出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season2 作:SS_TAKERU
少々短いですが、お楽しみいただければ幸いです。
また、第68話の展開を一部修正しております。話の流れに変更はありません。
島役場に避難した住民の無事を
完全に意識を失っているし、右腕と左脚がおかしな方向に曲がっているから大丈夫だとは思うけど、念には念をだ。
「これでよしっと」
「島役場に避難した皆さんの中に怪我人などは無し。全員、西地区へと避難されるそうです」
「それで、ウチ達に念の為の護衛に就いてほしいって話になってる」
「拘束した
「そうだな…よし!
「ちょーと待った!
「あぁ、万が一にも
「だから、護送には私も付き合うよ!」
「オイラも付き合うぜ! 多目的
「すまねぇ、頼むぜ」
名乗りをあげた
慎重にかつ急いで護送を終わらせないとな!
「はぁぁぁっ!」
「ウォォォ…デェイッ!」
「くぅっ…」
氷結を粉砕した余波で生じた突風を咄嗟のガードで防ぐ
「あっ!」
「デァァァッ!」
その隙を狙って放たれる
「やらせるかよっ!」
間一髪、俺のテープが間に合って回避に成功するけど、
「クソッ、パワーでねじ伏せてきやがる」
細かい技を使ってこないのが幸運と言え…いや、使ってこないんじゃなくて、
「
「今は奴を釘付けにする事だけを考えるんだ。島民の避難が完了するまで!」
「うぉぉぉっ!」
そこへ、再び咆哮をあげながら突っ込んでくる
「これなら!」
最大出力で発射! 放たれた
「
多少の痛みを与えただけだった。並の
「闇を纏いて力と成す!
「レッグクローラー! 出力全開!」
それでもホンの一瞬だけ、僅かにだが奴の動きを鈍らせる事が出来た!
半ば反射的に
「必殺!
まずは
「エクラゼ! ナックル!!」
続いて、
「ぐぉっ…」
顎に強烈な一撃を受けた事で脳が揺れたのか、僅かによろめく
「うぉぉぉぉっ!」
そこへ突撃するのは
「ぬぁぁっ!」
迎撃で放たれた
「レシプロ! タービュランス!」
そのまま
「ぐぉぉぉぉぉっ!」
声をあげながら海へと吹っ飛び、派手な水飛沫をあげながら着水する
「舐めんじゃねぇぞ!」
アイツは並の
「尾白流格闘術! 旋尾斬!」
「
間髪入れずに打ち込まれるのは、
さっきとは逆に、海から陸へと吹っ飛ばされた
「
駄目押しで放たれたのは、
「よしっ!」
熱線と見紛う程に圧縮された炎が命中し、爆発に飲み込まれる
あれだけの攻撃を叩き込んだんだ。いくら何でも戦闘不能になってる筈だ!
「やるじゃねぇか…」
「え…」
その声と共に爆発で生じた砂煙が晴れ…俺は、想定の甘さを痛感した。
たしかに、アイツには相応のダメージを与える事が出来た。それは間違いない。だけど―
「まさか、ここまでやられるとは思ってなかったぜ。大したもんだ!」
「だからよ…俺も本気を出して戦えるってもんだぜ!!」
アイツはまだ、本当の意味での
「俺の“個性”はスロースターターでな! 発動しても暫くは全力が出せねぇんだ!」
「全力を出すのは久しぶりだ…頼むから、さっさと死ぬんじゃねぇぞ!!」
その声と共に、
「なんという…あれはまるで…キメラだ」
「そう! 俺の名はキメラ! 最強の異形系“個性”だ!」
「
「…拳を振るって衝撃波を放つか……空を飛ぶ“個性”だと思ったが、違うのか?」
放たれた衝撃は空気の壁に阻まれるけど、それでも構わない! 奴を真幌ちゃんや活真君に近づけさせない為にも、ここで足止めする!
「ここで―」
釘付けにする。そう叫ぼうとした瞬間、何かに突き飛ばされるように僕の体は15m近く浮き上がった。突風? いや、衝撃波だ!
「………」
間髪入れず、奴の右手から弾幕のように放たれる無数の爪。咄嗟に防御を固めつつ、『浮遊』を発動して回避を試みるけど、全てを回避する事は出来ず―
「くっ…」
爪が掠めた事で、左頬に出来る横一文字の傷。このくらいなら何の問題も無い。だけど、今の突風も“個性”に依るものだとしたら、奴が使用した“個性”はこれで3つ。
3つで打ち止めだという保証がどこにもない以上、
考えを巡らせながら着地した僕は、一旦
「相手の能力は未知数。それなら出方を窺うより…今出せる全力で先手を打つ!」
「ワン・フォー・オール、フルカウル! 57%!」
『フルカウル』の出力を
「
「ッ!?」
咄嗟に張られた空気の壁ごと、
「やったか?」
余波で雑木林の一角が更地となるほどの攻撃を叩き込んだ。その事に一定の手応えを感じながらも、僕は濛々と立ち込める土煙の奥にいるであろう
今の攻撃で倒せていれば最良だけど、奴から感じた
「グリュンフリート?」
「ッ!?」
突然背後から聞こえてきた声に、僕は耳を疑った。2人とも、逃げたんじゃなかったのか!?
「2人とも! どうして戻ってきたんだ!」
「ッ! ご、ごめんなさい…」
「も、もう大丈夫だって思ったから…
思わず出してしまった大声に、涙目になりながら謝る活真君。真幌ちゃんも楽観的な想定をしているけど…
「今の攻撃で
離れるんだ。そう続けたかった言葉は、土煙の奥から弾幕の様に放たれる無数の爪によって阻まれる。
「はぁぁっ!」
僕は咄嗟に2人を背後に庇い、『黒鞭』を左右3本ずつ、計6本発動。そのまま手首を軸に高速回転させ、シールド代わりにする事で放たれた爪を尽く弾いていく。
「2人とも! 今のうちに逃げるんだ!」
「う、うん…」
僕の声に何とか返事を返し、活真君を連れて逃げようとする真幌ちゃん。だけど…
「空を飛ぶ“個性”、超パワーの“個性”、黒い縄のような物を自由に操る“個性”……お前、潜在的に複数の“個性”を持っているな」
「ッ!」
それよりも早く、土煙の向こうからゾッとするような声が聞こえてきた。そして―
「残念だが
次の瞬間、土煙を一気に吹き飛ばしてこちらへ向かってきたのは、さっき僕を空中に浮き上がらせた衝撃波!
「
咄嗟に僕も右足を振り抜き、衝撃波を放つ事でこれを相殺。
「もう一発!」
続けて左足を振り抜こうとするけど―
「きゃぁぁぁっ!」
「ッ!?」
それよりも早く、地面を突き破って青い竜のような怪物が姿を現した。まさか、これも奴の“個性”なのか!?
「くぅっ!」
半ば反射的に左腕の『黒鞭』を操作し、活真君に襲い掛かろうとした怪物を絡め取って、その動きを封じる。
片方を怪物の拘束に回した分、弾幕の防御が厳しくなるけど…大丈夫、まだ耐えられる!
「やるな…だが、これは防げるか?」
表情一つ変える事無く、再び衝撃波を放つ
「ぐぁぁぁぁぁっ!」
衝撃波を相殺した瞬間、頭上から降りそそいだ雷をまともに食らってしまった。雷、を…操る“個性”ま、で…
真幌side
「あ、あぁ…」
「私のせいだ…」
丘の上から見えた…グリュンフリートが
「私が戻ろうなんて思ったから…」
私と活真を庇ってなかったら、グリュンフリートはこんな事にならなかったかもしれない…。
「2人とも…逃げ、るんだ…」
「グリュンフリート!」
ボロボロなのに、それでも立ち上がって私達を守ろうとするグリュンフリート。
「奴の狙いは…君た…」
だけど、
「ぐぅぅぅ…」
グリュンフリートはたちまち全身ボロボロになっていく。
「早く…行くんだ!」
「あ、あぁ…」
それでも必死に私と活真を逃がそうと
「いや、いや……」
「いやぁぁぁぁぁっ!!」
その瞬間、私は絶叫と共に“個性”を発動。今作れる最大サイズでグリュンフリートの幻影を作り―
「誰かグリュンフリートを…グリュンフリートを守ってぇぇぇっ!!」
声の限り助けを求めた。そして、その助けは…すぐに現れた。
「はぁぁぁぁぁっ!」
「ッ!」
物凄いスピードで
「…その剣、相当な業物と見た」
「正解だ。ご褒美にぶった斬ってやる」
「
「あの人…」
「ライ、コウ…」
「遅くなった! ここからは、俺が引き受ける!」
お願い! ライコウ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。