ヒバリ&小百合side
ヒバリ「全くなんなのよこの黒い霧は!」
小百合「気をつけて!何も見えないからおっこちたら大変」
禍々しいオーラを放つ黒い霧は視界を遮る程2人の覆っている。
その中を足を踏み外さないよう慎重に進んでいく。すると
ヒバリ「あれもしかして山頂?」
小百合「そうみたい!」
ヒバリ「あの辺りは黒い霧がないわね。あそこで一旦休憩しない?」
小百合「うん、さすがに私も疲れてきたし安全そうだから賛成!」
ヒバリと小百合は漸く試練の山の山頂に辿り着いた。
ヒバリ「しかしどうしてここだけ霧が来ないのかしらね?」
小百合「う〜ん、何か神秘的なものに守られてる気が…」
ヒバリ「それにあの方角だけ下に降りても霧がない、それにあの光は…」
小百合「大きな宝石のような物が遠くに…」
ヒバリ「まさかあれが教授の言ってたロイヤルハピネスクリスタル!?」
ハピネスクリスタルの10倍くらいの大きさの巨大な宝石が眩い光を放っている。
ヒバリ「あの光を頼りに黒い霧を避けてけばロイヤルハピネスクリスタルに辿り着けるはず!」
小百合「でも左右には黒い霧があるから慎重にいかないと!」
確かにロイヤルハピネスクリスタルの光が当たっている部分は黒い霧が干渉できないようだが、左右には更に禍々しいオーラを放った黒い霧がうごめいている。
小百合「なんだろうあの霧、さっきまで見たのとは全然違う気が…」
ヒバリ「嫌な予感がするわ…気をつけてさゆちゃん!」
小百合「ちょっ、何あれ!?」
ヒバリ「しまった!さゆちゃん!!」
なんと黒い霧の中から無数の手が現れ小百合を掴んでしまった。
小百合「何これ…やだ放して!私をどこへ連れてくの?」
ヒバリ「こら!さゆちゃんを放しなさい!!!」
しかし黒い霧から現れた無数の手はヒバリの力を持ってしてでも敵わなかった。
小百合「やだ!ヒバリちゃん助けて!」
ヒバリ「放しなさい!この魔物め!」
ヒバリは必死で黒い霧の手から小百合を引き剥がそうとするが…
小百合「やだ…お姉ちゃん…助け…」
ヒバリ「そ、そんな…」
黒い霧の手は小百合を拐うとそのまま霧ごと消えてしまった。
薄れていく意識の中で小百合は姉のことを思い出していた。
………
姉の牡丹が入院している病院(症状が悪化する前)
小百合「お姉ちゃん!!!」
牡丹「さゆちゃん…今日は部活だったんじゃ…」
小百合「中々退院できないからお姉ちゃんが心配で来ちゃった」
牡丹「きっとすぐよくなるから、先生もそう言ってたし…」
小百合「それならいいけど…」
牡丹「ひとり救命病棟の私がまさかこんな長い間入院することになるなんて…」
小百合「変な病気じゃないよね?」
牡丹「体調崩すのはいつものことだから…」
しかし時が経つにつれて牡丹の症状は悪化し
牡丹「さゆちゃん…私もうダメかも…このままだとあと2ヶ月した持たないって先生が…」
小百合「嫌だよ!お姉ちゃん!絶対に死なないでね!絶対私が助かる方法見つけるから!約束だよ!」
牡丹「さゆちゃんいつもありがとう…」
これを最後に牡丹が話すことはなかった。植物状態のように心臓だけが
動いている。
小百合「お姉ちゃん!私が絶対助けるから!!!」
………
小百合「あはは…こんなところでお姉ちゃんより先にいくなんて…お姉ちゃんごめんなさい…約束守れなかった…」
そして後悔と絶望感に包まれながら小百合の意識は途絶えた。
ヒバリ「そんな…嘘でしょ…!?」
ガックリと膝をつくヒバリはしばらくその場から動くことができず震えていた。
久米川小百合リタイヤ【黒い霧に拐われる】
ぼたんの妹さゆちゃんがここでリタイヤです。
読めば読む程絶望したくなりますが、ここから一体どうやって黒い霧に打ち勝つのでしょうか?
第四章もいよいよ大詰め、この絶望にどう立ち向かうのか?