あんハピ♪ 長編SS【幸福漂流記】   作:第7天魔王

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エレベーターが故障し、非常階段で地上に戻るしかなくなり途方に暮れる椿に元にいつもの不運で偶然現れたはなこにより希望が見え始めたら。常にポジティブシンキングな彼女はどのような行動を取るのだろう?

大波乱の第一章クライマックス!!


lucky5:希望の光

椿は天之御船学園地下で偶然出会ったはなこにハピネスクリスタル黒化のことや小平先生が中に閉じ込められたこと、そしてここまで1人で来たこと等、これまでの経緯を全て話した。

 

はなこ「そうだったんだね。ハピネスクリスタル!なんだかとってもハッピーになれそうな宝石だね♪でもそれが黒くなって小平先生閉じ込められちゃったんだ〜なんとかして助けてあげないとね!」

 

椿「うん…だからボクは地上に戻ってこのことをみんなに知らせないといけないから、花小泉さんがいると心強い!」

 

はなこ「大丈夫だよ!またみんなすぐハッピーなれるよ!えっと、先ずは外に出ないとだね!」

 

椿「そうしたいんだけど、ここ地下600メートルだから時間もかかるし、体力も持たない…」

はなこ「大丈夫だよ!そうだ!体育祭だと思って頑張ってこの階段を駆け上がろう!そしたらすぐ着いちゃうよ♪」

椿「そ、そうだね!ここにいても何も始まらないし…でももしボクが歩けなくなったら花小泉さんだけでも先に…」

 

椿は自信が無さそうに、その場で立ち止まっている。すると

 

はなこ「はい!(ギュッ)」

椿「え?」

はなこ「ほら、こうやって手繋げば椿ちゃんが疲れちゃっても私が引っ張っていくから大丈夫だよ!」

椿「は、花小泉さん…」

 

はなこに勇気を分けてもらった椿ははなこと共に地上目掛けて非常階段を駆け上がり始めた。

 

それから2時間後

 

天之御船学園地下300メートル付近

椿「はぁ…はぁ…もうダメだ…ボクそろそろ限界…」

 

なんとか耐えてきた椿だが普段チモシーのメンテナンスばかりで、あまり運動をしない彼女にとって既に体力の限界だった。とうとう階段の踊り場に座りこんでしまう。一方はなこは疲れを感じていないのかまだピンピンしている。

 

はなこ「椿ちゃん大丈夫!?」

椿「やっぱりボクなんかには無理だったんだ…もう動けない…花小泉さんにも迷惑かけてばかり…」

 

はなこ「椿ちゃん!」

椿「花小泉さん…ボク…」

 

はなこはそう戸惑う椿の前に立ち、両手を後ろに差し出し跪いたまま言った。

はなこ「はい!ここから先は私が椿ちゃんおぶってあげるから、ゆっくり休んでてね!」

椿「でも…それじゃあ花小泉さんに迷惑が…」

はなこ「迷惑かけてもいいんだよ?だって好きだもん!」

椿「ボ、ボクなんかの為に…ありがとう!」

 

はなこ「じゃあいっくよ〜!地上目掛けてレッツゴー♫」

椿を背負っているにも関わらずはなこは猛スピードで楽しそうに階段を駆け上がって行った。

 

それから2時間後、遂に

 

はなこ「やった!地上の扉だよ!やっぱり私たちすっごくツイてるね♪」

椿「本当に出られた…」

 

はなこが椿を下ろし扉を開けると天之御船学園から少し離れた公園の中にあるポンプ室の様なところから出てきた。

 

椿「こんなところにつながってたんだ!」

はなこ「ここはどの辺だろう?」

 

外には出られたが、周囲では目を疑いたくなるような光景が広がっていた。

 

椿「何これ…?」

 

爆発音が鳴り響き、町中が炎に包まれ、救急車や消防車の音が鳴り響いていた。

 

椿「これ…全部ハピネスクリスタルが黒くなったせい?」

はなこ「うわー大変なことになってるね〜ここは危ないから早く離れ…!!!!」

 

危険を察知したはなこはすぐさま椿に告げる

 

はなこ「椿ちゃん!逃げて!」

椿「花小泉さん!!!」

 

突如前方から燃え盛る炎が風に流されて飛んできてはなこの身体を包み込んだ!」

 

椿「そ、そんな…いやだ…花小泉さんが…ボクのせいで…うわあああああああ」

 

その夜は彼女の悲痛な声がこだまするだけだった。

 

                            第一章完




第1章はこれで終わりです。
漸くシリアスな展開になってきました。まさかの事態に椿ちゃんはこれからどうするのでしょう?
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