機獣夫妻の新婚旅行   作:リン・オルタナティブ

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戦闘は次回からでしょうかね。
今回少し長めかもしれません。

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作戦会議

________永遠の荒野が目一杯に映るが目もくれず、全てを憎む歪んだ瞳には、何時の日か対峙した一人の少女の顔が焼きついていた。

 

彼女ハ、モウ一人ノ私......惨劇ヲ共ニ歩ンダ....カタワレ.....オ前ハ...何ヲ見タイ?.........GRIZIS

 

少女はそれだけを呟くと再び巨大ゾイドの中へと入り、目を閉じる。

   財団でも抑えきれなかった破壊神(皇帝竜)の封印が.....もうじき_____________

球体を体内へ隔離・格納した鈴は背中のサブアームへ事前に接続(コネクト)してあったエクステンド・レドームを起動し、用意していた周辺の地域情報を端末ウインドウに落とし込んで即席地図(インスタントマップ)をつくり上げ、そこにレドームのスキャン内容を重ね合わせてみると....。

「.......やっぱり、だよな」

鈴は己の予想が当たったことに喜び五割苦笑五割の表情でスキャン結果が表示されたウインドウを真理と真帆に見せる。地図上には、自分達の他に幾つかの白点と一つの赤点が表示されていた。

「私達の他にも.......九個....若干多いわね」

「.......敵反応が一個。さっきみたいな奴....?」

多分な、と鈴は真理へ返しつつ空を仰ぐ。と、普通のクワガタムシサイズにまで小さくして偵察に出していたクワガノスが一機戻ってきた。体内へ格納し得られたデータを元に端末情報を修正・更新していると、パキッという小枝を踏んだ時に出る音が近くで聞こえる。未だに議論している二人に手で合図して知らせ、両手に“A-Zロングアサルトキャノン”を展開する。

「.......どこのどいつだ?返答によっては発砲するぞ?」

鈴はそう言いつつ音が聞こえた茂みへと静かに接近する。声を発した数秒後、茂みの中から飛び出してきたのは______、

「........猫?」

臨戦態勢をとっていた真帆がそんな呆けた声を出す。

出てきたのは、左耳が少しだけ欠けた一匹の黒猫だった。猫はナーと一鳴きし真理の足元に近づくと、スリスリと頬を擦り寄せる。真理が身体を屈めて猫の頭を撫でると猫は頭を真理の手に擦り合わせてゴロゴロと喉を鳴らした。尤も、真理の表情がほぼ無表情なので微笑ましいという単語は皆無だが....。

「(迷い猫か?......にしても)」

「(真理にベッタリねこの子。甘えん坊なのかしらね?)」

無表情で猫を抱き上げる真理を見て二人が同じことを心で思った時、遠くで轟音が鳴り響き、近くの木々に留まって居た小鳥達が一斉に飛び立ち木々を揺らした。

「......何かしら」

真帆が首を傾げて自身のスタンドである“ライガーズ”を三体呼び出し音の発生源_____恐らく戦闘が展開されているであろうその場所へ向かわせ、真帆は内一体と”視界共有(フォーカスリンク)”を発動し、戦闘状況を事細かに鈴へ伝達した。

「...居たわ。人数は....九人。全員13から14歳位かしら。私達がさっき会敵した奴と同サイズレベルの敵と戦闘してるわ.......って、一人がこっちに気づいた...っぽいわね」

見つかったと判断した真帆はすぐさま三体のライガーズを呼び戻し、苦笑交じりに笑う。自分も少しだけ鈍ってるようだわ、と言いつつ鈴の隣に座る。

「......んじゃあ、あの九人を助けるとするか。まず_______」

鈴はそう切り出し作戦の概要を二人に話した。

最初に鈴が戦闘区域に突撃を敢行し戦場を掻き乱す。

そこに真理と真帆の連携で敵を拘束。そして敵のコアごと吹き飛ばすという大胆な作戦であった。

だが、その作戦には問題があった。

「.......でもそれだと、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

そう。現状、先ほど(二話参照)で会敵した怪物を一撃で屠りのけたのは、目くらましに煙を使い接近出来たのとウブラドリルの威力のおかげだったが、少女たちが戦っているのは切り立った断崖で囲まれた自然でできた闘技場。大型ゾイドであるデスレックスやジェノスピノは体の大きさ上使用不可。かと言ってオメガレックスの荷電粒子砲で壁ごと怪物を吹き飛ばそうにも少女達に危険が及ぶ......。

危険と人の命を天秤にかけた結果_____、

「.....しゃあない。作戦変更だ。“ライガーの咆哮で作戦開始、真理は彼女達を守りつつ退避。真帆と俺で鎮圧にかかる”....これなら文句ないな」

「えぇ、私は異論はないわ」

「......私も」

二人の作戦参加を確認すると鈴はマップを消し、四足獣骨格ゾイドライジングライガー(金色の武装獅子王)に変形すると、

『...行ってくる』

そう伝え森の中へと駆け消える。

「さっ、私達は当面待機ね。仮眠はとっておいてね。真理......真理?」

真帆は真理の返事がなくて怪訝そうに真理の名前を呼び後ろを向くと、既に真理は木の幹に背中を預け、スヤスヤと眠っていた。

「......ふふ、真理ったら。昨日もISの調整で夜更かししたわね?」

可愛い寝顔で眠る真理の頭をそっと撫でると周囲を警戒しつつ水筒で持ってきた温いコーヒーを口に運ぶ。コーヒーはほろ苦さとほのかな温かさを真帆の口に残していった。

__________まただ。

また同じ荒野、同じ景色..........、

「.......」

同じ巨大ゾイドと、灰褐色の髪の少女が(真理)の前に現れた。だけど一つ、いや、二つ違うことがあった。

「........マタ、会エタネ」

少女の声が聞き取れたことと、彼女が地に足を着けていたこと、そして____、

彼女の傍らに深紅のボディフレームが特徴的な中型のライオン種ゾイドが佇んでいた________。




はい、かなり不穏な展開ですね。
次回、真理、覚醒(?)

真理の中に眠るゾイドの力はいつ頃解放させる?(わからない人はアサルトリリィのアニメを要チェック!!)

  • 鈴たちが初めてヒュージと戦闘した時
  • 一柳隊の人達と一緒にヒュージと戦闘した時
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