ISー兎協奏曲ー第二楽章   作:ミストラル0

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遅くなりましたが、今回から二回戦となります。


18話 二回戦①

『さてと、準備が整ったようなので二回戦を始めていこうと思います』

 

『ダークマテリアルズはまだシードだから次はブルースカイと妹分同盟の対戦か』

 

『どう思います?』

 

『俺からは何とも言い難いので特別ゲストとしてこの人に来てもらった』

 

『オリバー=オルブライトと申します。以後お見知りおきを』

 

『あれ?この人って確かブルー・アクシスの………』

 

『アレの基礎設計したのこの人な』

 

オリバー=オルブライト。

元々はBT兵器の開発に関与していた技術者で、重度の日本のロボットアニメファンだった男で技術は1流なのだが、何かと癖のある武器等を好む。

BT兵器も「曲がるビームは男の浪漫」と開発に従事していたのだから筋金入りである。

雪兎の作成したブルー・ティアーズ用のパッケージのデータを見てイギリスからのPF出向者に志願し、そこで雪兎と意気投合してしまい、その成果としてブルー・アクシスの基礎設計を本国に送った後にそのままPFに移籍して居付いてしまったというかなり変わった経歴の持ち主で、例のルガーランスモドキを設計したのも彼である。

 

『似たような経歴のやつはあと二人くらいいるけどな』

 

『おかげ様で毎日が充実しているよ』

 

『うん、それは良かったですね………』

 

『一回戦のデータもさっき見させてもらったけど、自分の設計した機体をこうして見られるのは嬉しいね』

 

『それわかる、技術者あるあるだな』

 

『おっと、話がズレたね………今から始まる試合は相手が彼女(マドカ)だから少し厳しいと言わざるえないかな』

 

『と言うと?』

 

『彼女はサイレント・ゼフィルスに搭乗していた経験があるからBT兵器の特性をよく理解してるはず。そんな彼女をどう抑えるが重要なポイントだね』

 

『機体数の差もあるから上手く抑えさえすれば勝ち目はなくはないってことだな』

 

『なるほど………』

 

それでもクロエやコメット姉妹、そして蘭も決して侮ってはいけない相手なのは変わりない。

 

『さて、それでは二回戦第一試合を始めます!』

 

今回のブルースカイの編成はAパックが3機、Dパックが1機、Sパックが1機という編成だった。

試合開始直後、ブルースカイは一回戦での音響攻撃を警戒して直ぐに散開しており、その際にDパック装備がクラスターミサイルを散布している。

 

「随分と警戒されたものだな………しかし、まだ甘い!蘭!」

 

「任せて!疾っ!」

 

しかし、そのクラスターミサイルは蘭の持つ風神の巻き起こす風で進路をめちゃくちゃにされ、いくつかはミサイル同士の接触で爆発してしまい、それによって誘爆を繰り返し一掃されてしまう。

 

「マドカ、10時と3時から2。蘭、上から。お二人には6時からです」

 

その爆煙を使った奇襲も索敵担当のクロエに読まれ反撃されてしまう。

 

「くっ………やはり強い」

 

「私達相手でなければそれなりに通用しただろうが、うちのクロエの“眼”は特別だからなっ!」

 

「「きゃあああ!?」」

 

双銃のヴァイス&シュヴァルツで迎撃した後は腕のアンカーショットであるスティンガーで両者を拘束して急降下と急停止で二人を地面に叩き付ける。

 

「マドカもやってるね。なら私も!」

 

蘭は両手の風神を使って相手を押し返す程の風と真空波の刃を織り交ぜて放つ。

 

「見えない複数種の攻撃がこうも厄介とは」

 

「でも、私ばっか注意しててもいいのかな?」

 

「何を………しまった!?」

 

蘭に気を取られていた隙にクロエが放っていたミラージュエッジが突き刺さり、機体の制御を妨害され動きを止めてしまった彼女の目の前に蘭がいい笑顔で閉じて棒状になった風神を振りかぶる。

 

「ちょっ!?」

 

「カッキーン!」

 

防御もままならぬところへこの打撃は堪えたようで相手は気を失い戦闘不能になってしまった。

 

「左右の動きがバラバラなのに息はピッタリってどういう事!?」

 

「雪兎に指摘されて気付いたけど、これが私達二人の強みだからね」

 

「1機で連携攻撃してくるみたいって言われたね」

 

コメット姉妹はDパック装備を相手に二人で1機を操縦するという特殊性を活かした戦い方をしていた。

左右で別々の動きをするのは熟練の操作技術があれば可能ではあるが、コメット姉妹のそれは通常のそれと異なり、左右それぞれ別の人間が操作してはいるが、双子故にその連携のシンクロ率が高く、左右バラバラなのに息がピッタリという謎の現象が発生していたのだ。

 

「ほらほら!」

 

「こっちからもいくよ〜」

 

「あ〜!」

 

この後、彼女は自棄になって各武装を乱射し弾切れとリロード待ち状態になってしまい、その隙を突かれてやられてしまった。

そして、ブルースカイのリーダーであるSパック装備のレナはクロエと対峙しており、狙撃装備故にミラージュエッジを食らう訳にはいかず、回避に徹させることで支援狙撃を封じられていた。

 

「ミラージュエッジだけじゃなくて偏向射撃にも似た攻撃までしてくるなんて」

 

「それはスレイブシューターといいます。雪兎兄様やシュテル様ならもう少し多く制御できるのですが」

 

ミラージュエッジと併用して使っているのは光球状のエネルギー弾を操作するアクセルシューターやパイロシューターと同じシューター系のスレイブシューターで、手に持つ鍵状のロッドが制御ユニットになっている。

ミラージュエッジと併用するため制御数は4つと少ないが、厄介な攻撃手段であることには変わりない。

蘭の相手が墜ちた事でそちらに回していたミラージュエッジが戻り、集中力が落ち始めたところでスレイブシューターに被弾し、とうとうミラージュエッジが当たったところで他の仲間がやられているのを確認してレナは自ら降伏を宣言する。

 

「負けたわ………もう少しやれると思っていたのだけど、やはり強いわね。ところで、前回の連携技は今回の私のようにアレを意識して開幕に散開させて各個撃破しやすくするためかしら?」

 

「ふふ、そこはご想像にお任せ致します」

 

こうして第一試合は妹分同盟が勝ち上がったのであった。




キャラクター解説

オリバー=オルブライト
イギリス
25歳
BT兵器の開発に関与していた技術者で、重度の日本のロボットアニメファン。
技術は1流なのだが、何かと癖のある武器等を好むが、紅茶とマーマイトはキメていない。
BT兵器も「曲がるビームは男の浪漫」と開発に力を入れていた。
後に雪兎の技術の一端に触れてイギリスからのPF出向者に志願し、ロボットアニメの本場である日本行きの切符を得た。後にPFに参加しつつブルー・アクシスの基礎設計を行った。
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