ISー兎協奏曲ー第二楽章   作:ミストラル0

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明けましておめでとうございます。
新年一発目の兎でございます。
本年もISー兎協奏曲ー第二楽章をよろしくお願いします。


3話 その頃の兎と再会

紫音達のクラスが阿鼻叫喚となっていた頃、雪兎達2年1組はというと………

 

「皆さん、一年よろしくね」

 

「よろしくね〜」

 

今年の雪兎達の担任はナターシャ=ファイルス、副担任は天野雪菜の二人であった。

 

「新任なのにいきなりこのクラスだなんて………」

 

「大丈夫、このクラスを一年務められたらきっと他のクラスなんて大した事ないと思えるから」

 

「それはそうでしょうね」

 

「まあ、このクラス濃いからなぁ」

 

貴方(雪兎)がその筆頭でしょうが!」

 

天野姉弟に振り回されるナターシャに対し、一夏達はなるべく困らせないようにしようと誓った。

 

***

 

HRが終わってから雪兎達はいつものように集まっていた。

 

「今年は蘭や日向が入ってきたんだよな?」

 

「日向?」

 

「中学時代の俺達の後輩だよ。雪兎にめっちゃ懐いてた」

 

「やめろ、不用意にアイツの話するんじゃねぇ!」

 

「雪兎がこんな反応するなんて珍しいね」

 

「まあ、あの娘はちょっと特殊だったからね」

 

「特殊?」

 

「雪兎の妹になりたいっていうソウルシスターの筆頭だった子よ」

 

「「あ〜」」

 

あまりにも的確な表現に一同は日向がどんな人物であるかを把握する。

 

「でも、それって紫音君が危なくない?」

 

そこで聖がある事に気付く。

 

「というと?」

 

「いや、雪兎君の義弟でしょ?あの子。その紫音君と付き合ったら」

 

「やめろ、それ以上言うならちょびっとだけ想像しちまったじゃねぇか!」

 

「そこまで苦手なんだ………」

 

「雪兎絡まなきゃ良い娘なんだけどなぁ」

 

「ほんとそれよね」

 

中学時代をよく知る一夏と鈴は当時を思い出して苦笑する。

 

「そういや、鈴の従妹も入ってきたんだよな?」

 

「あ〜、乱のことね」

 

「蘭?」

 

「違う違う、凰乱音っていうんだけど身内は乱って呼んでるのよ」

 

「じゃあランランだ♪」

 

「あっ、それあの娘には禁句だから」

 

「パンダみたいってか?」

 

「そういう事よ。まあ、他にも禁句のテンプレは何個かあるけど、それを言わなきゃ特に問題は無いはずよ」

 

「凰乱音………中国の代表候補生で専用機は煌龍の量産機の先行試作型の【鋼竜】か」

 

雪兎はいつものように端末を操作して乱の情報を表示する。

 

「甲龍に追加したパッケージのデータを使って元からあった試作機をカスタムしたみたいだな」

 

「その試作機は甲龍・紫煙(スィーエ)ね」

 

「そんな試作機を回してもらえるなんて優秀なんだね」

 

「昔は私を『お姉ちゃんお姉ちゃん』って追っかけてきたんだけどねぇ」

 

「私も知り合いが一人入りましたわ」

 

「イクス=シアハートだろ?オルコット家と繋がりのある貴族のお嬢さんの」

 

「ええ、かつての私のように男性に偏見を持っていない純粋な娘ですわ」

 

「自分で言うのかよ」

 

「こう言っておきませんと後で何を言われるかわかりませんもの!」

 

「セシリア………」

 

「雪兎は誰か注目してる子はいる?」

 

「この赤城優斗ってやつかな」

 

「あ〜、ニルギースさんから報告があった彼だね」

 

「さっき応急処置した車両を見てみたが、有り合わせの物でしっかり応急処置してあって感心したよ」

 

「雪兎に注目されるなんてお気の毒に」

 

「おい、それどういう意味だこら!」

 

そんなこんなで後輩達について話が盛り上がるのであった。

 

***

 

夜。IS学園学生寮の一室。

 

「アハハハ、今日は色々驚かされたけど、アイツら(マテリアルズ)の事が一番驚いたぜ」

 

「それをそうやって笑って言える君は将来大物になりそうだよ、レオン」

 

ここは紫音とレオンが割り振られた寮室。そこに紫音、レオン、ルーク、優斗の四人が集まり話をしていた。

 

「それより明日はIS選びだろ?くぅ〜楽しみだぜ!」

 

「これまでは実技授業や訓練用に申請しないと使えなかったISが学園在席中の全校生徒に貸し出されるんだろ?よくそれだけのISを確保出来たね」

 

「雪兎兄が各国に呼び掛けて技術と追加のISコア提供する代わりに量産機のガワだけを提供してもらえるように交渉したんだって」

 

「ガワだけ?」

 

「コアはまだ束さんや雪兎兄しか作れないから各国に配る用と学園に配備する分を一週間で作ってた」

 

「一週間って………失踪する前はほんと手抜いてたんですね、篠ノ之博士………」

 

サラッとトンデモ無い情報が飛び出しても既に三人は受け止められるくらいには悟ってしまっていた。

すると、コンコンコンと部屋をノックする音が聞こえた。

 

「はい」

 

「紫音、シュテルです。ちょっといいでしょうか?」

 

「シュテル?」

 

こんな時間に訪ねてくるのは珍しいと思いつつも紫音がドアを開けるとそこにはシュテル、ユーリ、イリスの三人の他にイクスの姿があった。

 

「あれ?君は確かイクスさんだっけ?」

 

「は、はい!」

 

「イクスさんが紫音さんにお話があるそうで」

 

「それで私達が仲介したってことよ」

 

緊張するイクスに代わりユーリとイリスが事情を説明する。

 

「そっか………でも、話すのは入試の時以来だよね?」

 

「お、覚えててくれたんですか!?」

 

「まあ、あんな出会い方して忘れる方が無理だと思うよ。それにイクスさん可愛いし」

 

「か、かわ………」

 

「おやおや?入学早々青春してんなぁ、紫音」

 

そこに部屋の中にいたレオン達もやってきた。

 

「はう………」

 

「イクスさん頑張って下さい」

 

「は、はい………その!あの時はブローチを拾って下さってありがとうございました!あの時のお礼をキチンと言えてなかったのが心残りだったので!」

 

「そうだったんだ………なら、どういたしまして」

 

頑張ってお礼を告げたイクスにそう言って微笑む紫音。するとイクスは顔を赤面させてしまう。

 

「(こりゃオチたな)」

 

「(完全に無自覚だね)」

 

「(青春だね〜)」

 

そんなイクスを見てレオン達は色々と察し、シュテル達も「やらかしおった」という顔をしていた。

 

「で、ででは!私はこここで!」

 

そしてイクスはぎこちなく回れ右をするとそそくさと自分の部屋へと駆けていった。

 

「どうしたんだろ?」

 

「前途多難だな、あの子………」

 

レオンのその言葉に紫音を除く一同はウンウンと頷くのであった。




次回はそろそろIS出します。
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