ISー兎協奏曲ー第二楽章   作:ミストラル0

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スパロボ30をプレイしながら執筆していたのですが、途中でメモアプリに保存してた文章が巻き戻る等のトラブルで少し難航しておりました。
という事で今回はロンデニオン〜シャイアン基地のお話となります。
上記の関係で少し間は飛ばし気味かつ色々とオリジナル要素ぶっ込んでいるのでご了承下さい。

前話の末尾に少し間違いがあったので修正されています。


スパロボ30編⑪雷光の名を冠する者

火星の調査の前にロンデニオンを訪れる事となったドライクロイツ。

どうもロンデニオンに駐留しているロンド・ベルへ協力を要請しに行くつもりのようだが、現在はシャアの反乱にてアムロ・レイが行方不明、先のラプラスの騒乱での越権行為もあって戦力がほとんど残されていないという。

我らが兎としてはブライト・ノアや何故かスパロボでは生存している事の多いロンド・ベルの名メカニックであるアストナージと会えるだけでも十分に楽しみではあるが、何やらきな臭い空気を感じつつもシャルロットのシュヴァリエールのサポートメカとして開発中であったアーマードガンナーの調整を行っていた。

 

「中々上手くいかないな」

 

機体自体は既に完成しているのだが、一部の機能にエラーが発生しており、そのせいでまだロールアウトが出来ずにいたのだ。

 

「これだけ複雑な機構だからな」

 

「求められる役割を考えれば妥協はできませんからね」

 

甲児やエルネスティ達も手を貸してはくれているのだが、ISとの違いもあって苦戦していた。

 

「ISやバイザーなら問題なく起動出来たんだが………サイズの違いはやっぱ大きいな」

 

「ISってのは雪兎達の世界で開発されたっていうパワードスーツで、バイザーは前に雪兎達が行った異世界で使われてたアムドライバーってパワードスーツの補助武装だったか?」

 

「そうですね、IS………正式名称インフィニット・ストラトス。無限の成層圏の名を冠する宙間活動用パワードスーツ!僕も使ってみたかったのですが………」

 

「残念ながら今は予備のISコアは持ってないし、基本的に女性にしか使えないからな、アレ………エルならワンチャン使えてもおかしくはないかもしれんが」

 

***

 

ロンド・ベルがルオ商会から持ち込まれた新型のガンダムのテスト中にネオ・ジオン残党と思われる勢力の襲撃を受けていると聞き救援に駆けつけたのだが………

 

「ミツバ艦長、気合入ってる………」

 

「そりゃあ、連邦軍でロンド・ベルといや憧れもあるだろうしな」

 

いつにも増してミツバの気合が凄まじい。以前にアムロの話になった時の反応からしてファンの可能が高い。

 

「にしても、大分盛ってんな、あのガンダム………系統からしてνガンダムと同じ系譜か?」

 

フレーム構造やヘッド等、νガンダムに似た新型ことナラティブと呼称されたガンダム。

その下半身は大型のユニットに接続されており、かなりゴツイ。

 

「ロンデニオンも近いし、早く片付けよう」

 

結局、袖付き仕様の専用機と思われるギラ・ズールが撤退したのを機にネオ・ジオン兵達は引き上げていった。

 

「袖付き………多分共和国側の偽装だろうな。でも、何故そんな回りくどい真似を………」

 

テロリストに偽装したその行動、ナラティブといい雪兎の知らない物語のようだ。

 

***

 

その後、ロンド・ベルはそのままドライクロイツに合流する事となり、ナラティブとそのパイロットであるヨナ・バシュタ、提供元であるルオ商会のミシェル・ルオらもドライクロイツに加わったのだが、どうも彼らナラティブ組には別の思惑があるようだ。

そして、ミシェルの要望で一度地球に戻り、ルオ商会のオフィスを訪ねる事となったのだが、我らが兎は我関さずととある人物を訪ねていた。

 

「お会いできて光栄です!アストナージ・メドッソさん」

 

「お噂はかねがね!」

 

「わざわざ俺を訪ねてくるなんて珍しい子達だなぁ」

 

その人物とはロンド・ベルの名メカニックであるアストナージであった。

 

「俺達はパイロットもしていますが、どちらかと言うと技術者でして」

 

「なるほど………確かに君らの機体はよく整備されているね」

 

「ありがとうございます!」

 

流石の雪兎もグリプス戦役からシャアの反乱まで多種多様なМSの整備を行ってきたアストナージには尊敬の眼差しを向けており、そんな彼からの褒め言葉は純粋に嬉しそうであった。

 

「そんなアストナージさんにちょっと相談がありまして」

 

「相談?」

 

「ええ、これなんですけど………」

 

そう言って雪兎が見せたのは先日回収して改修作業をしていたとあるMSであった。

 

「これは………かなり手が加えられているが………“リ・ガズィ”」

 

シャアの反乱の序盤にアムロが搭乗し、後に彼の妻であるケーラやチェーン・アギ等も乗る事になったMSで、アストナージとは中々に縁深い機体。

そんなリ・ガズィではあるが、目の前のそれは大きく手が加えられており、あまり原型を留めていない。

その機体はとあるシリーズにてリ・ガズィをベースに改造されたある“ガンプラ”を元にしたものであった。

 

「“ライトニングガンダム”か………」

 

雪兎から手渡されたPADに表示されたデータにはそう表記されていた。

そう、それはビルドファイターズトライにてコウサカ・ユウマが使用したライトニングガンダムだ。

 

「リゼルの高性能センサー等を取り入れた長距離射撃をメインとしたガンダムタイプ………バックウェポンシステムを発展させたパージを必要としない変形ギミック………なるほどこれは面白い機体だ」

 

「趣味で造っていた機体なので本体もまだまだ未完成で、バックウェポンシステムの方は全然でして」

 

「それでリ・ガズィの整備経験のある俺に相談しにきたという訳だね?」

 

「はい」

 

「わかった。俺に出来る事なら手を貸そう」

 

「いいんですか?」

 

「その分、他の機体の整備も手伝ってもらうけどね………それに、俺の勘がコイツが必要な時がくるって言ってるのさ」

 

「この機体が?」

 

こうしてアストナージという心強い味方を得た雪兎らは地球への降下中にライトニングガンダムの改修作業を行うのであった。

 

***

 

サンフランシスコのルオ商会のオフィスを訪れたドライクロイツはミシェルの姉であるステファニーとの話し合いに向かったのだが、その途中でまたしてもネオ・ジオンが襲撃してきた。

付近に連邦の施設等もなく、ドライクロイツを狙ってきたという訳でもなく、何故か異様に気合の入った彼らの様子からネオ・ジオンの狙いがルオ商会にあると判断したミツバとブライトは各員に迎撃を指示する。

 

「ナラティブのB装備………バックパックのインコムユニット以外は普通だな」

 

例のゴツ盛り装備ことA装備は宇宙専用であるらしく、換装したB装備は割と真っ当なガンダムだった。

そこはさておき、ネオ・ジオンの目的はやはりドライクロイツではなく、その先のサンフランシスコ………ルオ商会であろう。

 

「くっ!我らはあの方を!」

 

「あの方?(もしかしてあの男も生きているのか?)」

 

雪兎のその考えを肯定するかの如く戦場にルオ商会側から金色のMSが飛来する。

そのMSはFA-100S フルアーマー百式改と呼ばれる機体で、嘗てあの男がエゥーゴ時代に使っていた機体の後継機の強化装甲装備だ。

そして、その機体から聞こえてきた声は想像通りの声だった。

 

「ドライクロイツ、こちらは元エゥーゴパイロット、“クワトロ・バジーナ”大尉だ」

 

そう、その名はシャア・アズナブルがエゥーゴ時代に名乗っていたもの。

ネオ・ジオン達の狙いはルオ商会に保護されていた彼の身柄であり、彼を再び旗印にせんとしていたのだ。

そんな彼の登場に敵味方関係無く驚くが、一年戦争、グリプス戦役、シャアの反乱と彼の動向をよく見ていた者達からすれば到底許される事ではなかった。

 

「シャア!てめえっ!」

 

「よくもまあ俺達の前に顔を出せたものだな!」

 

特にアムロとも親しかった竜馬と甲児は目に見えて怒りを露わにしていた。

だが、ブライトの一声で今はネオ・ジオンの相手を優先する事となる。

 

「(まあ、甲児さん達からすれば許されざる裏切り者だもんなぁ………)」

 

エゥーゴ時代は共闘もし、仲間と認めたはずなのにシャアの反乱では再度敵となりアクシズ落とし等という凶行に走ったシャア。

それが生きており、また嘗ての名を名乗っていたのだから怒るのも無理はなかろう。

 

「お二人共、このファミコンが生きてるって事はあの人も生きてるって事です。どうもその所在も知ってそうですからここは抑えて下さい」

 

「確かに………」

 

「言われてみればそうか………ところでファミコンって?」

 

「ファミリーコンプレックス………つまりは家族に飢えて理想の家族になりえた人に固執してるブラコンやシスコンの亜種みたいなもんです」

 

「「あぁ………」」

 

「………」

 

雪兎個人としてもアクシズ落としには思う所があるので受け入れ難いが、彼が生きているという事は必然的にあの戦いで行方知れずとなったもう1人も生きているという証拠でもある。

ファミコン云々はとあるガンダムシリーズの外伝作にてシャアに対する評価として言われた言葉である。

これにはシャアも肯定も否定も出来ず黙るしかなかった。

その後、ネオ・ジオンの迎撃を終えると、シャアは脱出していたネオ・ジオンパイロット達に「シャア・アズナブルはもういない」と告げ、彼らと決別の意を示した。

彼のドライクロイツへの加入に甲児達は難色を示すも、手土産としてアムロ・レイとカミーユ・ビダンの所在の情報を持ち出されては流石に断れず、加入は認めるが許しはしないという形で終息した。

 

「クワトロ大尉」

 

「君は………先程の事、感謝する」

 

「別に話がややこしくなりそうだったから止めただけですよ………それに俺個人としてもアクシズ落としには色々思う所があります。でも、俺は貴方個人とは初対面ですからね」

 

「そうか」

 

「………貴方がネオ・ジオンのシャア・アズナブルではなく、元エゥーゴのクワトロ・バジーナとして生きるというなら、今後の行動で示して下さい」

 

「ああ、そうさせてもらおう」

 

クワトロとの会話を終えた雪兎はアストナージと約束した各機体の整備へと向かう。

 

***

 

クワトロの情報からまずはサンフランシスコに程近いシャイアン基地に幽閉されているというアムロとチェーンを解放すべくドライクロイツはシャイアン基地を目指して移動を開始した。

その途中で機械獣の襲撃を受けていると報告を受け、シャイアン基地へと急いだのだが………既に機械獣は残骸と化しており、基地を襲っていたのはまたしてもネオ・ジオンのギラ・ドーガだった。

 

「アイツら、性懲りも無く………って、あ、あの機体は!?」

 

そこでギラ・ドーガと戦うおそらく機械獣も倒したと思われる機体を見て雪兎は絶句する。

何故ならその機体は………RX-78-2 ガンダムだったからだ。

 

「やっぱりアムロか」

 

「アムロのヤツ、ガンダムでお出迎えとは洒落てるじゃねぇか」

 

甲児と竜馬はガンダムでギラ・ドーガ相手に無双するアムロに笑みを浮かべているが、雪兎はいつになく驚愕していた。

 

「えっ?嘘だろ!?いくらアムロ・レイとはいえファーストガンダムでギラ・ドーガ相手に無双!?」

 

外見はガンダムであれど、おそらく中身はある程度アップデートされていると思われるが、ガンダムのカタログスペックは一年戦争末期に開発されたゲルググと同等と言われており、3世代以上は世代差のあるギラ・ドーガ相手に全く被弾していないどころか背後に眼があるかのようなカウンタースナイプ、ビームライフルで回避ルートコントロールしバズーカを当てる等アムロはやはり異常と言う他なかった。

 

「師匠から話には聞いてたけど………想像の数倍やばかった」

 

「あれがアムロ・レイ………」

 

出撃はしたものの、結局はアムロにほとんどのギラ・ドーガを倒されてしまい、「これ、俺達必要だった?」となるドライクロイツの面々。

だが、戦闘が終了すると突然ガンダムのカメラアイの光が消え、機能停止してしまう。

 

「カロリナ、ガンダムをドライストレーガーに運ぶぞ!」

 

「合点承知!」

 

ブランとハイペリオンGCの2機でガンダムを搬送すると、アストナージとシャイアン基地からシャルロットが連れてきたチェーンがガンダムに駆け寄る。

幸いにもコックピットハッチは中から開けたようで、アムロが外に出てくる。

 

「実戦機動は可能な様に調整はしていたが、流石に無茶をさせすぎたか」

 

「大尉!」

 

「アムロ大尉!」

 

「チェーンにアストナージか、心配をかけたな………それと君達も助かったよ」

 

「いえ………」

 

その後、アムロはブライトや甲児、竜馬といった昔馴染との再会を喜んでいた。

また、シャイアン基地は襲撃でボロボロとなってしまったのでこのままドライクロイツに参加する事にしたそうだ。

文句を言ってくる者がいればルオ商会とファイクス准将が黙らせてくれるだろう。

 

「それでアストナージ、ガンダムは直りそうか?」

 

「駄目ですね、いくつかの回路が焼き切れてしまっていますし、例え直っても出撃する度にこうなりますよ」

 

「そうか………」

 

作り直された機体とはいえ思い出深い機体ではあるので少し残念そうにするアムロ。

 

「代わりの機体は何かあるか?」

 

うち(ロンド・ベル)としては無いですが、使える機体はありますよ」

 

「ん?どういう事だ?」

 

そうしてアストナージに連れられてやってきたのは雪兎やカロリナがチェーンとアレコレ調整をしているライトニングガンダムの前であった。

 

「この機体は………」

 

前はまだ塗装もされていない未完成で金属色だったライトニングだが、今はνガンダムと同じカラーリングに塗装されており、バックウェポンシステム以外は万全の状態となっていた。

 

「ライトニングガンダムというそうですよ。ベースとなった機体がリ・ガズィなので大尉にも馴染み深いでしょう」

 

「彼がこれを大尉に提供してくれるそうです」

 

アストナージの勘を信じてドライクロイツのメカニック達で早急に組み上げられたライトニングガンダムは丁度機体が無いアムロへと譲渡される事となったのだ。

雪兎もアムロが使うのならばと快くライトニングを提供しただけでなく、アムロ用の調整やバックウェポンシステムもアムロ用に専用のものを設計中との事だ。

 

「アムロさん、細かい調整とかしたいので一度乗ってもらってもいいですか?」

 

「ああ、わかった」

 

次なる目的地はオーガスタ。

クワトロの情報によればオーガスタのニュータイプ研究所にカミーユ・ビダンとファ・ユイリィの2人が軟禁されているのだとか。

アムロがそうであったようにここもネオ・ジオンに襲撃される可能性が高い以上、戦力は少しでも多いに越したことは無い。

 

「これからよろしく頼むぞ、ライトニング」




今回のオリジナルメカ紹介

ライトニングガンダム(アムロ・レイ専用機)

アムロが使用していたガンダムが機械獣とネオ・ジオンとの連戦での無茶が祟り使えなくなってしまったためにアムロの乗機として雪兎が回収していたリ・ガズィをライトニングガンダムに改修していたものを更にアムロ用に調整・改良を加えた機体。
コックピット周りを少量のサイコフレームを使用して反応速度を向上させており、サイコミュシステムも一応は使用可能。
見た目はライトニングガンダムのままだが、カラーリングはνガンダムカラー。
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