出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season2 作:SS_TAKERU
少し短いですが、お楽しみいただければ幸いです。
また、今回の掲載に伴い、第75話の後書きを修正しております。
「行くぞ!
「あぁ!」
短く言葉を交わし、
「
「せぇぇぇいっ!」
タイミングを合わせ、挟撃を仕掛けた。
どちらも、並の
「………」
だが、
「ぐぁっ!」
「くぅっ!」
逆に衝撃波で吹き飛ばされてしまった。
「これでもっ!」
「よし、このまま…」
密かに息を吐きながら、この後の戦い方について考えを巡らせていく。
さっきの戦いで
あいつが戻ってくるまで、なんとか時間を―
「でやぁぁぁっ!」
叫び声と共に強烈な衝撃波が放たれたのはその時だ。
「皆、待たせてごめん!」
「
「悔やむ事も泣く事も、後で出来る! 今は、最優先でアイツを止める! それを…
そうか…お前は本当に強い奴だよ。だが―
「俺を止める…だと? 出来もしない事を口にするな」
その言葉で、
「出来もしないなんて思っちゃいない! 不可能を可能にするのも…ヒーローなんだ!」
「ならば消えろ。俺の前から…今すぐになぁ!」
次の瞬間、
「クッ…」
向かって来る巨大な竜巻を睨みながら、僕はどう対応するのが最善なのかを全力で考えていく。
退避…不可能じゃない。だけど、竜巻の進路上には島の皆さんが避難している洞窟がある。僕達は逃げ延びる事が出来たとしても、島の皆さんに甚大な被害が生じるだろう。却下。
防御…論外。あれだけの巨大な竜巻に飲み込まれたらバリアの類でも使えない限り、あっと言う間に削り尽くされて終わりだ。
「だとすれば…これしかない!」
「ワン・フォー・オール、フルカウル! 100%!」
僕は『ワン・フォー・オール』の出力を100%開放すると―
「皆は一時退避を! あの竜巻は僕が何とかする!」
そう叫びながら、竜巻へと走り出した。出力100%の一撃を、竜巻の回転と逆方向から叩き込めば相殺…悪くても竜巻の威力を大幅に削る事は出来る筈だ!
「
今の自分に打てる最高の一撃を放とうとしたその時!
「グレート…タイフゥゥゥンッ!!」
叫び声と共に、僕の背後から猛烈な旋風が巻き起こり、竜巻に激突した。これは!?
「今だ!
だけど正体を確かめている暇はない。僕は改めて構えを取り―
「
旋風が激突したことで回転が弱まった竜巻へ、全力の一撃を叩き込む!
「うぉぉぉぉぉっ!」
僅かな拮抗の後、僕の拳に突破されて弾け飛ぶ竜巻。
「ぬぉぉぉっ!?」
その余波に晒された
「ば、馬鹿な…」
立ち上がったその顔は、驚愕で彩られていた。まぁ、それも当然だ。
「おいおい、鳩が豆鉄砲を食らったような顔してるなぁ? 死んだと思った相手が生きているのが、そんなに不思議か?」
落雷に打たれ、力尽きた筈の
「生憎お前如きにくれてやるほど、俺の命は安くないんだよ!」
高らかにそう宣言しながら、僕の横に立つ
「ここからは僕達のターンだ!」
今やるべき事はアイツを止めることだ!
「ここからは僕達のターンだ!」
「何が、僕達のターンだ!」
怒りの声を上げながら、背部に装着していたアイテムを再起動。
「俺の夢の…理想の邪魔をするなぁぁぁぁぁっ!!」
3割ほど残っていた薬液を注入すると、上着ごとアイテムを剥ぎ取り、半裸の状態で“個性”を発動していく。
再びあの竜巻を放つつもりだろうが…そうはさせるかよ!
俺は“個性”を最大出力で発動し―
「超電磁! テンペストォ!」
超電磁タツマキに風の力を加えた強化版。超電磁テンペストを発射!
「ぬ、ぬぉぉぉっ!」
超電磁テンペストに飲み込まれ、空中で磔状態となる
「ライトニング! サーキュラー!!」
俺の身長をはるかに超える
高速で回転する
「舐めるなぁ!」
「ぬぁぁぁぁぁっ!」
だが、これは
「本命はこっちだぁ!」
既に俺は両足に風を纏って空中へと舞い上がり、次の攻撃への態勢に入っていた。
「唸れ疾風! 轟け雷光!」
ケラウノスの刀身に電撃、そして旋風を纏わせた俺は、錐揉み回転しながら急上昇して、
「疾風! 迅雷斬りぃっ!!」
残った空気の壁諸共、
「が、はっ…」
吐血しながら地上へと落ちていく
「とどめは任せたぞ!
「とどめは任せたぞ!
空中から聞こえる
「ワン・フォー・オール、フルカウル! 100%!」
僕は『ワン・フォー・オール』の出力を再度100%開放。地上へと落下を続ける
「これで…最後だ!」
トップスピードのまま『浮遊』を発動し、ロケットのように急上昇しながら空中回転。
「
「げぼぁっ!」
口から血と吐瀉物を撒き散らし乍ら、まるで弾丸の様に海へと吹っ飛んでいく
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
着地すると同時に乱れた呼吸を必死に整えていく。本当なら着水した
「やったな、出久」
僕に少し遅れて着地した雷鳥兄ちゃんも、足元がふらついていて、とても海まで行けそうにない。
「多分だけど…あの
そう言って、西の空を指さす雷鳥兄ちゃん。視線を動かしてみると―
「吸阪少年! 緑谷少年!」
こちらへ向かって叫びながら飛んでくる人影が見えた。あれは…オールマイトとホークス!
その後ろには大型の輸送機も見える。
「救援が来たって事…だな」
「そうみたいだね。よかった…」
救援が来た殊に安堵した瞬間、僕は両足の力が抜け、その場に座り込んでしまった。雷鳥兄ちゃんも同じように座り込んでしまう。
「出久…今思ってる事当ててやろうか?」
「僕も雷鳥兄ちゃんの思ってる事、当ててみるよ」
「じゃあ、同時にいくぞ。せーの」
「「腹減った」」
同じ事を呟き、僕と雷鳥兄ちゃんは同時に笑い出す。こうして、那歩島を揺るがした大事件は、終わりを告げるのだった。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回が第7章 劇場版 ヒーローズ:ライジング編の最終回となります。