出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season2 作:SS_TAKERU
第69話を投下します。
少々短いですが、お楽しみいただければ幸いです。
「遅くなった! ここからは、俺が引き受ける!」
「はぁぁぁっ!!」
刀身に電撃を纏わせたケラウノスで、
小さな子どもを狙ったうえに、
「………」
「その若さで大した技量だ。こちらとしても紙一重…といったところか」
攻撃を防いだ
こっちは生体電流の読み取りによって、
「
導き出された結論に、思わず舌を鳴らす。あれだけの強度を持った防壁を反射レベルで展開出来るなんて、厄介極まりない!
「だが、打つ手はある!」
俺は咄嗟に
「マグネ・フレシェット!」
十数発の
「I Have Control!」
左手を動かす事で
「ッ!」
次々と迫り来る
最初の内は反応が追い付いていたが、右を防げば左、前を防げば後と徹底的に死角を突いてくる攻撃に対し、その反応は追い付かなくなり、やがて
「その
「はぁぁぁぁぁっ!!」
“個性”を全開にした俺は、周囲の地面から砂鉄を掻き集めて
射出した
「ぬぅっ!」
反射による
鋭い痛みに苦悶の表情を浮かべ、僅かによろめく
「ターボユニット!」
一気に
「ライトニングボルトォ!」
と見せかけて、左拳の一撃をボディへ叩き込む!
「グボッ…」
肋骨を数本砕いた感触を感じながら、俺は吹っ飛んでいく
「サンダー! ブレーク!!」
ケラウノスを
「これで終わり…な訳ないよな」
濛々と立ち込める土煙の奥で倒れている筈の
「ラ、
「ッ!?」
次の瞬間、土煙の奥から弾幕の様に放たれた無数の爪によって、俺の思考は打ち切られた。
「ライトニングウォール!」
咄嗟に展開した
「見事なものだ…」
「たった2人を相手にして、ここまでのダメージを受けたのは、本当に久しぶりだ」
土煙の向こうからゾッとするような声が聞こえてきた。やっぱり無事だったか。
「だからこそ…お前達は全力で排除する」
「せいっ!」
咄嗟にケラウノスを振るって怪物の頭、その三分の一を切り落とす。すると、怪物は悲鳴を上げながら慌てて地面へ潜り、
「やるな…ならば、これだ」
怪物を一蹴されても表情一つ変えない
「ちぃっ!」
背中を走る悪寒に俺が
雷を操る“個性”まで持ってやがるとは…
「電気使い。その“個性”も使いこなす技量もなかなかのものだ。だが、惜しいな」
「お前の“個性”では、俺には勝てない」
「ほう、是非ともその根拠をお聞かせ願いたいもんだな」
「簡単な話だ…お前と俺では“個性”の
空のホンの一部を占めていた筈の黒雲が、物凄い勢いで分厚く、そして巨大になり…この島全体を覆い尽くしていく。
「
そう叫びながら、俺が
「散れ…羽虫のように」
「うぉぉぉぉぉっ!!」
竜巻から
「く、くそっ…」
竜巻が消滅した後、俺はまともに立っていられないほどに体力を消耗。
「邪魔だ」
ナインside
「……さて」
邪魔な2人のヒーローを退け、俺は改めて目標である少年に向き直る。
「あ、あぁ…」
もはや逃げられないと悟ったのだろう。互いに抱き合い震えている姉弟へ近づこうとしたその時―
「ぐっ、うぅ…」
全身に強烈な痛みが走り、細胞という細胞が悲鳴を上げ始めた。このタイミングで…力を、“個性”を使い過ぎたか…。
「ナイン!」
「しっかりして! ナイン!」
「しょ、少年を…」
思わず膝を突いた俺の元へ駆けつけたスライスへ、震える指を必死に動かし、少年の確保を命じる。あの少年、あの少年の“個性”を奪えれば、全てが、全てが解決…する。
「わかったわ」
スライスもそれを十分に理解している。“個性”を発動し、少年の確保へ動いたが―
「我に従いなさい。黄色と黒に彩られし、空飛ぶ者達。幼き姉弟を襲う赤き髪の女、討ち取る為に力を尽くすのです」
あと一歩のところで大雀蜂の群れが突然飛来し、スライスへと襲いかかった。
「クッ、どうして蜂の群れなんかが!?」
大雀蜂の群れにスライスが気を取られている内に、駆け寄ってきた新たなヒーローが姉弟を回収。
「安心して、味方だよ」
「
「ケロッ!」
倒れていた2人のヒーローもまた別のヒーローが回収し、撤収していく。
「クッ…小癪な手を使ってくれる」
スライスがその“個性”で大雀蜂の群れを全滅させた時には、その距離は100m近くにまで広がっていたが…追いつけない距離ではない。
「追え! あの少年を…何としても……」
「ナイン。彼らは
「………止むを得んか」
スライスの進言に俺が頷いた直後、スライスが撃ち上げる撤収の信号弾。ここまで来て、足止めとはな…。
「ここまでか…」
森の方から何かの合図らしき信号弾が打ち上がった直後―
「フッ、命拾いしたな。ガキども!」
そう言って“個性”を解除し、走り去っていく
「に、逃げた?」
「見逃してもらった。と言った方が正解だろう」
「逃がすわけには…」
「行くな!」
追跡しようとした俺は、
「罠かもしれない。そもそもこれだけの人数で仕留められなかった相手。単独行動は危険だ」
「しかし、このまま…」
「今は、島民の安否確認を優先しよう。それもヒーローの務めだ」
「…そうだな。悪い、
「いや、
「次戦う時の為に、何かしらの戦術を練る必要があるな」
もうすぐ夜か…長い夜になるかもな。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
職場でクラスターが発生した関係で、この2週間執筆に時間を割けない状態が続いておりました。本日2週間ぶりの休日だったので、書きかけを一気に仕上げて投稿しております(笑)
幸いな事に終息までもう少しの段階に来ており、来週中には元の状態に戻ると思われます。
次回投稿は来週中を予定しておりますが、もしかしたらまたお待たせするかもしれません。
読者の皆様にはご迷惑をおかけするかもしれませんが、ご容赦ください。