ISー兎協奏曲ー第二楽章   作:ミストラル0

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お待たせしました(汗)
兎の今年最後の投稿になります。

皆お待ちかねのダークマテリアルズ出陣となります。


23話 三回戦 ダークマテリアルズ出陣

トーナメント2日目。

三回戦第一試合には遂にダークマテリアルズが出陣した。

 

「やっと出番だ〜!」

 

「相手はマドカ達ですか………不足はありませんね」

 

「我らの力、ここで見せつけてやろうぞ」

 

「皆やる気ねぇ〜」

 

「頑張りましょう、イリス」

 

彼女らのISは基本的に雪兎が使っていたアドヴァンスドシリーズを一つのISとして再設計し直したもので、機体性能は破格と言っても良い。

まずはレヴィのバルニフィカス。

青みかかった黒の装甲に蒼のクリアパーツが取り付けられた他のISに比べて小型で軽装ではあるが、バックパックの蝙蝠の羽を模した推進器兼防御兵装であるアクティブクロークを装備しており、手にしているのは斧、大鎌、大剣、槍等に変形するライトニング・スラッシャーを主装備としている。

また、蒼い雷撃を放つ事も可能で撹乱や奇襲を得意としている。

基本的に「当たらなければどうということはない」を地で行くスタイルであり、機動力に関してはマテリアルズ随一とされる。

 

次にシュテルのルシフェリオン。

こちらも赤みかかった黒の装備に真紅と赤いクリアパーツを取り付けたデザインになっており、レヴィと違いガッチリと装甲を着込んだ防御力に優れた姿をしている。

特徴的なのは左腕に装着された大型ガントレットであるブラストクロウで、バックラーとしても使用でき、掌に炎熱砲が内蔵されていて掴んだまま零距離で発射する事も可能という攻撃的な装備である。

ブラストクロウとは別にルシフェリオン・ドライバーという槍型の砲撃杖を持っており、そこから放たれる直射炎熱砲の火力は凄まじい。

 

続いてディアーチェのエルシニアクロイツ。

こちらは黒、紫のカラーリングに金の縁取りが施された法衣のようなデザインで、背中に3対の黒い翼のようなユニットがあり、そこから羽根状のダガービットを発射する。

メインウエポンはルシフェリオン・ドライバーと違い本格的な魔法の杖に見える砲撃杖のアロンダイト。

他にも4基のビームカノンビットのランスロット、無数のダガービットのブリンガー、ディアーチェ用に新造されたカイトシールドくらいのフローターシールドを2枚装備しており、後方からの指揮管制と援護砲撃を得意とする。

 

お次はユーリのスピリットフレア。

他のメンバーに合わせてか本来は白い装甲を黒くしており、淡い紫の縁取りを施した御子服のようなデザインとなっている。

その武装の大半は背面の翼型のユニットであるマテリアルウイングに集約されており、翼から大型アームに変形する2対の主翼とそこに装着されている4枚のフローターソードシールドで構成されている。

大型アームは更に変形して砲身となり、ヴェスパーカノンやエネルギーブレードとしても使用出来る。

だが、その最大の武器は翼から放出される真紅のナノマシンで、これを利用して散布エリア内のものからエネルギーを奪い自身のエネルギーに転換してしまうという領域支配型ともいうべき恐ろしい装備を持っている。

幸いにも今回のトーナメントではそれの使用は禁止されている。

 

最後にイリスだが、雪兎のアドヴァンスドに彼女に適合するものがなく、新造された専用機アスタリアを与えられた。

このアスタリアだが、専用装備は銃身の短い専用ソードライフルが2つとバックパックのサブアームで保持しているシールドブースターウエポン2基と少ないのだが、専用ソードライフルであるガンスラッシャーは刀身をカッターナイフのように長さを調整したり刀身を分割して蛇腹剣として使えたりし、刀身を随時拡張領域から取り出して延長し続ける事が可能なので伸縮自在とかなり厄介な装備になっている。

シールドブースターウエポンは右にビームキャノン、左にガトリングガンを備え、サブアームから外して遠隔操作ユニットにする事も可能と中遠距離を重視した設計がされている。

 

「相手にとって不足無し!」

 

「マドカやる気だね」

 

「私達も頑張ろ!」

 

「どこまでやれるかわからないけどね」

 

「制限が掛かっているとはいえ、全員が雪兎兄様のアドヴァンスド相当………」

 

対するマドカ率いる妹分同盟は機体数の不利を抱えており、この試合は勝敗よりも妹分同盟がどこまでダークマテリアルズに食らいつけるかというのが焦点になっている。

 

「さて、試合を始める前に提案がある」

 

だが、それでは面白くないとディアーチェがある提案をする。

 

「この試合、我らは我と右腕たるシュテル」

 

「は」

 

「左腕のレヴィ」

 

「は〜い!」

 

「この3人で相手をしよう」

 

なんと、ディアーチェはユーリとイリス抜きの3人で相手をすると告げたのだ。

 

「こちらとしては助かるが、いいのか?」

 

「機体性能に機体数の有利があっての勝利となっては観客もつまらんだろう?それにウチのバトルジャンキー共が昨日はお預けを食らっておってな」

 

つまり、シュテルとレヴィのガス抜きも兼ねているとのこと。

 

「慢心は命取りになるぞ?」

 

「はっ!慢心せずして何が王か!」

 

何処ぞの金ピカ王のような事を言いつつも、ディアーチェの顔に油断は見られない。

 

『何勝手にルール変更してんだ、お前ら………まあ、それくらいしねぇとまともな試合になんねぇか。今回は特例で認めてやるからユーリとイリスはこっちこい』

 

「は〜い」

 

そうしてユーリとイリスが実況解説席に移り、改めて両チームが向かい合う。

 

『さて、色々とありましたが、遂に公式戦でベールを脱ぐダークマテリアルズに対するは人数の不利を跳ね除けて勝ち上がってきた妹分同盟!』

 

『今回は実況解説にユーリとイリスを迎えてお送りするぞ』

 

『3人共〜頑張ってくださいね〜』

 

『王様、これで負けたら承知しないわよ?』

 

「ふっ、両腕の揃った我らが負けるとでも?」

 

「燃えて参ります」

 

「頑張るよ〜!」

 

ユーリとイリスの激励にディアーチェは不敵な笑みを浮かべ、シュテルは静かに闘志を燃やし、レヴィはテンションを上げる。

 

『それでは三回戦第一試合!試合開始!』

 

「シュテル」

 

「はっ」

 

開幕した途端に事前にチャージしていたと思われる3連炎熱砲のディザスターヒートが妹分同盟に放たれる。

 

「全機散開!」

 

防御が危険な事は去年のタッグマッチで判っているためマドカは散開を指示する。

これがシュテル単体を相手にするならば正解であったが………

 

「僕を忘れたらダメだよ?」

 

「なっ!?」

 

散開したクロエの背後にいつの間にかレヴィがおり、スラッシャーを振り抜いてダメージを与えるとそのスピードを活かして散開した他のメンバーに攻撃を加えていく。

 

「ハハハハ!スピードスピード!僕はスピード!ヤッホーイ!」

 

「くっ、的が絞れない」

 

かと言ってレヴィにばかり気を取られるとその合間を縫うような正確無比なシュテルの炎熱砲やパイロシューターが襲ってくるのだからたまったものではない。

 

「そういえばディアーチェさんは!?」

 

「!?しまった」

 

そこでシュテルの隣にいたはずのディアーチェが姿を消している事に気付く。

慌ててその姿を探すと、ディアーチェはアリーナ中央の上………全てを見下ろせる位置に陣取り、アロンダイトを構えながらその周りに4基のカノンビット展開してチャージを行っていた。

 

「気付くのが遅いわ!全てを喰らえ!ヨルムンガンド!」

 

そうして5つの砲門から放たれたのは大蛇のような黒くうねるような砲撃が放たれ、真っ先に墜とされたのはコメット姉妹。

やはり他の3機に比べてスペックが低いのが大きかったようだ。

 

「ここまでね」

 

「ごめんなさい」

 

その次に撃墜されたのはディアーチェの行方を探して足を止めてしまったクロエだ。

そこにヨルムンガンドが掠り、残ったSEをシュテルの炎熱砲で削り切られてしまったのだ。

その間にマドカは蘭に護られながらレーヴァテインのキャノンモードを発射してヨルムンガンドを減衰させて止めるも既に3対2にまで数を逆転されている。

 

「強いのは知っていたが、ここまでとは………」

 

「マドカ!危ない!」

 

「雷光輪・追の太刀!」

 

完全に試合の主導権を握られ疲弊するマドカにレヴィがザンバーモードで放った飛ぶ斬撃を咄嗟に蘭がマドカを突き飛ばして身代わりとなって受ける。

 

「蘭!?」

 

「あとはお願い」

 

その一閃によりパイロシューターでSEを削られていた蘭もリタイアとなり、残るはマドカ1人だけだ。

 

「ただではやられんぞ!」

 

「受けて立つ!」

 

ソードモードに戻したレーヴァテインとザンバーモードのバルニフィカスがぶつかり火花を散らすが、危険を察して下がるとマドカが直前までいた地点をブラストファイアが通り抜ける。

 

「外しましたか」

 

「ならばこれはどうだ?」

 

続けてディアーチェからダガービットのブリンガーが雨の様に放たれ、レーヴァテインを盾にする事で耐えるもそのレーヴァテインがボロボロにされもはや武器としてはおろかスラスターユニットとして使う事すら難しい。

 

「ははは………亡国機業にいた時は私より強い者など極少数だったが、井の中の蛙であったようだ………兄さん側についたのは正解だったな」

 

「貴様はまだ強くなれるだろう………が、今は我らの方が上手という事だ」

 

「必ず追い抜く」

 

「待っておるぞ。シュテル!レヴィ!」

 

「かしこまりました………疾れ明星」

 

ディアーチェの呼び掛けにシュテルは目の前にエネルギー集束し。

 

「オッケー!轟雷爆滅!」

 

レヴィは周りにいくつもの雷光球が発生させ、それが剣へと変わる。

 

「紫天に吼えよ、我が鼓動」

 

そして、ディアーチェの頭上にてカノンビットが魔法陣を展開する。

 

「グラヴィトンキャノン展開!エネルギー集束!」

 

対するマドカも拡張領域からグラヴィトンキャノンを展開してチャージを開始する。

 

「雷刃封殺爆滅剣!」

 

「全てを焼き消す焔と変われ!ルシフェリオンブレイカー!」

 

「出よ、巨重!ジャガーノート!」

 

「Gインパクトキャノン発射!」

 

3人それぞれの必殺技がマドカ目掛けて放たれ、マドカもフルチャージしたGインパクトキャノンを発射して対抗するが、3対1では拮抗する事も許されずに撃ち負けてしまい3色の光に飲まれてしまう。

 

『し、試合終了〜!何かとんでもない攻撃の撃ち合いになってましたけどマドカちゃん大丈夫ですよね!?』

 

『ちゃんと非殺傷モードにしてたみたいだし、大丈夫だとは思うが………4人共やり過ぎだ』

 

『あわわわわ………』

 

『これ、後でお説教コースね』

 

雪兎が慌ててアリーナのシールド出力を上げたから何とかなったが、4人の必殺技の撃ち合いはかなり危険だった模様。

この後、すぐに目を覚ましたマドカを含む4人は雪兎からお説教される事になるのであった。




グラヴィトンキャノン
マドカのフッケバイン用に作成された追加武装。
出力でグラヴィトンランチャーとGインパクトキャノンを撃ち分けれる。
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