あんハピ♪ 長編SS【幸福漂流記】   作:第7天魔王

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白い霧の騒動もいよいよ大詰めを迎えようとしていた。しかし、それぞれのチームにはある強い思いがあった。そもそもこの騒動が起こる前彼女らは一体何をしていたのだろうか?


lucky18:それぞれの決意

それぞれが霧の異世界を進んでいく中、天之御船学園地下に辿り着いたはなこ以外は、同時ある場所に来ていた。

 

ヒバリ&小百合side

霧の山入口A:

ヒバリ「大きな山ね〜」

小百合「頂上が全然見えない…」

ヒバリ「でもここを越えないと先へ進めないのよね〜」

小百合「どんな罠が待ち受けるかわからないけど、お姉ちゃんの為に絶対ハピネスクリスタルに輝きを取り戻すんだ!じゃないとあの時の約束が!」

 

小百合の固い意志にはある理由があった。

ハピネスクリスタル黒化直後…久米川牡丹の集中治療室

牡丹「はぁ…はぁ…」

小百合「牡丹お姉ちゃん!!!」

牡丹「だ、大丈夫です…さゆちゃん…普段骨がすぐ折れてる私ならけれくらい…ゴホッ!ゴホッ!」

小百合「全然大丈夫じゃないよ!さっきまであんなに元気だったのに一体どうして?他の患者さんも急に容態が悪くなったみたいだし…」

 

彼女は知らないが、原因は言うまでもなくハピネスクリスタルが黒化したことにより誰もが不幸になってしまっているのだ。それがたださえ不健康体質の牡丹を窮地に追いやっている。

 

牡丹「ごめんなさいさゆちゃん…私はもうダメかもです…看護師さんもここ数日が峠だって言ってましたし…」

小百合「そんな悲しいこと言わないで!私が絶対、絶対お姉ちゃんを助けるから!もし元気になったらまた一緒に買い物とかしようよ!」

牡丹「さゆちゃん…そうだといい…です…ね………」

小百合「お姉ちゃ〜ん!!!」

 

牡丹はその直後意識を失い植物人間状態となってしまった。しかし彼女の心臓は長くは持たないとのこと。治すには幸せを取り戻すしかない。そう決意した小百合は自ら行動するのだった。

 

小百合「お姉ちゃん、待ってて!絶対助けるから!」

 

ヒビキ&鷺宮先生side

霧の山入口B:

 

鷺宮先生「今度は登山か…しかもかなり険しそうだな…」

ヒビキ「どんな敵や罠があろうとヒビキは絶対に諦めん!さもないとあの話は全てなかったことになってしまうのだ!」

 

話はヒビキが霧の異世界に入る前まで遡る…

ハピネスクリスタル黒化直前の天之御船学園付近の公園:

ヒビキとレンはデートで手を繋いで夜の公園を散歩していた。

レン「ヒビキ、今日もいい天気でよかったね」

ヒビキ「あ、ああ!(レンとデートなんて、1年の文化祭以来だ!今日こそレンに日頃の感謝の気持ちを伝えなければ…)」

レン「ヒビキ、もしかして緊張してるのか?」

ヒビキ「そ、そんにゃこと…(ヒビキのバカ!大事な場面で噛んでどうする!落ち着け、落ち着くのだ!)」

レン「ふふ、ヒビキは小さい頃からそういうところ全く変わらないね〜」

 

ヒビキとレンは幼少期からの幼馴染みである。あることがきっかけでレンに好意を抱き、いつしかは恋人の様に見てしまっていた。

 

ヒビキ「大丈夫だ!いつもレンと一緒にいるヒビキが今更緊張などしとられん!」

レン「ふふ、そうか、ところでヒビキ、今度の日曜日面白い体験ができるスポットに行ってみないか?」

ヒビキ「興味深いな〜何が体験できるのだ?」

レン「恋人より一線を越えた擬似体験かな?」

ヒビキ「ま、まさか!?」

レン「詳しいことは行ってからのお楽しみだよ」

ヒビキ「そ、そうか…!(恋人より一線を越えた関係だと?擬似体験とはいえまさか、レンとけ、け、結婚できるのか!?ヒ、ヒビキにはまだ心の準備が…)」

レン「きっとヒビキが喜ぶよ。幼少期からの夢だったんだよね?」

ヒビキ「楽しみだ!ヒビキもいつもより気合い入れていくぞ!」

 

密かに抱いていた夢が叶うことに心躍るヒビキ。だが、そんな2人の時間を引き裂こうとする事態が発生する。

 

ヒビキ「な、なんだこの白い霧は…段々レンの姿が見えなく…」

レン「ヒビキ!」

レンが違和感に気付いた頃にはヒビキは既にそこにはいなかった。

 

ヒビキ「擬似体験と言えど、ヒビキは絶対にレンと結婚するのだ!」

 

椿&レンside

霧の山入口C:

レン「これを越えないとヒビキに会えない…でもヒビキの幼稚園の時からの夢を叶える為に頑張らないと!」

椿「こんなボクに勇気をくれて、あの夜ボクを白い霧から庇ってくれた花小泉さんにお礼が言いたい。そしてこんなボクに居場所を与えてくれた小平先生を助けたい!」

 

人見知りで誰とも話す勇気がなかった椿に居場所を与えてくれたのは7組幸福クラスの教師小平先生だった。そんな小平先生はいつも椿の不安を取り除いてくれる。そうあの時も…

 

ハピネスクリスタルが黒化する前の昼休み:

狭山椿はいつもの様に隠し部屋でチモシーのメンテナンスや学校システムを管理していた。

小平「今日もここにいたんですね」

椿「せ、先生!」

小平「花小泉さんたちと一緒に授業を受けないのですか?」

椿「2年生になって大分慣れましたけど…まだちょっと自信がなくて…」

小平「でも本当は行きたいのでしょう?」

椿「は、はい!花小泉さんたち優しいし、た、多分大丈夫だから、明日こそは教室に…!」

小平「は〜い、聞きましたよ?では明日狭山さんが皆さんと一緒に授業を受ける姿を楽しみに待ってますね♪」

椿「は、はい!が、頑張ります!」

小平「どうしても耐えられなくなったら逃げてもいいんですよ?逃げることは悪くないことですから!

 

椿「逃げること…はっ!《逃げるってね、そんなに悪いことなのかなぁ?》そ、そうだよね!」

 

椿はその一言にある人物を重ねた。

 

小平「狭山さんも少しずつ成長してきました。なりたい自分も見えてきているはずです♪」

椿「せ、先生、本当にありがとうございます!」

 

しかしその夜ハピネスクリスタルが黒化し、小平先生は閉じ込められ、天之御船学園は現実世界から消えてしまった。

 

椿「ボ、ボクが頑張らないと!花小泉さんたちと一緒に授業が受けられるように!」

 

それぞれの決意を胸に彼女らは霧の山を登り始めた。




第四章18話、初の2000字超えです!今回の話でそれぞれがどんな思いでロイヤルハピネスクリスタルを見つけようとしているかが分かります。フラグ乱立していますが、果たして彼女らは約束を果たせるのでしょうか?
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