機獣夫妻の新婚旅行   作:リン・オルタナティブ

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更新遅れました!
補足なんですけど、アニメ時系列的には第6話〈スミレ〉から第7話〈フリージア〉の間の期間だと認識してほしいです(フリージアって.....偶然ですよ!?マジで by.オリジナル版リン・オルタナティブ)

それでは第五話、どうぞ!


百合丘女学院

「........で、わざわざ俺達を呼びつけたんだ?高松さん」

現在、鈴たちは百合丘女学院に到着し理事長室で理事長代行、高松咬月と対談していた。

「.......絶対あれよ。鈴の件」

真帆から小声でそんなことを言われ、俺そんなことしたかなぁと鈴は思っていたが、咬月の一言であぁなるほどと納得することになった。

「単刀直入にお聞きします.......。貴方方は何者ですかね?」

「.........さぁな。俺は金属系なら何でもありだし、真帆は龍が出来ることなら大体できるからな。ま、手を加えたりする気はねぇよ。.......()()()以外はな」

鈴は少しだけ沈黙し、離れたところで座っている咬月にそう語る。事実、鈴は機械獣(ゾイド)の他、鉄華団の白き狼王(バルバトスルプスレクス)半金属生命体型MS(ELSクアンタ)等々、公開したら財団にSCP認定されそうな秘匿戦力を多数保有しているため、ここは伏せることにした。真帆も同じ考えに至ったのか、何も口を挟むことなくただ静かにコーヒーを飲んでいた。

「そうですな。それが互いのためになりますね」

咬月も納得したのかそう言うと、二人に()()()()を三つ渡した。

「......よろしかったのですか?指輪を渡しても」

「.......保険は必要だと思うのでな」

「なるほど。それでは______」

理事長室を退室した出江は一部のリリィに携帯電話で()()()()を発出する。

”保護した民間人3人の情報を収集せよ"と______。

「にしても凄かったな~。CHARM(チャーム)なしでヒュージを倒しちゃったもんな」

「でも納得いきませんわ。通常兵器だけでラージ級ヒュージを倒せるはずがないですわよ?」

(まい)の言葉に楓はやや不満げな様子。

LG(レギオン) ラーズグリーズ___通称一柳隊の控え室は緊張で空気が張り詰めていた。その原因は_______、

「~♪.......ん。どうかしたの....?」

一柳隊の面々の対面で歌を口ずさみながら少女達の扱う対ヒュージ用迎撃・決戦兵器(鈴命名)であるCHARM(チャーム)と同じぐらいの大きさのリボルバー型の銃を手入れする少女、真理のせいでもあった。

真理は鈴たちと理事長室に向かっている真っ最中、桃髪で四つ葉のクローバーの髪飾りが特徴の少女___一柳(ひとつやなぎ)梨璃(りり)から発されていたオーラと酷似した残滓を探知し、辿っていくと案の定控え室に辿り着いてしまい、今に至るのだった。

「........つまり、本当に旅行に来ただけなのね?」

梨璃の隣に座る藍色の髪の少女、白井(しらい)夢結(ゆゆ)から改めてそう聞かれ、真理は手入れの手を止め、

「.......もうすぐ父さんたちが来る」

控え室の扉をじっと見てそういう。

「もうすぐとは何時なのか______」

藤色の髪の少女、ミリアム・ヒルデガルド・v(フォン)・グロピウスがそう言いかけたとき、

「んー。こいつは遺伝子が複雑化してたか...。道理で____」

「沢山の生物の識別パターンに酷似しているって?.......やっぱり真理はここに居たわね」

控え室の扉を開けて入ってきたのは、背中から三本のサブアームを生やし一本ずつ何かを吊り下げている鈴と、白衣を羽織り大きなボトルのようなものを持った真帆の二人。手に持ったボトルの中身はは透明の液体で満たされ、淡い水色に発光する球体が浮いており、サブアームで掴んでいるモノに目を移すと_____、

「......CHARM(チャーム)!?」

梨璃含め一柳隊が驚くのも無理はない。サブアームで掴んでいたものは梨璃達一柳隊では見たことのない3振りのCHARM(チャーム)のような何かだった。

「____不明ですって!?」

出江の声が理事長室に響く。

鈴達が来訪した日の夜____奇しくも鈴が真帆と大浴場で大乱闘をし始めた頃だが____、理事長室には五人の人影があった。

百合ヶ丘女学院3年生。百合ヶ丘女学院三役、オルトリンデ*1代行。(はた)(まつり)

百合ヶ丘女学院2年生。百合ヶ丘女学院三役、ジーグルーネ*2内田(うちだ)眞悠理(まゆり)

百合ヶ丘女学院3年生。百合ヶ丘女学院三役、ブリュンヒルデ*3出江(いずえ)史房(しのぶ)

百合ヶ丘女学院理事長代行。高松(たかまつ)咬月(こうげつ)

そして、

「まぁ、はい。結論から言いますとそうなりますね」

端末を操作しながら百合ヶ丘女学院の工廠科が誇る天才少女、真島(ましま)百由(もゆ)はそう告げた。

端末から浮かんでいるのは三つのウインドウ。ウインドウにはそれぞれの名前とルーン、スキラー数値が記載されている。

機獣真理(KIZYU MARI/きじゅう まり)SKLLER VALUE(スキラー数値):99

機獣真帆(KIZYU MAHO/きじゅう まほ)SKLLER VALUE(スキラー数値):98

二人の数値は異常なく結果が表示されていたが、鈴の数値だけ_____、

機獣鈴(KIZYU RIN/きじゅう りん)SKLLER VALUE(スキラー数値):U()N()K()N()O()W()N()

UNKNOWNWARNING(警告値)と表示されていた。

無論原因を知っているのは_______()本人と真帆しか知らない。

 

 

 

 

「鈴ーーーー!!」

「ゥヴァァァァァァァ!!」

 

 

 

 

「____はぁ、はぁ、はぁ.......」

月が照らす山道を走る、ただ、ひたすらに走る。

後ろからジャラジャラと騒々しい音が聞こえた時には、足元の地面が抉られ、転ぶ。

「......っ!」

背後で青い光が瞬き迫る。私は死を感じ目を閉じたが、いつまで経っても最期の時が訪れない。

私を飲み込もうとした光は、何者かに防がれたようだった。

目を開くと、そこには私よりも小柄な一人の少女。地面に突き立てられていたのは、血よりもなお紅く濃い色の____CHARM(チャーム)

銀髪の髪を弾ませ、突き立てていたCHARM(チャーム)を軽々と振り回し、ヒュージの放つ触腕を()()()()()()()()()()()()()()()()()流れるように捌き切ると、背中にブースターらしきモノを展開し、短く何かを呟く。ブースターは蒼い炎を吹き少女を空高く舞い上がらせる_____が、

「消え....!?」

私が顔を上げたときには既に少女の姿はなく、ヒュージの触腕が空中で交差されていた。

だがそれも少女にとって一瞬の出来事に過ぎない。次の瞬間にヒュージは交差していた触腕どころか、()()()()()()()()()()()()()()()()()

「......凄い」

私はヒュージの残骸に降り立った少女を見上げ、そう言葉を漏らした。

一人でミディアム級ヒュージを倒し切った実力。私が持てなかったCHARM()を少女は持ち合わせ、遥か高みまで精錬されていた。

「........あな....たは......」

“貴方はなぜ私を助けるの?()()()の、私を”

私はそう口に出そうとしたが、最初の四文字を紡いだ直後体力が底を尽き、意識が掻き消えた。

 

これが、私___三日月(みかづき)ν(ニュー)虚華(こはな)と少女___機獣(きじゅう)真理(まり)との最初の出会いだった_____。

*1
一般の高校で言う生徒会長で、政治的な判断が主な任務

*2
風紀委員長として明文化された校則を有さない百合ケ丘の生きる秩序

*3
百合ケ丘のレギオンを率いる総司令官的な役割




真理が運んできた血塗れの少女が、運命(原作)の歯車を狂わせた。
迫りくる厄災____そして明かされる___真理の悲劇の(凄惨な)過去。

次回:追憶(仮)


オリジナルCHARM解説
Gram(グラム)(機獣真理 仕様)
型番:AC-28
ユグドラシル社が開発した第二世代CHARMであり、ダインスレイフの姉妹機。
基本的に攻撃的なスペックが高い本機だが、鈴がほぼ三日間徹夜し改造。色を深紅に変更し重量自体も更に重くしたことで破壊力が増し、耐久性も向上した。
変形機構を搭載し、直接攻撃モードの「斬撃モード」と砲撃モードである「バスターキャノン」の二種類という典型的な第二世代CHARMである。
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