1
その日、シャルンホルストは久しぶりに、1人で外出していた。
普段来ている重苦しい軍服を脱ぎ捨て、Tシャツに短パン、上からジャケットを羽織り、頭にはハンチング帽をかぶった、完全にオフモード。
しかし、快活な少女は、その恰好とは裏腹に、見るからに沈んだ調子で街の中を歩いていた。
「うう・・・・・・まさか、誰とも予定合わないなんて。せっかくのお休みなのに」
愚痴があふれ出る。
最近ではエアルやサイア、更には妹のグナイゼナウと出かける事が多かったのだが、今日はたまたま、みんなと予定が合わなかったのだ。
それにしても、
「う~・・・・・・もー詰まんないッ」
露店で買った串肉を頬張りながら、頬を膨らませるシャルンホルスト。
せっかくの休みだと言うのに、誰とも予定が合わなかったことは、巡戦少女にとって痛恨と言って良かった。
これでは、リフレッシュにもならない。
「おにーさんは、新戦術の研究会、サイアは新兵器受け取りにラボに出向、ゼナは・・・・・・何だろ? よくわかんないし」
エアルとサイアは仕方ないだろう。
しかし、妹の顔を思い出と、腹が立ってきた。
シャルンホルストがグナイゼナウを誘った時、
『ごめんなさいシャル。私、明日はちょっと用事があって出かけなきゃいけないの。ウフフー』
などと、気色の悪い笑顔まで浮かべていた。
一体、何だと言うのだろう。
妙に浮かれた様子の妹の顔を思い出して、またムカついてきた。
まったく、何をニヤニヤしていたのか。
「・・・・・・・・・・・・さて、それはそれとして、どうしようかな?」
正直、1人で街を歩いてもつまらないだけだ。
周りを見回せば、家族連れやらカップルやらが街中にあふれている。
皆、最近のドイツ軍の快進撃に気を良くし、連日のお祭り気分を満喫しているのだ。
何だか、ボッチは自分だけのような気がして、猶更惨めな気分になるシャルンホルスト。
いっそ、どっかの喫茶店にでも入って、食事だけして艦に戻ろうかな。
そんな風に思った時だった。
不意に、路地裏にある店の入り口から、見知った顔の人物が出て来るのを見かけた。
「・・・・・・あれ、ゼナ?」
首をかしげる巡戦少女。
見間違えるはずも無い。
それは、用事があると言って、シャルンホルストを袖にしたグナイゼナウだった。
なぜ、ここに?
一瞬、見間違いかと思ったが、流石に妹の顔を見間違えるはずも無かった。
長袖のブラウスに、落ち着いた感じのロングスカート。腕と首には装飾品があり、落ち着いた雰囲気を見せている。
何だか、いつもより大人びた印象があった。
「何だ、ゼナもこっちに来てたんじゃん」
気を良くして声を掛けようと振り返るシャルンホルスト。
手を上げ、声を掛ける。
が、
「おーい、ゼ・・・・・・・・・・・・」
言いかけて、途中で止めた。
慌てて物陰に隠れる。
間一髪、どうやら見つかる事は無かったようだ。
しかし、
「嘘・・・・・・・・・・・・」
そっと、見つからないように顔だけ物陰から出して覗き込む。
視線の先に立つ妹。
しかし、
彼女は1人ではなかった。
グナイゼナウには、連れがいたのだ。
「あ、あれって、バニッシュ中佐?」
間違いない。相手は「グナイゼナウ」艦長のオスカー・バニッシュだった。
やはりオフなのだろう。こちらも私服姿である。
疑うべくもない。
グナイゼナウの用事とは、オスカーと出かける事だったのだ。
それにしても、
「・・・・・・何かあの2人、仲よさそうだね」
そっと、物陰から2人の様子をうかがう。
別に隠れる必要があるとも思えないのだが、何となく反射的にそうしてしまった。
オスカーはグナイゼナウの髪に着いた埃をとってやると、グナイゼナウも嬉しそうに笑って振り返る。
何だか、幸せそうな2人。
シャルンホルストが見入っている。
その時、
そっと身を寄せ合った2人が、
互いの唇を重ねたではないか。
「ッ!? ッ!? ッ!?」
あまりの事態に、声を出す事すら忘れて悲鳴を飲み込むシャルンホルスト。
どれくらい、そうしていた事だろう?
ややあって、互いに唇を離す2人。
「こら、大胆すぎるぞ。誰か見ていたらどうするんだ?」
「いいじゃない。誰もいないんだし」
そう言って、嬉しそうに、オスカーの腕に自身の腕を絡めるグナイゼナウ。
そのまま連れだって歩き去る2人。
シャルンホルストはと言えば、あまりの事態に、顔を真っ赤にしたまま口を押え、2人が立ち去った後も暫くの間、物陰にしゃがんで隠れ続けていた。
2
・・・・・・・・・・・・ル
・・・・・・・・・・・・ル
・・・・・・・・・・・・シャル
「シャル、起きて」
「ハヒッ!?」
隣に座ったエアルの呼びかけで、シャルンホルストは夢の世界から帰還を果たす事に成功していた。
「って、あれ? おにーさん?」
「昨夜、夜更かしでもしたの? 会議、もうすぐ始まるよ」
そう言ってクスッ と笑う。
顔を赤くして俯くシャルンホルスト。
寝不足、と言うのは間違いではない。
しかし、その理由と言うのが、
「もう、だらしないわね。しっかりしないさいよ」
見れば、グナイゼナウが呆れ気味に姉を睨んできている。
その横では、オスカーが苦笑気味に書類を揃えているのが見える。
2人とも、昨日の事など無かったかのように、いつも通りに振舞っている。
説教垂れる妹を、ジト目で睨むシャルンホルスト。
「うう、ゼナたちのせいなのに」
誰にも聞こえないように、そっと呟く。
エアルとグナイゼナウは、そんな挙動不審な巡戦少女に、首をかしげるしかなかった。
理由は昨日、オスカーとグナイゼナウの、あんなところを見てしまった事。
まさか、妹とその艦長さんが恋人同士で、街中でキスまでする間柄になっているとは。
あの2人って、どこまで行ってるのかな?
とか、
あの後、2人はどうしたのかな?
とか考えていると悶々としてしまい目が冴え、気が付けば朝になっていたのだ。
そんな訳でシャルンホルストは、寝不足のまま今日の会議を迎える羽目になっていた。
ここは第1戦闘群旗艦「グナイゼナウ」の会議室。
今日は、次の作戦についての説明が行われる日だった。
「大丈夫? 具合悪いんだったら、艦に戻ってても良いよ?」
「ううん、大丈夫・・・・・・ほんと、大丈夫だから?」
気遣ってくれるエアル。
そんな艦長の優しさが、今のシャルンホルストにはありがたくもある反面、少し重たくもあった。
まさかゼナが、バニッシュ中佐と・・・・・・ね。
知らなかった、全然。
無論、人間と艦娘との恋愛はご法度でも何でもないのだが、
それにしても、妹の恋愛事情について全く聞かされていなかったのは、シャルンホルストとしてもショックだった。
それに、
どうしても考えてしまう。
もし、自分だったら、と。
「・・・・・・・・・・・・」
チラッと、傍らのエアルを見やる。
「その事」を考える時、どうしてもエアルの事を考えてしまう自分がいる。
昨日、あの場所で逢瀬を交わしていたのが、自分とエアルだったら?
と、
エアルがシャルンホルストの視線に気づき、振り返ってきた。
「うん、どうかした?」
「い、いいいいいいいいいや、べべべ別に?」
思いっきりどもりながら視線を逸らし、作戦概要に慌てて目をやるシャルンホルスト。
そんなシャルンホルストに、怪訝な面持ちを向けるエアル。
だが、シャルンホルストはそれに対し、視線を合わせる事も出来ない。
何となく、エアルと自分を掛け合わせて考えていたことが気恥ずかしかった。
と、
そこで会議室の扉が開き、リンター・リュッチェンス以下、司令部の幕僚たちが入ってくるのが見えた。
居並ぶ将兵、艦娘達が一斉に起立して敬礼する。
慌てて倣うシャルンホルスト。
リュッチェンスはフェロー諸島沖海戦において、損害を出しながらもイギリス本国艦隊主力を引き付ける任務を全うした事から、引き続き第1艦隊司令官兼第1戦闘群司令官として、任務に当たっていた。
リュッチェンスが着席すると、全員が敬礼を解いて着席する。
一同を見渡すリュッチェンス。
「それでは、会議を始める」
司令官の厳かな宣言が、会議室に鳴り響いた。
「ベルリン作戦」と名付けられた今回の作戦。
主目的は大西洋上における通商破壊戦となる。
本国を出港した艦隊が一旦、ノルウェーの港に入る所までは前回と同じとなる。
しかしその後は、アイスランド北方を大きく迂回する形でイギリス海軍の警戒網をすり抜けデンマーク海峡を通過。その後はひたすら南下して大西洋への進出を目指す。
大西洋進出後は、予定通り通商破壊戦を展開するのは、これまでと同様のパターンとなる。
「ただし、今回は事情が聊かこれまでとは異なる」
参謀長がさらに説明を続ける。
「今回の作戦は、潜水艦隊と連携を取る事が前提となる。一同、その事を十分に理解して行動してもらいたい」
この事を予想していたエアルは、心の中で作戦を思い描く。
潜水艦隊司令官のカーク・デーニッツから、大西洋でUボートの被害が急激に増回している事は、既に聞き及んでいた。
今回のベルリン作戦は、いわばその一環と言えるだろう。
水上艦隊と潜水艦隊は多分に性質が異なる戦術を採用する事になるが、連携自体は十分に可能となる。
特に通商破壊戦の場合、水上艦隊が派手に暴れて敵の目を引き付ける一方、真の主力である潜水艦隊が敵輸送船団の襲撃を敢行する。
これにより敵軍は、水上艦隊を警戒すれば潜水艦隊に襲撃され、潜水艦隊を警戒すれば水上艦隊に襲われるジレンマに陥る事になる。
そうなると、もはや物資輸送どころではない。
通商路は滞り、物資が手に入らなくなったイギリスは干上がる事になる。
まさに通商破壊戦の真骨頂と言える。
「そこで、今回の作戦に当たり、新たに部隊を編成する事となった」
参謀長の言葉と共に、開かれた扉から3人の人物が入ってきた。
その姿を見て、
「あ・・・・・・・・・・・・」
声を上げたのは、エアルの隣に座ったシャルンホルストだった。
先頭を歩く、中将の階級を付けた人物。
それは、シャルンホルストも良く見知った人物だったのだ。
「おにーさんの・・・・・・お父さん?」
傍らのエアルはと言えば、特に身じろぎする事もなく父と、その後ろを歩くシュレスビッヒ・ホルシュタインを見つめている。
と、
視線に気づいたのか、シュレスはエアルの方を見ると、かすかに頷きを返してくる。
母の友人であり、幼いころから馴染みのあるシュレスの事は、エアルも子供の頃から慕っている。
見知った女性の姿に、青年艦長も笑みを返す。
だが、父であるウォルフ・アレイザー中将は、息子に一切の興味を示す事無く自分の席へと向かう。
更にもう1人。
ウォルフ、シュレスに続いて入室してきた人物は、淡い金髪をツインテールに纏めた細身の少女だ。
3人はそれぞれの席に座ると、リュッチェンスに促されたウォルフが立ち上がった。
「この度、第1航空群司令官に就任した、ウォルフ・アレイザー中将だ。長年、実戦を離れていた身ではあるが、皆を率いる司令官として、恥じぬ振る舞いをするつもりだ。よろしく頼む」
「アレイザー中将には、副司令官と言う立場も兼任してもらう事になる」
後を引き継ぐように言ったのはリュッチェンスだった。
「万が一、私が作戦上、何らかの形で指揮能力を喪失した際には、アレイザー中将が指揮を継承する事になる。覚えておいてくれ」
副司令官。
つまり事実上ウォルフは、このベルリン作戦における、実戦部隊ナンバー2の立ち位置にいると言う事になる。
「質問があります」
挙手したのはオスカーだった。
「第1航空群とは、聞きなれない部隊名ですが、それは一体?」
現在、ドイツ海軍水上艦隊は、第1~第3までの戦闘群を形成している。
しかし、そもそも航空群と言う部隊名自体、初耳だった。
「もっともな質問だ」
頷いたのはウォルフである。
「第1航空群とは、今回の作戦参加に合わせて新設された部隊だ。編成は・・・・・・」
言いながら、ウォルフは控えていた少女を見やった。
「ここにいる、航空母艦『グラーフ・ツェッペリン』による、単艦編成となる」
ウォルフの言葉に、会議室全体がざわついたのは言うまでもない。
航空母艦。
空母。
それは、今までのドイツ海軍にはない、新しい軍艦だった。
「待ってください」
今度はエアルが発言する。
「空母は良いとして、艦載機はどうするんです? 空母は艦載機を搭載しないと意味がない筈じゃ?」
その通りだった。
空母は、それ単体ではただの鋼鉄の箱に過ぎない。搭載する航空機があってこそ、その真価を発揮する艦なのである。
しかし、今まで空母を保有した事が無いドイツ海軍には当然、艦載機を運用するノウハウも、機材も、パイロットすらいない。
しかし、その問題は意外な形で解決を見た。
「問題はない。艦載機に関しては、空軍から出向と言う形で搭載する事で話が付いている。既に、艦への乗り組みは完了し、発着艦をはじめ、攻撃、航法等、必要な訓練を始めている」
その言葉に、一同が再びざわつく。
空軍の出向、と言う事が問題だった。
空軍最高司令官のヘルムート・ゲーリングに関しては、はっきり言って良い噂は聞かない。
小心者の見栄っ張り。大言壮語、責任転嫁は当たり前。
前任の第1戦闘群司令官ラインハルト・マルシャルが解任される事になったのも、そもそも間接的にゲーリングが関わっている。
更にゲーリングは独占欲と出世欲の塊であり、噂によれば戦前、「ドイツ全軍を空軍の配下にすべき」などと、常識の埒外としか言いようがない事まで主張した事があるらしい。
そのようなゲーリングが、出向とは言え麾下の部隊を海軍に預ける事を了承するとは、到底思えなかったのだ。
「その点に関しては問題ない。諸君が心配するようなことは何もないと約束しておこう」
自信ありげに言うウォルフ。
総統閣下のコネを使ったな。
父の様子を見ながら、エアルはそう推察した。
傍若無人なゲーリングが、唯一絶対に逆らえない存在。それが、総統アドルフ・ヒトラーに他ならない。
ウォルフは特にヒトラーと個人的にも親しく、側近中の側近と言っても過言ではなかった。
そのヒトラーから口添えしてもらう形でゲーリングから、航空部隊を供出させたのだ。
と、
ウォルフに促される形で、一緒にいる少女が立ち上がった。
「第1航空群旗艦『グラーフ・ツェッペリン』だ。まだまだ若輩で、多くの事を学ばねばならない身。偉大なる先達に後れを取らぬように精進する。どうか、よろしく頼む」
透き通るようなまっすぐな声。
それでいて決して卑屈にならず、堂々と誇りある名乗りを果たすグラーフ・ツェッペリン。
そのゲルマン騎士の如き堂々たる態度は、居並ぶ海軍士官、艦娘たちから好感を持って迎えられた。
その後は、作戦の詳細に映った。
参加艦艇は3隻。
第1戦闘群の巡洋戦艦「グナイゼナウ」「シャルンホルスト」。
第1航空群は「グラーフ・ツェッペリン」のみの単艦編成となる。
装甲艦「ドイッチュラント」や、先のフェロー諸島沖海戦で、華々しい戦果を挙げてデビュー戦を飾った重巡洋艦「プリンツオイゲン」は、本国やノルウェーの守りとして残す事になっている。
いつにもまして少数精鋭による作戦展開となるが、水上艦による通商破壊戦の場合、大量の船を一気に投入すればいいと言う物ではない。
むしろ、隠密性や補給面を考えた場合、強力な艦を少数投入した方が効果的な場合もある。
こうしてドイツ海軍は、ベルリン作戦に向けて大きく動き出したのだった。
3
作戦会議も終わると、既にあたりは真っ暗になっていた。
昼間は喧騒に包まれているキールの港も、夜になれば静寂が支配する。
幾人かの作業員が、徹夜で作業しているのが見えるだけで、ほとんど人影が見えない。
まるで、世界中で、全ての人間が消えてしまったかのようにさえ、錯覚してしまう。
そんな中を、シャルンホルストはエアルの背中を見ながら歩いていた。
オスカー達は艦に泊まって行く事を進めてくれたが、エアルとシャルンホルストはそれを謝辞し、戻る事にしたのだ。
作戦結構まで時間がない。明日は朝から物資の積み込み作業がある。早朝の作業開始に備えて、今日の内に艦に戻ろうと考えたのだ。
エアルの背中を見ながら歩くシャルンホルスト。
静かな空気の中、2人で歩いていると、どうしても考えてしまうのは、先日のオスカーとグナイゼナウの事だった。
仲睦まじい、恋人同士となっていた2人。
いつの間に、あんな関係になったのか?
「・・・・・・・・・・・・」
否、
今、気になっているのは、そこじゃない。
妹の事ではなく、自分自身の事。
正直、羨ましい、と思った。
自分もあんな風になれたら。
そして、
「・・・・・・・・・・・・」
エアルを見やる。
その相手は・・・・・・・・・・・・
「シャル?」
「・・・・・・へ?」
突然、呼びかけられて、間抜けな声を発する巡戦少女。
見ればエアルが、怪訝そうな顔つきでシャルンホルストの顔を覗き込んでいた。
その顔のあまりの近さに、思わず上げそうになった声を飲み込むシャルンホルスト。
「どうかしたの? さっきから黙り込んじゃって」
「えっと・・・・・・・・・・・・」
とっさに、どういったらいいのか分からず、口ごもる。
自分は、この青年とどうしたいのか?
このまま、艦長と艦娘の関係でいたいのか?
それとも・・・・・・・・・・・・
「シャル?」
「あ、ううん」
再度の呼びかけに対して、しかしシャルンホルストは首を横に振った。
まだ、答えは出せない。
自分でも呆れるほど臆病な事だとは思う。
しかし、この先へと足を踏み入れる勇気が、まだシャルンホルストには持てなかった。
と、
「あ・・・・・・・・・・・・」
突然の事で、驚いた声を上げるシャルンホルスト。
その華奢な手を、青年艦長の手が優しく包むように握っていた。
「ど、どうしたの、急に?」
「別に。何となく、こうしたかったから」
そう言って笑うエアル。
手のひらから感じる温もり。
その感触が、少女を優しく包み込む。
「嫌?」
「・・・・・・嫌じゃ、ない」
問いかけるエアルに、首を振るシャルンホルスト。
そのまま、手をつないだまま歩く2人。
月明かりにもほんのり、赤く染まっている事をエアルに知られなかったのは、あるいは巡戦少女にとって、幸運だったのかもしれなかった。
第28話「掌に伝わる憧憬」 終わり