この仮面の戦士に祝福を   作:ナハト02

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 みなさんお待たせしました。

 今回は仮面大佐さんからコラボのお声がかかり、今回「この仮面の戦士に祝福を」と「この聖なる刃に祝福を」でコラボすることになりました。

 ですが一応、このストーリーは原作アニメ第二期第一話の後のストーリーなので、まだseason2第一話が投稿できていない状態で投稿します。
 「season2第一話が投稿してから読む」という方は、ブラウザバックしてください。
 それでもいいという方は、読んで見てください。

 season2第一話もできるだけ早く投稿しますので待っていてください。

 こちらでは賢治視点で進行します。
 仮面大佐さんの方では、主人公の神崎零士視点で進行します。




コラボストーリー:この時の仮面と聖剣の仮面に祝福を

 

 どうも、こんにちは霧島賢治です。

 この町の領主の告発により、無実の罪で牢屋にぶち込まれた俺だったが、嫌疑不十分ということで一時的に釈放され、裁判でも証拠不十分で無罪となる。

 まぁ、こっちは何も罪を犯していないのだから、当然である。

 

 

 しかしどう言う訳か、いまだに疑いは晴れてないらしく、あのクソ領主が『身の潔白を証明したいのなら、ギルドからの指名依頼を受けろ』と言うのだ。

 しかも、強制参加・無報酬で。

 おまけに裁判所を通して、『疑いが晴れるまで、俺達の屋敷の中にある物を差押る』とまで言ってきた。

 

 巫山戯るなよ!

 

 クエストの内容は高難易度クエストばかりで、中でも早急に解決してほしい依頼がここ最近現れた、赤い竜を使役する怪人の討伐クエストだ。

 大方俺を裁判で処刑に出来なかった事で、安いプライドに傷が付いたのが許せなかったのか、無理難題を吹っ掛けて俺を追い込んでクエスト中に死亡すればいいと思っているのだろう。

 

 赤い竜によって周囲の町や村に被害が出ており、俺以外の冒険者達もこのクエストに参加したのだが、全員返り討ちにあったらしい。

 

 自身の潔白を証明するためとは言え、タダ働き同然の討伐クエストなんて引き受けたくないが、あのクソ領主のせいで引き受けざるおえない状況なのだ。

 

 受付のルナさんは、申し訳なさそうにしている。

 検察官のセナさんも「無理に受ける必要はありませんよ。」と言っていたが、ここで受けなかったらギルドの職員や所属する冒険者達、そしてセナさんにも余計な疑いがかけられるかもしれない。

 結局、引き受けるしかないのだ。

 

賢治

「・・・あのクソ領主、今に見てろ。」

 

 まぁ、あいつを「ギャフン!」と言わせるための仕込みは、すでに開始している。

 実は連行される時に、零子とめぐみん、そしてアクアに確認してもらったが、アクア曰く。

 

アクア

「間違いなくあの屋敷には悪魔がいるわ。」

「間違いなく悪魔が発する匂いだったもの。」

 

 と言っていた。

 これで領主に悪魔が協力していることはほぼ確定になった。

 アクアの言葉を聞いためぐみんが爆裂魔法を撃ちに行こうとしたり、アクアが屋敷全体を覆うくらいの特大級の対魔魔法を撃ち込みに行こうとしたが、何とか抑えることに成功した。

 確たる証拠も無いのにそんなことはできない。

 そんな事をすれば、俺達もあのクソ領主と同じだ。

 今は雌伏の時である。

 

 さて、そんな事があったが、今俺は零子とカズマを連れて、件の赤い竜を使役する怪人の討伐に来ている。

 ここは、以前カズマが冬将軍に襲われた所からさらに奥の方まで来ていた。

 

零子

「なんて言うか・・・分かり易いわね。」

 

カズマ

「あぁ、あんなに露骨に空を飛んでいればな。」

 

 そう、討伐依頼にある赤い竜は、上空をクルクル回って飛んでいるのだ。

 見つけてくれと言わんばかりに。

 そしてその真下には、左側が黒色で、中央が白、右側に赤い竜の頭のようなショルダーガードが付いた、剣を持った人型の怪人がいた。

 胸には数字がついていて、そこには2020と表示されていた。

 これはつまり。

 

賢治

「アナザーライダーか?」

 

カズマ

「そうじゃないか?」

 

零子

「2020・・・あれ? どこかで・・・」

 

アナザーライダー?

「ガアアアアアアアアアアア!!!」

 

賢治・カズマ・零子

「!!!」

 

 見たことがないアナザーライダーに?を浮かべていると、いきなり斬りかかってきた。

 俺達は咄嗟に後方に飛び退いて、それぞれベルトを装着する。

 

賢治

「いきなりかよ!」

 

 俺は、ツールベルトからウォッチを二つ取り出し。

 

賢治

「カズマ! とりあえずこれを渡しておくぞ!」

 

カズマ

「!?」パシ!

「これは・・・ナイトと・・・ライオン?」

 

 カズマに渡したのは、仮面ライダーナイトと仮面ライダービーストのライドウォッチだ。

 どのライダーのアナザーライダーか分からないので、とりあえず竜繋がりで仮面ライダー龍騎と仮面ライダーウィザードに関連するウォッチを渡した。

 

賢治

「ライオンじゃなくて、ビーストな!」

 

 『ジオウ!』『龍騎!

 

零子

「フォーゼの次のライダーね!」

 

 『WING!』『オーソライズ!

 

カズマ

「十四番目の2号ライダーか。 よし!」

 

 『ゲイツ!』『ビースト!

 

 それぞれ変身アイテムを起動する。

 

賢治・カズマ・零子

「変身!」

 

 『ライダータイム!』『仮面ライダージオウ!

 『アーマータイム!』『アドベント! 龍騎!

 

 『ライダータイム!』『仮面ライダーゲイツ!

 『アーマータイム!』『オープン! ビースト!

 

 『プログライズ!』『 Fly to the sky(空を飛ぶ) フライングファルコン!

 『 Spread your wings and prepare for a force.(翼を広げて、敵に備えよ)

 

 俺は仮面ライダージオウ・龍騎アーマー。

 カズマは仮面ライダーゲイツ・ビーストアーマー。

 零子は仮面ライダーゼロワン・フライングファルコンへ変身した。

 

零子

「空にいるあの竜は任せて。」

 

賢治

「頼む!」

 

 そう言って零子は、空で今も旋回しているドラゴンの元へ飛んでいった。

 

ドラゴン

「ゴオオオオオオォォォ!!」

 

零子

「私と一緒に遊ぼうか。」

 

賢治

「行くぞカズマ!」

 

カズマ

「おう!」

 

 俺とカズマはアナザーライダーめがけて走る。

 ジカンギレードとジカンザックスで斬りつける。

 しかし、何度斬っても目の前のアナザーライダーがダメージを受けている様子がない。

 やはり龍騎にもウィザードにも関係のあるライダーではないとう事だろうか?

 

 すると、アナザーライダーは腰のベルトについている、本のような物に持っていた剣の先をかざした。

 

 『ドラゴン! ふむふむ!』『習得一閃!

 

アナザーライダー

「グガアアア!」

 

 アナザーライダーの剣に炎が渦巻き、炎の斬撃が飛んでくる。

 

賢治

「!?」

 

 『フィニッシュタイム!

 『龍騎! ギリギリスラッシュ!

 

賢治

「ハアアア!」

 

 俺は咄嗟にドライバーから龍騎のライドウォッチを外し、ジカンギレードのスロットに差し込み、必殺技を放つ。

 二つの炎の斬撃がお互いの間で鬩ぎ合う。

 次の瞬間、二つの技は爆発した。

 

アナザーライダー

「!!」

 

賢治

「うわぁ!」ドサッ!

 

カズマ

「賢治!」

 

零子

「キャアアア!」ズドーン!

 

カズマ

「!? 零子さん!」

 

 俺が吹き飛ばされてすぐ後に、空中で戦っていた零子が地面に落ちてきた。

 空中にいたドラゴンも、アナザーライダーのそばに降りてきた。

 

賢治

「零子、大丈夫か?」

 

零子

「えぇ! でもあのドラゴン、結構強かったわ。」

「あと、思い出したわ。 あいつ多分、仮面ライダーセイバーのアナザーライダーだわ。」

 

賢治・カズマ

「セイバー?」

 

零子

「簡単に言うと、仮面ライダーゼロワンの次に登場する仮面ライダーよ。」

 

賢治

「ゼロワンの次!?」

 

 そうだとしたら、普通のライドウォッチでは効果がない。

 俺はジオウⅡのライドウォッチを取り出し、それを聞いたカズマはゲイツリバイブウォッチを、零子はジオウのプログライズキーを取り出した。

 

 『ジオウⅡ!

 『ライダータイム!

 『仮面ライダー! ライダー!

 『ジオウ・ジオウ・ジオウ!Ⅱ!

 

 『ゲイツリバイブ・剛烈!

 『パワードタイム!』『リ・バ・イ・ブ剛烈! 剛烈!

 

 『KING!』『オーソライズ!

 『プログライズ!』『Legend Celebrate!(伝説を祝え!)ライダータイミングジオウ!

 『 An honorable and kind demon king.(立派で親切な魔王。)

 

 それぞれがジオウⅡとゲイツリバイブ剛烈、そしてゼロワン・ライダータイミングジオウに変身した。

 それを見たアナザーライダーが、ドラゴンに手を置いた。

 すると、ドラゴンはアナザーライダーに吸収され、先ほどまで赤白黒の三色だった体が、赤一色になった。

 

 『烈火三冊!

 『紅蓮の炎が、全てを燃やし尽くす!

 

 まるで、仮面ライダーのフォームチェンジのようだ。

 

賢治

「零子、あれってあのアナザーライダーの元になったライダーのフォームチェンジか?」

 

零子

「わかんない。 私が見たのは、ゼロワンの最終回の次回予告だけだから、名前だけでどんな力を使うかは・・・ちょっとわかんない。」

 

 分からないのなら仕方ない。

 とにかく今は、今ある手札で何とかするしかない。

 

 俺は、サイキョージカンギレードをカズマはパワードノコ、零子はアタッシュカリバーを手に取り、アナザーライダーに挑む。

 しかし3対1だと言うのに、アナザーライダーは俺たちの攻撃の悉くを受け止め、受け流し、回避している。

 しばらくそんな攻防が続き、俺とアナザーライダーの武器同士で鍔迫り合いが起きる。

 この時俺は、まるで巨大なドラゴンを相手にしている様な感覚を覚えた。

 

零子

「ケン君!」

 

 『チャージライズ!』『フルチャージ!

 

 零子は、アタッシュカリバーを一度アタッシュモードにし、再度ブレードモードに展開する。

 

カズマ

「これでどうだ!」

 

 『フィニッシュタイム!

 

 カズマはドライバーからゲイツリバイブのウォッチをジカンザックスのスロットにセットする。

 そして、二人同時に武器のトリガーを引く。

 

 『カバンストラッシュ!

 

 『剛烈! ギワギワシュート!

 

 零子のアタッシュカリバーからは、ピンク色の斬撃が。

 カズマのジカンザックスからは、巨大なオレンジ色の矢が放たれた。

 俺はその瞬間、アナザーライダーを踏み台にして、背後に大きく飛ぶ。

 俺が着地すると同時に、零子とカズマの必殺技がアナザーライダーに直撃する。

 

賢治

「今のうちに!」

 

 『ジオウサイキョー!

 

 俺はサイキョーギレードのフェイスユニットをサイキョーモードに変更し、トリガーを引く。

 『ジオウサイキョウ』と言う文字と共に、黄金とピンクのエネルギーが空高くまで伸びる。

 

 『キング! ギリギリスラッシュ!

 

賢治

「ハアアアァァァ!!」

 

 俺は、アナザーライダーが立っているであろう場所に向かって、サイキョージカンギレードを振り下ろした。

 その瞬間、大爆発が起きた。

 

 しかし、その中からアナザーライダーが剣を振りかぶって、飛び出してきた。

 咄嗟に剣を構えてその一撃を防ぐが、その衝撃で後ろに大きく吹き飛ばされた。

 

賢治

「うわぁ!」ドサッ!

 

零子

「ケン君!」

 

カズマ

「賢治!」

 

 俺の元に零子とカズマが駆け寄ってくる。

 そして、アナザーライダーがその隙を見逃すはずもなく。

 

アナザーライダー

「グゥゥ!」

 

 『別殺読破!

 

 アナザーライダーが持っている剣をベルトのかざす。

 しかしさっきと違うのは、先ほどの技と違い、剣の先端をベルトの本にかざすのではなく、剣の鍔の部分をかざしていた。

 

 『ドラゴン・イーグル・西遊ジャー!

 『三冊斬り!』『ファ・ファ・ファ・ファイヤー!

 

 こちらに向かって、アナザーライダーが剣を真横に振るう。

 すると炎を斬撃が飛んできた。

 

零子

「! させない!」

 

 『Progrise key confirmed.(プログライズキーが確認されました。)Ready to utilize.(利用の準備が整いました。)

 『ボーラベアーズアビリティ!

 

 零子がフリージングベアのプログライズキーをアタッシュカリバーのスロットに差し込む。

 音声が流れ、刀身が氷で覆われる。

 その状態で、零子がトリガーを引いた。

 

 『フリージング!』『カバンストラッシュ!

 

 アタッシュカリバーから、氷の斬撃が放たれた。

 二つの斬撃は中央で拮抗するが、次第に氷の斬撃の方が押され始め、俺達の近くで炎と氷の力が爆発した。

 

賢治・カズマ

「うわああああああ!!」

 

零子

「あああああ!!」

 

 俺達は後ろに大きく吹き飛ばされた。

 辛うじて強制変身解除には至らなかったが、俺達は大きく吹き飛ばされ、隙が生まれてしまった。

 爆発の中からアナザーライダーが飛び出してきた。

 大きく剣を振りかぶり、振り下ろしてきた。

 俺はサイキョージカンギレードで受け止めようとする。

 その時。

 

 ガキン!

 

 俺の剣とは違う、別の剣がアナザーライダーの攻撃を防いだ。

 その剣を持った人物は、白いシャツに黒のジャケットとズボンと靴。

 黒の帽子を被り、ネックレス型のペンケースを提げている。

 体格を見る限り、男だろうか?

 

???

「助太刀するぞ!」

 

 そう言って彼は、アナザーライダーを蹴り飛ばし、こちらに振り向いた。

 

???

「君が、霧島賢治か?」

 

賢治

「え? そうですけど。 あなたは?」

 

???

「俺は神崎零士、俺も・・・仮面ライダーさ!」

 

賢治・零子・カズマ

「え?!」

 

 そう言って彼、神崎零士は再びアナザーライダーに向き直った。

 すると彼は、剣の鞘のようなものを取り出し、腰に当てる。

 

 『聖剣ソードライバー!

 

 次に、彼は持っている剣をソードライバー?に納刀する。

 彼は懐から、一冊の小さな本?を取り出し、ページを開く。

 

 『ブレイブドラゴン!

 『かつて、全てを滅ぼすほどの偉大な力を手にした神獣がいた・・・

 

 本から音声が流れ、彼はソードライバーについている右側のスロットにその本を差し込む。

 すると、彼の背後に先ほど差し込んだ赤い本が巨大化して現れた。

 軽快な音楽が流れ、彼は再び剣を引き抜いた。

 

 『烈火抜刀!

 

 本が開き、中から赤い龍が姿を現し、彼の周囲を飛びわまる。

 

零士

「変身!」

 

 そう叫んで、彼は炎を纏った剣でX字の斬撃を放つ、飛んでいた竜が彼と一つになり右肩に龍の頭が付いた赤白黒の姿に変化する。

 そして、先ほど放ったXの斬撃が彼の顔に当たると、燃えるような兜になり、頭には彼の持つ剣を模した、角の様な物が付いている。

 

 『ブレイブドラゴン!

 『烈火一冊! 勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時、真紅の剣が悪を貫く!

 

零士

「・・・物語の結末は、俺が決める!」

 

零子

「嘘!? 仮面ライダーセイバー?」

 

カズマ

「あの人が?」

 

賢治

「・・・すげぇ!」

 

 俺は彼の後ろ姿から目を離せなかった。

 まるで、歴戦の戦士の背中を見ているようだった。

 

零士

「ハアアア!」

 

 零士はアナザーライダーに向かって走る。

 一撃、二撃、三撃と手に持っている剣で斬り付ける。

 クルリと一回転して更に斬る。

 アナザーライダーにその攻撃は効いているようで、後方へ距離を取る。

 すかさず零士はジャンプして、上から下へ剣で斬る。

 

 たまらず、アナザーライダーも反撃する。

 右からの攻撃を零士はしゃがんで避け、次の攻撃をアナザーライダーを踏み台にして背後にまわって回避する。

 その瞬間に、剣に炎を纏わせ左から右へ斬る。

 

アナザーライダー

「グゥ・・・ゴオオオ!」

 

 アナザーライダーは、自身の体から三体の動物を呼び出した。

 ドラゴンと鷲と雲に乗った猿だ。

 

零士

「ブレイブドラゴンにストームイーグル、西遊ジャーか。」

 

 『ブレイブドラゴン!

 

 零士は、ドライバーの本を指で弾く。

 すると、本の中からアナザーライダーと同じように竜が出現する。

 2匹の竜は絡みつくように上空へ飛んで行き、鷲と猿は零士に向かっていく。

 しかし。

 

 『アタッシュショットガン!

 

 『スピードクロー!

 

 鷲を零子のショットガンが、猿はカズマがゲイツリバイブ・疾風で迎撃する。

 

零士

「あ!」

 

零子

「鷲の方は任せて!」

 

カズマ

「ちっこい孫悟空は任せろ!」

 

零士

「ゼロワンと・・・その声、カズマか?」

 

賢治

「貴方だけを戦わせる訳にはいかないからな。」

「一緒に戦おう!」

 

零士

「あぁ、行こう!」

 

 『ストームイーグル!』『西遊ジャーニー!

 

 『この大鷲が現れし時、猛烈な竜巻が起こると言い伝えられている・・・

 『とあるお猿さんの冒険記、摩訶不思議なその旅の行方は・・・

 

 零士が剣をドライバーに収めると、更に二つの本を取り出し、ページを開くと音声が流れた。

 その二冊をドライバーの中央と、左のスロットに差し込み、剣を引き抜く。

 

 『烈火抜刀!』『語り継がれし神獣のその名は!クリムゾンドラゴン!

 『烈火三冊! 真紅の剣が悪を貫き、全てを燃やす!

 

 火炎剣烈火を引き抜くと、零士の周囲で炎の竜巻が生まれ、その中から今度は全身が赤一色の仮面ライダーが現れた。

 さっきと違い、中央には鷲の顔の様なアーマーが付き背中には赤い羽のようなマントがついている。

 左側は、肩には西遊記の孫悟空が頭に付けていた禁錮時のような輪が付いており、左腕には小さな如意棒のようなものが付いている。

 

 なるほど、仮面ライダーセイバーとは、物語を力にする仮面ライダーのようだ。

 俺と零士は剣を構え、走り出した。

 

 アナザーライダーの横薙ぎの攻撃をスライディングで回避し、同時に剣で攻撃する。

 すかさず起き上がり、背後から斬り付ける。

 零士は縦横無尽にアナザーライダーに攻撃をする。

 俺は零士の背後からジャンプして、アナザーライダーに攻撃した。

 その勢いで、アナザーライダーは後方へ吹き飛び、剣を突き刺してなんとか起き上がろうとする。

 しかし、俺達がその隙を見逃すはずもなく。

 

賢治

「今だ!」

 

零士

「よし!」

 

 『ライダーフィニッシュタイム!

 

 『必殺読破!』『ドラゴン! イーグル! 西遊ジャー!

 

 俺はジオウⅡのウォッチを操作し、零士は火炎剣烈火をドライバーに仕舞い、グリップのトリガーを2回引く。

 俺の右足に黄金とピンクのエネルギーが収束し、零士の右足に炎が渦巻く。

 俺はドライバーを一回転させる。

 

 『トゥワイス!』『タイムブレイク!

 

零士

轟龍蹴烈破!

 

 『三冊撃!』『ファ・ファ・ファ・ファイヤー!

 

賢治・零士

「ハアアアアアアァァァ!!」

 

 俺達はジャンプし、ライダーキックを放った。

 アナザーライダーを黄金とピンクのキックが貫通し、右足の炎のキックがヒットした瞬間にアナザーライダーを踏み台にし、更に左足のキックが炸裂する。

 俺達が地面に着地すると、アナザーライダーは爆発した。

 

 ドゴオオオオオオオオオォォォ!!

 

 すると、アナザーライドウォッチが排出され、空中で砕け散った。

 爆発の中から現れたのは。

 

賢治

「・・・うん?」

 

零士

「? これは・・・」

 

???

「・・・ギ・・・ギィ・・・」

 

 現れたのは小さな赤い竜だった。

 どう見てもまだ子供のドラゴンである。

 まるで、某狩猟ゲームの赤い竜みたいだ。

 

零子

「よいしょ! ねぇ、鷲が消えたんだけど、終わったの?」

 

カズマ

「あの猿! 俺をおちょくりやがって、うん?」

「このドラゴンは?」

 

 この場にいる全員が変身を解き、集まる。

 ここで、零士の話を聞いた。

 彼はこの世界に来た目的は、彼が元いた世界を救った時、仮面ライダーセイバーの力の一部がこの世界に飛来し、その力がアナザーライダー化したと、門矢 司から聞き俺達の世界へとやってきたようだ。

 

 ちなみに彼がいた世界とは、この世界の並行世界であり、俺がこれまでにこの世界で経験してきた出来事は、零士も大半は経験しているようだ。

 ジャイアントトードと戦ったり。

 キャベツを捕まえたり。

 魔王軍の幹部を倒したり。

 なんと! 俺が最近体験した、クソ領主による裁判まで経験したらしい。

 

 ただ、細部に違いがある。

 カズマが仮面ライダーになれるのはこちらでも同じだが、零士の世界では聖剣・水勢剣流水に選ばれた仮面ライダーブレイズに変身するらしい。

 他にも、めぐみんやダクネスも聖剣に選ばれた仮面ライダーとのこと。

 

零士

「俺の話はここまでにしておく。」

 

カズマ

「え? もう少しいいだろ?」

「せめてそっちの俺がどうなったのか」

 

賢治

「カズマ。」

 

カズマ

「?」

 

賢治

「やめとけ。」

「向こうは向こう、こっちはこっちだ。」

 

カズマ

「・・・そうだな。」

 

 そう。

 向こうの世界の出来事が、こっちの世界でも確実に起きるわけじゃない。

 いくら似たような並行世界でも。

 実際、零士の仲間にエルシャやルミはいない。

 変身できる仮面ライダーも違っている。

 細部に違いがある。

 これから先の未来を聞いても、仕方がないことだ。

 この世界で起きることは、俺達でなんとかしないとな。

 

零子

「じゃあ、零士さんはケン君に自分のウォッチを渡すためにこの世界に?」

 

零士

「あぁ。 司とエリス様に頼まれてな。」

 

 まぁ、もうアナザーライダーは倒してしまったし、これから先彼の力が必要になるかどうか分からないが、持っておいて損はないだろう。

 

零士

「けどその前に。」

 

賢治

「うん?」

 

零士

「俺に君の力を見せてくれ。」

 

 つまり戦えと?

 まぁ、ただより高いものはないが。

 

賢治

「それは・・・必要なのか?」

 

零士

「う〜ん・・・俺の気持ちの問題かな。」

 

賢治

「・・・わかった。」

 

 なんとなく、気持ちは伝わった。

 彼は平行世界を救った、文字通りの英雄だ。

 俺がこの世界を救えるかどうか、気になるのだろう。

 

零子

「その前にさ、この子・・・どうする?」

 

 零子は、未だ気絶している子竜を指差した。

 多分、この世界に飛来したアナザーセイバーの力を偶然取り込んでしまったのだろう。

 確かに、このままだとこの子竜を討伐しなければならなくなる。

 冒険者カードにはアナザーライダーの討伐記録は、表示されない。

 今回のことは不幸な事故だし、竜とはいえ子供の命を奪うのは気が引ける。

 

零士

「あ! じゃあ、これを渡せばいいだろう。」

 

賢治

「うん?」

 

 零士が取り出したのは、白い本だった。

 零士が使っている本、ワンダーライドブックと同じ形の本だ。

 

零士

「この本には物語がない、白紙の本だ。」

「アナザーライダーを討伐した時に、この本が出てきたといえば討伐の証になるだろう。」

 

カズマ

「・・・他に方法がないし、それで行くか。」

 

零子

「そうね。 この子が可哀想だし。」

 

賢治

「じゃあ、ありがたく使わせてもらうよ。」

 

零士

「あぁ。」

 

 さて、そう言う訳でこの子竜の処遇は決まった。

 あとは零士と勝負するだけである。

 

零士

「じゃあ、始めようか。」

 

賢治

「あぁ。」

 

 お互いに少し距離をとり、ドライバーを装着する。

 俺はジオウのライドウォッチとディケイドのライドウォッチを差し込む。

 零士は先ほど見せたブレイブドラゴン・ストームイーグル・西遊ジャーニーをドライバーに差し込む。

 決して彼をなめている訳じゃない。

 ただ、世界を救ったという彼の力を見てみたいのと、自分の力が彼に通じるかどうかを知りたい。

 

賢治

「変身!」

 

 『烈火抜刀!

 

零士

「変身!」

 

 『ライダータイム!』『仮面ライダージオウ!

 『アーマータイム!』『KAMEN RIDE! WOW!

 『ディケイド!ディケイド! ディケイドー!

 

 『語り継がれし神獣のその名は!クリムゾンドラゴン!

 『烈火三冊! 真紅の剣が悪を貫き、全てを燃やす!

 

 仮面ライダージオウ・ディケイドアーマー、仮面ライダーセイバー・クリムゾンドラゴン。

 二人のライダーがライドヘイセイバーと、火炎剣烈火を手に取り、お互いに向かって歩き出す。

 次第に走り出し、お互いの剣が相手に届く距離で交差する。

 剣と剣が打ち付け合った瞬間、火花が散る。

 

 剣士同士の戦いの様に、剣技の応酬だ。

 お互いにあらゆる方向から剣を振り、相手に攻撃する。

 一旦お互いが離れると、俺はヘイセイバーのハンドセレクターを時計回りで動かす。

 

 『ウィザード!

 

 ヘイセイバーに火水土風の四属性の力が発生する。

 それをみた零士は、ドライバーに聖剣を納刀しトリガーを引く。

 

 『必殺読破!

 『烈火抜刀!

 

 火炎剣烈火を引き抜き、刀身に炎が渦巻く。

 それと同時に、零士の周囲に複数の火の玉が出現する。

 俺はヘイセイバーのトリガーを引く。

 

 『ウィザード!』『デュアルタイムブレイク!

 

 『ドラゴン! イーグル! 西遊ジャー! 三冊斬り!

 『ファ・ファ・ファ・ファイヤー!

 

零士

爆炎紅蓮斬!

 

賢治

「ハアアアァァァ!」

 

 俺はヘイセイバーから火水土風の斬撃を四本放つ。

 零士の方は、周囲に浮かんでいた火の玉がこっちに向かって飛んでくる。

 斬撃と火の玉がぶつかり合う。

 次の瞬間、零士は横薙ぎの炎の斬撃を放ち、火の玉と四属性の斬撃を飲み込み爆発した。

 その衝撃で俺は軽く後退りした。

 それに対して、零士はまだ余裕そうだ。

 

賢治

「ならこいつだ!」

 

 『ビルド!

 

 俺はビルドライドウォッチを取り出し、ディケイドライドウォッチのスロットに差し込む。

 

 『ファイナルフォームタイム!』『ビビビビルド!

 

 仮面ライダービルド・ラビットタンクスパークリングの力を宿した、ディケイドアーマー・ビルドフォームになる。

 右肩のコードインディケーターに『ビルド』と表示され、胸から左肩にかけて『スパークリング』と表示されている。

 両腕両足をラビットタンクスパークリングを彷彿とさせるアーマーがついている。

 

零士

「ならばこっちも。」

 

 零士はドライバーに聖剣を納刀し、ブックを全て外し新たに大きいライドブックを取り出し、ページを開いた。

 

 『ドラゴニックナイト!

 『ドでかい竜をド派手に乗りこなす、ド級の騎士のドラマチックバトル・・・

 

 零士がページを閉じると、ドライバーの右側のスロットにそのブックを差し込んだ。

 

 『烈火抜刀!

 

 零士が聖剣を引き抜くと、本のページが開き、更に中から他のページがスライドして現れた。

 ブレイブドラゴンが出現し、零士が剣でX字を斬る。

 

零士

「ハァ!」

 

 『Don`t miss it!

 ( The knight appears.When you side,

 

 本の中から銀と赤の鎧が出現する。

 零士の背後で止まると、その鎧が分解し、全身を覆った。

 

 『ドメタリックアーマー!

 ( you have no grief and the flame is bright.

 

 『ドハデニックブースター!

 ( Ride on the dragon, fight.

 

 『ドハクリョックライダー!

 ( Dragonic knight.

 

 『ドラゴニックナイト! すなわち、ド強い!

 

 現れたのは、全身を銀色の鎧で覆った仮面ライダーセイバーだった。

 その姿はまるで、竜を従える聖騎士みたいだ。

 

賢治

(・・・なんか、ずるいな。)

(演出が一々格好良いじゃないか。)

 

 この分だと、他の仮面ライダーも相当格好良いんだろうな

 向こうの世界ではカズマがセイバー系の仮面ライダーになれるみたいだが、できればリアルタイムで見たかったな。

 

零士

「? どうした?」

 

賢治

「いや。 気にすんな。」

「続きをしようぜ。」

 

零士

「あぁ!」

 

 俺はヘイセイバーの他に、仮面ライダービルドが使う武器、『ドリルクラッシャー』を左手に持ちセイバーに向かって走る。

 武器同士がぶつかる瞬間、火花だけでなく炭酸飲料のような泡が弾け飛ぶ。

 俺はスパークリングの持つ高速移動の力を使い、ヒットアンドアウェイの攻撃を繰り返す。

 しかし、効いている様子がない。

 

賢治

「硬! もしかして、効いてない?」

 

零士

「う〜ん・・・チクチクするくらいか?」

 

賢治

「マジか!」

 

零士

「今度はこっちの番だ!」

 

 零士がそう言うと、ブレイブドラゴンのブックを取り出し、左腕に付いているブレイブドラゴンの顔を模した小手を開く。

 嫌な予感がしたので、ビルドのライドウォッチに手をかざし、一本のフルボトルを取り出す。

 

 『ワン! リーディング!

 

 零士がブレイブドラゴンのブックを差し込むと、次にグリップの横にある赤いボタンを押した。

 

 『フレイムスパイシー!

 

 すると、小手がついた左腕から炎が放射された。

 俺はすぐに、ドリルクラッシャーにボトルを装填しトリガーを引く。

 

 『Ready Go!』

 『ボルテックブレイク!

 

 ドリルクラッシャーが回転し、螺旋状に高速回転する水のドリルを放つ。

 俺が今使ったのは、海賊のフルボトルだ。

 

零士

「何?! うわっ!」

 

 水のドリルが火炎放射を貫き、零士に直撃する。

 その衝撃で、零士は吹き飛んでしまう。

 

零士

「グゥ・・・なんでフルボトルが?」

 

賢治

「俺のスキルさ。」

「俺は平成ライダーの全ての武器と能力を使うことができるんだよ。」

「フルボトルも例外じゃないさ。」

 

零士

「そんなスキルを?!」

 

賢治

「さぁ、どんどん行くぜ!」

 

 そのあと俺はあらゆるフルボトルを駆使して、零士に挑む。

 

 ラビットブルボトルで、ドリルクラッシャーの回転速度を上げて斬りかかったり。

 ロケットブルボトルで、ロケット状のエネルギーの塊をぶつけたり。

 忍者フルボトルで、ドリルを分身させて連続で攻撃したり。

 

 しかし、零士はその攻撃全てに対抗して見せた。

 

賢治

「マジかよ!」

「ここまで手を尽くして、息一つ乱さないなんて・・・」

 

零士

「各ボトルの特性を知っていればな、そこから予測して対応することはできるさ。」

 

賢治

「・・・なら次はこいつだ!」

 

 『ダブル!

 

 俺はビルドのウォッチを外し、ダブルのウォッチをディケイドウォッチに差し込んだ。

 

 『ファイナルフォームタイム!』『ダダダダブル!

 

 仮面ライダーダブル・ファングジョーカーの力を持つ、ディケイドアーマ・ダブルフォームになる。

 

零士

「次はダブルか、ならこっちも。」

 

 零士が聖剣をドライバーに仕舞う。

 

 『プリミティブドラゴン!

 『古の大いなる竜が、本の力を掴み取る!

 

 零士はまた大きなブックを取り出しページを開く、だが今までのブックとは違い、本の外側に骨の様なパーツがついている。

 しかも、まるで関節をゴキゴキ鳴らす様な音が鳴る。

 次に零士は、ブレイブドラゴンを取り出し、その本に差し込んだ。

 

 『ブレイブドラゴン! ゲット!

 

 その状態で、ドライバーの右のスロットに差し込んだ。

 そして、聖剣を引き抜く。

 

 『烈火抜刀!

 

 『バキッ!ボキッ!ボーン!

 『ガキッ!ゴキッ!ボーン!

 

 『プーリーミーティーブ! ドラゴーン!

 

 零士の背後に透明な水色の竜が現れ、零士を抱きしめる様に包む。

 零士はまた新たな形態に変身した。

 見た目はブレイブドラゴンに近いデザインだが、右肩にはドラゴンの頭蓋骨、腕や足には骨を象った透明感のある水色の装甲を纏い、まるで『骨だけになったブレイブドラゴン』とでも言うべき姿をしている。

 その姿は剣士であると同時に、巨大なドラゴンのようだ。

 

賢治

「またすごい姿だな!」

 

零士

「・・・この子と友達になるのに苦労したけどな。」

 

賢治

「この子?」

 

零士

「こっちの話だ、行くぞ!」

 

 俺達は激しく剣を交える。

 今の零士には剣士として技量だけでなく、まるで獣のような威烈さがある。

 

賢治

「まるで、ファングジョーカーみたいだな。」

 

零士

「実際、プリミティブドラゴンは以前は暴走する姿だったからな。」

 

賢治

「なるほど、それで『友達』か?」

 

零士

「あぁ。」

 

賢治

「じゃあ、こっちも進化しないとな。」

 

零士

「進化?」

 

 俺はダブルのウォッチに手を翳した。

 

 『ファイナルフォームタイム!』『ダダダダブル!

 

 さっきまで白と黒の姿だったディケイドアーマー・ダブルフォームだったが。

 今は白と銀になっている。

 

零士

「それは! ファングメタル?」

「なんで?」

 

賢治

「零子に教えてもらったんだよ。」

「『風都探偵』の続きをな。」

 

 そう、なぜ本来知るはずのないこの形態を知っているのかというと、零子が続きを知っていたからだ。

 衛星ゼアのデータの中に『風都探偵』の最新話の情報があったので、二人でそれを見たのだ。

 そして、ダブルウォッチの『星の本棚』の力で検索したら、『ファングトリガー』や『ファングメタル』の本が出てきたのだ。

 そのおかげで、ディケイドアーマーを使用した状態で、『ファングトリガー』と『ファングメタル』の力も使える様になったのだ。

 

 俺はダブルのライドウォッチを2回押す。

 

 『アームファング!

 

 更に2回押す。

 

 『アームファング!

 

 両腕と両肩に鋭利な刃が出現する。

 

賢治

「ハアアアァ!」

 

零士

「っ!」

 

 俺は剣ではなく、肉弾戦に切り替えた。

 両腕に付いたアームファングで攻撃する。

 そのため、零士はたまらず防戦に徹するしかなくなる。

 俺はキックで零士を蹴り飛ばし、距離を取る。

 ディケイドウォッチのスターターを押す。

 

 『ダダダダブル!』『ファイナルアタック タイムブレイク!

 

 肩についているタクティカルホーンが大型化する。

 

零士

「!」

 

 零士は聖剣をドライバーに納め、プリミティブドラゴンのページを2回押し込んだ。

 

 『グラップ必殺読破!

 『クラッシュ必殺撃!

 

零士

骸龍相蹴撃!

 

賢治

ファングスピアバレット!

 

 俺は零士に向かって走り、頭から高速回転して突っ込む。

 零士は脚にに青い炎を纏い、ライダーキックを放つ。

 

賢治

「おおおおおおお!!」

 

零士

「はああああああ!!」

 

 二人の必殺技がぶつかり、暫くすると爆発する。

 その衝撃で俺達の変身は解除された。

 

賢治

「うわっ!」

 

零士

「のわっ!」

 

カズマ

「賢治!」

 

零子

「・・・!」

(ケン君、頑張って。)

 

 俺と零士は立ち上がり、お互いを見合う。

 

賢治

「はぁ、はぁ、・・・すげぇな、さすが世界を救った仮面ライダーだな。」

 

零士

「かはっ! はぁ、君こそ、さすが今日まで戦ってきただけのことはある。」

 

賢治

「・・・そろそろ本気で行こうか、お互いに。」

 

零士

「あぁ。 本気で行こう。」

 

 『ジオウⅡ!

 

 『エレメンタルドラゴン!

 『そして太古の竜と手を結び、全てを救う神獣となる!

 

 俺はジオウⅡのライドウォッチを、零士はさっきのプリミティブドラゴンともう一冊、クリアレッドのブレイブドラゴンに似た大きいブックを取り出した。

 

 『エレメンタルドラゴン! ゲット!

 

 プリミティブドラゴンにエレメンタルドラゴンを差し込み、ドライバーにセットする。

 俺はジオウⅡを分離し、ドライバーにセットする。

 

賢治・零士

「変身!!」

 

 『ライダータイム!

 『仮面ライダー! ライダー!

 『ジオウ・ジオウ・ジオウ! Ⅱ !

 

 『烈火抜刀!

 『バキ・ボキ・ボーン!メラ・メラ・バーン!シェイクハーンズ!

 『エ・レ・メ・ン・タル!ドラゴーン!!

 

 『エレメントマシマシ! キズナ、カタメ!

 

 俺は今変身できる最強の形態、ジオウⅡへ、零士はまた新たな姿に変身する。

 零士の背中の本から、プリミティブドラゴンと赤い竜が現れ、手を繋ぎ合わせる。

 そこから現れたのは、プリミティブドラゴンの水色と、赤とオレンジが混じったセイバーだった。

 

賢治

「・・・」

 

零士

「・・・」

 

 最早お互い言葉は要らなかった。

 あとは全力で戦うだけだ。

 

賢治・零士

「・・・ハアアアアアアァァァ!!」

 

 サイキョージカンギレードと火炎剣烈火がぶつかり合う。

 

賢治

「ハッ! ヤァ!」

 

零士

「フッ! セイッ!」

 

 剣同士が何度もぶつかり合う。

 その度に、剣を通して俺に流れ込んでくる。

 零士のこれまでの経験が、零士の思いが、覚悟が。

 

 俺が零士を斬ろうとした時に。

 

 『エレメンタルドラゴン!

 

賢治

「うわっ!」

 

 俺の剣は空振りした。

 突然零士が複数の炎の球になったのだ。

 その時、ジオウⅡの未来視が発動した。

 炎の球が俺の背後で集まり、元の仮面ライダーセイバーに戻って、斬られるというものだった。

 俺はその未来視の通りに、零士が元の姿に戻ると同時に、後ろに向かって剣を振るった。

 

賢治

「ハァッ!」

 

零士

「! うわっ!」

 

 うまくいった。

 どうやらあの姿での回避行動には、カウンターが有効のようだ。

 

零士

「嘘だろ? 初見で対応するなんて。」

 

賢治

「ジオウⅡには未来視があるんだ、背後から攻撃してくるのは分かっていたからそれに合わせただけさ。」

 

零士

「未来視か、なるほど・・・ならもうこの戦い方は通じないか。」

 

 そこからは、剣技とライダーとしての能力の応酬だった。

 俺はジオウⅡの未来視の能力をフル稼働させて、零士の攻撃に対応する。

 零士は火・水・土・風の四属性の能力で、炎を球を飛ばしてきたり、足元に水を発生させて地面を滑るように移動したり、風を纏って空を飛んだり、地面に潜って攻撃してきたり。

 この戦い方を見て俺が思ったのは『ウィザードかよ!』である。

 しかし、その激しい攻防も終わりが近づいている。

 

 俺は明らかに息が上がっていた。

 零士の方はまだ余裕がありそうである。

 このままではどのみち勝ち目はなさそうだ。

 

賢治

「これで決める!」

 

 『ライダーフィニッシュタイム!

 『ジオウサイキョー!

 

 俺はウォッチを操作し、ドライバーを回転させる。

 サイキョージカンギレードのフェイスユニットを『ライダー』から『ジオウサイキョウ』に切り変える。

 

零士

「! 来るか。」

 

 『必殺読破マシマシ!

 

 零士は聖剣をドライバーに収め、ブックのページを押し込む。

 その後に、聖剣を引き抜いた。

 

 『烈火抜刀!』『エレメンタル合冊斬り!

 

 零士の聖剣に四属性の力が集まる。

 

零士

森羅万象斬!

 

賢治

「っ!」

 

 サイキョージカンギレードに黄金とピンクのエネルギーが集まり、『ジオウサイキョウ』の文字が現れる。

 俺はサイキョージカンギレードのトリガーを引く。

 

 『キングギリギリスラッシュ!

 『トゥワイス!』『タイムブレイク!

 

 火炎剣烈火とサイキョージカンギレード、二つの剣から放たれるエネルギーがぶつかる。

 俺達は叫び声をあげ、渾身の力を込める。

 ほんの少しでも気を抜けば吹き飛ばされそうだ。

 だが、次の瞬間爆発が起きた。

 

 爆発で吹き飛ばされた。

 俺達は剣を支えにして立ち上がる。

 お互い、ふらつく足で近寄る。

 剣を振り上げ、同時に振り下ろす。

 しかし、振り方が悪かったのか?

 火炎剣烈火とサイキョージカンギレードは宙を舞い、地面に突き刺さった。

 

 俺と零士は変身が解除され、地面に倒れた。

 

零子

「ケン君!」

 

カズマ

「賢治!」

 

 零子とカズマが駆け寄ってくる。

 俺と零士はうつ伏せから、仰向けになり空を見る。

 

賢治

「ハハッ! 勝てなかったか。」

 

零士

「俺も勝つ気で戦ったのにな。」

 

賢治

「・・・零士、俺・・・あなたと戦えて良かったよ。」

 

零士

「こっちこそ。」

 

零子

「二人とも無理しちゃって。」

 

カズマ

「けど、二人とも言い戦いだったぞ。」

 

 その後、俺と零士は笑い合い、拳でグータッチした。

 その様子を離れたところでX字に交差した火炎剣烈火とサイキョージカンギレードが、見守るように輝いていた。

 そしてもう1匹、さっきまで気絶していた子竜が見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 暫くして、回復した俺零士から改めて『セイバーライドウォッチ』を受け取った。

 すると、ツールベルトの中にあるブランクライドウォッチが青く光り出した。

 取り出してみると、そのブランクライドウォッチは、『ブレイズライドウォッチ』に変化していた。

 ブレイズライドウォッチはカズマに渡しておいた。

 

 これは、後になって分かったことだが、零子の部屋に衛星ゼアが、今回の戦闘データをもとに仮面ライダーセイバーのプログライズキーを作っていたのだ。

 キーの表に『REKKA BATHING SABRE』と表示されていた。

 

 そして零士は、突如現れたオーロラカーテンを通って、元の世界へと帰っていった。

 これで一件落着。

 

 と思ったら、まだ終わりじゃなかった。

 

 俺の服の裾を引っ張るものがいる。

 何かと思って後ろを振り返ると、そこにはさっきの子竜がいた。

 

賢治

「おいお前、もう何処にでも行って良いんだぞ。」

 

子竜

「ギィ〜。」

 

 鳴き声を上げると、俺の足に擦り寄ってきて、尻尾を絡みつかせてきた。

 

零子

「もしかして、ケン君と離れたくないんじゃない?」

 

子竜

「ギィ!」

 

 「そうだ!」と言うように元気に鳴く子竜。

 正直困惑している。

 連れて帰るにも、街中を竜が歩いていたら討伐されかねないし。

 

零子

「・・・! とりあえず、アクセルの近くまで戻ろ。」

 

 零子がそう言ってきたので、アクセルに戻ることにした。

 そして、零子は自分一人で街に入り、俺とカズマと子竜には人目のつかないところで待っていた。

 暫くすると、零子が戻ってきた。

 零子が手に持っているのは、スカーフである。

 それには紋章がついており、この紋章は『従魔』である事の証らしい。

 

賢治

「なるほど、これを巻いていれば従魔と認識されるわけだ。」

 

零子

「うん、名案でしょ。」

 

カズマ

「この世界に『テイマー』なんて職業、あったんだな。」

 

 本来このアイテムは、『テイマー』という職業専用のアイテムだ。

 テイマーの能力で従魔になったモンスターは、このアイテムを使って見分けるらしい。

 

零子

「ケン君がつけてあげれば?」

「ケン君に懐いているみたいだし。」

 

 確かに、さっきから俺の側を離れない子竜。

 やっぱり俺に懐いてるのだろうか?

 ペットなんて買ったことがないから分からないが。

 

賢治

「なぁ、お前を街に入れるにはこのスカーフを着けないと入れないんだ。」

「着けていいか?」

 

子竜

「・・・ギィ。」

 

 子竜は自分の首をこっちに差し出してきた。

 OKという事だろう。

 俺は子竜の首に、スカーフを巻いてあげた。

 するとスカーフの紋章が青く光り、俺の冒険者カードも同じ青い光を放つ。

 冒険者カードに、従魔の情報が追加されていた。

 そこに、『名前 なし』とあった。

 だから、名前を付けることにした。

 

賢治

「う〜ん・・・やっぱり『ブレイブ』かな。」

「今日からお前は『ブレイブ』だ。」

 

ブレイブ

「ギィー♪」

 

 どうやら気に入ったようだ。

 すると、ブレイブは俺の背中によじ登り、その口で俺の頭を噛んできた。

 

カズマ

「賢治!」

 

零子

「大丈夫なの?」

 

賢治

「あぁ、甘噛みだよ。」

 

ブレイブ

「〜♪ 〜♪」

 

 その後、冒険者ギルドに討伐の報告に行き。

 その証として、零士から譲って貰ったブランクワンダーライドブックを提出した。

 「討伐したらその本が出てきた。」と言ったら、なんとか通った。

 ブレイブの姿を見て、ルナさんやギルドにいる他の冒険者達も驚いていたが、俺の従魔だということを話したらみんな受け入れてくれた。

 

 ブレイブは見た目が子供の竜なので、女性陣に大変人気で可愛がられている。

 屋敷に戻った時も、エルシャやめぐみんにハグをされた。

 アンナはブレイブを見ると、「可愛い竜さん!」と言ってブレイブに抱きついてきた。

 ブレイブも慣れたのか、『しょうがないな。』というなんとも言えない顔でされるがままになっていた。

 

 今回は仮面ライダーセイバーのアナザーライダーと戦ったり。

 並行世界の仮面ライダーセイバー、神崎零士との出会い、そして戦い。

 新しい仲間の赤い子竜『ブレイブ』が加わる。

 色々あったが、今日も無事に一日を終えられるようで何よりだ。

 

 

 

 

 

 

 だが、この時の俺は知らなかった。

 ギルドに提出したはずのブランクワンダーライドブックがいつの間にかギルド内から紛失していることに。

 

 

 

 

 




 いかがだったでしょうか?
 他の作者とコラボなんて初めてだったので、新鮮でした。

 次回はseason2の第一話を投稿しますので、もう暫く待ってください。

 これからも、よろしくお願いします。
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