前にも一度話題には出してますが、彼とは完全に同類です。
行動範囲制限が解除になるにあたり、ミツバは部隊名を【ドライクロイツ】と命名し、その目的を【地球統一】だと語った。
それは現状の地球の内乱状態では侵略者から地球を守るという目標が達成できない。
ならば地球圏の各勢力を統一させ、外なる敵に立ち向かう体制を築くのが重要なのだと言う。
その為ならは世界征服も辞さないというその覚悟に雪兎は改めてミツバへの協力を誓う事にする。
「俺もその方針を支持させてもらう。内ゲバしてる間に地球が滅ぼされました、じゃ困るからな」
「ありがとう」
「で、とりあえずは地球上で戦力集めを続行か?」
「ええ、まだ宇宙に上がるには不安要素が多いもの」
聞けばブレイブポリスの新たなメンバーの合流もあるのだという。
「(次のメンバーとなるとビルドチームか)」
そんな時、ラサの辺りで
「サ、サイバスターだと!?」
そこにいたのは“風の魔装機神サイバスター”だったのだ。
「雪兎君、あの機体を知っているの?」
「あっ………えっと………詳しい事は彼にも一緒に説明したいので、とりあえず艦に収容してあげて下さい。あっ!あの機体には近付き過ぎないように通達しておいて下さい」
「どうして?」
「近付き過ぎると倒れるんで………下手すると命に関わるレベルで」
「………わかったわ」
という事で収容したサイバスターのところへ向かうと雪兎の予想した通りの人物がそこにいた。
「やっぱマサキ・アンドーかよ………」
「俺の事を知ってるのか?」
「それなりにな………ところで、この中で聞き覚えのある単語はあるか?」
雪兎がマサキに告げた単語は過去の彼が参戦したスーパーロボット大戦に纏わるもので、その聞き取り調査の結果、このマサキはαシリーズと呼ばれるシリーズからやってきた事が判明した。
「というか、何でお前がそんな事知ってやがるんだ?」
「サイバスターやマサキさんについても事前に知っていたようですし………」
「前に言ってた話せない事が関係してるのか?」
「もしかして、雪兎兄ちゃん達も異世界人、とか?」
マサキだけでなくミツバや甲児からも理由を問われ、勇太の言葉がトドメとなった。
「そんなばかなことが………」
「そんなばかなことがあったんだよ………勇太、正解だ。やっぱお前の洞察力は警察向きだよ」
「「え、えぇえええ〜!?!?」」
こうして雪兎達は自分達がマサキと同様にDBDの影響でこの世界にやってきた事、そこから今日に至るまでの経緯を説明した。
尚、彼らが雪兎の知るアニメやゲーム等の二次元作品で知り得た知識という話は雪兎なりに「並行世界の事を何らかの影響で受信した人が無意識に創作したのではないか?」という推論を立てて何とか納得してもらった。
「………という訳だ」
「マジか………」
「なるほどな………俺達の事を色々知ってたのはそういう理由だったのか」
「とはいえそれらがこの世界の皆と完璧に合致するかと言えばそうではないし、さっきマサキがあちらの甲児と知り合いだったって話してたに聞いたように同じ人物でも複数の可能性が存在するんだ。だからある程度は予測できる事もあれば全く知らないのも存在するって事は覚えておいてほしい」
「ふ〜ん」
「では、雪兎君達も元の世界に帰る方法を探す為に?」
「いや、そっちに関しては宛てはあるんだが」
「あるんだ………」
「俺達がこの世界に喚ばれたのには何か意味があるはずだと思ってな。それを解決しない内にハイさようならってのは違うかなって」
これは奇しくもミツバがツツジ台で取った行動と似ていた。
「では………」
「原因を突き止めるまではこのままドライクロイツの一員でいさせてほしい」
「ええ、改めてよろしくね、雪兎君」
こうしてマサキの加入と雪兎達の正体の暴露が行われたのだが、転移してきたのは彼らだけで終わらなかった。
「グルンガストにヴァンアインまで………」
しかもイルムは若い頃*1ときたもんだから雪兎は頭を抱える。
「グルンガストはまだわかる………でも、ヴァンアインっておい!」
グルンガストは過去にも別パイロットで追加ユニットとして存在したことはあった。
しかし、ヴァンアインはアプリ版のXΩの主人公機で雪兎もそこまで詳しいシリーズではなかった事とヴァンアイン自体が火星の遺跡発掘された未知の機体とあって色々と未知数なのだ。
「あっ、イルムさん、ウチのシャルに粉かけたら容赦しないんでよろしく」
「えっ!?俺の印象どうなってんの!?」
「防塵装置二重で付けても叩けばホコリが出てくるプレイボーイ?」*2
その後もDBDは多数観測され、ほとんどは空振りに終わったものの、跳ばされてきた面々からの聞き取り調査でやはり何者かの意思を感じるとのことだ。
ソウルにて見つかったのはアルトアイゼン・リーゼとキョウスケで、聞けばライン・ヴァイスリッターに乗っていたエクセレンも巻き込まれたというのでそのうち遭遇するかもしれない。
尚、彼はCOMPACTシリーズからの参加のようで、豹馬の事を知っていた。
「キョウスケ・ナンブだ。よろしく頼む」
次に台北で龍虎王とクスハにブリッドの二人。
彼らはαシリーズから来たようでマサキとは面識があるようだが、キョウスケとは初対面のようだ。
「(OGシリーズやってた身としては面白いような複雑な感じだな)」
聞けば強い念動力者であるクスハは跳ばされてきた直後の戦闘では何か強い気配に視られているような感じがした言っていた。
「で、次は何処へ向かうんだ?」
「豪州のアリススプリングス。例の異世界軍に接触するんだって」
「ブルーホールか………α3やOGのクロスゲートみたいなもんっぽいからなぁ。気にはなってたんだ」
「魔法を使うロボットもいたみたいだし、楽しみ」
「サイバスターは俺らが触れたらプラーナ吸われちまうからなぁ………にしても魔法を使うロボットか。いくつか心当たりはあるが………」
聞いた限りでは黒い騎士のような姿をした背にマウントされた杖のようなものから魔法を撃ってくるのだという。
「(どう考えても
雪兎が知る限り、そんな特徴を持つ機体はナイツ&マジックという『小説家になろう』から書籍化した作品に出てくる機体であり、その中でもジャロウデク王国が使用していたティラントーという機体なのだ。
ミツバは対話による解決を試みようとしているが、ジャロウデクにそれが通じるとは雪兎は思えなかった。
「まあ、これも経験ってことかね」
そうこうしている間に
***
現場に到着するとやはりそこにいたのはジャロウデク軍のティラントー。
しかも連邦軍へ攻撃を仕掛けているようだ。
とりあえず連邦軍を下がらせてミツバが敵指揮官に対話を試みるのだが、相手はジャロウデク軍銅牙騎士団のケルヒルトであり、彼女は対話等するつもりはなく先制攻撃を仕掛けてきた。
「こ、攻撃してきた!」
「やっぱこうなったか」
結局迎撃することになり各機がティラントーへと向かう。
レイノルド曰く、幻晶騎士は射撃攻撃に耐性があるらしく、近接攻撃の方が有効なのだが、近付くにはあの独特な魔法攻撃を掻い潜る必要がある。
「くらえ!」
「パワーはあるようだが、動きに柔軟性がないな!」
向かってくるティラントーのメイスをあっさり躱した雪兎はソードライフルをソードモードにし、すれ違いざまに左腕を斬り飛ばし、バランスを崩してつんのめったところを背面に回って背面武装を破壊する。
「しぶといね!こっちの世界にここまで骨がある連中がいるとは思わなかったよ!」
これまではジェガンやイチナナ式を相手にしていたようで、ドライクロイツのような多種混成部隊との交戦経験は無いようだ。
「だが、状況はこちらが有利!初手をミスったのが致命的だったね!」
射撃攻撃が有効でなく、先手を許してしまったのが悪かったのか、迫りくるティラントーの数にこちらが押されそうになったその時、ケルヒルトのティラントーに魔導法撃が襲いかかる。
「法撃!?ということは………“お前”もやっぱいたか、御同輩」
そこに現れたのは蒼い鬼武者のような空を飛ぶ幻晶騎士と四足歩行のケンタウロスのような異形の幻晶騎士だった。
すると、鬼武者のような幻晶騎士はケルヒルトのティラントーへと一気に距離を詰めて斬りつける。
そして、何やら興奮した様子でその鬼武者………イカルガのパイロットであるエルネスティはミツバに協力を申し出た。
そんなエルネスティにケンタウロス型のツェンドルグのパイロットである双子のアーキッドとアデルトルートの二人が大丈夫なのかと問うが、エルネスティの答えは単純明快だった。
「あんなにかっこいいロボットを動かしてる人達が悪であるわけがありません!」
「雪兎………あの子って」
「言ったろ、御同輩だって」
そう、このエルネスティという少年は雪兎と色んな意味で同類で、“死んでも治らなかったメカヲタク”なのである。
そして、彼が興奮しているのもスーパーロボット大戦という彼からしたら楽園のような世界に来れたからである。
「やっぱ生で見ると迫力がダンチだよなぁ」
「そこの貴方!」
「うん?俺か?」
そんな中、エルネスティは雪兎へと通信を繋いできた。
「中々に良い機体をお持ちのようですね!」
「そちらさんもいいセンスしてやがるじゃんかよ」
「ありがとうございます!後で思う存分語り合いませんか!?」
「ノッた!」
この時、ドライクロイツの面々は思った「あれ?この二人って出会わせちゃいけなかったような気がするんだが?」と。
「エルネスティ、ついて来い!さっさと片付けるぞ!」
「エルで構いませんよ、雪兎さん!」
あっという間に意気投合し、自己紹介も済ませた二人は初対面とは思えないコンビネーションでジャロウデク軍のティラントーを解体し始める。
「その機体!」
「僕達がもらい受けます!」
「うわぁ………エルが二人になったみたいだ」
「ズルい!私達も行くよ、キッド!」
「はいはい」
「僕達も援護するよ、カロリナ」
「合点承知」
そんな二人にアーキッドとアデルトルート、シャルロットにカロリナも追従する。
「何なんだよ、こいつらは!?」
「だ、脱出する!」
「馬鹿な!馬鹿なぁああああ!?」
そうしてジャロウデク軍を削っていると、ツツジ台で遭遇した怪獣達が突如現れてドライストレーガーを攻撃してくる。
「魔獣!?」
「あれはどちらかというとウルトラシリーズの怪獣に似ていますね」
「やはりお前もそう思うか、エル」
「ええ………なるほど、雪兎さんとは別の意味でも話し合いが必要ですね」
「その為にもさっさとこいつらを片付けるぞ」
「はい!」
「くっ………フレメヴィーラの鬼神と同レベルの動きをする白い幻晶騎士だと!?」
その連携攻撃に流石のケルヒルトも押され気味となり、エルネスティ率いる銀凰騎士団とドライクロイツが合流した事を本隊に報告すべく撤退していった。
残った怪獣軍団はグリッドマンやグルンガストや龍虎王といった
その後、ホクホク顔でティラントーの残骸を回収した雪兎とエルはそのままドライストレーガーへと戻るのであった。
***
「ああ………!格納庫に並ぶロボット達!これぞ僕が夢に見た光景!なんという僥倖!なんという幸運!天国はここにあったのですね!」
「わかる、わかるぞ、エル!」
「うわぁ………実際並ぶとエルそっくりだな、あのお兄さん」
「うぅ、エル君………」
「アデルトルートちゃんだっけ?ごめんね、ウチの雪兎が………雪兎、多分エルネスティ君と同じ大のロボット好きだから」
「ああ、やっぱエルの同類だったか………」
ドライストレーガーの格納庫に並ぶ数多のロボット達に興奮を隠せないエルとそれに深く同意する雪兎。
並んでいるその姿は白と銀という髪色の違いはあれど、同じようにロボット達に青い瞳を輝かせるその姿はまるで兄弟のようですらあった。
尚、エル達の他に彼らの幻晶騎士を整備しているダーヴィドとバトソンもドライストレーガーに合流し、事情を聞けばジャロウデクはやはりクシェペルカへ侵攻をしており、その救援として銀凰騎士団がフレメヴィーラから派遣されたのだが、ジャロウデクが他の勢力と協力してブルーホールのあちら側で何かをしているのを調べていたらこちらに跳ばされたのだという。
それからエル達銀凰騎士団もドライクロイツに協力してくれる事となった。
「となればまずは宙間戦闘に対応できるように幻晶騎士を改修する必要があるな」
「ですね!親方!バトソン!こちらのメカニックの方々から色々教えてもらい幻晶騎士を改造しましょう!」
「あ〜、また始まりやがった………」
ということでまず始まったのは幻晶騎士の宙間戦闘対応改修である。
「エル君、楽しそう………」
「アディちゃん、苦労してるんだね」
「シャルロットさん………」
楽しそうに幻晶騎士を弄りだした雪兎とエルに除け者にされたアディをシャルロットが慰め、お互いにメカヲタクのパートナーを持つ者同士とあって二人もすぐに仲良くなるのであった。
DLCの面々も程々に集めつつ進行していきます。
次回はもう一つの異世界ロボ(?)と兎の地雷しかないあの国に向かいます。