家に住み続ける、つまりはこの町に住み続けることに不安が無いわけではない。

 だが、普段は大人しい娘がこんなにまでして、この家に住みたいと言うのだ。滅多に言わない娘の我儘(わがまま)を聞いてやるのも必要な度量というものではなかろうか。そう、父として!

 それもこれもハルの為だ。そう結論付けて、私はパンフレットを手に取った。

 

 

 

 

   ※

 

 

 

 

 空き地に、2つの缶ジュースが打ち合わされる音が響いた後、ハルはオレンジジュースをぐいと呷った。隣ではユイが赤い缶の炭酸飲料をグビグビと一気飲みしている。

 

「うまくいったね!」

 

 勝利の美酒とばかりにユイは嬉しそうだ。ハルは「そうだね」と返しながら、あれだけ飲んでよくゲップが出ないなと変な感心をしていた。やはり体力が違うのだろうか。

 なんにせよ、ユイ考案の「ハル引っ越し阻止大作戦」はおそらく成功した。あの戦いの次の日から動き出したというのに、ユイは本当に元気だった。

 

 蜘蛛神との戦いから、はや数日。あの後、ハルはユイから全てを聞いた。

“ 前回 ”のユイは、死後もずっとハルの近くにいたこと。

 両親を自分の手で弔うことで未練を断ち、消える直前でよまわりさんと()ったこと。

 ハルと同じようにこの時代に来たが、幽霊のままであったこと。

 コトワリさまとの戦いの最中、この時代のユイと同化を果たしたこと。

 どれもこれも信じられないことばかりではあったが、そもそもハルがこの時代に来たことも不可思議きわまりない出来事なのだ。今更といえば今更であった。

 ただ。

 

 ――わたしも、二人いた……?

 

 本来はハルも二人いたが、この時代に来てすぐに同化していたということだけは、いまいち実感できない。

 ハルの意識も記憶も、あの病院の中庭からずっとつながっている。他のハルと混ざりあったという実感は、まるで無い。じっと手を見ていると、ジュースを飲み終わったらしいユイが察した様子で声をかけてくる。

 

「まだ信じられない?」

 

 穏やかな笑みを向けてくるユイは、ハルから見れば明らかに変わったと分かる。

 年相応で天真爛漫(てんしんらんまん)そのもののユイに、どこか(かげ)のある落ち着きが足されたような雰囲気。前回のユイとも今回のユイとも違う、いや、どちらでもあると言うべきか。

 考え込んでいると、眉間を指でつつかれた。

 

「また皺がよってるよ、おばあちゃん?」

「……ほっといてよぉ」

 

 気にしているのに。眉間を撫でていると、ユイは「ていうかさぁ」と続け、

 

「ハルもだいぶ変わったよ? 最初のころは、その……怖かった」

「え……」

「目なんてギラッギラしちゃってさ。顔もこーんなだったんだから」

 

「こーんな!」と目を指で釣り上げてみせるユイに、おもわず吹き出してしまった。

 たしかに、この時代に来た直後は余裕が無かったという自覚はある。もう二度とユイを死なせまいとハルも必死だったのだ。手段など選んでいられなかったし、特にユウジには悪いことをしてしまった。

 

 戦いが終わった後、約束通りにハルはユウジに全てを打ち明けようとした。信じられるかどうかは別として、彼にはそうするのが筋だと思ったのだ。特に、協力させる為に嘘を吹き込んだことは真摯に謝罪するべきだったし、何よりもユイのことは話しておく必要もあった。しかし。

 

『……いや、いいんだ』

『君はユイの友達で、僕の命の恩人で、ひどく変わった女の子だ』

『“ そういうもの ”だろう?』

『だから、これからもユイと仲良くしてやってくれ』

 

 そう語ったユウジの顔は、以前よりも若々しく見えた。元より、家族の為ならば死も(いと)わないような男ではあったのだ。蜘蛛神の声に逆らい続けた精神力は見事なものであったし、命がけの戦いを乗り越えた彼に精悍(せいかん)さが増したのは必然とも言えた。ユイの様子の変化に気付かないはずもないだろうが、それであの子煩悩がどうこうなるものでもなさそうだ。

 

 なお、そう語った顔の傷が、明らかに戦いの後よりも増えていたのはご愛敬である。

 なにせプランAの必要経費は、全プラン内でも群を抜いて高額だった。アルバイトの男たちへの報酬、使用した重機の借用(レンタル)代、大量のガソリン、その他諸々。それら全てをユウジは家庭の貯蓄から捻出(ねんしゅつ)したのだ。彼の妻に隠し通すのは不可能だった。

 結局、「研究の際に(たち)の悪い悪霊に憑りつかれてしまった。ある高名な霊能力者に祓ってもらったが、報酬は莫大だった」という旨の、ある意味では事実そのものな言い訳をするしかなかったのだという。しかも、コソコソと動いていたせいで浮気の疑いまでかけられる始末。故に、その後の妻の反応は推して知るべし。「あの野郎より怖かった」と遠い眼で語ったユウジの顔は……、まあ、幸せそうではあったから問題ないだろう、たぶん。

 問題なのは、ユイの方だった。

 

「……ところで、お母さんとは、どうなの?」

 

 びくりと、ユイの手が震えた。

 

「うん、まあ、ぼちぼち」

「……そう」

 

 今回の戦いにおける全てがうまくいったわけではない。ユイと、ユイの母親との関係がそうだ。

 ユウジと妻との夫婦喧嘩の際、ユイは恐怖で家を飛び出してしまったのだ。前回のユイが母親から受けた暴力は、その心に深い(トラウマ)を刻んでいた。母親の怒声が引き金となって、それがフラッシュバックしたのだろう。しかも本来のユイにとっては見慣れた、ある意味で微笑ましい光景でだ。ユイの中で相反する感情に混乱したせいか、ハルの家に飛び込んできたユイは恐慌(パニック)状態に近かった。

 それ以来、どうしても母親が怖く感じてしまうのだという。母親も急変した娘の態度に困惑しており、どこかギクシャクした関係になっているらしい。このままではいけない、とハルも危機感を募らせていた。

 

「心配しないでよ、本当につらくなったら、今度はちゃんと言うからさ」

 

 苦笑の表情を浮かべる顔の前で振っているその手を捕まえて、ぐいと引き寄せた。驚いたような顔のユイと正面から目を合わせる。

 

「ダメ。つらくなる前に言うの」

「……。もー、おばあちゃんは心配性なんだからー」

「ユイ?」

「ごめんなさい。やっぱりつらいです。助けてください」

「はい、よくできました」

 

 やっと素直に助けを求めてきたユイに、安堵と焦燥を同時に感じる。ユイと母親の関係修復に向けて、早急にプランを練らなければならない。家庭のことであるなら、またユウジに協力してもらった方が良いだろうか。彼なら協力は惜しまないだろうが、いろんな意味で満身創痍な状態に追い打ちをかけるような真似はしたくない。いやしかし。

 考え込んでいると、視界にヒョイとユイが現れる。どこか曇った顔で、

 

「やっぱりいいよ、ハル。わたしが自分でちゃんとやらなきゃ」

 

 またそんな往生際の悪いことを言い出す。

 

「ダーメ。ユイはすぐそうやって無理するんだから」

「……ハルだって人のこと言えないじゃん」

 

 左手をそっと握られて、ぎくりとした。図星だったのと、あと多少の痛みで。

 ハルの左手には、分厚い包帯が巻かれていた。あの時に負った掌の傷は深く、その後の無理もたたって、結局は何針か縫うはめになった。幸い、後遺症こそ無かったが一生ものの傷となってしまい、卒倒した母と狂乱する父をなだめるのには非常に骨が折れた。

 ユイは包帯の上から傷を撫でるようにしながら。

 

「ちゃんと手当してれば、傷は残らなかったかもしれないじゃない」

「……うん」

「どうせ、一度は無くなった腕だからどうなってもいい! とか思ったんでしょ」

「あはは……」

 

 完全に図星で、ぐうの音も出ない。目を泳がせていると、今度は逆に手を引かれた。

 

「あはは、じゃないでしょ?」

「……はーい」

「あと、()()もまだ許してないから」

「……はい」

 

 ユイの言うアレとは、プランの事後処理についてだ。

 なにせ派手にやりすぎた。蜘蛛神の住処とはいえ、貴重な文化財にもなり得る地蔵群や注連縄を完膚なきまでに破壊した上に、火まで放ったのだ。全員まとめて罪に問われても不思議ではない。

 無論、ハルもユウジもお縄になる気は無かったため、隠蔽工作には念を入れた。

 住処内での破壊活動については、案外なんとかなった。あの住処自体が元より未発見であり、使用した金銭もすべてユウジ一家の私財である。よほど運が悪くない限り、問題になることはないだろう。

 問題は、最後の火攻めだった。住処を破壊することで蜘蛛神の力をどれだけ削げるかは未知数であり、確実に倒すためには最大の火力が必要だった。そのために、一歩間違えば山火事もあり得る危険な手段を選んだのだ。

 運よくその火が洞窟の外に出ることはなかったが、最悪の場合はハルがその責任を負うつもりだった。

 大人(ユウジ)の放火よりも子ども(ハル)の火遊びという形にした方が、多少は罪も軽いだろうという打算もあったが、単にユウジを、ひいてはユイを不幸にしたくないが故であった。

 そのことは当然ユイには黙っていたし、ユウジにすら伏せていた。だが、まさか幽霊のユイがずっとハルのノートを見ていたなど、予想できるわけもない。

 

「やだよ、わたし。刑務所にハルの面会に行くなんて」

「刑務所っていうか、少年院かな」

「そういう問題じゃないよね?」

 

 話を逸らそうとすると、笑顔のユイが眼前まで顔を近づけてきた。もちろん、その目は笑ってなどいない。

 

「ごめんなさい。反省しています。もうしません」

「ん、よろしい」

 

 頭を下げるとユイはやっと笑ってくれる。「……まあ、その時はわたしも一緒に捕まってあげるけど」というユイの呟きを聞き、改めて自分の運の良さに感謝した。お地蔵さまに祈っておいてよかった。

 ハルの答えに満足はしたようだが、ユイはまだ手を離してくれなかった。人さし指、中指、と一本ずつ撫でられてくすぐったい。やがて薬指を撫でながら、とんでもないことを言い出す。

 

「左手、大事にしてよ。……だって、今度はちゃんと左手に指輪してもらわないとね?」

 

 飲みかけていたオレンジジュースを噴き出しそうになった。ゲホゲホとむせていると、ユイの口角がだんだんと上がってくる。これはあれだ、ハルに意地悪する時の顔だ。

 

「かっこよかったもんねー、ハルの、だ・ん・な・さ・ま!」

「ねえ、ユイ。ちょっとやめて」

「いいなー。わたしも、あんな情熱的(ロマンチック)なプロポーズしてもらいたいわっ!」

「やめてってば! もう!」

 

 顔が熱くて、真っ赤になっているのが分かる。自分で言っておきながら赤くなっているユイの顔をつかんで、その口をふさいだ。

 

「だ、誰にも言わないでよ! 約束だからね!」

「ていうか、わたしの口からは言えないよ……あんな、ねえ……?」

 

 相変わらず赤い顔で目を泳がせるユイに対して、ハルは一気に血の気が引いていくのを感じた。

 

「……あのね、ユイ。ちょっと、聞きたかったんだけど」

 

 むしろ絶対に聞きたくはなかったが。

 

 

「ずっと見てたって、どこまで見てたの……!?」

 

 

「え? 全部」

 

 

 最悪の答えが返ってきた。

 

 

「……ぜんぶ?」

「うん」

「………………」

「信じられないなら、ハルの勝負下着(パンツ)の色でも当てる?」

「ユイ――――ッ!」

 

 このお喋りな親友の口をふさごうとして、逆に押し倒される。そのまま、またゴロゴロとチャコとクロのように空き地でじゃれ合うはめになった。なんだか最近、ユイとプロレスごっこばかりしている気がする。晴天の空き地に、ユイの楽しそうな声が響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――ごめんね」

 

 ぜえぜえと息も絶え絶えなハルに対し、土の上で大の字になったユイは静かな声で言った。ハルの恥ずかしい秘密云々については墓まで持って行く約束をさせたばかりだが、他に何を謝るというのか。

 すこし間をあけてから、ユイにしては小さな声で。

 

「引っ越し、本当はしたかった?」

「……」

 

 そんなことはない、とは嘘でも言えなかった。

 新しい町、新しい家、新しい学校、新しい友人。引っ越しはつらかったが、全てがそればかりではなかった。得られたものだって、少なからずあった。引っ越しをしないということは、それらを全て諦めてしまうことになる。ユイはそう言っているのだろう。

 それに、この町の異常性もある。夜な夜な怪異が大量発生するなど、他の町にはないことであった。ハルに甘い父があれだけ強硬に引っ越しを行おうとしたのも、怪異から娘を遠ざけようとしたのだと今なら思う。この町に住み続けること自体が、危険なことでもあった。

 

「なのに、わたしの勝手で、引っ越しさせないようにしちゃった」

「わたしって……、ほんとに、ダメな子だなぁ」

「だから、ごめんね。ハル……」

 

 恥じるように、交差した手で顔を隠しているユイを見て、思う。

 

 ――わたしは、どうなんだろう?

 

 引っ越ししたかったのだろうか。したくなかったのだろうか。前回なら迷いなく、引っ越しなどしたくないと答えていた。でも今は?

 ユイをとるのか? 新しい友人たちをとるのか?

 

 

 すこしだけ考えて、バカバカしいと頭を振った。

 

 

 ユイの両手をこじ開けて、その顔と目を合わせてやる。

 

「両方!」

 

 なんのことかと、涙目をぱちくりとさせる親友のおでこにデコピンしてやる。

 

「どっちかなんて嫌! 両方もらうもん!」

「え、でも」

「行けばいいじゃない、あの町まで! ユイもいっしょに!」

 

 簡単な話だった。

 ハルが引っ越さなくても、あの町が消えてなくなるわけではない。あの友人たちも、そして夫も、今たしかに生きているはずなのだ。ならば会いに行けばいい。

 

「大きくなったら……ううん、もう冬休みに行こうよ!」

「みんな見つけて、また友だちになる!」

「もちろん、ユイもいっしょにね!」

 

 丸くなっていたユイの目から、すこしだけ涙がこぼれて。

 ユイは、やっと笑ってくれた。

 

「……だんな様とも?」

「だから、やめてって言ってるじゃない! ユイのばかっ!」

 

 

 

 

   ※

 

 

 

 

 生きていくのは、とても怖い。

 

 未来がどうなっているのか、とても不安に思う。

 

 どんなに幸せでも、それはある日とつぜんに崩れてしまう。

 

 どんなに大切でも、それはある日とつぜんに消えてしまう。

 

 わたしたちは、それを知ってしまったから。

 

 でもそれでも。だからこそ。

 

 不安だから、怖いから。

 

 

 つないだその手を、はなさない。

 

 

 

 

   ※

 

 

 

 

「ねえ、ユイ。ひとつ、お願いがあるんだ」

 




次回、(実質)最終話です。
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